在来馬と乗馬療法(在来馬の活用方法の考察)
在来馬を保存するためには、「活用」する事が大切だと思います。在来馬の特性を生かした活用で、障害者乗馬( Riding for Disabled )があります。
「障害者乗馬」は、日本ではまだ一部の人にしか知られていませんが、ヨーロッパでは 障害を持った人たちの、リハビリとしてすでに定着しています。 (ホース・セラピーとも呼んでいます)
長崎県の「ワークショップ ペガサス」にて
ひき馬乗馬・部班をくんで
1991年 北海道の大滝わらしべ園で、北海道和種(どさんこ)を使って、障害者乗馬が取り入れられました。
1995年 長崎県では、社会福祉法人南高愛隣会日本乗馬療法協会(注1) 「ワークショップペガサス」を開設、現在11頭を飼養し活動されています。長崎県の南高愛隣会(コロニー雲仙)の「ワークショップペガサス」には、シェットランドポニー4頭、和種のポニー(注2)1頭やアラブと北海道和種の混血の馬などがいますが、 対州馬の導入を検討されています。
所長の三輪俊治さんが、対馬まで行かれ調査されて来ましたが、
対州馬は
- 性格がきわめておとなしい。
- 飼育がしやすい。
(1)昔対馬では、自生するカヤ・クズなどの野草を主体に、秋から冬には干し野草や稲ワラを与えていたことからも判るように、 粗食に耐え消化器系が丈夫である。しかも体質が強健で疾病の発生もほとんどない。
(2)対馬では、牛と一緒に飼われており、ロープにつないで飼っています。- 肢蹄が強い。
- 小型であり側対歩(注3)を教えれば、上下動が少ないので、障害者や初心者の乗馬に有効である。
(注1)日本乗馬療法協会
〒116 東京都荒川区東日暮里5−10−2、TEL03−5811−6969
乗馬療法を日本中に広める活動を行っています。(注2)ポニー
体高が約148cm以下の小型の馬のことを総称でポニーといいます。 (従って在来馬もほとんどがポニーの仲間です。) ポニーにもたくさんの種類があります。(注3)側対歩(そくたいほ)
右前足を前に出す時、右後ろ足も一緒に前に出す。次に、左前足を前に出す時、左後ろ足も一緒に前に出す。
ぜひ、美津島町(対馬)などから譲ってもらえる機会があれば、対州馬を導入したいとおっしゃっていました。
>>対馬では、「対州馬振興会」を作って保存に努力されていますが、 このように在来馬の特性を生かすことにより、活用され保存されていくことを念願して、 このページを作りました。
長崎県の社会福祉法人 南高愛隣会(コロニー雲仙)
「ワークショップ ペガサス」のご案内
停止馬乗馬・6ヶ月通ってきた成果の笑顔
「ワークショップ ペガサス」にて「ワークショップペガサス」では、重度・最重度の知的障害者15名が、一人一人が飼育する馬を決め、畜舎の掃除・えさや水やり・馬の手入れなど、日常の世話をすべてしています。また、子供を対象とした「乗馬教室」を開いており、ハンディのある人が子供を馬に乗せたり、横に付いたりして、自然に一般の人々との交流を実現 しています。
さらに、積極的に幼稚園や各種施設などへの「体験乗馬教室の出張サービス」も行っています。
乗馬教室の料金(そのまま15名の給料になります) 一回1000円(15分)
一回でたづなが持てて、乗馬常足(なみあし)程度になれます。南高来郡瑞穂町古部甲2504番地
電話(0957)77−2912( 写真はワークショップペガサスよりご提供頂きました。1997/8/14 wrote )
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