始めに・・・



高校の現代文教師は、変わった人だった。
どこがどう変わってるのかと聞かれると、答えようがないのだが。 (変わった、とは語弊があるかも。独特の雰囲気を持った、とでも言おうか)
私はこの先生のことが好きだと感じる時もあり、逆に嫌いだと感じる時もあった。
現代文の教師であるだけ、文に対するこだわりは強く、感性も似ているなぁと感じることが多くあった(小説の話で盛り上がったりもしたし)。
また、彼女の書く文はどこか胸に痛くて、そんな痛い文が私は好きだった。
しかし彼女は影を持っていて、どこか暗いところがあった。
いつもにこにこはしていたが。
理想主義で、頑固なところがあり、しかも思い込んだら自我を通し、突っ走っていた。そこが嫌だった。
考えていることがわかる分、イライラもしたし、妙に反発したい気分にもなった。
それはおそらく、自分と重なるところだったからだと思う。
自分の嫌な部分を、客観的に見せ付けられてるような気がして、目をそむけたかった。

ところで、彼女は文を書くことにちっとも苦痛に感じない人で、(まぁ国語教師が文を書くことに苦痛を感じる人だったら困りものだけど)一週間に一度くらい、「でるでる通信」(正式には「でるときはでる通信」だが、先生がそう略せと言った)というプリントを配ってくれた。
それは全部手書きで、しかもすごく小さな字だった。
とても読みにくいのだが、内容が面白かったので、隅から隅まで読んでいた私だった。
そしてその大半をしっかり残している。 今でも大切に。

1年生の時、初めて書いたのは
「あなたにとって一日のうちで一番好きな時はいつか、その理由」
「あなたにとって一年のうちで好きな時期はいつか、その理由」
「あなたにとって人生のうちで一番好きな時(好きになるとき)はいつか、その理由」
だった。

先生は授業中、これを生徒に書かせ、「でるでる通信」に掲載したのだった。(もちろん、名前はのせていない)
さて、そのプリントが残っているので、それを紹介していこうと思う。
私のだけじゃ面白くないので、他の人ので面白いなーと思ったものを紹介する。
これは著作権違法か・・・? ま、いっか(いいのか!?)



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