投資信託の特徴
複数の投資家から集めたお金を、何十億円、何百億円といった一つの大きな基金(ファンド)をつくり、その基金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などに分散投資して運用し、その成果を投資家に投資額の割合に応じて分配する商品。元本は保証されていませんが、専門家が何をどの程度の割合で運用するかによって、さまざまなリスクとリターンの商品が設定されています。投資信託の商品内容を理解するには、目論見書が役に立ちます。目論見書は、投資信託の購入時に交付される説明書で、運用の基本方針や主な投資対象、手数料などが記載されています。投資信託には、株式の組み入れが可能な株式投資信託と、株式を一切組み入れない公社債投資信託があり、さらにそれぞれに期間を限定して募集する単位型(ユニット型、スポット型)と、いつでも購入可能な追加型(オープン型)があります。
表1.投資信託(契約型)の各機関の業務
投資信託会社 |
受託会社 |
販売会社 |
・信託契約の締結 ・信託財産の計算 ・受益証券の募集、発行 ・信託財産の運用指図 ・目論見書の作成 ・運用報告書の作成 ・有価証券報告書の作成 |
・信託契約の締結 ・信託財産の保管、管理 ・信託財産の計算 ・受益証券発行の認定 ・投資信託会社の指図に従い証券市場で売買受渡しを行う |
・受益証券の募集、売買発行の取扱い ・受益証券の交付、引換え、保護預かり ・目論見書の交付 ・運用報告書の交付 ・収益分配金、償還金、解約代金支払事務 |
表2.投資信託の種類@
|
MRF |
中期国債ファンド |
MMF |
外貨建てMMF |
特徴 |
決済機能あり |
安全性が高く、中期利付国債中心に運用 |
安全性が高く、50%以上を公社債で運用 |
為替差損益があるMMF |
預入期間 |
制限なし |
自由 |
自由 |
自由 |
分配 |
実績分配 |
実績分配 |
実績分配 |
実績分配 |
預入金額 |
1円以上1円単位 |
1円以上1円単位 |
1円以上1円単位 |
通貨により違う |
利息計算 |
1ヶ月複利(まとめて再投資) |
1ヶ月複利(まとめて再投資) |
1ヶ月複利(まとめて再投資) |
1ヶ月複利 |
中途解約 |
可 |
可(30日以内は信託財産留保金必要) |
可(30日以内は信託財産留保金必要) |
可(ペナルティなし) |
税金 |
20%の源泉分離課税 |
20%の源泉分離課税 |
20%の源泉分離課税 |
20%の源泉分離課税 |
マル優 |
○ |
○ |
○ |
× |
ペイオフ |
× |
× |
× |
× |
表3.投資信託の種類A
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公社債投信 |
短期公社債投信 |
長期国債ファンド |
特徴 |
安全性が高く、公社債を中心に運用 |
公社債投信の一種で短期決算する |
長期債権が中心 |
預入期間 |
自由 |
3月・6月・1年決算型 |
5年 |
分配 |
実績分配 |
実績分配 |
実績分配 |
預入金額 |
1万円単位 |
1万円以上1円単位 |
1万円単位 |
利息計算 |
1年(複利タイプあり) |
決算期ごと |
年1回決算 |
中途解約 |
可(一般にペナルティあり) |
決算日以外は原則不可 |
可 |
税金 |
20%の源泉分離課税 |
20%の源泉分離課税 |
20%の源泉分離課税 |
マル優 |
○ |
○ |
○ |
ペイオフ |
× |
× |
× |