おいしいアイスティー

アイスティーが誕生したのは、真夏の万国博覧会、1904年の事でした。

インド紅茶の普及の為に儲けられた展示館では、ホットティーの試飲を勧めていましたが、あまりの暑さに客足はさっぱり。
そこで責任者は一計を案じ、氷を砕いて紅茶を注ぎ、「冷たい紅茶です。」と言った所、たちまち人気となりました。

それ以降、アイスティーも楽しまれるようになりました。
オレンジ色に輝く透き通ったアイスティーは、味わいはもちろん、その透明感も涼しさを運んでくれるもの。
ところがアイスティーを作る時、冷やしたとたんに白く濁ってしまう事があるのです。
この現象を 「クリームダウン」 といい、紅茶の成分であるタンニンやカフェインが、冷えた時に凝結してしまう為に起こります。
クリームダウンを防ぐには、 キャンデイ などのようなタンニンの少ない茶葉を使ったり、先に甘みを加えておくことがポイントです。
でも、たとえクリームダウンが起きてしまっても、味や品質に変わりはありません。
そんな時はミルクをたっぷり加えて、アイスミルクティーを楽しみましょう。


クリームダウンしにくいアイスティーの入れ方

(アメリカン ブリューワー法)

1. 3倍の濃さの紅茶を入れます。
一人分なら約70CCのお湯、約3グラムの茶葉
*この時にグラニュー糖 を加えると、クリームダウンしにくくなります。

2. 水を加えて2倍に薄め、液温を下げます。
水は一人分なら70CCです。
*熱い紅茶は氷を溶かし紅茶を薄めてしまい、クリームダウンを起こし易いので、それを防ぐ為に紅茶を室温に保ちます。

3. 出す前にグラスに氷を入れて [2] を注ぎ出来上がり。


おいしいアイスティーを淹れる最大のポイントは、紅茶をいかに急速に冷やすかにかかっています。
氷をいっぱいにまで入れたグラスに、紅茶を一気に注ぎましょう。


参考 : 紅茶の辞典

[紅茶の豆知識]