ウルトラQスタッフ&出演者

監督・特技監督

梶田興治
1944年に東宝演出部に入社、4年ほど翻訳部門に従事した。「ゴジラ」(54年)以後、本多猪四郎作品のチーフ助監督を任される。「WOO」の演出のため東宝から出向してきた梶田は、「UNBALANCE」として作った「ウルトラQ」の初期3本でドキュメンタリータッチの重厚な世界をつくった。派手な怪獣が出ない分、心理的な恐怖や幻想的な雰囲気を見せた。監督作品:「マンモスフラワー」「悪魔っ子」「変身」「206号便消滅す」「甘い蜜の恐怖」
中川晴之助
円谷一と同期で、55年の開局と同時に東京放送に入社。テレビ黎明期の傑作「私は貝になりたい」のチーフアシスタントを担当。演出部から映画部に移って、自らの演出作品「すりかえ」(62年)「カルテロ・カルロス日本へ飛ぶ」(63年)で、芸術祭奨励賞をとっている。「ウルトラQ」では山田正弘脚本による3本しか撮っていないが、怪獣を徹底して狂言回しにして印象深く少年を活かしている。監督作品:「鳥を見た」「育てよ!カメ」「カネゴンの繭」
満田かずほ
学生時代にTBSで円谷一のアシスタントディレクターをしていた関係で、円谷プロ設立と同時に呼ばれた。「ウルトラQ」全作品の助監督につき、このシリーズで監督デビューを果たす。ゲスト俳優にスポットを当てて感情豊かな若者を描き、劇画を思わすユニークな画面づくりもシリーズに変化をもたせた。「ウルトラセブン」ではメイン監督になっている。監督作品:「燃えろ栄光」「宇宙指令M774」
川上景司
戦前の東宝で円谷英二に師事し、特撮カメラマンを勤める。松竹に移ってからは「敵機空襲」などの特撮監督を担当。56年には「忘れ得ぬ慕情」で日本映画技術賞の特殊技術部門を受賞。円谷プロ設立にあたって円谷から真っ先に呼ばれ「ウルトラQ」前半の現象としての恐怖を描く。特技監督作品:「マンモスフラワー」「変身」「悪魔ッ子」「宇宙からの贈り物」「あけてくれ!」「鳥を見た」「206号便消滅す」「甘い蜜の恐怖」「ペギラが来た!」「東京氷河期」「バルンガ」
有川貞昌
東宝特撮のチーフ助監督で、円谷英二の正当な後継者でもあった。67年に「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」で特技監督に昇進。それ以前でも円谷の代理演出を担当していた。「ウルトラQ」ではミニチュアセットのパノラマをでんとかまえて見せている。また第2クールでも飯島組の2本で、怪獣と宇宙人の能力を存分に引き出した。特技監督作品:「1/8計画」「五郎とゴロー」「虹の卵」「2020年の挑戦」
円谷 一
円谷英二の長男。東宝に入社して「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」にかかわったあと55年に開局した東京放送(現在のTBS)に入社。演出部から映画部に移り、62年には「煙の王様」で芸術祭文部大臣賞をとる。できたばかりの円谷プロを影で支え、自らも演出に加わった。テンポのいいモンタージュで大人のSFドラマを見せた。監督作品:「あけてくれ!」「宇宙からの贈り物」「五郎とゴロー」「1/8計画」「ゴメスを倒せ!」「クモ男爵」「ガラダマ」
野長瀬三摩地
1946年に東宝に入社後、65年にテレビ部へ配属。映画では「隠し砦の三悪人」(黒沢明 作品)、「モスラ」(本多猪四郎作品)などの助監督を務めた。テレビのメロドラマ「銀座立志伝」で監督ベビーを果たす。「ウルトラQ」の28本のうち7本をとっている。カットの積み重ねやアップとロングの効果でミステリアスな演出を見せた。監督作品:「ペギラが来た」「東京氷河期」「バルンガ」「南海の怒り」「海底原人ラゴン」「ゴーガの像」「ガラモンの逆襲」
飯島敏宏
1957年に東京放送に入社。「鳴門秘帖」「朝焼け富士」「柔道一代」「月曜日の男」などの演出のほか、千束北男名で多数の脚本を書いている。「ウルトラQ」では円谷一から脚本家として呼ばれ、「ゴメスを倒せ!」「燃えろ栄光」の2本を書いた(ここでは千束北男名)。演出をしては、近代的なSF性とテンポのいい娯楽に徹した4を撮った。この流れが「ウルトラマン」につながってゆく。監督作品:「虹の卵」「2020年の挑戦」「SOS富士山」「地底超特急西へ」
小泉 一
本多組本編班のチーフカメラマン。特撮カメラマンが演出者になった例は多々あるが、本編のカメラマンが特撮監督になった例は珍しい。東宝では「地球防衛軍」などのシネスコ大作で慣らしたので、テレビフレームの「ウルトラQ」はたいへんだったようだ。「ウルトラQ」は3本にとどまっているものの当初は第2クールの「南海の怒り」「ペギラが来た!」「東京氷河期」「バルンガ」を担当する予定だった。特技監督作品:「育てよ!カメ」「ゴメスを倒せ!」「クモ男爵」
的場 徹
築地米三郎とともに「宇宙人東京に現る」(56年)などを撮った大映の特撮監督。61年、日本初の70ミリ映画「釈迦」で日本映画技術賞の特別賞を受賞。円谷英二自らにスカウトされて「ウルトラQ」に参加。美大出身のキャリアを生かして怪獣のコンセプトを描いたり円谷特撮にないユニークな怪獣特撮を編み出した。特技監督作品:「ガラダマ」「燃えろ栄光」「宇宙指令M774」「カネゴンの繭」「南海の怒り」「海底原人ラゴン」「ゴーガの像」「ガラモンの逆襲」「SОS富士山」「地底特急西へ」

STAFF

監修円谷英二
製作円谷英二・渋沢 均・栫井 巍
撮影内海正治
照明後藤忠雄
美術清水喜代志
助監督満田かずほ・吉高勝之
記録 田中敦子
音楽宮内國郎
編集小畑長蔵・兼子玲子
効果知久 長
制作担当真木照夫・成田 貢・守田康司



STAFF(特撮)

撮影高野宏一
照明堀江養助
特殊美術石井清四郎・岩崎至躬・成田亨・渡辺 明
光学撮影中野稔
助監督鈴木俊継・大木淳吉
制作担当奥村昌之
造形倉方茂雄・天藤勝治
操演沼里貞重・中島徹郎・深田達郎
撮影助手佐川和夫・稲垣涌三・斎藤正則
照明助手小林哲也・相田隆久・浜崎俊夫・武田則夫
作画黒田達雄・平田佳子
記録鈴木徳子


CAST

万城目 淳・佐原健二
自称SF作家。ときに三枚目の顔を見せる淳は、星川航空の操縦士としてセスナやヘリコプターを自在に操り、怪獣や怪奇現象のうずまくアンバランスゾーンを駆けめぐった。本編の主人公を演じた佐原の持つバイタリティーは淳の正義感と重なって、ときに熱く、ときに冷静に事件と対峙する。視聴者の子供は安心して見ていられる、たよれる兄貴である。「カネゴンの繭」以外の全作に登場した。
戸川一平・西條康彦(放送時は西条康彦)
万城目を「先輩」と慕う星川航空の助手。ひょうきんで明るい。視聴者の子供の視点で自在に思考し発言する一平は、ドラマに流れをもたせた。視聴者の思う物語への疑問はそのまま一平の言葉で語られ、事件の解決の糸口を見つけることもある。一平の明るい表情はSFの世界と現実世界を中和させ、その性格のたよりなさゆえに万城目との名コンビになった。「カネゴンの繭」「ペギラが来た!」以外の全作に登場した。
江戸川由利子・桜井浩子
毎日新報のカメラマン。淳に、憧れとちょっとしたライバル心をもっている。気が強い半面、意外としおらしい。好奇心にまかせて飛び回る由利子の表情は、ともすれば怪奇一辺倒になるアンバランス・ゾーンに花を添えた。由利子の快活なイメージは、デビューして間もない桜井の個性にぴったりだった。「カネゴンの繭」「ペギラが来た!」以外の全作に登場した。
一の谷博士・江川宇礼雄
世界的に有名な博識の大科学者、三人の相談役として登場し、いくつかの怪事件の核心を見抜いた。
関デスク・田島義文
本多博士・岡部 正


GUEST

ゴメスを倒せ!!
新田記者江原達恰
少年次郎村岡順治
作業係長中村富田仲次郎
五郎とゴロー
小野研究員土屋嘉男
五郎鈴木和男
宇宙からの贈りもの
宇宙開発局長官田崎 潤
ギャング佐藤功一
駐在の警官加藤茂男
マンモスフラワー
源田博士高田 稔
東京広告・支配人堺左千夫
東京広告社員中山 豊
ペギラが来た
久原羊子田村奈美
天田隊長松本克平
鈴木副隊長黒木 順
育てよカメ
浦島太郎中村和夫
ギャング二瓶正也
牧師大泉 滉
SOS富士山
タケル高島英志郎
光子市川和子
横山巡査金井 大
クモ男爵
葉山滝田裕介
今日子若林映子
竹原鶴賀二郎
地底超特急西へ
西岡主任石川 進
イタチ山村哲夫
小山運転士奥村公延
甘い蜜の恐怖
木村重夫黒部 進
長谷川場長清水 元
長谷川愛子沢井桂子
バルンガ
奈良丸博士青野平義
パイロット高橋征郎
院長中江隆介
鳥を見た
三郎津沢彰秀
港市警察警部補日方一夫
ガラダマ
大木先生福田豊士
南谷智晴
小林志津雄
東京氷河期
治男佐藤英明
沢村照男有馬昌彦
カネゴンの繭
加根田金男辻沢 敏
その父浜田寅彦
中村監督 ヒゲオヤジ渡辺文雄
ガラモンの逆襲
花沢主任平田昭彦
トラックの運転手沼田曜一
1/8計画
S13地区区長村上冬樹
民生委員三田照子
係員堺左千夫
虹の卵
ピー子・枇伊子白川ひかる
おばあさん・民子紫 志乃
糸魚川博士城所英夫
2020年の挑戦
天野二佐小林昭二
宇田川刑事柳谷 寛
友田助手土屋靖男
海底原人ラゴン
石井博士石崎二郎
石井文子珠めぐみ
宇宙指令M774
一条貴世美・ゼミ水木恵子
巡視船・船長藤田 進
巡視船・航海士小美野欣二
変身
あや子中 真千子
浩二野村浩三
南海の怒り
雄三久保 明
アニタ高橋紀子
島主石田茂樹
ゴーガの像
アリーン田原久子
タミ山形鈴子
岩倉松下達夫
悪魔っ子
魔術師 赤沼小杉義雄
リリー坂部紀子
燃えろ!栄光
ダイナマイト・ジョー工藤堅太郎
ビル大山穂積隆信
奥井プロモーター武藤英司
206号便消滅す
金子主任小泉 博
機長・飯島伊藤久哉
スチュワーデス八代美紀
あけてくれ!
沢村柳谷 寛
友野健二天本英世

 
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