| 第一楽章 | 
                   「田舎に着いたときの愉快な気分」 
                   
                  アレグロ・マ・ノン・トロッポ  ソナタ形式 
                  第5と同じで、いきなり第一主題がヴァイオリンで提示される。穏やかに流れるメロディーでこれがこの楽章だけでなく全体のイメージを決める。しかもこのテーマ、4小節からなるものでその最後の音はフェルマータで伸ばす。“運命”の動機と非常に似ている。 
                  第一主題が大きく取り扱われ、第二主題もこれに似たような雰囲気のもの。 
                  展開部もこの第一主題が中心。最後までこのテーマが支配する。 | 
                
                
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                  | 第二楽章 | 
                  「小川のほとり」 
                   
                  アンダンテ・モルト・モッソ  ソナタ形式 
                  小川のせせらぎのような弦の8分音譜の伴奏に乗って、第1ヴァイオリンがのどかで明るい第一主題を歌う。 
                  第二主題ものどかな流れをそのまま受け継いでいる。小川は平和に満ち溢れ、人々はそんな気分を満喫する。 
                  展開部・再現部が終わったあと、その平和な田園地帯にやってくる鳥たちの鳴き声が聞こえる。鶯をフルートが、うづらをオーボエが郭公をクラリネットがあらわす。実にのどかな音楽。 | 
                
                
                  | 第三楽章 | 
                  「田舎の人々の楽しいつどい」 
                   
                  アレグロ  スケルツォ 
                  素朴でユーモラスなスケルツォ主題が弦でいきなり出てくる。田舎の踊りを思わせる。続くオーボエのひなびた旋律とファゴットのおどけたようなリズムは田舎そのもの。 
                  トリオ(中間部)の主題も力強く足を踏み鳴らすような音楽で、熱くなってくる。 
                  スケルツォに戻るが、すぐにプレストになり継の楽章になだれ込む。 | 
                
                
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                  | 第四楽章 | 
                  「雷雨・嵐」 
                   
                  アレグロ  自由な形式 
                  突如嵐が近づき、稲妻が光り雷が鳴る。そして強風・豪雨・・・・ 
                  ここで、ピッコロ・2本のトロンボーン・ティンパニーがはじめて加わり効果をあげる。 
                  やがて嵐も収まり、フルートが鳥の飛ぶ様子を静かに表すとそのまま終楽章に。 | 
                
                
                  | 第五楽章 | 
                  「牧歌。嵐のあとの喜びと感謝」 
                   
                  アレグレット  ロンド・ソナタ形式(ロンド形式と言ったほうが近いかも) 
                  短い序奏のあと第1ヴァイオリンが喜ばしい気分の第一主題を歌い次々にこのテーマを繰り返す。このテーマは、第一楽章のメインテーマと同じ気分に浸ろうとでも言うかのごとく平和でのびやかな気分をもたらす。 
                  第二主題もこの気分を助長するような役目を果たしている。 
                  曲は、きわめて穏やかな田園風景の広がりを感じさせて終わる。 
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