製作の趣旨
PICの開発ツールとして、MPLABを使用し、ICSP以外はPIC START PLUSを使用してきましたが、MPLAB X になってからは PIC
START PLUSはサポートされていません。PIC KIT3を推奨しているようですが、PIC KIT2は残念ながら使えないことが多いです。基板がICSPに対応していればいいのですが、必ずしもそうできない場合もあります。
そこでICD3にゼロプレッシャーソケットを接続してPICにプログラミングする簡単な治具を作ることにしました。
基本はゼロプレッシャーソケットを使うことなのですが、すべてのPICに対応するわけではありません。VPP,VDD,VSS,PGD,PGCが18PIN,24PINのPICによってPINアサインが異なっているからですが使用頻度の高い18PINに対応するようにしました。そのうえで、下記の仕様としました。
@ICD3がVDDラインの電圧を検出できないと動作しないので電源を接続します。
A使用するソケットは18PINとします。
BICD3と基板の接続は次のようになります。
ICD3のPINアサイン 18PIN_PICのPINアサイン
1 VPP/MCLR 4
2 VDD 14
3 VSS 5
4 PGD 13
5 PGC 12
18PINと28PINのPICのPINアサインは下図のように全く異なりますので、スイッチで切換えたとして、不測の事態を避けるため18PINに限定しました。
PICを始めた頃はパラレルポート接続のキットを組んで使用していました。
その後、AKI−PICプログラマも使用しましたが、一番扱いやすく、書込みエラーのないのがPIC START PLUSでした。純正だから当然とは思いますが。
ファームウエアはPIC17C44から数えて4代目?です。
ファームウエアの入ったPIC17C44をFlash upgrade module UK003010に替え現在に至っています。
このPIC18F6720搭載のアップグレードキットですが、今のものは2代目です。最初のものはPICの逆刺しで潰れてしまいました。
組立完了後、早速、試験的にPIC16F648Aをソケットに挿入し、最初は電源を接続せずMPLABのProgrammerでMPLAB ICD3を選択すると「ICD3
Err0045 you must connect to a target device to use MPLAB ICD3」とメッセージが出ましたので、DC電源を加えるとPIC
IDの認識メッセージが出たあとプログラミングが無事終了しました。
これでICD3を用いたゼロプレッシャーでの使い方ができますが、PIC START PLUSには長年お世話になりました。
写真のソケットは28PIN用ですが、配線は上記の18PIN用配線です。
回路図は下記になります。
電源の接続はPICの種類により電源電圧が異なる場合があるので、ACアダプタの電圧の種類に対応するために、最もポピュラーな5.5mmセンタープラスのDCジャックにしました。