画面スクロール


 画面スクロールとは、編集ウィンドウ内で編集テキストが表示されている範囲を 変えることです。画面スクロールは、カーソル移動と似ていますが、画面スクロールは、 あくまで表示されているテキストのスクロールが主体で、それに伴なうカーソル移動は 副次的なものです。ちなみに、カーソル移動なしに(現在の行と桁を変えないで)、 画面をスクロールすることもできます。

 画面スクロールは、キー、マウスホイール、スクロールバーの操作で行ないます。 このうち、キーとマウスホイールの操作については、カスタマイズできるように なっています。

 本章では、次の各事項について説明します。

■画面スクロールコマンド一覧

 画面スクロールコマンドの一覧を。以下に示します。ここでは、それに対応する 操作キーがあれば、合わせて示しています。 なお、これらは、初期環境での割り当てです。キー割り当ては、必要に応じて、 環境設定の「機能設定」で、任意に カスタマイズできます。

コマンド操作キー(初期環境)
1行上へ
1行下へ
1桁左へ
1桁右へ
1画面上へ※1 PageUp
1画面下へ※1 PageDown
1画面左へ※2
1画面右へ※2
半画面上へ※3 Alt+PageUp
半画面下へ※3 Alt+PageDown
半画面左へ※4
半画面右へ※4
指定行数上へ※5
指定行数下へ※5
指定桁数左へ※6
指定桁数右へ※6
現在行を画面最上に配置
現在行を画面最下に配置
現在行を画面中央に配置
現在行を指定位置に配置※7Ctrl+@
【注釈】
※1 「1画面上へ」と「1画面下へ」は、その時点で表示されている画面の 行数分だけ、上へ/下へスクロールします。
※2 「1画面左へ」と「1画面右へ」は、その時点で表示されている画面の 桁数分だけ、左へ/右へスクロールします。
※3 「半画面上へ」と「半画面下へ」は、その時点で表示されている画面の 半分の行数分だけ、上へ/下へスクロールします。
※4 「半画面左へ」と「半画面右へ」は、その時点で表示されている画面の 半分の桁数分だけ、左へ/右へスクロールします。
※5 「指定行数上へ」と「指定行数下へ」の指定行数とは、環境設定の 「カーソル」→「画面スクロール:画面スクロールの指定量」の「行数」です。
※6 「指定桁数左へ」と「指定桁数右へ」の指定桁数とは、環境設定の 「カーソル」→「画面スクロール:画面スクロールの指定量」の「桁数」です。
※7 「現在行を指定位置に配置」の指定位置とは、環境設定の 「カーソル」→「画面スクロール:カーソル行の画面内スクロール位置」 で指定されている画面内の相対行位置です。これには、上端から3行目、 画面行数の1/5行目などの選択肢があります。例えば、現在の 画面の行数が26行で、「画面行数の1/3行目」が選ばれている場合、 このコマンドを実行すると、画面がスクロールして、現在行が画面内の 上から7行目になります。なお、この時、カーソルの現行と現桁は、 変わりません。

■マウスホイールでの画面スクロール

 マウスポインタが、編集ウィンドウ上にある時に、マウスホイールを操作すると、 画面が上下にスクロールします。 但し、マウスポインタが、編集ウィンドウ内の水平スクロールバー上にある時に、 マウスホイールを操作すると、画面が左右にスクロールします。

 マウスホイールの1ノッチあたりの移動量は、変更できるようになっています。 それは、環境設定の「機能設定」→「マウスの機能設定」で、「ホイール」ボタンを押すと表示されるダイアログボックスで、行ないます。 なお、ここで移動量というのは、 上下スクロールの場合、行数で、左右スクロールの場合、桁数になります。

■スクロールバーでの画面スクロール

 スクロールバーでの画面スクロールは、Windows 標準の操作なので、 あまり説明することもありませんが、次の事項は、各アプリで異なる場合もあるので、 本エディタでの動作を説明しておきます。

垂直スクロールバー:
 ・上下端の矢印ボタンのクリック
   「1行上へ」,「1行下へ」のコマンドの実行と同じです。
 ・上下端の矢印ボタンとスクロールボックスの間の領域のクリック
   「1画面上へ」,「1画面下へ」のコマンドの実行と同じです。

水平スクロールバー:
 ・左右端の矢印ボタンのクリック
   「1桁左へ」,「1行右へ」のコマンドの実行と同じです。
 ・左右端の矢印ボタンとスクロールボックスの間の領域のクリック
   「1画面左へ」,「1画面右へ」のコマンドの実行と同じです。

■画面スクロール時のカーソル位置

 画面スクロール時に、テキスト上のカーソル位置(行と桁)をどのようにするか、 次の中から選べるようになっています。

 ここで、固定する場合、カーソルのテキスト上の位置(現カーソルの行と桁)は、 画面スクロール中には変わりません。つまり、カーソルは、スクロールするテキストと 一緒に移動するようになります。
 一方、固定しない場合、テキストがスクロールしても、カーソルの画面内の相対位置が、 保持されるようになります。但し、各時点で、カーソルが移動できない桁、例えば、 TAB 空間の間や改行コード以降などに来る場合、適当な桁位置にシフトします。

 このような選択は、環境設定の「カーソル」→「画面スクロール:画面スクロール時、カーソルのテキスト上の位置」の項目で行ないます。 初期環境では、「Ctrlキー併用時のみ固定する」になっています。 そのため、例えば、Ctrlキーを押しながら、マウスホイールを操作すると、 カーソルはテキストと一緒にスクロールします。この時、カーソルが画面外に出て、 見えなくなることもあります。

 なお、次の画面スクロールでは、その機能の特性上、テキスト上のカーソル位置は、 環境設定とは無関係に、常に固定されています。

■Ctrlキー併用の画面スクロール

 画面スクロールを行なうキーの機能割り当てで、Ctrlキーを併用する場合、 前述の「Ctrlキー併用時のみ固定する/しない」を考慮しておく必要があります。

 例えば、初期環境では、「PageDown」キーに、「1画面下へ」のスクロール機能が 割り当てられていますが、「Ctrl+PageDown」のキーには、あえて何も割り当てられて いません。これは、「Ctrl+PageDown」で、テキスト上のカーソル位置が固定されたまま、 「1画面下へ」スクロールができるようにするためです。もし、「Ctrl+PageDown」に 別の機能が割り当てられていると、その操作で、その別の機能が実行されてしまいます。 また、その別の機能が、何かの画面スクロールを行なう場合、 必ずテキスト上のカーソル位置が固定されてしまいます。なぜなら、そのキー操作では、 Ctrlキーが押されているからです。

 一般に、Ctrlキーをこのようなカーソル位置固定の画面スクロールに使う場合、 画面スクロール関連のキー割り当てでは、妥当性がある場合以外、 Ctrlキー併用に機能割り当てしない方が無難です。

■Shiftキー併用の画面スクロール

 Shiftキーが押された状態で、カーソルを移動させると、テキストの選択範囲が変わる ようになっています(「範囲選択」の当該節 参照)。 そのため、画面スクロールを行なうキーの機能割り当てで Shiftキーを併用する場合には、 このことを考慮しておく必要があります。

 例えば、初期環境では、「PageDown」キーに、「1画面下へ」のスクロール機能が 割り当てられていますが、「Shift+PageDown」のキーには、あえて何も割り当てられて いません。これは、「Shift+PageDown」で、テキスト選択を伴った「1画面下へ」の スクロールができるようにするためです。もし、「Shift+PageDown」に別の機能が 割り当てられていると、その操作で、その別の機能が実行されてしまいます。 また、その別の機能が、何かのカーソル移動を行なう場合、必ずテキスト選択を 伴ってしまいます。なぜなら、そのキー操作では、Shiftキーが押されているからです。

 一般に、Shiftキーをこのようなテキスト選択に使う場合、 カーソル移動を伴う機能を割り当てたキーのShiftキー併用には、 何も機能を割り当てない方が無難です。