FCZ研のAIMがあるのでこれを使います。QRP用ですのでリグをつなぐ場合は出力を絞り込む必要があります。最悪でも1W以上のRF入力はできません。メーターのバイアス用の電池は、信号源としてディップメーターを使用する場合は必要ですが、ここではリグを信号源とするため必要ないので外しておきます。


 中身はブリッジを構成するトロイダルコイルと抵抗です。その他のショットキーダイオードやボリューム、コンデンサは直流メーターを振らすためのものです。

   

   アンテナ・インピーダンスの測定
 モービルにアンテナをつけただけで50Ωになっていることは少なく、その後アース取りで苦労します。リグはSWRが一定範囲を外れると電波が出ないようになっています。PTTを押してもエラーメッセージが表示されます。その場合、アンテナが悪いのか、アース取りができていないのか、はたまたリグの故障かと混乱してしまいます。そのためアンテナ単体でどの程度のインピーダンスかを知っておくことは必要です。各局が使用するディップメーターでは、ディップポイントの周波数は分かりますが、インピーダンスまで分かりません。SWR計は値が分かってもインピーダンスは分かりません。そこで必要なのがアンテナ・インピーダンス・メーター(AIM)です。これの信号源としてディップメーターがよく使われますが、誘導結合ですのでよほど密にしなければ安定性を欠きます。自宅内で測る場合は、信号源はディップメーターである必要はありません。SGやリグを使えます。アンテナインピーダンスは下記のAIMの回路のスイッチ接点aとbの比から測ります。 

 信号源としてFT-290のFMモードを使用しました。リグとAIMの接続は2種類あります。1つはホイップアンテナとピックアップコイルを誘導結合する方法ですが、これは人体が影響したりして安定しません。



 もう1つの方法は背面のM接栓から取り出します。このリグの出力は2.5Wと0.5Wを選べますので、0.5Wにし、3D2VでAIMと接続します。
 

 測定手順は次のようになります。
@被測定アンテナをAIMの出力端子に接続します。
AAIMのトグルスイッチをSET側にします。
BAIMのボリュームとリグの電源電圧で針がSetを指すように調整します。
CトグルスイッチをMES側にしたときの指針を読みとります。これがアンテナインピーダンスとSWRです。

 AIMの出力にアンテナを接続します。

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 実際にAIMにアンテナをつなぎ測定しました。アンテナは144Mノンラジアルです。AIMの出力にBNC-M変換器をつけアンテナをつけています。床に倒して測ったところ全く整合がとれませんでした。床下の鉄骨が影響していると思います。






 垂直に立て測ったところ写真のように39Ωを指示しました。SWRも1.3ぐらいですので十分に使用範囲です。50Ωにしたい場合はアンテナの虫ねじを緩めて長さを調整します。ノンラジアルなのでこのように楽に測れますが、ラジアルの場合はスペースをとるのが大変です。