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瀬名秀明さんの本の書評

 

瀬名秀明 (せな ひであき)

 
(プロフィール)
1968年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科博士課程修了。
1995年、『パラサイト・イヴ』で第2回日本ホラー小説大賞受賞。 1998年、『BRAIN VALLEY』で第19回日本SF大賞受賞。
 
パラサイト・イヴ  あしたのロボット
 
  
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パラサイト・イヴ

パラサイト・イヴ

おススメ度:(5点満点)

本体価格:780円(税別)
発行所  :角川ホラー文庫
発行日  :1996年12月10日
形態   :文庫・490ページ

ジャンル:ホラー小説、映画化された小説

目次
プロローグ
第一部 Development −発生−
第二部 Symbiosis −共棲−
第三部 Evolution −進化−
エピローグ
 内容
 第2回日本ホラー小説大賞受賞作。
 愛する妻を事故で亡くした生化学者の永島は、妻の生前の意志に従い妻の腎臓を腎臓バンクに提供する。 また妻の細胞を永遠に生きながらえさせようとして、肝細胞を培養する。 しかしそれらの行為によって人類の存亡に関わる事件が引き起こされる。

 感想
 ページ数が多く、また生化学や医学に関する専門用語が多く出てくるため、非常に読み応えがあったが飽きることなく一気に読み進むことができた。 著者は薬学博士ということもあり、生化学の知識をフルに生かした論理的な話の組み立てはすばらしい。 小説でありながらミトコンドリア、細胞、腎移植などの知識が得ることができる(小説の最後には専門用語の用語集まで準備されている)。 SFとホラーが融合されたジャンル分けが難しい分野の小説である。
(書評作成:2005年10月4日)
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あしたのロボット

あしたのロボット

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,667円(税別)
発行所  :文藝春秋
発行日  :2002年10月25日
形態   :単行本・437ページ

ジャンル:SF

目次
WASTELAND1
ハル【たましいと身体】
WASTELAND2
夏のロボット【来るべき邂逅】
WASTELAND3
見護るものたち【絶望と希望】
WASTELAND4
亜希への扉
WASTELAND5
アトムの子
WASTELAND6
 内容
 2001年から2030年までの近未来におけるロボットの存在、ロボットと人間の関わりについて述べているフィクションの短篇集。
ハル
架空のロボットペット犬・ハルや、ヒューマノイド・A3を通して人間がロボットに対して抱く感情についての話。
夏のロボット
遠い夏の日に科学館で出会ったロボットに対する幻想、その幻想からロボットのあるべき姿について見つめる女性の話。
見護るものたち
タイでの少女と、地雷探知犬、地雷除去ロボットの関わりあいに関する話。
亜希への扉
ゴミ捨て場に捨てられていたロボットを拾った少女の成長とロボットとの関わり合いに関する話。
アトムの子
鉄腕アトムに見せられてアトムを作ろうとした老人の科学者たちの話。

 感想
 登場するロボットは鉄腕アトムや鉄人28号、ガンダムのようなスーパーヒーローではなく、いかにも今後登場しそうなペットロボットや産業ロボットたちであり、フィクションではあるが真実味がある。 これまでロボットについて深く考えたことはなかったが、本書を読んで何のためにロボットが研究されているのか、またそれらのロボットが市販されてきたときどのように接すればよいのか、また我々はロボットについてなにを期待しているのかについて考えさせられた。
(書評作成:2004年7月30日)
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