1, to start with (鋼/エド) | まず第一に |
「俺が狂人ではないという前提の上、旅に出ようか弟よ」
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2, a knife with a cut (復活/未来ツナヒバ) | 傷の付いたナイフ |
何となくそれを手で弄んでいると、背後から伸びた手がそれを雲雀から奪い取った。
「何するの」
「貴方こそ、何してるんですか?今更獲物を替える…訳ないでしょ」
「返して」
雲雀の手元にそれを握り直させついでに、柔らかく手を覆ってきた命知らずは、更に無謀なことに雲雀の首元へと鼻先を埋めた。
「そのブーツダガー、傷がついてますね?」
「そうだね」
ぎゅ、と雲雀の胸元を握りこむ力が強まった。
「……丁度、貴方の獲物がそんな痕を残す」
「残念だけどね、十代目?君はそんな、物騒な顔をできないんだよ。それに、それをぶつける相手がまだ生きてるとでも?」
「……返り討ちにした相手の武器を、手慰みにする趣味は何時から?」
「そうだな…、たまに愛人らしく、我侭をやってみたくなった時じゃない?」
「え?」
そうやって己の立場を一瞬にも満たない間、忘れ去る君の表情が。
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3, a gentleman with a beard (灰男/リーコム) | あごひげをはやした紳士 |
「リーバー君リーバー君っ、ほらほらさぁ僕と来たまえっ!」
「…何スか室長。どーゆーの引き当てたんですか……って、アンタ阿呆ですか。俺の何処が紳士ですかアゴヒゲしか合ってないじゃないですか。それならあそこのティエドール元帥とか…多少破壊活動激しい紳士ですけど」
「いやぁ、リーバー君は十分ジェントルだと思うんだけどなぁ僕」
「んなよれよれの白衣にクマに無精髭の三十路男の何処がっすか」
「えー?疲れてしどけなく寝てる僕には一切手ぇ出さないとか」
「アンタ自分でしどけないなんて形容詞使って恥ずかしくないんですか。ていうか、その理由、審判の69にきっちり説明できるんならさぁドーゾ?」
「あ、じゃー遠慮なく」
「って、アンタはどんだけ節操なしですか!ほらさっさとティエドール元帥捕まえて来るこのアホ室長!」
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4, mix whiskey with water (銀魂/九妙) | ウィスキーに水を混ぜる |
彼女の隣にかけ、私はグラスに氷を入れた。カラン。
「どうぞ〜」
「す、済まない。手ずから入れて貰って」
「コレが仕事だもの、気にしないで。それに、そこらの好色親父より九ちゃんのお相手してる方が楽しいに決まってるじゃない」
幾ら気性が男性に近いとは言えこういった場所に免疫のない九ちゃんは、ぱっと見至って平静だが内心落ち着けてなどいないことを私は知っている。私の笑顔ひとつで嬉しそうにしてくれる彼女はとても可愛らしい。
結局の処、私は彼女が好きなのだ。恋愛感情なんてそんなモノ、介在させることさえ煩わしいと思う程には。
「…妙ちゃん。コレ、味薄い。というか、しない」
「やあね気のせいよォ、あっ、九ちゃんフルーツ食べる?」
酔わせてしまって帰らせるなんて真似絶対しない。理由のある此処なら私、あなたを逃がす気なんて更々ないの。
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5, accept a treaty with one condition (銀魂/桂+神) | 条件をひとつ付けて契約を承認する |
「ヅラぁ、アレどーにかして欲しいアル。放っておけばパチンコや大人の遊びや糖分に全存在注ぎ込むネ」
「アレが所長とは、大変だなリーダー。しかし己のステップアップの為の踏み台と思えば我慢できなくもないだろう」
「ヅラ、お前も踏んずけるヨロシ。アレの手綱取れる奴はそうそういないネ。それとも天人の私とは嫌アルか」
「…おや、もしかして俺はリーダーに遠回しにフラれたのか?こうして頻繁に貢いでいるというのに通じていなかったとは」
「最近ヅラ、火薬の匂い薄くなった。銀ちゃんきっと喜んでるネ。でも、」
「どちらにせよ、発達した文明を以前に戻せる訳もない。支配と搾取は真っ平御免だが、共存共栄が叶うならむやみやたらと騒ぎを起こすこともない」
「キョーゾ…」
「細かく砕いてひき潰せばつまりは皆仲良くしましょう、だな」
「おぉ平和主義的〜」
「ふむ、せっかくのリーダーからの勧誘だしな。考えておくとしようか」
「おぉ、色よい返事を頼むぜヅラ」
「この狭っ苦しい借部屋に、寝具を1人追加できるならな」
「それなら問題ないネ。銀ちゃんの布団はあっちに敷いてあるヨ。たまに万年床になってるケド」
「…リーダー?」
「夜中は私、押入れと一体化してるから気にしなくていーヨ。野暮な真似はしないアル」
「……」
「何処行くヅラァ」
「何、ちょっと甲斐性なしの恥知らずを刀の錆にしてこようかと」
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6, birds fly with their wings (復活/雲雀) | 鳥は翼で飛ぶ |
「…君は翼?それとも鋏?」
どちらであっても容赦はしない。
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7, a garden covered with snow (復活/未来ツナヒバ) | 雪で覆われた庭 |
「う…っわー…綺麗に積もりましたねぇ」
「…眩しいんだけど」
「一晩でこんなに積もるんですねぇ。ね、雲雀さん。あーゆーの見ると、真っ先にダイブしたくなりません?これは俺のだ〜〜って」
「ならない。ていうか、眩しいって言ってるよね僕」
「え、そーなんですか?皆そうだとばっかり思ってました」
「…足跡ひとつつけさせないままに、そのまま溶けてなくなってしまえばいいと思う。つまり君のようなタイプは大っ嫌いだ」
「え、いや、単なるモノの例えですから!雲雀さんが嫌ならしませんし!」
「どーだか。今だって人の話聞いてないくせに」
「本当ですって。でも…ふふ、何だかソレ、とても雲雀さんらしいですね。うん、本当にそうだ…」
例えばこうして肌を重ねながらも、俺の熱が欠片も移らない貴方に。
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8, fill a glass with wine (灰男/リーコム) | グラスにワインを満たす |
珍しくアルコールなんぞを片手に持ちながら、上司は何を思い至ったのか、ふと俺に云った。
「君は僕を人でなしと云うけれど、僕は人体実験を限りなく止めさせたよ?」
「…もしアンタのお姫様がエクソシストじゃなけりゃー、どうでした」
既に何度も答えたことのある問いに、俺がため息交じりに返すと巻き毛の上司はそれはそれは邪気のないキレイなお顔でさらりと、
「技術の進歩には尊い犠牲はつきものだよね」
何度も問うて何度も応え、そして己の非人間ぶりを己に染み渡らせようとするような上司の甘いエゴを、俺は今日も間近で見ている。
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9, end up with coffee (灰男/リーコム) | 食事をコーヒーで終える |
「ねぇ〜班長ォ〜、珈琲飲みたぁい♥」
「イイ年して語尾伸ばし及びハートマークは止めて下さい」
「いーじゃないか。違和感ないんだしぃ」
「ないから余計にですよ!つーか、俺今忙しーんでアンタの面倒見てられないンです。他当るかご自分でどーぞ」
「………ダメ?」
「だからアンタはどーしてそう……」
「マンデリン宜しく〜〜♥」
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10, I agree with you on that point (復活/未来ツナヒバ♀+獄) | その点では君に同意する |
人の顔を見る度ぎゃあぎゃあ喚きたてる犬がいる。
犬は最初の躾が肝心だというが、飼い主が飼い主では仕方がない。
きゃんきゃん吠え立てる狂犬は、今日も今日とて懐からダイナマイトを取り出しかける。
「…人のティータイム、邪魔しないでくれる」
ぎゃんぎゃんぎゃんぎゃん。
「君、煩いんだけど。本体より右腕の方が暇なものなの?」
びきっと第三者が聞き取れる程に青筋立てた犬が更に喚こうとしたその先手。
ぐいと右手を掴んでそのままこちらに引き寄せた。
むに。
「……っ、っな、っな、っな…っ!」
「それ文に起こすと君の上司呼び捨てなんだけど」
「ってめ、この恥知らず…っ!」
「意外というか見た目通りというか、青いね。よもやマフィアの幹部が、触るの初め」
「っだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
犬は尻尾を巻いてとんずらこいた。
そして僕は小気味よく笑っているかといえばそうでもない。
後ろでまたも、青筋を立てた音がはっきり聞こえたからである。
「何か言う事は?」
「……君、アレが右腕だなんて今更だけど考え直」
「そうじゃなくて」
だろうね。
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11, With those words, he died (デスノ/L月) | そう言い残して彼は死んだ |
「竜崎!?竜崎!!」
「………月君」
「…、りゅ、」
「以前、なくなったと…云って、いた月君の…下着ですが…あれ、は…私が使」
「一番気になる処で息絶えるな阿呆!!」
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12, She greeted me with a smile (鋼/お花畑) | 彼女は微笑みながら私に挨拶した |
「あ、こんちはー、中尉っ。今日もキレーだねっ」
「あら、やーね。何時の間にそんなお世辞覚えたの、エドワード君?」
「なンで?俺、お世辞おべっか超苦手って知ってるじゃん」
「ふふ、ありがと。上手くなっちゃって」
「む。俺の本気をムゲにされた。凹んでイ?」
「あらあら、困ったわねぇ。せっかく久しぶりなんだし、夕食でも一緒にと思ったんだけど」
「行く。………うわ俺ってば何即答してんの単純すぎね?余計凹む」
「だぁめ。ほら、後少しで終わらせるから、君はいつもの男前な顔して待ってて?」
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13, go mad with grief (鋼/エド) | 哀しみで気が狂う |
それが嫌だから俺はお前を生きた無機物にしてやった上、お前の方こそ狂ってくれれば一生このままでいられるなと思っているんだ、判り易かろ?
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14, with experience (復活/未来ツナヒバ♀) | 経験を積むにつれて |
ゆっくりと死んでいく心地がする。
「は?」
「ちょっとアンニュイな気分に浸らせてくれません?出来ればその膝のうゴメンナサイ調子乗りましたって謝ってるじゃないですか痛い痛い痛い!!」
「文句言うだなんて何、君の癖に」
「性格での駄目だし以前に俺という全存在否定から入りますか」
「君ホント可愛くなくなったよね」
「あれ、あの頃は可愛いって思ってくれてたんですか?うわー、知らなかったなー、うわ、あの、今俺ニヤケてません?」
「………」
「無言での攻撃は負けですよ。もう知ってると思いますけど」
「…ちょ」
「今だけですから」
「重い」
「人間の頭なんて5s程度ですよ」
「……こんなトコで油売る暇ないんじゃないの、ドン・ボンゴレ?」
「今だけ」
「―――貴女は、そんなことないんでしょうけど」
「……って、だぁっ!?ちょ、酷くないですか!?何もいきなり落とすこと」
「軽い軽いと思ってたけど、君の頭に詰まってるのは綿?ティッシュペーパー?」
「さっきと言ってる事が」
「全部そのままひっくるめて君のままでいる事こそ存在意義だ。いちいち立ち止まらないでくれる?鬱陶しい。そんな情けない男に膝を貸してる僕の価値まで下がるじゃないか」
「…あー」
「暑苦しいあと汗臭い。擦り寄らないで」
「後で好きなだけ殴らせてあげますから、もう少しだけ」
「…使い物にならなくしても?」
「若干の手加減宜しく」
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15, He began to work with his sleeves rolled up (鋼/お花畑+大佐) | 彼は腕まくりして仕事に掛かった |
「ほら、許可証。全く、君は顔出しに立ち寄ったのかと思えばこっちがメインか」
「はン、誰が男の顔見に寄らなきゃいけねンだよ。あ、でもメインは違うぜー。俺のメインはこ・れ・か・ら♥」
「…豆の癖に色気づいて」
「何とでも言えろくでなし」
「失礼します…エドワード君、用事は済んだの?」
「ばっちしOK。中尉、今夜の約束忘れないでね?」
「今は仕事中よ」
「おや失礼。では、大佐又な、中尉は後で」
「……さて中尉。そのにこやかな顔の理由を訊こうかな」
「彼と夕食の約束がありまして。今日は残業する訳にはいかないんです」
「……了解しました。レディ」
この膨大な山を定時までに終わらせるか自分の命が終わるか。さてどちらになるだろう。
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16, with pleasure (銀魂/楽+桂) | 喜んで |
「あの天パーは本当にデリカシーの一欠けらとしてないネ。あれに嫁ぐ奴の気が知れないヨ、なぁヅラ」
「…何故に俺に同意を求めるか、リーダー」
「見てるが良いヨ、後10年20年もしたらこの世のものとは思えない絶世の美女よ私」
「ふむ。確かにその力量は尋常ならざるものになりそうだ」
「宜しい。さて咽喉が渇いたわ。今なら私に何か冷たいイチゴミルク以外の飲み物をごちそうさせてあげても宜しくてヨ」
「おやそれは光栄。リーダー改め未来のレディ、お手をどうぞ」
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17, argue with a person (復活/ツナヒバ) | 人と議論する |
「雲雀さんて、敵はとことん多そうだけど味方は物凄く忠実そうですよね」
「何、それは嫌味?それとも妬み?」
「いえそれはどちらとも。…あぁ、雲雀さん自身が、周囲の殆どをどうでもいいもしくは、敵だと見なしてるせいですかねぇ」
「…やっぱり殴っておくべき?今?」
「あのトンファーの先が既に気管圧迫してるんですが」
「あぁ、でも考えてみれば、そうかもしれない」
「何がですか」
「君がマイノリティで良かったねぇ、ってこと」
ああここでどっちの意味でですかと問い詰められるようになれば俺は一人前だと思うが道はまだ果てしなく遠い。
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18, turn pale with fear (復活/未来ツナヒバ) | 恐怖で青ざめる |
どうしようさあどうしようまずは落ち着いて深呼吸をしようにも息をするって一体どんな感覚だったかしら。
ぐるぐる回転する思考と同様に本人も落ち着きなくぐるぐる部屋中歩き回る。気分は動物園の熊。
しかしその動作には綺麗に付随する筈の物音がない。見事に全く、一切ない。
これも一種の躾の賜物かなぁ…自分がではなく自分にですが。ため息ひとつ。
はぁと息をついた瞬間濃い睫毛がぴくりと動き、本当に心臓を吐き出しそうに驚き慄いた。
ああこれはまさに世間一般で言う『恋人同士で迎える朝』であるはずなのに、どちらかというと殺伐としてるのは俺の気のせいですか気のせいだと言ってくれリボーン。
此処にはいない家庭教師に救いを求めてしまう成長の見えない男沢田綱吉。本日正確には昨晩、今まで散々仕込まれたものが目覚めたか、晴れて恋人の意識を消失させる偉業に成功。
ただ問題は、これが可愛らしい普通の恋人であったらなまだしもお相手は泣く子も殴る雲雀恭弥。トンファーのいつでも似合うお年頃。若く青い頃だったならまだしもイタリアに渡って早数年、今更に今更過ぎる。
よもやかの人が、よりによって沢田なんぞにしてやられたなんて知ったらどうなるか。
ああごめんなさい親父母さんリボーン、ボンゴレの代は俺で終わりかもしれません。
小鳥は囀り朝日は差し込む。時よ永遠に止まれ。
かの人が目覚めた瞬間、俺は止まる。時間よりむしろ心臓が。
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19, with great interest (銀魂/銀桂) | 強い興味を持って |
ふらりと土産を手に訪れると、部屋の借主以外の姿はなかった。
そして普段あぁ忙しい忙しい猫の手大量レンタルしたいくらいだぜ、と大口叩いているかの男は、実に暇そうに惰眠を貪っている。何故に男に知られず侵入が果たせたかといえば、単にこの家には盗られて困るものなど何一つないからだ。
中身の貧相さに不満をあげつつ健気に頑張っている冷蔵庫に水羊羹を放りいれ、桂は坂田の様子をしげしげと眺めた。だらしなく大口開けて情けなくも涎の痕がくっついている。男の気性そのままのような髪は今日も絶好調にくるくるぱーだ。
思わず手が伸びた。わしゃ。わしゃわしゃ。
「ふむ」
説明しにくい感触だ。そして桂がこの髪に遠慮なく触れるのは実は初めてだったりもする。昔は手を伸ばせなかった、今は手を伸ばそうともしなくなった。成長か退化かはきっとどちらもだ。まぁ好き好んでやろうと思うことでもなかったな、とわざわざ呟いて手を退こうとした桂は目を僅かに見開いた。
がっちりと手首をホールドしてくるごつい手。
「おぉそういえば昔かの偉人なおっさんがこう言った」
「な、ちょ、銀、おま」
「好奇心は猫をも殺す」
とりあえずソファで殺されてみるか小太郎ちゃん。
さて逃げようか殴ろうか締めようかそれともいっそ乗ってみようか。
嗚呼好奇心なんてロクなもんじゃない。
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20, fight with one's enemy (灰男/リナ+神) | 敵と戦う |
血塗れで帰ってきた私はシャワーも浴びずに彼の部屋。
普段の悪口雑言は掻き消えて、神田はただ、私の血塗れの抱き枕になる。
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21, break with he (銀魂/銀桂) | 彼と別れる |
何度も何度もしつこく勧誘してくる癖に、どれだけ云ってもまとわりついてくる癖に、『また』その時が来たら笑ってあっさり俺を忘れ去ろうとしていることが見え見えの奴に、俺の方こそお前がいないと調子出ねぇわボケ、といつ白状しようかその時を、虎視眈々と狙っている。
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22, with difficulty (復活/ツナ+ディノ) | やっとの事で |
「おう、久しぶりだなツナ!!」
「ディーノさん!元気そうですね!」
「お前もなー。つか、お前なんかイイ感じの顔つきになってきたんじゃねーか?こう、一皮剥けたみたいな。リボーンの仕込みが効いてきたかな」
「…俺にも、色々ありましてね」
「おっ、何だよ意味深だな。ちょっとお兄さんに打ち明けてみな?」
「多分俺、ある意味でマフィアのボス張るより度胸の要る偉業達成したと思いますよ、えぇ」
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23, What's the matter with you? (鋼/ロイエド) | どうしたのですか? |
「…は〜っ…気持ち良かった〜…流石タラシ自称してるだけはあるな〜」
「―――愛してる」
「ん、知ってるけどビタ一文まかんないよ?」
ほら、と差し出された手のひらに顔を歪めた私を、少年は不思議そうに覗き込んだ。
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24, with one's eyes shut (灰男/アレ神) | 目を閉じて |
好きだ、と告げた。好きです、と返ってきた。
ここで歓喜に浸れたら判りやすかったのだが、神田は悲観的に天を仰いだ。
―――ああくそこれでこいつをぶった斬る理由がなくなった。
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25, That's all right with me (鋼/ロイエド) | 私はそれで構いません |
「大切なモノ?アルとウィンリィとばっちゃん。それ以外は…まぁ割と、どうでもいい」
「何で?あ、もしかして弱みを握ってタダにさせようって魂胆?止めとけよ、幾ら温厚篤実な俺でも仕舞いにゃ何するか判んねぇぜ?」
「こんなチビにって?でもアンタは扉、開けてないだろ。何のこと?見たか、見ていないかの話」
「いーからさっさと終わらせてくんねぇ?ピロートーク代も取るぜ?ホント、お偉方はいい加減ねちっこいジジイばっかで、若いのは久々だなーって思ってたんだからさぁ」
愛を囁けばたちまち逃げるだろう子を、私は只抱きしめた。
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26, In with you (灰男/アレ神) | 入れ |
某月某日アレン=ウォーカーは同僚の私室の前にいた。扉は固く閉ざされ向こうの空間はひっそりとしているが中に部屋の主がいることをアレンは知っている。ねぇ。小さな呼びかけは、確かに彼は聞いているはずだ。ねぇ、神田。何故なら彼に、アレンの声を無視することなどできるはずもない。神田、ねぇ。僕はもう諦めた。諦めたんですよ、神田。ついでに開き直ってみましたよ。だから神田。ねぇ、アナタも。ねぇ、諦めてよ、神田。だってどうしようもない。もはや事態は当事者の手からすら離れた。ねぇ。カチリと小さな鍵の音。アレンは小さく苦笑を浮かべた。仕方ない。この位でも大いなる進歩だ。ああ。本当にどうしてこんなことになったのだろう。
恋が楽しいなんて誰が云った。
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27, abide with (鋼/エド) | 一緒にいる |
息をするよりも自然に傍にいたのだから、今更離れようだなどと許されるはずもない。
殺しはしない。ただ綺麗に綺麗にスクラップにして血印だけは首から下げて共にいよう。
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28, be acquainted with (灰男/リーコム) | 精通している |
「…やっぱり性根・性格・根性の捻じ曲がった人間は人間心理に聡くなるモンなんですかねぇ〜…あぁ、単なる性格悪い人間は別にして」
「唐突に何云い出すの、リーバー君てば」
「や、深い意味はないでっす」
単に俺がアンタから離れられそうにない理由を模索してみたダケで。
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29, with profits policy (銀魂/銀桂) | 配当付き生命保険 |
「……う〜〜ん、やっぱりこっちのが…いやどうせ近い将来糖尿病合併症を起こす予定なんだから少しの投資だと奮発して」
「おやつタイム満喫な俺の目の前で物騒な単語乱発しつつ保険会社の資料見比べないでくれる?つか、何社取り寄せてんだお前!!」
「この場合配偶者の欄に桂小太郎と書いても有効だろうか?」
「フツーに受取人欄に書けや!不受理に決まってんだろが!ていうかテロリストに保険金支払う会社なんて多分ないわ!!」
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30, That's always the case with he (銀魂/銀桂) | 彼はいつもそうだ |
「……いつまで、」
障子を開けながら、呟いた顔はその男には珍しく眉根が寄せられていた。
ひとり取り残された桂は、行儀悪く正座の姿勢からそのまま倒れこむ。ばさりと長髪が畳に広がった。
しんと静まり返る部屋の中、己の髪を弄びながら桂は微笑む。
(いつまで、)
苦渋に満ち満ちた男の声音。思い返して浸るのは心地よさ。
「―――お前が悪い、」
本当は桂などより余程常識人で小心者な男は、あの時も今も、自分自身より桂の事ばかりを思いやる。
あの戦いの最中、味方の光明であった白夜叉の名を、存分に飾り立てて士気を煽ったのは紛れもなく桂で、坂田はそんな彼の方針に異を唱えることもなく、思うようにさせていた。現在もそうだ。説教じみた事を口にしたのは再会を果たしたあの日のみで、坂田は桂に何も言わない。男は知っているからだ。あの男が存在するという、ただそれだけの事が、どれ程桂に影響を与えるのか。
そして、だからこそ。
その腕が伸ばされかけた次の瞬間、躊躇う事を知っている。
何かを囁きかけたその瞬間、軽口に取って代わる事も知っている。
桂が知っている事を、男も当然のように知っている。
「似つかわしくない真似をするからだ。阿呆」
さっさと手を出してしまえば良かったのだ。迷うなどという高等な真似を、したあの男が馬鹿なのだ。あの時も今も。何が桂に影響を与えるか、知り尽くしていたあの男が間抜けなのだ。だから桂小太郎の中で、坂田銀時は今だ真白い着物をまとい戦場を駆けている。その、強烈なほどの眼光で、ただ前だけを睨みつける坂田銀時。
先ほどのいっそ弱々しく聞こえる男の声など、桂には到底届かない。
『……いつまで、その偶像崇拝、続ける訳』
「死ぬまでだ。文句あるか」
坂田銀時の姿は、未来永劫、桂の胸郭の奥の奥へと鎮座し続ける。
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31, with one accord (灰男/若手組+嬢) | 一斉に |
「古今東西、ありえない光景教団内限定!」
「清貧なマリアン元帥」
「うっわ鳥肌…っ!!えーと、真面目一辺倒なコムイさん」
「それきっとコムリン3号だ。んじゃ、体育会系ミランダ」
「体操とか似合いそう、スレンダーだし。…ストイックなラビ」
「って俺っスか!!?俺は何時でもクール&ハードボイルドよ!?」
「はは、それこそありえない」
「1枚舌なアレン」
「はは、いい度胸してますねラビ?後で顔貸せ」
「ぎゃーっ、おおおお遊びだろーっ!!?」
「遊びは真剣にしてこそ楽しいんですよ」
「んー、そうねぇ〜…兄さん以外に嫁ぐ私」
「…俺それツッコんだら蹴られマスか…???」
「やぁね、少し落とすだけよ」
「……谷間のある神田」
「「うっわそれありえない……って。あ」」
「さて。原作では未発表な三〜六幻でも一気に喰らってみたいか其処の馬鹿2人?」
「「…にこやかに怒る神田」」
「せんせー。この2人、反省してませーん」
「リナリー!お前も同意してたのにこの扱いの差は何さーっ!!?」
「日頃の行いに決まってるじゃない」
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32, on all fours with (灰男/若手組) | ぴったり一致して |
「あら!」
「む」
「え」
「アレンくん、神田と背ぇ並んだわよ!キレーに一緒!」
「っしゃ!」
「ちッ」
「あ、でもリナリー?僕側からなら神田見えないけど、神田側から僕見えるでしょう?」
「え?…あら、ホントだ」
「ま、神田は細っこいですもんねー、仕方ないですよねー」
「……てめ、このモヤシ!」
「どっちがですか。何ならその呼び名、進呈して差し上げますよー!!」
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33, in amity with (デスノ/L+照) | 友好的に |
「初めまして竜崎さん。いやぁお聞きしてましたが、本当に気持ち悪いお顔をされてますね」
「こちらこそ初めまして魅上さん。ずっと監視していましたが、本当に顔つきからして犬か下僕根性が染み出しているようですよ」
「我が神への監視監禁拘束その他諸々の愚行、私自ら裁いてやりたいと常々思っていましたが実際お会いできて大変嬉しく思います」
「私が誰よりも先に見つけ出した彼にさも一番の信者とばかりに近づき、あまつさえ手の甲靴先に恥ずかしげもなくキスするような芝居がかった人間が本当にいるだなんて、知った時はいっそ感激しましたね」
「大言壮語を吐いた割にあっさり舞台から降り、しかし図々しくもこうして再び神の前に現れるとは。厚顔不遜も甚だしいというよりもう私の方が恥ずかしいですよ」
「散々跪いて傅いていた癖に最後の最後の土壇場でみっともない姿を全国紙に晒した貴方の方こそ、よくまぁ平気な顔して生きていられますね。おや失礼。見苦しくも発狂死でしたか」
「いやー、本当にお話していて飽きない人ですね。絞め殺せないのが実に悲しい」
「ええ全く。こういう所だけは実に不本意ですが同感ですね」
「…関係者オンリーの世界なんて余程地獄のがマシだったかな…」
遠い目をするかつての神候補はひとり、目の前の喧騒を一切目に入れないようにしながら実在しない紅茶を啜った。
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34, with advantage (復活/未来ツナヒバ) | 有利に・有効に |
「…何それ。大人げない…」
「貴方相手に手段を選んでられません。それに、賭かってるものがあるならコレはゲームじゃなく勝負です。ボスたる人間、如何なる勝負にも負ける訳にはいきませんて」
「だからって……ねぇその頭の火って何、そもそも。水かけてもイイ?」
「怒りますよ」
あまりにポーカーフェイスができない相手に痺れを切らした雲雀が思わず『賭け事』を口にした途端、オートでスイッチが入ってしまったことに、非常に珍しくも少しばかり後悔をした。
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35, have an analogy with (鋼/お花畑+弟)※56の続き | 共通点がある |
「はい其処の2人猫真似禁止!」
「えぇ〜」
「何故に文句がある」
「だってぇ、中尉可愛いじゃんかー。少尉オトコとして間違ってねぇ?」
「大将に男性性をとやかく云われるとは思ってなかったわ俺」
「そうよ少尉。エドワード君可愛いじゃない。ほら、おいで」
「にゃ〜」
「にゃあ?」
「にゃあにゃあにゃあ」
「〜〜、ちょっと誰か止めて下さい仕事になりゃーしません!!」
「こんにちはー、兄さん来てますかー?」
「あっ、アールーっv」
「……フラれちゃったわ」
「アレっすね、大将顔は猫系だけど行動犬っぽいですよね」
「今は弟君が飼い主なのね…ふふっ、弟君に弟子入りしてこようかしら?」
「…何目指してるんスか、中尉…」
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36, with annoyance (鋼/お花畑) | 腹を立てて |
「…ホンット……いー加減にしてくれよリザさんっ!!」
ぜーはーぜーはーと肩で息をしながら怒鳴りつけても相手は全く意に介さずに何をしているかと云えば。
ごーろごーろごーろごーろ以下略。
「……癒されるわねぇ……」
「俺の方が癒されるわぁぁぁぁあぁっっ!!!」
くじ引きで当ったはいいが持て余して持参したまふまふのまんまる巨大クッション(軽くラブソファ並み)に沈みながら戯れうっとりする彼女の姿に毒気を抜かれすぎて気分が悪くなってきたエドワード=エルリック氏の貴重なショットの拝めた本日午後。
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37, I can't argue with that (灰男/アレ神) | 異存はありません |
ぎりぎりと血流が止まりそうな力で手首を掴み上げられることに苛立ちを覚えるよりも先に、そんなに強く力を込めずとも逃げやしないのにと思ってしまった時点で大概自分もヤキが回ったと思うのだが。
「……君は僕のものだ」
思わず頷いてしまいそうになるから、せめて無言を肯定と受け取るが良い。
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38, Away with you (復活/未来ツナヒバ) | そこをどけ |
「君、何してるの」
「貴方こそ、何してるんですか?」
「僕は今まさに帰ろうとしている所だろう?それとも何、君は客人を扉の前で通せんぼする趣味でもあった訳?」
長い付き合いになるけど知らなかったよ、としかめっ面での呟きに、青年は動揺すら見せない。
代わりに真剣な目で返され、雲雀は目を眇めた。
「帰るのは、構いません。…でも、その後どこにも行かないで」
「何で雇い主でもない君に、行動制限されなきゃいけないの?それとも…雇うのかな、僕を?ねぇドン?」
「ヒバリ≠ノは用はないんですよ、今回ばかりは」
引き止める沢田の片手は白い布に覆われ肩から吊るされている。
昨日、何処かの馬鹿がしでかした結果がこれだ。狙撃犯本人はとうにとっ捕まり存分に報いを受けている所だろうが、その根っこは未だ。
「ね、雲雀さん。今日一日だけ。今日だけ一日中自宅にいて下さい?俺が行ったら貴方がいるように」
「何それ。意味判んない」
「仕事帰りには癒しが欲しいものでしょ?」
扉の前に陣取りながら、マフィアのトップは傷ついた腕を揺らして笑った。
「これは俺の仕事です」
「……日付が変わったら、知らないよ」
少なくとも後15時間は出番のないらしいトンファーを、雲雀はお手並み拝見とばかりに仕舞いこんだ。
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39, with open arms (デスノ/月) | 両手を広げて |
悔い改めよ、悔い改めよ。全ての罪を犯した者たちよ。そして隣人を愛せ。お前たちが何を信仰しようと構わない。ただその心の奥底に、其の名を刻み付け生きてゆけ。
この世界を僕は愛している。人間を僕は愛している。キラは全てを愛している。
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40, with one assent (灰男/クロコム)※68に続く | 満場一致で |
「…何時の間に室長なんぞになってやがる」
「さぁ?何処かのお偉いさんが愛人宅をふらふら渡り歩いてる間にじゃあ、ないですかね」
小さく笑いながらコムイが紅茶を差し出してやると、珈琲は、とその目が言う。
「残念、生憎缶詰が長すぎて豆には食傷気味なんです」
「ハ、てめぇの嗜好押し付けるたぁいい度胸だ。よくまぁ3年で、チャイニーズが上り詰めるじゃないか。さすが神のお膝元、人類皆等しく兄弟か」
「ま、所詮イノセンスに選ばれなかった外れモノ、凡人ですしね?多少は頑張りませんと」
「―――ははっ、凡愚はな、全班長、俺以外の元帥、大元帥全員の信任をとっとと取り付けるトコまで行かねンだよ。お前のトコの家系はアレか?奇才揃いか?…ったく、通信班のスキンヘッド、俺にだけ事後承諾ってのはどーゆー事だ」
「おや。普段がああですと、貴方の許可なんて待ってらんないんですよきっと。いやー、人手不足深刻そうだなぁ」
「これから、人手不足にするんだろーが」
「何の話です?」
「…ま、科学班の人員不足は俺にゃ関係ないがな」
「ご心配なく。あからさまな人事はまだしませんよ。ほら新任ですし?ぽっと出の?風当たり強くってぇ」
ぐ、と出されたカップを一息で空にして、クロスは目の前の麗人ににやりと笑った。
「お前が人の顔色窺うなんざ、此処の未来は明るくねぇな」
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41, away with the fairies (デスノ/照) | ぼんやりして・心ここにあらずで |
ずんずんと凄い速度で歩くその姿をひと目見た者は皆例外なくぎょっと一瞬動きが止まり、ついでまじまじと見つめ、関わらない方がいいのかおせっかいを焼いてあげるべきか逡巡している内にその人物は己の職場へと辿り着いた。
「おはようございまきゃぁぁぁああぁあっ!!どうしはったんですか魅上検事!!!」
「はい?」
先日初めて邂逅を果たした夢にまで見た神の夢以上の麗しさ美しさに全て持っていかれた下僕の額は見事にぱっくり割れていた。どうやら通勤途中至る処に頭突きを食らわせてきたようである。
「しばらく安静にすること。いいですね」
「……これも神の与えたもうた試練か…苦痛を乗り越えて御許へと馳せ参じるか否か、と…!!」
違うから検事。
お医者様の言うことは大人しく聞いて検事。
多分意外と良い子の夜神さんは即行貴方を病院送りにするから検事。
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42, take the bad with the good (灰男/リーバー) | 人生の運不運を受け入れる |
己の天職を見つけられたことは幸運。
己の上司がどうしようもない人格崩壊者だったことは不運。
嗚呼神様。
俺は此処までツケを払わねばならないほどこの仕事に何を見出しているとお思いですか。
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43, bandy words with (復活/未来ツナヒバ) | 言い合いをする |
「ねぇ、もしもの話ですけど。俺が死んだらどうします?」
「とりあえず仇は打ってあげるよ。思いきり。それから……赤ん坊の愛人にでもなろうかな」
「え、ちょっとソコは喪に服してくれないんですか」
「赤ん坊にずっと口説かれてるんだよね。それに上手そうだし」
「何が―――っ!!?…ってリアクションを期待されてる処申し訳ないんですけど、そうですか俺じゃまだ満足させきれていませんか」
「…何でそっちなの、君」
「死ぬ気も小言も今や自由意志ですよ?という訳で、残念ですが明日の仕事はキャンセルですかねぇ」
「―――待…っ!」
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44, get into bed with (デスノ/高田) | 協力関係になる |
「ありがとう、君という最高のパートナーを得れて、僕は幸運だ」
彼が思うほど女は単純な生き物ではなくて、その言葉ほど私が大きな割合を占めていることはないと私は知っていて。
けれど彼は女より余程夢見がちで純粋で無邪気ないきものなので、私は彼の為に全て投げ打ってやろうと最早恋愛感情とも母性本能ともつかぬ気持ちで、そうとだけ決めた。
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45, with folded arms (デスノ/月) | 手をこまねいて・何もせずに |
それができるような愚かで善良で器用な人間だったなら、このノートに価値は生まれなかっただろう。
そう思わないか?
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46, be beforehand with (鋼/弟←兄) | 予期する |
此処だ、と肌が感じ取っていた。
捜し求め彷徨っていたもの。賢者の石の完成版。もしくは、それに代わるもの。
己の手を直接汚さなければ構わない、とまでに俺が思っていることを弟は知らない。
彼は埃と蜘蛛の巣だらけの狭い通路を這い進んだ先にある、この部屋へは辿り着けない。今頃表で捨て猫と暢気に戯れていることだろう。信憑性の乏しい噂に過ぎず、自分も一応見てみるか、の心持でしかなかった。
だがしかし。何という皮肉か。
肌が髪が眼球が神経が細胞が感じ取る。
この先に在るのは求めたモノだ。己が手を汚さず、既に完成された石か。もしくは同程度の力を持った何か、か。
この先に在るのは俺達の旅の終わりの象徴だ。
俺は震えを止めようともせず、歓喜に浸りながら部屋の中へと足を踏み入れた。
「お帰り兄さん、お疲れ様。どうだったー?」
名残惜しそうにブチ猫トラ猫に手を振った弟が、こちらへぎっしぎっしと駆けて来る。
俺は満面の笑みを浮かべて負けじと大きく手を振った。
「おぉ、やっぱりアウトだった眠いぞちくしょー!!」
隠された奇跡は今や土砂の底の底。
かくして旅に終わりなど。
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47, with bated breath (灰男/アレ+神+コム) | 息を殺して |
(何で此処にいるんですかっ!!)
(あぁ!?てめーがいきなり突っ込んできたんだろーがボケ)
(神田がいるなんて知ってたら来ませんでしたよ、ちょっと詰めて下さいよ狭いんですよ!)
(は?居座る気かよてめぇ。何処となりと行ったらいいだろうが。ていうか行け)
(はぁぁ!?何云ってんですかこの状況で出て行ける訳ないでしょうが、其処までキちゃったんですか貴方!?)
(んだとコルァ!)
(受けて立ちますよえぇ!?)
「あ、2人とも見ーっけ♥」
「い゛っ」
「貴様のせいだぞ死に晒せ!」
「狭量な貴方のせいですよ聖職者らしくトンスラにでもなりますか!?」
「さー♥この僕の自信作!『元気一発治るんデスマシーン3.5号』のモルモ栄えある被験者になってね2人とも!」
「今モルモットって云った!言い直しても意味同じ!!」
「んな名前の怪しげな機械の何処からも信頼が生まれる訳ないだろーがぁぁぁぁっ!!」
がしゃんがしゃんうぃーん。
若手エクソシストズの運命はいかに。
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48, kill two birds with one stone (灰男/リナ神) | 一石二鳥 |
いちどきに兄と弟と父と親友と恋人を手に入れた気分だわ。
あら嫌だこれじゃ5羽くらい落としてるわね。
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49, Just bear with me (灰男/アレ神) | もう少しだけ待って |
頼むから、これ以上侵食して来るな。まだ心の準備ができてないんだ笑うな馬鹿。
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50, With that he left here (鋼/ロイエド)※R指定 | そう言って彼は此処を去った |
「あれ?どしたの?まだ1,2時間しか経ってないよ?」
「…ぅ」
「やだな、脂汗びっしり。足がくがく云ってるじゃん」
す、と少年の手が触れた瞬間、軍人の体が跳ねた。
「苦しい?俺はもっと苦しかったよ。アンタってば俺がいるのに、俺が見てるの知ってたのに、女の人といたよね」
「…は、鋼の……っ」
「だから俺の方が苦しかったし胸ンとこが痛かったの。判る?アンダスタン?それに」
容赦なくぐりぐりと踏みつけられ、上げそうになった悲鳴は辛うじてかみ殺す。
「何これ。小さめの玩具にしたげたんだけどさぁ、アンタ俺よか下が合ってんじゃねぇ?次からそーする?」
「……頼む、から」
「あーあ、書類山になってさー情けねぇ。頑張って終わらせてくれねーと、俺アンタとデートできないじゃん。ん〜、邪魔すんのもアレだし、アンタの仕事終わる頃また来てやるよ」
暗にそれまでこのままだと宣言しながら少年は何の躊躇いもなく、
「んじゃ、オシゴト頑張ってね。アイシテルよ♥大佐♥」ばたん。
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51, make bold with (復活/未来山+ヒバ) | 馴れ馴れしくする |
「…君、さぁ。上司が意外と悋気激しいって知ってるよね」
「おー。でも昨日からツナは隣国に出かけてるのも知ってるよな、ヒバリ」
「…その隙にボスの愛人にすること?これ?」
ぱしりと勢いよく髪に触れてきた手を払い、
「おぉ、痛。冗談だって」
「冗談だろうが何だろうがね、君に触れられる謂れはないよ」
「意外と固いなー、ヒバリ。決めた相手だけに〜って奴か」
「そうだよ?何か問題でも?」
「いやいや。それは何より」
いい話の種ができたなーと呟く男の頭に、とりあえず凶器が舞い落ちた。
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52, cast lot with (銀魂/銀桂) | どのような時も一緒に居る・味方になる |
「…なぁんて、俺が言っちゃったりしたらどーすんのよお前」
「即座に背中のファスナーを探すか江戸一番の名医を拉致ってくるが。あぁ、単なる食生活の貧しさから来るアレかもな。そもそも何だこの部屋は。客人を通す応接間からして隅には埃と少年ジャンプか。大体き…………」
「何よその不自然な沈黙」
「……いや?」
「うっわ何それ感じ悪ーい。何その含み笑い。何その俺は判ってます的態度!お前新しいヅラには冷却機能でもついてんの」
「ははははは、今度言ったら部屋の片隅に新たにお前のアホ面転がしてやるわ桂だボケ」
既に似たようなものだと言ったらお前は反論するか過去を持ち出すかそれとも天パーらしく素直に頷け。
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53, with the best of them (デスノ/照月) | 誰にも劣らず |
「執着、恋情、妄信。どれもこれも、天才をひとりの愚鈍にする。実例があるしね」
例えば僕のような、と皮肉げに笑った彼の足元に跪いたまま、
「神。どうかそのようなことは仰らず」
心底悲しそうに項垂れた男にこそ、かの神が悲嘆しているとは露知らぬまま。
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54, begin with kiss (灰男/アレ神) | キスから始める |
目障りな長い黒髪がひらひら目の前を舞っていたので反射的に思いきり掴んでしまいアクマくらいあっさり射殺しそうな兇悪顔で睨みつけてきたのでムカっ腹が立ち細っこい首を左手で絞め殺さんばかりに圧迫しつつヒュッと音を立てた咽喉元に歯を立てたい衝動をひた隠しにしながらとりあえず苦しそうに息を吐くその唇に噛み付くようにキスをしてみた。
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55, be bound up with (銀魂/銀桂) | 密接な繋がりがある |
例えば同じ空間にいるだけで、心の一部の回線が繋がっているような錯覚に陥れる相手なんてそうそういるものではなく。
「あ?」
「黙って食え」
ついでに今この場で金魚鉢パフェに窒息死させてしまえばこの錯覚に浸ったまま生きられるのだろうかと、馬鹿な妄想もいっそ感染してしまえばいい。
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56, be bitten with (鋼/お花畑) | 夢中になる |
「大佐〜、さっそくだけど判子く…って、猫!?」」
「あらいらっしゃいエドワード君。可愛いでしょう?」
「や、可愛いけど…どしたの?誰か飼うの?」
「おう、隣のばーさんトコで産まれたからよ、俺の親戚の子が引き取りたいんだと。で、中継地点な訳だな」
「へぇ〜…」
「エドワード君、猫は苦手?」
「俺は好きだぜー?好きなんだけどさー、俺が猫に嫌われンだよな〜」
「あぁ、同族嫌悪か」
「ンだとこら」
「でもこんな仔猫なんだし、今は寝てるだけだから近くに寄っても大丈夫だと思うわ」
「そ?んじゃ……うっわ〜〜、小っちぇ〜〜可愛〜〜」
「それ自分が言われたら怒る癖によぉ」
「いちいち突っかかってくんな少尉。てか邪魔。退いて。ひゃ〜可愛ーなー。鳴かないかなー、にゃーって」
「ずっと寝てるだけなのよね、私も聞きたいわねぇ、にゃーって」
「にゃ〜、って」
「にゃ〜、と」
「にゃあ」
「にゃ〜」
「…どうしましょう金髪組が可愛いです」
「お前も混ざってくるか金髪少尉」
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57, take the bitter with the sweet (デスノ/照) | 不幸も幸運も甘んじて受け入れる |
貴方の齎すものならば、私はどんなものでも押し戴きましょう。
そう恭しく告げたのは、確かに私の本心だった。
「は、ははは………」
冷たい牢獄の中、私は笑う。このどうしようもなく愚かで醜い男を、嘲って笑う。
私は私の神を突き放した己自身を今すぐ引き裂きたい程に憎らしく思っているが、そのような卑しい本性を現した私をほんの僅かの苦笑だけで済ませた神にとって結局私はそれだけの存在だったのだと、そして実際にその通りだったのだと、そのような絶望的な現実でさえもかき抱きながら私は一人、狂ってゆく。
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58, with one bound (銀魂/銀桂) | ひとっ跳びで |
結論まで辿り着けるなら、此処までぐるぐる思考を巡らせることなどなかったのだ。
そう思うと非常に腹立たしいので元凶を殴って斬りつけて、おまけにキスでもしてやろうと準備万端構えてチャイムを鳴らす。
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59, break with custom (デスノ/L+月) | 慣習を捨てる |
「例えば、だ」
「唐突ですね」
「特にお前だが、僕たちは知らず常識という枠に囚われがちであるという事実を認識した上でそれからの飛躍を図らねばならない」
「何言ってんですか。常識なんて弁えていたら今日の夜神君の服装が成り立たないじゃないですか」
「黙れ万年ユニ○ラー。お前と一緒にするな。僕はブランドを意味なく有難がる趣味はないが品質は重視している」
「つまりは値の張る割にアレなんですね。ブランドデザイナーが泣きますよ」
「これ以上の暴言はおやつタイムの終了宣言と取っても?」
「で?一体何を言いたかったんですか夜神君」
「つまりだ、色んな事に対して、僕らは知らず普通なら、こうあるべきだ、いつもならこう、といった思い込みをしてしまいがちだ」
「はいはい」
「はいは一回。で、だ。つまり此処の管理人は僕を溺愛通り越して最早崇拝の域に達しているがかと言って全てL月もとい月受で統一してしまうのはやはりその観点から言っても宜しくない。此処はひとつ、逆も視野に入れて」
「やややややや夜神君あのちょっと」
「ビジュアル的には絶対照の方がウケがいいとは思うんだが仕方ない。実に不本意かつ鳥肌ものだが妥協してやる」
「此処まで嬉しくない妥協は初めてですよ!ていうか作中の時間軸すら観念外ですかそうですか!」
「まぁ、僕運動神経も良いから。これ以上不快な思いしたくないからマグロでいいよ、ていうかマグロでいろ」
「や、夜神君!」
「何」
「まだ、まだありましたとも、私たちの囚われた常識というものが!」
「何、まだあるのか…しょうがない、ひとまず終わってから聞いてやる」
「あぁ!それですよそれ!つまり画面向こうでは一度綴られた話はきちんと終わ―――暗転。
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60, with one's last breath (デスノ/L) | 臨終に際して |
お前が『お前』であることを確信できたこの感情に比べて己の死にゆく恐怖の何と小さなことだろう。
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61, come home with the milk (銀魂/万事屋) | 朝帰りする |
「あ、お帰りなさい銀さん。おはよーございます」
「あっれ〜〜…今日は早いねー、新八くんってば」
「銀ちゃんお帰りなさいアル!お土産寄越せ!!」
「くぉら神楽!お年頃の娘サンがいきなり抱きついてくるんじゃありません!つーか、お前か新八にチクったの」
「って、いいますか。銀さんいない時点で判りますよ。こんな時間に起きてるなんてパチンコのサービスディか結野アナがお目覚めテレビに出てきた時くらいじゃないですか。あとやましい時と。で、それはどーでもいいんで、お土産下さい」
「ある訳ねーだろ。昨日も絶好調に負けたぜ俺ァ」
「スロの話じゃなくて、桂さんの話です」
「あるだろ銀ちゃん!ヅラのことだから甘いモノ寄越してるに決まってるネ!隠し立てしないでとっとと出すヨロシ!」
「つーか、どーしてヅラが出てくんだぁ!」
「出てこない前例を作ってから言えやこの天然パーマネント」
「あ、水饅頭発見及び確保しました、隊長!!」
「ヨロシ。10時のおやつにするネ、メガネ等兵」
「メガネ等兵って何!?せめて一等兵に!!」
「聞けやてめーら!!」
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62, play cat and mouse with (鋼/ロイエド) | もてあそぶ |
「仕方ない奴だな、大佐」
くすくすとその年齢には似つかわしくない笑みを、彼は浮かべている。そうだ、ロイの目の前にいる少年はまだ15歳なのだ。そしてその若いというよりは幼いと呼んで差し支えない身体には、つい先ほどまで行われていた己の愚行の痕跡がしっかりと残っている。
愚行。そうだ、三十路直前の大の男が、幼い子どもに強いたこれは紛れもなく犯罪だと冷静になりつつある脳はしっかり認識している。
好きだったのだ。この金髪の、太陽のような子どもが、好きだったのだ。
好きだったのに。
「……今更謝っても、許しては貰えないだろうし、それで水に流す気も更々ない。君の好きに、してくれて構わない」
「児童趣味なんてなかったろ?金髪フェチの気も?」
叩きつけた白濁がいまだ絡みつく髪を、弄りながらエドワードは笑っている。
「嫌だな、そんなに俺が好きか?欲しかった?」
「―――…」
今更どの面下げて言えというのだ。小さく、極小さく囁いた告白は、永遠に掬い取られることはない。
「ねぇ大佐。レンアイ、始めてみてあげてもいーぜ?」
エドワードの唐突な台詞がよく呑み込めず、ロイは顔を上げた。
「但し、」
ロイの好きな太陽のような笑顔が、一層柔らかく広がる。
「とりあえず見ず知らずの男に5人ばかし、足開いてきて?」
でもってそのドロドロの身体で、おうちに帰ってきな。
「したら、この身体はアンタにあげる」
ぐり、と足を頭に乗せられ踏みつけられながら、ロイは少年を決定的に壊した対価を迫られた。
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63, with certainty (デスノ/海沙月) | 確実に・確信を持って |
「ねぇ、いつか、私の名前を月が書いて」
「海沙?」
「お願いよ、月。他の誰かに書かせずに、月が、私の名前を書いて」
「…いいよ、海沙。約束する」
ふんわりと綺麗な微笑と共に交わされた約束が、実現することはないだろうと。
私は知っていたけれども。
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64, be cought with chaff (鋼/ロイエド) | すぐ騙される |
「…あのさ、今だから言うけど」
「何だね?」
「俺、初めてじゃないんだ、あっはっは」
「……っは?って、鋼の、君は…っ」
「えー?花の15歳ですからー。男も女も経験済みですっていうかそんなレベルじゃなくてごめんなー」
「…じゃ、何か。さっきまでの初々しいのも…」
「何かアンタそんなの好きそーじゃん」
「………私は何処にショックを受けるべきだ…?」
「あ、安心していーよ大佐。アイシテルのはあんたがハジメテ」
此処まで酷いピロートークこそ初めてだ。
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65, charge oneself with (復活/未来ツナヒバ) | 引き受ける |
「―――OK、いいよ」
「あいつじゃなくて悪かったな」
「ま、フリーのトコに出向くようじゃ威厳も何もないでしょ」
「…否定しないんだな」
今更何を、と笑うボスの愛人に、リボーンはにやにや笑う。
「あんな顔、しょっちゅう見てたらそれこそ仕事にならないよ」
「はは、どっちの意味でかは聞かないがな」
飛んできたトンファーを余裕で避けて、更ににやにや笑いは深まった。
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66, keep chime with (復活/ツナヒバ) | 調子を合わせる |
「ねぇ雲雀さん、綺麗な夕焼けですよ」
「あぁそう」
「それ面白いですか?」
「まぁまぁ」
「まだ帰らないんですか?」
「君がいなくなったらね」
「俺のこと好きですか?」
「それなりに」
「………って、えぇ!!?」
「聞いた本人が固まってどうするの」
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67, My head is level with his eyes (復活/未来ツナヒバ) | 私の頭は彼の目の高さだ |
忌々しい。実に忌々しい。
何に腹が立つと言って、心底嬉しがっている事が丸判りに目が輝いている癖に、それを必死で押し隠そうとしている所だ。
3年という月日は、あの頃の軟弱極まりない少年を一皮剥けさせるには十分だったらしい。
あの頃はこちらが少し睨めば途端にびくびくと、脊髄反射の如く反応をしていたというのに、現状との落差は一体何だ。
「えーと」
「何」
「とりあえずこの距離のままなのもアレなんで、抱きしめてみてもいいですか」
こちらの返事も待たず、また殴られることを気にもしていない風情でその首筋に押し込められて、僕は調子に乗った少年の舌を噛み千切ってやろうと首を上へと曲げた。
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68, cool as a Christian with aces wired (灰男/クロコム)※40続き | 静かに自信に満ちて |
くっくっく、と肩を震わせてコムイは笑った。
「で?」
ぎしりとソファの背もたれに抗議をあげさせながら、クロスは彼の顔を覗き込む。
「何ですか?」
「いや?その素晴らしいまでの誑かしの手腕、ご教授願いたくてなぁ」
「暫く見ない内に察しが悪くなりました?だから、僕は貴方以外の全員に承認を得たでしょう」
組まれた長い足。黒の団服に包まれた膝頭に、静かにコムイは白い手を滑らせた。
「流石にねぇ―――年寄り相手に足を開いて云々は、一度か二度程しか言われてませんよ。ま、面と向かって、ですけど。でもこれでねぇ、面子に貴方いた日には、煩いなんてものじゃありませんでしたよ、きっと。一国最低一愛人な貴方がいても……ねぇ」
「元帥様を邪魔だとぬかすか、その口は」
「だって気丈な美人が好みでしょ、貴方」
例えばこういう。
細い肢体がソファにかける男の上に腰を下ろした。
「貴方食わずにいられますか。いられませんね」
「…間違っちゃいないが、俺の意思介在なしか。それにお前の性格なら、使えるモンは何使ってでも、じゃないのか?」
「えぇそうですよ。あの椅子の為になら、取れる手段は全て取る」
男の無精髭をなぞり、ついでぱさついた赤毛を掻き分けて空いたスペースに、一瞬だけ掠めるようにキスをする。ぺろり、とクロスの顔半分を覆う仮面を縁取るように舌を這わせた。
「でもねぇ、あの椅子はこのアタマだけで十分獲れるモノでしたし。コレ≠ヘもうちょっと、難易度高そうな時に使おうかなぁと」
「……お前ロクな死に方できないぞ」
「人は愛の為になら何だって出来る、良い例ですね。兄妹愛の教材にしてくれてもいい位だ」
「んで?コレはもうちょっと難易度高そうなときに使うんじゃなかったのか」
「んー…そうですねぇ」
言いながら、自分の眼鏡へとかけたコムイの手を、脱がされるより脱がす事を好む男の手が止めた。
「じゃ、将来の投資って事で、利息トイチとか」
「お前の職業は何だボケ」
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69, be closeted with (鋼/東方軍) | 密談する |
「とりあえずタッパじゃ圧倒的に勝ってんだから、押さえ込めば勝ちだろー…?」
「いやあのちまっこさの機動力は舐めてちゃ駄目だ。それこそ独楽鼠並にすばしっこそうだぞ」
「弟君に囮になってもらうってのはどうですか?」
「多分それすると、兄さん僕の体を壁か障害物にでも錬成しやがりますよきっと…後先考えない人だから」
「鋼のらしい無鉄砲さだな…頑張れ、アルフォンス」
「それじゃあ中尉にここはひとつマタタビ役になってもらうとして」
「ごろにゃん云ってる間に…いけるかぁ?」
「何のお話?」
「あぁ中尉。いやね、今度の定期健診、大将にどうやって身長測定してもらおうかと思いまして」
「…まぁ…切実ね」
「今年こそ全長ならぬ身長を明らかにしてやろうと画策中であります」
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70, come out with the truth (銀魂/九妙) | 本音を吐く |
「ところで妙ちゃんはあの近藤とか言う男が好きなのか」
「やーね、九ちゃんてば。脳沸いてるの?あれは人類じゃなくて類人猿よ?流石に結婚相手は同種族から選びたいわ私。それより、九ちゃんこそ、何だか周りに格好良い殿方が4人程暑苦しくしがみついているじゃない」
「それに隊士服を着た2人に、ああそれと白髪の一風変わった男も。やっぱり男が寄ってくるんだな妙ちゃんは」
「あらあそこでガキ共に不審者扱いで石投げられてるの九ちゃんのストーカーじみた保護者さんじゃない?若若聞こえるんだけど、なぁにアレ。まるで私が間男のようじゃない。ってまぁある意味そうなんだけど。そうであっても全然全く構わないんだけど。そういえば九ちゃんこそ、縁談一杯持ちかけられて辟易してるんですって?おじい様から聞いたわよ。九ちゃん以上に強くて男らしくて甲斐性あり社会的地位ありな男なんてどうやって探すの?」
「しかし、奴らが多少気骨のある男であっても、妙ちゃんは上等に過ぎる。勿体無い。余程の性根を見せない限り妙ちゃんを、」
「そもそも、私の時は嫁取りだったのに以降婿取りなのが気に入らないわ。何よ、一度駄目だった相手は範疇外ってことかしら。失礼ね。だって今私痛烈に思うのよ、九ちゃんを、」
誰が他所の男にやるものか。
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71, It's the only answer I can come up with now (デスノ/月) | 私が今出せる答えはこれだけです |
「愛してる」
はは、目をまん丸に見開いて格好悪いったらない。
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72, hold communion with oneself (復活/ツナヒバ) | 内省する |
普段は元からの小心な態度でいるくせに、たまに一人っ子らしく甘えたくなった時は盛大に甘えてくる人間だと気づいた時にはもう遅い。
「……躾間違えた」
ソファに寝転びまったり読書していた自分の腹にそのまま寝そべってくるなんて、何と云うことだろう。この町の人間なら考えもしない暴挙を満足しきった顔でこなすこの少年は、どうやら神経だけは人並み以上であるらしい。
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73, be out of conceit with (デスノ/L月) | 嫌気が差す |
今日のおやつは各々有名パティシエによるイチジクのムース、南瓜とチーズのスフレ、ショコランジュ、キャラメル生チョコレートに更にトドメでカトル・カール丸々1ホール。胃袋以前に視覚に大ダメージ必須だ。現に本部の面々は1人を覗いてげんなりした表情を隠さない。真逆に恍惚をした表情(をしているのだ、不気味なことに!)を浮かべた名探偵様は本日も絶好調に菓子の欠片を盛大に撒き散らす。お前は何だ、前世はスプリンクラーか。片手には極上スイーツを乗せ、残る手には昨日に死んだ犯罪者リスト。どんどんと脂と油で染みが広がっていく。絨毯の隙間にはミニマムサイズのスイーツを常時プレゼント。
こんなのが好敵手だなんて事実にうんざりするけれども、何より腹立たしいのがこんなのがいなくなったら退屈に逆戻りな自分が容易く想像できる処だ。
|
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74, with concern (鋼/アルエド) | 心配して |
「はい、兄さん!ちゃんと靴はちゃんと履いて!あぁほらコートの裾に埃がついてるよ〜もう〜」
「…お前ほんと世話焼きなー。お兄ちゃんは楽できていーぞー」
「当たり前でしょー。綺麗な恋人を連れ歩くのって男のステータスだよねぇ」
「お前ちょっと違う感慨に浸ってたのか今まで?もしかして?」
|
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75, come into conflict with (復活/未来ツナヒバ) | 矛盾する |
かつては手加減したところで即座にノセたしあっさり地に這い蹲らせることもできたが面白くない事実としてあれから10年が経過した今現在はまず相手が己の挑発に乗ってこず更には受け流す術を会得し何が面白いのか自分の前では笑顔を絶やさずへらへらしているだけならまだ不愉快なだけだが恐らく確認をする機会はまだ巡ってきそうにないので憶測に過ぎないが多分不意打ちを仕掛けた処でこちらが負けるのではないかとそんな予感がして仕方ないのが、
「……一番ムカツク」
「え?何ですか藪から棒に」
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76, in conspiracy with (灰男/リー兄妹) | 共謀して |
もう4日は寝ていない兄の元へと珈琲を差し入れ、にっこりと受け取った彼の目を強引に閉じさせた。
「リナリー?」
「哥哥」
言葉で伝えるよりも早く、彼は口の端だけで器用に笑うとそのままふぅっと息を吐くように気絶した。
「好的梦、哥哥」
最早、否、元より只1人しかいない共犯者を失うことなんて耐えられそうにないのは兄も同じだ。
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77, be consumed with (デスノ/月) | 嫉妬に身を焦がす |
嫉妬なんて醜い感情、割に合わないと僕は思う。見せた所で相手の気が引けたらまだしも、僕は鬱陶しいと思う性質だし(いや当然ながら表には出さないけれども)。そもそも字面が悪い。字面が。恋愛なんてゲームみたいなものだろう?あ?子どもが何言ってるんですか?煩いよ何その不細工な顔。いーからいい加減、パソコンからその爬虫類顔離したらどうなの?
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78, pass the time of day with (鋼/お花畑+大佐) | 談笑する |
「……で、何故にいつも君らのティータイムは私の部屋なのかね」
「え、ソファの座り心地良いし」
「大佐の仕事のはかどり具合も常に監視できますし」
「……作業能率の低下は視野に入れてくれないんだな…」
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79, deal at with (鋼/ロイエド) | 取引する |
「一発やらせてあげるから閲覧禁止のアレをどーにかこーにかして♥」
「却下」
「んじゃ、オプション可でどうよ?」
「オプション?」
「場所体位道具衣装プレイまぁどれでもオプション付与可。内容により1〜5冊程貸して♥」
「……貞操観念が一般人並の鋼のが欲しい」
「あぁ〜〜、惜しい!アホなどっかの軍人がぶっ壊した!!」
「う」
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80, with a difference (デスノ/L月) | ひと味違う |
「どう?口に合うといいんだけど」
「こ…これは…っ!!?ら、月君!こんな素晴らしい菓子を一体何処で…っ!?」
「ん?手作りさ。僕の。お気に召してくれたかな?」
「気に入るなんてものじゃありません。とても美味しいです!詰まっているものは私への愛ですね!?」
「通常の2.5倍量の砂糖と僕の君への想いが込められてるよ」
「道理で…美味な筈です…っ」
「嬉しい?」
「えぇとっても!!」
「ちなみに僕は、服毒自殺する際には念のため致死量の10倍飲めっていうけど、今まさにそれを思い知ってるかな」
「月君!?月君何入れたの君!?竜崎が固まってるけど何云ったの!?」
「え?ちょっとしたジョークですよ、ジョーク。今回は」
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81, I can't do with waiting long (デスノ/L月) | 長く待つのは我慢出来ない |
「私は時折思うんです」
「何を」
「もし私が『彼』を追わなければ。もし私が『彼』を追い詰めなければ。もし私が『彼』の思想に共感し支持していたなら。ならば『彼』は彼のままでいたろうに、と。子どもの夢を見続ける、『彼』であったろうに、と」
「……いいかい、エル?お前は何を言っている、エル?お前は何を思って、そして何を誤解している?」
「誤解ではないですよ。私こそが、キラを大量殺戮者にした。それまでキラは、誰一人として、犯罪者以外を手にかけてはいなかったのに」
心底悲痛そうに呟く男の丸い背を見て僕は嗚呼やはりこの男は一刻も早く殺してしまおうと改めて思った。これ以上、よりによってこの男にキラを貶められるのだけは耐えられそうにない。
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82, do away with (デスノ/月) | [殺す] |
殺人が究極の愛情表現だなんて真っ赤な嘘だ。
何故なら今もって僕は大いに不満を持て余している。
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83, with discretion (復活/ツナヒバ) | 慎重に |
今日は1m。明日は95cm。
ゆっくりゆっくり、焦らなくても学生には時間なんて余りある。
「…何」
「おはようございます、雲雀さん」
応接室の造りの良い長椅子で仮眠を取る貴方が、俺に気づくまでの距離が段々近くなっていることを。
貴方もそろそろ気づいてますか。
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84, Is it anything to do with me? (復活/ツナヒバ) | それは私に何か関係のあることですか |
出会いがしらにいきなり殴られた。かなりの手加減がなされているとは云え、痛いものは痛い。
「え?え?ちょ、何で殴るんですか雲雀さん???」
そんな沢田の疑問にも、一切反応せず去っていた彼に更に疑問符が重なった。
「………ちっ、」
云える訳がない。これが単なる嫌がらせや八つ当たりなら日常茶飯事だから悪びれもしないのだが、よもやその原因が。
『あれ、ヒバリ。何かさー、しばらく見ない内にえらく素直ーになったなぁ』
あの能天気極まりない跳ね馬家庭教師に、馬鹿っぽく直球で指摘されたことがどうしようもなく。
「…いいや、やっぱり本人に責任を問わないと」
思い返してくるりと、今度はすこし手加減を手抜きしてやろうと引き返した。
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85, I think you can do with a rest (デスノ/海沙) | あなたには休息が必要だと思う |
彼は私の腕を拒まない。醒めた瞳で、素っ気無い言葉で、けれど私の胸元に無理やり押し込むと、ほうと息をつくのを知っている。
残念ね、結局男が安心できるのは女の腕の中だけなのよ。
彼の安らぎや優しさよりも激しい殺意と激情ばかりを求めた今はいない好敵手に私はささやかに勝利を告げる。
けれど今なら、その彼にも腕を伸ばして慰めてしまいそうだと、私は小さく苦笑した。
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86, Down with compassion! (復活/未来ツナヒバ) | 同情は要らない |
「君の立場を少しは理解した?血と屍と金でできた玉座に座る君は?」
「…よく、入って来れましたね?」
「あぁ、君の腕?片腕は僕に笑いかけて扉を開けた。もう一本は喚いていたけど…そこらでのびてるんじゃない?」
「本当、貴方は容赦ない…」
「ところで。今回の報酬、まだ振り込まれてないんだけど?仕事にルーズなの、嫌いだって知ってるでしょ?」
「あれ、おかしいな……指示は出したんですけど」
「それと、君の仕事、溜まってるよ。こんなトコで腐ってる前に、ペン走らせれば。どうせすぐ慣れる」
「……判って」
「じゃ、こう言えばいいかい。『今更何を?』さっさと出てきて早々に仕事して、そして又どっぷり返り血を浴びてきなよ。ふふ、慣れるか、麻痺するか、クセになるか、さてどれが先だろうね、君は?」
「…………山本が貴方だけは部屋に入れる訳だ」
「僕は報酬を貰いに来ただけなんだけど」
「あぁ、大丈夫。すぐにでも振り込ませますよ。えぇ、すぐにでも。何せ此処のトップですから、俺はね」
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87, be enraptured with over (復活/ツナ+獄+山) | 有頂天になる |
「〜〜〜ぃいやったぁ〜〜っ!!」
「ツナ?」
「十代目!?どうされました!」
突如雄たけびと共に現れた少年に、1人は首を傾げ1人は駆け寄る。
「何かありましたか十代目!何でしたら俺が、」
「いやいやいや違うから!獄寺くんは関係ないから!でも俺今気分最高だから!」
「そ、そうですか…十代目がそう云われるなら」
「ほーん。で、何がどーしたんだ、ツナ?」
関係ない、にひとり煤ける彼を無視して、山本は沢田に問いかけた。
「よっぽど良い事あったみてーだな、ツナ」
「雲雀さんとのデートの約束取り付けましたっ!」
「おぉ、それはめでてーなぁ」
「……んな…っ!」
致命傷を喰らった獄寺にも全く気づかず、浮かれている沢田を山本だけが祝福していた。
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88, with ease (復活/ツナヒバ) | 容易く |
「初彼女できましたーっ!!」
「何だよてめ抜け駆けかよ、え、前云ってた電車の子?」
「そーそー。何かさー、あっちも俺の事見てたんだってよおいおいおいおい!!」
「何だお前?何、ムカツクんだけど?ちくしょー羨ましいとは云ってやらねぇ」
「…ぅああああぁぁぁっ!!!」
「おぉっ!?どーしたツナ」
「十代目っ!?」
「何か駄目ツナが泣きながら教室出てったぞー」
「走り抜けざまに『何でそんな平和なんだーっ』とか叫んでたような」
そりゃまぁご本人様いま結構命がけで恋愛中なので。
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89, economical with the truth (デスノ/月) | 真実を隠して |
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90, with an eye to (灰男/アレ嬢) | 目論んで |
一度でもいいので彼女が女物の服を着ている所が見てみたいと思い、任務の先々で目に留まった服やアクセサリーを買い込みせっせと貢ぎ倒しているのだが、一向に彼女がそれらに袖を通してくれる気配がないのでこちらも半ば以上意地になっている。
「そうかユウがストレスで周囲に当り散らしてるのはお前のせいか」
まぁそういう見方もある。
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91, pik a fight with he (灰男/アレ神) | 彼に喧嘩をふっかける |
「あー…やば、全身温かくなってきた」
どてっ腹に大穴の空いた白髪の少年と、
「てめぇの血にそんだけ塗れりゃ、温かくもなるだろ。あと下がってくだけだがな」
両足とも何だか妙な方向に曲がった黒髪の青年と、
「はは…やだなー、絶体絶命?みたいな?」
「むかつく発音止めろ。あぁくそ、塞がる暇ねぇじゃねーか」
「君だけずるいんですよ、仲間ならダメージ等しく負っといて下さいよ」
「うっせ」
「あ゛〜〜…、こんな事ならさっさと…あぁ思い返すだけで腹立ってきた。何か出血増えてるじゃないですか。本当むかつきますね君」
「んだとこら。その風穴、もっと通り良くしてやろーか。あぁ?」
「人が死に掛けてる時くらい殊勝にできないんですか、まぁ到底無理なことを要求するような酷い真似はしませんけどね!ああもう、脳に酸素行ってなさすぎ、鬱陶しい、君とは心底合いませんよ!」
「てめ、」
互いの胸倉掴み上げ、交換するのは唾液ですらなく鉄臭い、
「……おや、何故だか少しばかり盛り返したかも。でも回復したらしたで今度は君に殺されそうですね」
「もう少しで舌噛み切ってやれたんだがな」
「僕のこのハニーヴォイスを何だと思ってんですか君。あ〜、こんなトコでじっとしてらんない」
「それには同感だ。んな狭っ苦しいトコにいてられっか」
だばだば赤黒い血垂れ流しながら、2人立ち上がりいざ、
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92, go be down with (灰男/アレ嬢+ラビ) | 病気で倒れる |
「鬼の霍乱」
「残念だが、その台詞既に5回は聞いてる。捻れ凡人共」
「……周囲に男共が落ちてんのはそれか。お、アレンこんなトコに」
「全部引き取れ。鬱陶しくてろくに寝てられねぇ…ッ」
「お、起きられるか?って、おま、寝ろ!いーから寝ろ!!」
「あ?指図すんな」
「今だけで金輪際聞かなくていーから聞けって!せめて布団の中で前直せ前!」
「…あぁ、肌蹴てたか」
「お前はそれでいいか知らんが、俺が後で奴に殺されるだろーがっ!」
「それって誰のことですか?」
「ははは、そりゃ勿論悋気激しいアレンさんに決まってるだろーがさぁ俺もう見舞いも終わったし帰ろうかなーははははははは」
「あはははははは判ってるんならいいやホラ行きましょう僕と教団の裏にでも」
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93, explode with laughter (復活/未来ツナヒバ) | 吹き出す |
「ねぇ話があるんだけど」
「何でしょう?」
「別れて」
「…、ぶは…っ!!って、何ですか藪から棒に!俺何かしましたもしくはしませんでした?」
「単に風俗に則ってみただけなんだけど」
「……エイプリルフールですか……一番衝撃的なの持って来ましたね雲雀さん」
「うん。だってショック受けてくれなきゃ、そのまま別れてやろうと思ってたし」
「…あの、前言訂正。多分それが一番衝撃でかいです」
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94, go over with a fine-tooth comb (灰男/リナ+嬢) | 綿密に調べる |
「…何だそれは?」
「えーっとぉ、今度の任務でぇ、ドレス着て貰うことになったからぁ、その採寸?」
「はっはっはっは」
「うっふっふっふ」
「絶対嫌だぞ俺は!!」
「大丈夫ドレスは私が見立ててあげるわ!」
「何処に俺の安心ポイントがあった!?」
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95, with flags flying (灰男/アレン) | 勝ち誇って |
惚れた者が負けなんじゃなく惚れさせた方が勝ちなのだから勝利宣言は未だお預けのまま。
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96, go with the tide (灰男/アレン+ラビ) | 時勢に従う |
「ンな訳ないでしょうあぁラビの癖に何様のつもりですかほらさっさと其の席明け渡せ」
「何さ何さアレン!!ちょっとそれは酷いんじゃねー!?お前らの別離期間盛り立ててきた俺に何て仕打ちするのお前ってば血の色緑か!」
「ハ、たった一言のファーストネーム呼びの衝撃だけで今まで細々繋いできたラビに何云われようと平気ですとも。黒髪ツンデレには主人公の大きな器って相場は不変不朽なんですよ。3枚目キャラはどうぞそちらの席に」
「……肝心の主人公様の器が歪んで変形して割れて穴開いてる場合はどうなるんかなー…」
「とりあえず口は災いの元ってことを教えてあげるんじゃないですかー?」
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97, with a jerk (復活/ツナヒバ) | ぐいっと・がたんと |
たまには男らしい処を見せないと呆れられるばかりかと思ったので面目躍如とばかりに彼を革張りのソファへと押し倒してみたものの、不意をつかれた一瞬の表情があまりにその、アレだ、何というか非常に可愛らしかったので動きが止まった処をあっという間にトンファーで逆転されてしまいました。
沢田綱吉本日の日記。
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98, with the gloves off (灰男/リーコム) | 本気になって |
「何云ってるの〜僕はこんなにリーバー君のこと好きなのに〜」
こんなアンタに本気になった俺がどれだけ可哀想か。
アンタだけは知る由も知る気もないんでしょうね。
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99, throw in one's lot with (復活/未来ツナヒバ) | 運命を共にする |
しゅん、と目に見えて肩を落とした沢田を背に、雲雀は上着を羽織った。
「最初から云っていたでしょ。僕はボンゴレには属さない」
「…えぇ、そうでした」
ベッドにかけたまま靴紐を結び直そうとすると、沢田がその動きを止め、足元へと屈み込む。
「…でも」
しゅる、と少年から青年へと成長した指先が雲雀の靴紐を一旦解き、やけに丁寧に結び直していった。
組んだ足をゆっくりと上げ、雲雀は今やその世界の頂点に立つ男へと笑いかける。
「これは君にあげてもいい」
そして紐に絡んだ手を握りこむと、滑らせてそのまま、己の心臓の上へと宛がった。
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100, the dream end up with the phantom (鋼/エド) | 夢は幻で終わる? |
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