アーリーモーニングティー     〜Early morning tea〜
英国人の紅茶のある風景は実にさまざま。
朝起きた時から、夜寝る時までの間のさまざまなシーンに必ず紅茶が登場するといってもいいほどです。

まず、最初にご紹介するのは「アーリーモーニングティー」。
窓から朝日が差し込み、目覚める.....。
色んなティータイムを持つ英国人の中でも、このアーリーモーニングティーは、一日の始まりと共に迎えるお茶の時間です。
起き抜けのティーということもあってこのように言われますが、まさに目覚ましの為の気付け茶。
まだパジャマ姿のまま、ベッドサイドやベッドの中で新聞を読んだり音楽を聴きながら自分だけの時間を過ごす安らぎのお茶です。
この習慣が英国で始まったのは、19世紀の頃。
中流階級以上の人達が、メイドさんに指定した時間にベッドサイドまでお茶を運ばせたというとても優雅な習慣でした。
残念ながらこんなステキなティータイムは、現在は一般家庭ではほとんど見られなくなったそうですが、ホテルなどに宿泊した時、ルームサービスで頼んでおけば、おいしい紅茶が自分の部屋にモーニングコールと共に届けられます。

しかし、いくらお茶といっても朝、眠い目をこすりながら準備をするのは大変ですし、特に仕事のある朝はとてもそんな余裕は無いでしょう。
そこで仕事のない休日にやってみてはいかがでしょう。
前の日の夜にお茶缶・カップ・トレーなどを用意して、朝はポットに茶葉を入れお湯を沸かすだけ。
豊かで温かな英国人の心のゆとり、毎日でなくても私たちの朝のスタイルに取り入れたいてずね。
アーリーモーニングティーにおすすめの紅茶
朝一番に飲むアーリーモーニングティーは、まだ半分眠っている心身を起こす目覚まし代わりのお茶です。
ですから、お茶はコクがあって味のしっかりした英国式ブレンドティーがおすすめです。
葉の形状が細かく、しっかり濃い目に早く出るのがこのブレンドティーの特徴ですが、たっぷりとカップに注いでミルクを入れて頂くミルクティーが一般的です。
ただ、ミルクは好みのものですから、もちろんストレートティーでも構いません。
特にこのアーリーモーニングティーは目覚まし茶ですから、ブラックコーヒーの様にストレートで飲めば、一気に目も覚めるでしょう。

おすすめの茶葉は、一つは色味ともに濃く、朝の目覚ましにピッタリのしっかりとした味わいがある、アッサムのBOPの細かい物とスリランカ低地産のBOPをブレンドしたもの。
そしてもう一つは、コクの強さに特徴があるアッサムとケニアをブレンドしたもの。
ケニア茶はCTCなので、アッサムもCTCですね。

ブランドでいうなら、前者は Fortnum&Masonの「ロイヤルブレンド」でしょうか。
こちらは、重みのある味でコクもしっかりしていて、ミルクティーにも最適です。
アッサムとケニアをブレンドしたものなら、ウエッジウッドの「オリジナル」。
ただしこれはCTCではなくOPブレンドになっています。
Fortnum&Mason「ロイヤルブレンド」 ウエッジウッド「オリジナル」


参考 : 英国式ティーパーティーの愉しみ

[英国風ティースタイル]