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大植英次プロデュース

大阪クラシック OSAKA CLASSIC

−御堂筋にあふれる音楽-
2006.9.3.sun - 9.sat


コンセプト大阪フィル音楽監督大植英次さんの挨拶

「大阪クラシック」を機に、大阪が、世界に誇る「音楽の都」へと、さらに一歩近づくことを願いつつ、少しでも多くの皆様にクラシック音楽に触れて頂ける機会となることを祈っております。
「大阪クラシック」を通し、感動の一週間を創り上げたいと思っておりますので、皆様もぜひ我々音楽家と共に、お楽しみ下さい。

コンサートの内容

9月3日から9日までの一週間、大阪の中心御堂筋の18会場を使い、大阪フィルのメンバーがボランティアで演奏会を開き、無料で(一部有料)多くの人にクラシック音楽に親しんでもらおうというもの。
会場は、喫茶店・レストラン・ショールーム・ビルのエントランス・ロビーなど普段クラシック音楽とあまり縁のないところが多い。
そんな場所で、ヴァイオリンやフルートののソロ、ヴァイオリンとピアノの二重奏やいろんな組み合わせのデュオ、四重奏、七重奏などの室内楽が中心のミニ・コンサートを聴いてもらおうという企画で、何よりもまず、プロの演奏家の生の演奏を身近に体験してもらおうというのが最大の目的。

期待

大阪の街の中で気軽にクラシックが聴ける-そんな機会は今まで無かった。
それが、大阪フィルメンバーによる無料のコンサートがあちらこちらであるのだ。
クラシックにあまり縁のない人にとっては、素敵な音楽を体験する絶好のチャンスになるし、クラシックファンにとっても普段あまり経験できないサロン・コンサート(?)を聴く絶好の機会になるはず。

不安

一方、
  • 人の出入りの多い場所、しかも音響的に配慮されてない場所で果たしてクラシック音楽がゆっくり聴けるのだろうか?
  • 30分だけの音楽会って、どんな曲を演奏するんだろう?
  • 団員達は、練習する時間があったのだろうか?やっつけ仕事で「文化的催し」に参加するだけでは?
  • 大植英次一人だけが篤くなり、空回りしないだろうか?

こんなことを考えながら、実際の演奏会場に足を運んで見ました

◆大成功!◆◆

予想を遥かに上回る聴衆(21900人)が集まり、あちらこちらの会場で楽しい雰囲気の音楽会になりました。
誰もが、「こんなコンサートあったらいいな」と思っていたものが形となり実際の音となって楽しむことが出来たのです。
最近あちらこちらでジャズの路上セッションを地域ぐるみで楽しむような企画にお目にかかることがありますが、クラシック音楽でこのような大規模な催しは無かったというより、出来なかったと思います。
それがなぜ、今この大阪の御堂筋で可能になったのでしょうか?
また、成功の理由は?



1.行動を起こしたことが最大の功績
 こんなこと出来たらいいな、もっと身近なところで気楽に聴けたらいいなという思いはみんな持ってたと思うが、落ち着いたところでやるのがクラシック、車の音・人のざわつくところでゆっくり聴けるはずがないとか、物珍しさだけで終わってしまうのでは?などという懸念があったが、こういう形で行動したこと、大植英次の実行力がまず褒められねばならない。
地元の中に溶け込んだオーケストラを目指している大植英次のふだんの活動がこういう成果に結びついた。

2.自分が言い出した以上自分が先頭に立つ!という姿勢が表れており、各会場に大植英次が出向き、聴衆に挨拶して回り、自分もその演奏を聴くという彼の行動が素晴らしい。
パフォーマンスという人がいるかもしれないが、彼のこの行動力は一般の人に大きくアピールすること間違いない。
“大植英次プロデュース”と銘打って、自分が広告塔になってこの企画を成功させたいという強い意志の表れ。
ほとんどの会場でまず、
みなさんこんにちは。 どうかこの大阪フィルのメンバーの素晴らしい演奏を楽しんでいってください。」というあいさつをしたあと、演奏者を紹介。その後は奏者達に全て任せ、自分は聞き役に回る。
演奏が終わると誰よりも早く拍手し、『アンコール!』と叫ぶ。
会場の雰囲気を盛り上げ、奏者達に惜しみなく拍手を送る。30分だけの演奏会だが、充実した時間になってゆく。

3.大阪フィルのメンバーも力演!
普段あまりやる機会のない(?)と思われる室内楽を重ねていくことが、オケの実力アップに間違いなく貢献すると思う。
数回の演奏でははっきりわからないかもしれないが、大阪フィルの個々のメンバーの実力は予想以上のものと感じた。

個々の名前を挙げたらきりがないが、私が聴いた範囲で印象的だったのは、
  コントラバスの石井さん:あの鬼太鼓はすばらしかった。
  ヴィオラの上野さん:ミスした後の演奏、見事だった。これぞプロ!
  オーボエの浅川さん:素晴らしい音色を堪能しました。(夫唱婦随ぶりにも)

4.狭い会場だから聴けた音たち
コンサートホールのような大きな会場で聴く音と全く違って、楽器の直接音がそのまま耳に入ってくる。
また、奏者達が目と目を合わせアンサンブルを作り上げていくところがよくわかった。



わたしが行った演奏会は17(途中入場や、最後の方だけしか聴けてないものも含む)。
以下、それぞれの会場での様子を振り返って見たいと思います。
雰囲気を多少なりとも伝えられたらいいのですが・・・・・・

個別の演奏会のページ

来年も必ずやってください◆