- これまでの経緯
(1) 「英語指導法の改善の推進に関する懇談会」報告(平成13年1月)
- 21世紀に生きる日本人に求められる英語力
- モティベーションの重要性
- 英語指導方法等の改善
- 小学校英会話学習について
- 高校入試,大学入試の在り方
- 英語を聞き,話す機会の拡充
- 大学における英語教育
(2) 経済財政運営と構造改革の基本方針2002(平成14年6月)
第2部 経済活性化戦略
2.6つの戦略,30のアクションプログラム
(1)人間力戦略(個性ある人間教育)
・文部科学省は,「英語が使える日本人」の育成を目指し,平成14年度中に英語教育の改善のための行動計画をとりまとめる。平成15年度から外国人の優秀な外国語指導助手の正規教員等への採用を促進する。
(3) 「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」(平成14年7月)
戦略構想の達成目標
◎ 国民全体に求められる英語力 → 中学・高校での達成目標を設定
・ 中学校卒業段階: 挨拶や応対等の平易な会話(同程度の読む・書く・聞く)ができる(卒業者の平均が英検3級程度)
・ 高等学校卒業段階: 日常の話題に関する通常の会話(同程度の読む・書く・聞く)ができる(高校卒業者の平均が英検準2級〜2級程度)
◎ 国際社会に活躍する人材等に求められる英語力 → 各大学が,仕事で英語が使える人材を育成する観点から,達成目標を設定
主な政策課題
T 学習者のモティベーションの高揚
@ 英語を使う機会の拡充(高校生の留学促進施策など)
A 入試等の改善(高校入試,大学入試など)
U 教育内容等の改善(SELHiなど)
V 英語教員の資質向上及び指導体制の充実
@ 英語教員の資質向上(目標設定,英語教員の資質向上のための研修計画など)
A 指導体制の充実(目標設定,ALTの有効活用など)
W 小学校の英会話活動の充実(小学校の英会話活動支援方策,小学校の英語教育に関する研究協力者会議の設置など)
X 国語力の増進
適切に表現し正確に理解する能力の育成(これからの時代に求められる国語力の向上など)
(4) 「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」(平成15年3月)
- 「5カ年計画による集中的研修」とは
(1) 目的
「英語コミュニケーション能力育成のための指導力」の育成
英語教員に求められる力
・教職として求められる資質能力
・英語運用能力
・英語教授力
(2) 研修の概要
@ 事前課題
My Own Goals
Self-diagnosis
My Teaching Styles
A 研修内容
Type A : Basic Skills Clinics
Type B : Teaching Skills Development
Type C : Project Works
Type D : Workshops and Cultural Experiences
Type E : Special Lectures
Type G : Elective Courses
B 研修体制
・2週間連続型
・分離型
C プログラムのポイント
・実践的コミュニケーション能力を育成する指導力向上のための研修を
・実践的,具体的研修内容を
・受講者が積極的に参加する形で
・可能な限り英語を用いて
・研修成果を共有し,授業改善につなげる
(3) モデルケース(平成15年度)
@ 2週間連続研修モデル
・ 宿泊型 宮城,静岡
・ 学校を研修会場 青森,東京
・ ALTを活用 茨城,東京,神奈川,静岡
・ ディベート 山梨
・ 英語スクール通学 香川,高松
A 分離型研修モデル
・ 英語運用能力テスト 島根,広島,高知
・ アクションリサーチ 高知
・ 公開授業と授業研究 岐阜,大阪,島根,広島
- 大阪府の「英語指導法研修」
(1) ねらい
(2) スケジュール
@ 夏期休業中(5回)
A 授業見学(2回)
B ALT中間期研修(2回)
C マイクロティーチング(1回)
(3) 研修後の結果
- 課題と展望
(1) 研修成果の継続化
・教材事例集,授業ビデオなどの整備
(2) ALTの研修との融合
・ALTを活用する
(3) 授業実践への反映
・同僚との連携
・英語T・Uでの実践
(4) 「英語教育改善実施状況調査」の結果から
・授業での英語の使用
・少人数指導/習熟度別授業の実施
・教員の英語力
・ALTの活用時間数
(5) 「小中学校教育課程実施状況調査」の結果から
・話しかけに対して意味をとらえて応答すること
・情報を整理したり,談話と対話の流れを理解して読むこと
・与えられたトピックについて内容を考え,まとまった英語で表現すること
(6) 新「学習指導要領」と教科書
・平成20〜22年告示,24〜26年実施?
(7) 小学校での「英語」の行方
・平成4(92)年に「国際理解・英語学習」の研究開発→平成14(02)年「総合的な学習」実施
→平成19(07)年に本格実施?
- 望ましい研修とは
(1)研修のレベル
・個人の研修 →研究会,学会,大学院など
・授業での研修 →指導法(英語T・Uを中心に)
・職場での研修 →教え方,評価の仕方,テスト作成術
(2)研修で育成する力
・教職として求められる資質能力
ライフステージに併せた研修
・英語運用能力
英語力の向上(コミュニケーション力,読解力,文法力,)
ALTとのTT
・英語教授力
課題別の授業改善(具体的数値の設定)
指導と評価の一体(評価方法,テスティング)
参考資料
卯城祐司(2003).「研修プログラムのモデルケース」『英語教育』7月号,pp.14-17. 大修館書店.
卯城祐司(2005).「英語教員集中研修講師としての試行錯誤:3年間の取り組みを振り返って」第31回全国英語教育学会札幌大会シンポジウム発表資料.
大阪府教育センター(2005).『平成17年度「英語指導法」研修 -受講者のしおり-』
佐野正之(2005).『はじめてのアクションリサーチ』大修館書店.
田邉祐司(2003).「自己研修の提案:その内容と方法」『英語教育』7月号,pp.18-20. 大修館書店.
松川禮子(2004).『明日の小学校英語教育を拓く』アプリコット.
松畑熙一(2003).「今年の夏の研修プログラムはこうなる」『英語教育』7月号,pp.8-13.大修館書店.
松畑熙一(2005).「英語教員集中研修の意義と方法」第31回全国英語教育学会札幌大会シンポジウム発表資料.
文部科学省(2003).『「英語が使える日本人」の育成のための英語教員研修ガイドブック』開隆堂出版.
文部科学省(2002).「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」
文部科学省(2003).「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」
渡邉時夫(2005).「長野県の集中研修について」第31回全国英語教育学会札幌大会シンポジウム発表資料.
なお、当日の発表資料をごらんになりたい方は事務局までご連絡お願いいたします。
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