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芸術関連の本の書評

 

片桐頼継 (かたぎり よしつぐ)

 
(プロフィール)
1957年、岐阜市生まれ。
武蔵野美術短期大学美術科卒業。学習院大学文学部卒業、同大学院修士課程修了(美学美術史専攻)。
ローマ大学文学哲学部美術史学科に留学。イタリア・ルネッサンス美術史を専門分野とし、レオナルド・ダ・ヴィンチを研究。
現在、実践女子大学文学部美学美術史学科専任講師。
 
  
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レオナルド・ダ・ヴィンチ復活『最後の晩餐』

レオナルド・ダ・ヴィンチ復活『最後の晩餐』

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,600円+税
発行所  :小学館
発行日  :1999年12月10日
形態   :単行本(ソフトカバー)・127ページ

ジャンル:芸術

目次
復活する『最後の晩餐』
 イエスの口は開いていた
 イエスのこめかみに釘痕を発見
 ユダの目はイエスをとらえていた、ほか
20世紀のテクノロジーが『最後の晩餐』を再現
 デッサン画を元にした再現作業
 テーブルクロスの柄を再現してみると
 テーブルクロスの結び目のこだわり、ほか
『最後の晩餐』を知ると、キリスト教が見えてくる
 「最後の晩餐」とはどのような出来事だったのか
 晩餐図はレオナルド以前にもたくさん描かれていた
 レオナルドの解釈による「最後の晩餐」、ほか
 内容
 レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」は度重なる加筆・修復によりオリジナルの状態から程遠い状態となってしまった。 1979年より開始された修復は、加筆部分を洗浄し、加筆せず本来の色調を表すという手法で行われた。 修復の結果、オリジナルの色が甦るとともに、隠れていた表情、事実などが明らかとなった。
 本書では、写真を多用し、復活した「最後の晩餐」から新たに分かったこと、最後の晩餐の時代背景などについて解説している。

 感想
 「ダ・ヴィンチ・コード」のミステリーにおいて「最後の晩餐」は非常に重要な位置づけにある。 「ダ・ヴィンチ・コード」を読んで(映画で見て)、「最後の晩餐」に非常に興味を持って本書を読んだ。
 本書では写真が多用されており(しかも重要な部分は拡大されており)、その写真に基づきながら解説しているため、非常に理解しやすい。 キリスト教の背景についても若干解説されており、より理解を深めることができた。
 1,600円と少し高いのが難点であるが、1枚の絵に秘められたミステリーについて考えることができた。 NHKでも紹介された「最後の晩餐」の推測CG画は一見の価値がある。
(書評作成:2006年6月17日)
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