1945年8月6日午前8時15分 広島に人類史上最初の原子爆弾が炸裂した。
その暴風と熱線と放射能は一瞬にして地上を悲惨な地獄へと変え、数万から十数万の尊い命を奪い、都市をまるごと破壊した。
爆心地に近い広島県産業奨励館にいた人々は一人残らず即死し、ほぼ真上から爆風を受けた建物は、倒壊はまぬがれたもののドームの鉄骨がむきだしの残骸と化した。
いつからか、原爆ドームと呼ばれるようになり、この建物は被爆都市・平和記念都市 広島のシンボルとなっている。

広島平和記念碑(原爆ドーム)

ヒロシマ

日本の世界遺産へ戻る
日本の世界遺産へ戻る
Copyright (C) 2007 世界遺産.com All Rights Reserved

原爆ドーム(げんばくドーム、Hiroshima Peace Memorial )は広島県広島市にある史跡、建築物。

ドームは全壊を免れ外壁を中心に残存した。その理由として
衝撃波を受けた方向がほぼ真上からだった
窓が多かったことにより、爆風が窓から吹き抜けた
本体部分の屋根は真上からの衝撃により押し潰されたが、ドーム部分は屋根が鉄よりも融点の低い銅板であったため、爆風到達前の熱線で融解し、爆風が通過し崩壊しなかった。以上のような理由により、ドーム部分は全体が押し潰される程の衝撃が加わらなかったと考えられている。
建物内にいた職員など約30名は熱線と爆風で全員即死したと推定される。なお、前夜宿直に当たっていた県地方木材会社の4名のうち、1名は被爆直前の8時前後に産業奨励館から自転車で帰宅し、唯一の生存者となった。
その後しばらくはまだ窓枠などが炎上せずに残っていたものの、やがて可燃物に火がつき産業奨励館は全焼して、ついに煉瓦や鉄骨などを残すだけとなった。

原爆ドームは負の世界遺産

原子爆弾(げんしばくだん)又は原爆は、ウランやプルトニウムなどの原子核が起こす核分裂反応を超臨界状態にすることで爆発させる核兵器である。
原子爆弾の威力は通常兵器と比べ極めて大きく、無差別かつ大量に殺戮する大量破壊兵器であるため、この兵器の保有・使用に伴う危険性は世界中で危惧されており、現在では他の核兵器と共に包括的核実験禁止条約、核不拡散条約などで規制する動きがある。

原爆ドームは負の世界遺産として登録された。
負の世界遺産(負の遺産)は世界遺産の中でも人類が犯した悲惨な出来事を思い出させ、二度と起こることのないようにするために登録されたもの。

原爆のきのこ雲