預貯金等の特徴
元本確保型商品のうち、預貯金、金融債、金銭信託・金銭信託のおおまかな特徴を以下の表1〜8に挙げます。
表1.銀行の金融商品@
|
普通預金 |
貯蓄預金 |
当座預金 |
預入金額 |
1円以上1円単位 |
1円以上1円単位 |
1円以上1円単位 |
預入期間 |
制限無し いつでも出し入れ自由 |
制限無し いつでも出し入れ自由 |
制限無し いつでも出し入れ自由 |
金利 |
変動金利 半年複利型 週1回月曜日に変更 |
変動金利 半年複利型 |
なし |
マル優 |
○ |
○ |
× |
備考 |
・利息は日割計算でつく |
・基準残高は10万円、30万円 ・残高が基準残高以上の場合は普通預金超の金利。基準残高未満の場合は普通預金を下回る金利(毎日の残高) ・決済機能無し |
・税金なし ・手形・小切手の決済口座 |
表2.銀行の金融商品A
|
通知預金 |
スーパー定期 |
大口定期預金 |
預入金額 |
通常5万円以上 |
1円以上1円単位(1000万円まで) |
1000万円以上 1円単位 |
預入期間 |
制限無し |
1ヶ月以上10年以下 1ヶ月超10年未満 |
1ヶ月以上10年以下 1ヶ月超10年未満 |
金利 |
変動金利 |
固定金利 3年未満…単利型 3年以上…単利と半年複利型(個人のみ) |
固定金利 単利型 週1回月曜日に変更 |
マル優 |
○ |
○ |
× |
備考 |
・7日以上据置、2日前通知で払出可能 ・利息は日割計算され、引き出しの際に支払われる |
・元金のみ自動継続と、元利のみ自動継続の両方できる ・預入金額は金融機関による ・定型方式と満期日指定方式がある |
・通常の店頭表示金利は基準金利で、金利は銀行と預金者の相対取引で決められる。 ・預入期間2年以上は中間利払あり |
表3.銀行の金融商品B
|
期日指定定期預金 |
変動金利定期預金 |
預入金額 |
1円以上1円単位 |
1円以上1円単位 |
預入期間 |
1年以上3年以内 |
(定期)1・2・3・5年 (満期日指定)1年超3年未満 |
金利 |
固定金利 1年複利型 |
変動金利 3年未満…単利型 3年以上…単利と半年複利型(個人のみ) |
マル優 |
○ |
○ |
備考 |
・1年以上据置、1ヶ月前に通知すればペナルティなしで解約可 |
・6ヶ月毎に金利見直し |
表4.銀行の金融商品C
|
一定期間据置型定期預金 (民間版定額預金) |
預入金額 |
1円以上1円単位 1万円以上1000万円未満(1円単位)等 |
預入期間 |
6ヶ月以上自由満期最長5年 6ヶ月以上自由満期最長10年 |
金利 |
固定金利 半年複利型 |
マル優 |
○ |
備考 |
・預入金額が300万円未満の場合と300万円以上の場合の金利を別々に設定 預入期間に応じた金利を預入時に遡って適用する段階金利制 |
表5.郵便局の金融商品@
|
通常貯金 |
通常貯蓄貯金 |
定額貯金 |
預入金額 |
10円以上1円単位 |
10円以上1円単位 |
1,000円以上1,000円単位 |
預入期間 |
制限無し |
制限無し |
6ヶ月以上自由満期最長10年 |
金利 |
変動金利 1年複利型 |
変動金利 半年複利型 |
固定金利 半年複利型 |
マル優 |
○ |
○ |
○ |
備考 |
・利息は日割計算し、毎年3月末に元金に組み入れる |
・基準残高は10万、30万など ・決済機能無し |
・一口の預入金額を8種類から選ぶことができ口数単位で解約できる |
表6.郵便局の金融商品A
|
ニュー定期 |
預入金額 |
1,000円以上1,000円単位 |
預入期間 |
1ヶ月以上3年以下と4年1ヶ月超3年未満までは月単位で満期日を指定できる |
金利 |
固定金利 預入期間1ヶ月以上3年未満は単利型、3・4年物は半年複利型のみ |
マル優 |
○(ニュー定期1,000を除く) |
備考 |
・自動継続で利用する場合には、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、4年の7種類の預入期間に限る ・満期自動解約型の満期日指定は、スーパー定期が原則自由であるのに対してニュー定期は1ヶ月刻みになっている ・中途換金できるが中途解約率を適用 |
表7.信託銀行の金融商品
|
金銭信託 |
貸付信託 |
預入金額 |
5,000円以上1円単位 |
1万円以上1万円単位 |
預入期間 |
(据置)1年以上で満期日自由設定 (積立)2年間の据置期間が必要 |
2年・5年 |
金利 |
変動金利 単利型、半年複利型 |
変動金利 単利型、半年複利型 |
マル優 |
○ |
○ |
備考 |
・実績配当が建前だが、実際にはあらかじめ示された予想配当率通りの収益配当金が決算時に支払われる ・いつでも換金できるが満期前期間に応じたペナルティがいる ・中長期の貯蓄性の商品 ・すでに預けていた予定配当率は3月と9月の決算時(各26日)にそのつど見直される |
・実績配当が建前だが、実際にはあらかじめ示された予想配当率通りの収益配当金が決算時に支払われる ・1年間は解約できない。それ以降はペナルティがいる
|
取扱機関 |
信託銀行、りそな銀行 |
信託銀行 |
ペイオフ |
○(元本補填のあるもの) |
○ |
表8.債券発行銀行の金融商品
|
割引金融債 |
利付金融債 |
ワイド |
預入金額 |
額面1万円単位 |
(売出債)1万円以上1万円単位 (募集債)1,000万円以上1,000万円単位 |
1万円以上1万円単位 |
預入期間 |
1年 |
売出債は5年 |
5年 |
金利 |
固定金利 前半債(前月28日〜当月12日)と後半債(当月13日〜27日)の月2回発行そのつど金利見直し |
固定金利 単利型 売出債は月2回、募集債は月1回発行、そのつど金利見直し |
固定金利 半年複利型 前半債(前月28日〜当月12日)と後半債(当月13日〜27日)の月2回発行そのつど金利見直し |
マル優 |
×(18%源泉分離課税) |
○ |
○ |
備考 |
・いつでも換金できるがペナルティあり ・1998年4月前半債より発行金融機関ごとに利回りに格差が生じている ・額面と発行価格との差が利息相当 |
・半年に1回利払 ・いつでも時価で売却可、本券を証券会社へ持参し、売却するか、発行機関で売却の斡旋をしてもらう |
・利子一括型利付金融債 ・1年以上経過すれば満期前機関に応じたペナルティが必要 |
取扱機関 |
みずほ、新生、あおぞら、農林中金、商工中金、東京三菱銀行、証券会社 |
みずほ、新生、みずほコーポレート、あおぞら、農林中金、商工中金、信金中金、証券会社 |
みずほ、新生、あおぞら、農林中金、商工中金 |
ペイオフ |
×(銀行の保護預かり専用商品は○) |
×(銀行の保護預かり専用商品は○) |
○ |
これらの金融商品の中で重要な事はペイオフの対象商品であるか否かということである。
ペイオフとは、金融機関が破綻した場合に預金保護機構が保護する対象金額を、預金元本の合計額で1000万円とその利息までに限定する措置のことである。運営管理機関はこの事について加入者に説明する責務がある。
表9.ペイオフ解禁と預金保険制度
<預金などの払戻保障範囲> |
2002年4月〜2005年3月末まで |
2005年4月以降 |
|
|
預金保険対象商品 |
定期性預金など (定期預金・貯蓄預金・貸付信託・ビッグ・金融債など) |
合算して元本1,000万円額払戻し、残りは破綻額に応じて払戻し |
までとその利子は全金融機関の清算見込
|
|
流動性預金 (普通預金・当座預金・別段預金) |
全額保護 |
|||
(注1)決済用預金は全額保護 |
||||
預金保険対象外商品 (外貨預金・ヒット・純金積立など) |
破綻金融機関の清算見込額に応じて支払が行われる。 |
|
(注1)決済用預金とは、「無利息・要求払い・決済サービス提供できるもの」の要件を満たすものです。