「こんな夢を見た」
午後2時
・・・・・・パチ・・
「・・・・・・・・」
「・・・・hhh・・・なんつー夢・・・」ギッギッ・・・
「・・・・・ん?」
変な音で目が覚めた。
ギッギ・・・
・・家の中にかすかに人の気配がする・・
・・・・誰だ・・
家族の居る家ならともかく、僕の家は僕一人だ。
正確には母と二人だが、入院中の母がこんな真夜中に家に帰ってくる事などまずない。
・・・・敵か・・
職業柄、家に刺客が来るという事がないわけでもない。
僕はベットの下から装備品一式を取り出して身に付けた。
気配を消して戸の影に立つ。
ギッギギ・・
今だ!
「裏・龍神翔!」
「みぎゃー!危ねー!」
ガシッ
「なっ」
真正面から僕の蹴りを受け止めたのは・・
「龍麻!」
「危ねーだろーが!殺す気かテメーは!・・とそれはいいとして、こんばんはー壬生」
「・・・こんばんは、龍麻・・」
「?何でお前家の中で武装してんの?趣味?」
・・・・・君の所為だよ・・・・「・・・で、何で君が僕の家に?」
とりあえず装備品を外す。
「そんな事より部屋に入ろ。むっちゃ寒い」
さっさと人の横をすりぬけて、今さっきまで僕の寝てたベットの潜り込む。
「あーぬくいー・・ZZZZ・・」
「龍麻!」
何ごともなかったかのように寝ないでくれ。
「ん?ああ・・悪い」
ホレっと布団がめくられる。
・・・・そうじゃないんだけどな・・・
しかし、ベットの横で立ちっぱなしも体がひえる。
「とりあえずつめてくれ」
シングルベットに男二人は狭い・・・
「狭い・・」
「僕もだよ・・」
龍麻と二人というのは嬉しくもあるんだけど・・狭い・・
「・・で龍麻・・何をしにどうやって来たんだい?」
こんな時間じゃ電車も動いてないだろう。
「ん?タクシー」
「・・パジャマ着て?」
深夜にパジャマ姿の人物を乗せてくれるのか?
「ウソ、黄龍の力使ってワームホール作った」
「・・・・ワームホール・・」
両方ウソっぽい・・・
「・・で何をしに来たんだい?」
何にせよわざわざ来てくれたらしい。
「何か急用かい?・・龍麻?」
「・・・・・だあー!なんか急に恥ずかしくなった!ああー馬鹿だー!」
????
急に龍麻が暴れ始めた。
しかもテレているらしい・・・
「龍麻?話が見えないんだけど・・・」
「・・・あー恥ずかしー・・どーするよ?」
どうするもこうするも・・・何事だ?
「あんな・・泣いてる夢見てな・・・なんか気になってさー・・で・・ああー!アホらしー!みぎょー!」
やっぱり話が解らない。
「だから、お前が泣いてる夢見て気になったから・・・・来た」
!
「・・・・・・・」
「・・・・・くくくく」
「だー!笑うな!」
「くっくくくくくゴメンゴメン・・くくく」
「くそー!やっぱり顔見てさっさと帰ればよかった」
ああ、それで気配を消していたのか。
「ワームホール開けて帰るのかい?」
「そーワームホール開けて帰るんだ」
テレている龍麻なんて初めて見た。
「電話すればよかったのに」
「夜中の電話はドキッとするだろ?特にお前の場合」
確かに夜中の電話は不吉だ。
「気をつかってくれてありがとう」
「・・・いーえ」
まだ不機嫌らしい。
「嬉しいよ」
「・・・・・・・」
「わざわざ来てくれてありがとう」
これは本心。
「たかが夢でもね」
また笑えてきた。
「だー五月蠅い!しょーがないだろリアルな夢だったんだ!あー、もう来ないからな絶対!二度と来ねー」
ちょっとからかいすぎたかな?
「寝むい!寝る・・・明日は学校さぼってやる。全部テメーの所為だからな!馬鹿!死ね!」
布団を全部とられてしまった。
「龍麻・・寒いんだけど?」
「死ね!」
・・・・しょうがないもう一枚出すか・・
「龍麻」
「なんだ?」
「・・・僕の事を心配してくれてありがとう・・・来てくれて嬉しかったよ」
「・・・バーカ」
・・・君もね
なんか・・・バカップル・・・・死んでくれ二人共・・・
久しぶりに書いてコレかいな・・・・
なんか龍麻優しいし・・・って言うかウチの龍麻、壬生には優しい・・
壬生もっと優しくしたれよ・・・攻だろ?
とりあえず壬生が幸せそうなんで良し
しかし・・「幸せの連鎖反応」に似てるような気が・・・・