現代音楽の代表作。21世紀の今からいえば、20世紀を代表する音楽。 
            次々と変化する民族主義的リズム、金管の咆哮と地響きを思わせる太鼓の音。初演の会場が大騒ぎになった理由がよくわかる。 
             
            
              
                
                   | 
                  作曲年 | 
                  1913年完成。同年パリのシャンゼリゼ劇場で、ロシア・バレー団の公演で初演。指揮は名指揮者ピエール・モントゥー。 | 
                 
                
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                  構成 | 
                  二部構成。1.大地礼賛  2.いけにえの祭 
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                  特徴 | 
                  太陽神に処女をいけにえとして捧げるという、原始的な宗教儀式をバレーにしたもの。ロシア・バレー団のディアギレフの求めによる。 
                  20世紀初頭に、「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」という3大バレー音楽を発表し、現代音楽の最高峰として世界中の注目を集める。 | 
                 
                
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                  第1部 | 
                  ≪大地への讃仰≫ 
                  神秘的な序曲に始まり、若い男女の強烈な踊りなどがあり、村の長者・賢者の行進と大地への讃拝。 | 
                 
                
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                  第2部 | 
                  ≪いけにえの祭≫ 
                  若者の神秘な集まり、いけにえの乙女を選ぶ、祖先の霊を呼び集め神秘的な踊り、いけにえになる乙女の狂気と苦悶の踊り、そして最後に乙女の死。 | 
                 
                
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                  ★★★ | 
                  ファゴットのミステリアスな旋律に始まり、太鼓の一撃で終わる | 
                 
              
             
              
             
              
            
             
            ―Also sprach Zarathustra― 
            音楽が哲学思想を表現出来るものか、一度ためしてみてはいかが? 
             
            
              
                
                   | 
                  作曲年 | 
                  1896年 | 
                 
                
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                   | 
                  構成 | 
                  30分以上かかる長い交響詩。全体は大きく3つに分けられ、提示部・展開部・再現部というソナタ形式のようだが、自由に作られた音楽のように聞こえる。 | 
                 
                
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                  特徴 | 
                  映画「2001年宇宙の旅」に、この曲のメインテーマが使われて一躍有名になった。 | 
                 
                
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                  ★★★ | 
                  ニーチェの<ツァラトゥストラはかく語りき>の大意 
                  ゾロアスター教の開祖、ペルシャ人のツァラトゥストラが、故郷を捨てて山にこもり瞑想に耽る。 
                  或る日、悟りを開いて山を下り、預言者として自説を説いて回る。 
                  「いま一度、永遠にかく生きんと欲せよ!」これが、永劫回帰という思想。そしてこのように生きる人が、超人と呼ばれる。 | 
                 
                
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                  提示部 | 
                  「自然の主題」と呼ばれるトランペットの主題とそれに続くティンパニーの響き、この特徴的な出だしが全体のイメージを決める。 
                  「大いなる憧れについて」「歓喜と情熱について」などと書かれたテーマがでる。 | 
                 
                
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                  展開部 | 
                  「科学について」という表題の音楽で始まるが、最初のテーマの変化したもの。 
                  「病より癒えゆく者」などが続く。 | 
                 
                
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                  再現部 | 
                  やがて悟りを開き超人となる過程が描かれたものか・・・? 
                  最後は静かに消え行くような音楽だが、何か完結しないものを暗示するような終わり方。 | 
                 
                
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                  ★★★ | 
                  R.シュトラウスは、「どんなものでも、音で表現できないものは無い!」という自信家。でも、聞き手はそんなこと信じる必要ありません。 
                  この交響詩も、哲学と結びつくものとは思えません。自由に聴いてみよう! | 
                 
              
             
              
             
              
            
             
            <G線上のアリア>は、一度は耳にしたことがあるでしょう。 
             
            
              
                
                   | 
                  作曲年 | 
                  正確な年代特定できず | 
                 
                
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                   | 
                  構成 | 
                  1番から4番までの4曲。 
                  それぞれが、<序曲>と数曲の<舞曲>とから成る。 | 
                 
                
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                   | 
                  特徴 | 
                  ドイツの舞踊音楽と、フランス宮廷音楽を合体させたような舞曲が中心の組曲。 
                  <アルマンド><クーラント><サラバンド><ジーグ><ガヴォット><メヌエット>という舞曲を中心に組み合わされる。。 | 
                 
                
                   | 
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                   | 
                  第1番 | 
                  序曲と6つの舞曲 | 
                 
                
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                   | 
                  第2番 | 
                  序曲と6つの舞曲。 
                  もうひとつ大きな特徴は、フルート独奏とオーケストラのための曲であること。第5曲の<ポロネーズ>の旋律は有名。 | 
                 
                
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                   | 
                  第3番 | 
                  序曲と4つの舞曲。 
                  第2曲目は、弦楽合奏だけの曲で<G線上のアリア>として有名。 | 
                 
                
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                   | 
                  第4番 | 
                  序曲と4つの舞曲。 | 
                 
                
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            数ある古今の名曲の中で、最も雄大な音楽の一つだと思います。 
            ブルックナーの音楽、とかく難解と言われますが、音楽の流れとともに呼吸するような感じで聞けると、すんなり耳に入ってきます。 
             
            
              
                
                   | 
                  作曲年 | 
                  1887年、ブルックナー64歳 | 
                 
                
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                  構成 | 
                  4楽章から成り、第2楽章にスケルツォ、第3楽章にゆるやかなアダージョをもってくる。ベートーヴェンの第九と同じ構成。 | 
                 
                
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                   | 
                  特徴 | 
                  演奏時間約80分。ソナタ形式も拡大され、主題が第3主題まである。 
                  第4楽章の終りに、第1楽章の第1主題を響かせ、長い曲をまとめる。 
                  しかしその長さを感じさせず、聴き終わった後に大きな充実感を感じさせ手くれること間違いなし!。 | 
                 
                
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                   | 
                  第1楽章 | 
                  <ブルックナー開始>と呼ばれる方法で第1主題が低音弦で重々しく始められる。(ヴァイオリンなどの静かなトレモロの上にホルンやチェロでテーマを出すという方法で、ブルックナーの交響曲に共通する。その効果は、独特のブルックナーの世界を形作っており、巨大な世界の始まりというインパクトを与える。)つづいて、三連音を使った第2主題がくるが、このリズムが実に効果的。 
                  第3主題に次いでトランペットのファンファーレガ出てきて、力強さをどんどん増してくる。 
                  ところがこの楽章の終結部は、ブルックナー自身「死の時」と呼んだという、半音階の不安げな下降音型を何度も繰り返して静かに終わる。 | 
                 
                
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                  第2楽章 | 
                  スケルツォ。非常に快活な音楽。 | 
                 
                
                   | 
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                  第3楽章 | 
                  アダージョ。非常にゆっくりした音楽。穏やかさ、静けさ、そして荘厳という表現がぴったりだと思います。ベートーヴェンの第九の3楽章と似ているが、より荘重で巨大なものかもしれません。 | 
                 
                
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                  第4楽章 | 
                  弦の刻むリズムに乗ってホルンとトロンボーンが第1主題を勇壮に吹き、そしてトランペットのファンファーレ、ティンパニーの力強い響き。圧倒的な力が始めから表に出てきます。 
                  最後に、第1楽章の主要テーマが出てきて全曲を閉めることになるが、第1楽章が消え入るような終り方だった同じ音型を使って力強く終わる。 | 
                 
                
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                  ★★★ | 
                  一度は聴いてみてください。 
                         <推薦CD>
                  
                    - クナッパーツブッシュ指揮/ミュンヘン・フィル
                    
 - 朝比奈指揮/大阪フィル
                    
 - ヴァント指揮/北ドイツ放送交響楽団
                  
  
                   | 
                 
              
             
              
             
              
            
            
            
              
                
                   | 
                  作曲年 | 
                  1903年(38歳) 
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                  構成 | 
                  通常の3楽章構成だが、第1楽章が大きなウェイトを占める。 
                  規模の大きな第1楽章の構成が特徴的で、提示部−展開部−再現部というソナタ形式の最後に独奏ヴァイオリンのカデンツァ(名人芸を披露)で締めくくる形が多いが、シベリウスは中心の展開部のところにカデンツァを持ってきて、独特な音楽になっている。 | 
                 
                
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                  特徴 | 
                  極寒の地をイメージさせるような第1楽章の主題が、曲全体を支配する。 | 
                 
                
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                  第1楽章 | 
                  全曲のイメージを決める第1主題についで、第2・第3主題が提示された後、長いヴァイオリン独奏のカデンツァがクライマックスを築く。 | 
                 
                
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                  第2楽章 | 
                  アダージョ楽章。前の楽章のイメージを引き継いだような音楽。 | 
                 
                
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                  第3楽章 | 
                  アレグロ・ノン・トロッポ。マーチ風の独特のリズムに乗って独奏ヴァイオリンがテーマを演奏。全体にリズミックな軽めの音楽なのに、残る印象は、1楽章のやや重く厳しい感じをぬぐえない。 | 
                 
              
             
              
             
              
            
            
            
              
                
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                  作曲年 | 
                  1889年 | 
                 
                
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                  特徴 | 
                  親しみやすいメロディーと土臭い、それでいて躍動的なリズムがたまらなく楽しい気分にしてくれます。有名な交響曲第9番「新世界より」より好きだという人が結構多い。(私もその一人!) | 
                 
                
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                  第1楽章 | 
                  ソナタ形式で、二つの主題が展開されていくが、この二つの主題はそれぞれ二つづつのテーマで構成されている。つまり第1主題が二つのテーマを持ち、第2主題も二つの旋律を持ってます。 | 
                 
                
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                  第2楽章 | 
                  アダージョ。ベートーヴェンの「田園」を思わせるようなのんびりした音楽で、フルートやオーボエの音色が親しみを抱かせる。 | 
                 
                
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                  第3楽章 | 
                  アレグレットの三部形式。中間部のメロディーがなんともメランコリック。 | 
                 
                
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                  第4楽章 | 
                  トランペットが行進曲風のテーマをに高らかに演奏、そしてメインテーマがチェロで出てくるが、この旋律は第1楽章の(b)からとられたもの。そしてこの主題を次々に変奏してゆく、元気いっぱいの音楽。 | 
                 
              
             
              
             
              
            
            
            
              
                
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                  作曲年 | 
                  1872年 | 
                 
                
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                  構成 | 
                  4幕の歌劇。旧約聖書の<サムソン物語>にもとづく。 
                  紀元前1150年頃のパレスチナの都ガザが舞台。 
                  現代ののパレスチナの紛争の【根】がここにある。 | 
                 
                
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                  あらすじ | 
                  イスラエルの民衆は、ペリシテ人の圧政に苦しんでおり、自分達はヘブライの神エホバに見捨てられたのではないかと思っていた。 
                  そのとき、イスラエルの勇猛果敢な若者サムソンが生まれ出てきた。怪力の持ち主で、エホバの神の祝福を受けてこの世に現れたとみなされる。かれは、苦しむ民衆を鼓舞しそのの先頭に立って支配者ペリシテ人と戦う。 
                  力で勝てないと見たペリシテ人は、美姫デリラを差し向け、サムソンの怪力の秘密を探ろうと企てる。 
                  彼女の美貌と魅力の虜となったサムソンは、心を許してしまい、自分の怪力の秘密は、生まれてこの方一度も鋏を入れたことの無い黒髪であることを彼女に漏らしてしまう。 
                  寝ている間に髪を落とされ、怪力を失い、失明させられたサムソンは囚われの身となり、重い石臼を引かされなぶりものにされる。 
                  ペリシテ人の神ダゴンの祭の日、エホバの神を頼みとするサムソンは最後の力を振り絞って抵抗を試みる。 
                  神殿の巨大な2本の柱の間に立ったサムソンは「エホバの神よ、在りし日の力を今一度我に戻したまえ!」と唱え力を振り絞ると、柱は揺れ動き、ついに倒れてしまう。逃げ惑うペリシテ人たち、愛と憎しみの相手デリラと共にサムソンも、崩れる神殿に押しつぶされる・・・・・・・ | 
                 
                
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                  作曲年 | 
                  1886年 | 
                 
                
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                  構成 | 
                  3つの楽章から成るが、第2楽章は緩やかな部分と動きのあるスケルツォを一つにまとめてあり、基本的には伝統的な4楽章構成と同じ。 
                  もう一つ大きな特徴は≪循環形式≫にあり、基本動機が全体を統一している。<希望の動機><信仰の動機>と呼ばれる二つが組み合わされる。 | 
                 
                
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                  特徴 | 
                  ドイツ音楽のように、綿密に構成された重厚な音楽といえるが、ハープを使うなど、フランス音楽らしい部分もあわせ持つ。 | 
                 
                
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                   | 
                  第1楽章 | 
                  <希望の動機>を使ったゆるやかな序奏部につづいて、同じ動機を使ったアレグロの主題が決然と出てくる。第2主題は<信仰の動機>によるもので、この二つの主題によるソナタ形式。 | 
                 
                
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                  第2楽章 | 
                  <ゆるやかな部分>−<スケルツォ>−<ゆるやかな部分>という変則な構成で、古典的な交響曲の2つの楽章を一つにまとめたようなもの。 | 
                 
                
                   | 
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                  第3楽章 | 
                  歓喜にあふれたような新しい主題を中心に進められるが、後半には循環主題が戻ってきて、この動機と歓喜の主題が問答するように扱われ、歓喜の主題を高々と奏して曲を終わる。 | 
                 
                
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