3.401kプランと確定拠出年金
よく確定拠出年金は「日本版401k」と呼ばれますが、これはアメリカの年金制度「401kプラン」を参考にして確定拠出年金を定めたものであることからきています。以下の表2は、その401kプランと確定拠出年金とのおおまかな比較です。
表2..401kプランと確定拠出年金
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401(k)プラン |
確定拠出年金 |
施行している国 |
アメリカ |
日本 |
根拠の法律 |
米国内国歳入法 |
確定拠出年金法 |
位置付け |
貯蓄奨励策 |
・高齢者所得の確保のための自助努力支援 ・公的年金の補完 |
加入対象者 |
従業員(非高給従業員の一定率以上の加入が必要) |
自営業者、サラリーマンなど (公務員、専業主婦などは加入できない) |
拠出者 |
加入者本人(企業マッチング拠出可能) |
企業型:企業 個人型:個人 |
拠出限度額 |
年間30,000ドルか従業員給与の25%のいずれか少ない金額(非課税限度額は個人拠出で年間10,500ドル) |
企業型:月額23,000円 月額46,000円 個人型:月額68,000円 月額18,000円 |
ポータビリティ |
IRA等にも移管可能 |
3年以上の勤続年数があれば全額企業型ないし個人型に移管可能 |
一時金受取 |
ペナルティを払えば可能 |
原則不可(第3号被保険者になるか、加入3年以下の場合可) |
ローン制度 |
可能 |
不可 |
運用指示 |
加入者本人 |
加入者本人 |
給付事由 |
・59歳6ヶ月 ・被保険者の死亡時 ・高度障害による退職時 ・経済的困窮時 |
・原則60歳から ・障害給付金 ・死亡一時金 ・脱退一時金 |
老齢年金は確定拠出年金の場合、原則60歳受取りですが、規約に定めがあれば、年金を一時金のかたちで受け取ることができます。
401(k)、確定拠出年金ともに運用指図は加入者本人が行うという点で共通しており、運用に関してはあくまでも自己責任であるという事を加入者は認識しておく必要があります。