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第六五九号

 ITU世界ロングディスタンストライアスロン選手権に出場!

2018年8月7日
AAC会員
小阪 はるな氏

   世界ロングディスタンストライアスロン選手権(デンマーク/フュン)に出場してきました。
   トライアスロンをはじめた時は、全然しらなかったのですが、目指してみたらと教えて
   いただき、目標にしていたのですが、昨年は達成できませんでした。
   今年は権利を取得でき参加してきました。

   初の海外遠征。どうなるのかと不安いっぱいのなかで、できる限りで現地の気温・水
   温など情報収集をしました。自分は本当にたいしたことはなく、体力、脚力、走力は
   全くないので、せめてものメンタルを鍛え、どんな状況でも慌てず、パニックにならず
   冷静になれるトレーニングにも重点を置きました。そんな中で水温は15度前後という
   情報を得て、5月から水温に慣れる為の海練もしました。両手足の感覚が無い状態
   でのスイムや脚の感覚がないままのラン、冬場はスーパー銭湯の水風呂でスカーリ
   ングなど、誰もがしない練習をして自信をつけました。(笑)

   ツアーでの参加だったのですが、知り合いがいないので不安でしたが、すぐに仲間に
   なれました。レース前の緊張もあまりなく、ゆったりとした気持ちでスタートできました。
   ただ、当日は水温よりも気温の方が低い感じで海練の効果はありませんでした。
   予定よりスタート時間も遅れ、フローティングスタートでしたが、スタートのフォーンが
   鳴った時には、まだスタート地点まで到着していない状態からのスタート。自分の指先
   も見えないような運河を3km泳ぎます。手にクラゲがあたっているようや感覚はあるも
   のの、姿は見えずという状況でした。バトルはありませんでしたが。思うように泳げず、
   スイムアップは最後尾くらいでした。(スイム3km/タイム 1:14:15)

   スイムアップすると寒い。ウエットスーツを脱ぐとさらに寒く感じました。寒いので必死
   になって漕ぐ。このままでは、すぐに潰れてしまうのではないかとの不安もありました
   ので、バイクボトルが落ちたことにも気付かないくらい必死でした。途中でバイクボト
   ルがないとわかった時には、かなり凹みました。しかし、余計に固形物を持っていた
   ので、なんとかなると思い込み、しっかり補給もできました。比較的フラットコースでし
   たが、外人は速くてバイクフィニッシュ地点の周囲は日本人ばかりでした。
   (バイク121.5km/タイム4:04:05)

   ランスタートし、最初のトイレでドアが開かないというトラブルがありましたが、なんとか
   脱出して走ることができました。公園内と市街地の折り返しの周回コースでたくさんの
   声援をもらえました。一番嬉しかったのは、エリートの戸原選手が、自身のレース後
   に沿道で応援してくださっていて、『がんばってください!』と声をかけていただいた後、
   ハイタッチを求めたらしっかりしてくれたのですごくパワーをもらえました。
   白夜なので、明るいうちでのゴールでした。(ラン30.7km/タイム 2:53:40) 
        (トータルタイム 8:23:17)

   日本人2人が表彰台にあがりました。世界の壁は高くて厚かったですが、舞台はとて
   も素晴らしくて魅力的でした。 また、ツアーで一緒にいった仲間とはすぐに意気投合
   し、今後の目標や来年に向けての決意を固め、来年スペインでの再会を約束しました。
   全然足下にも及びませんが、また世界の舞台に立ちたいという目標ができました。
   これからも、変わらずみなさまの御指導・御鞭撻、よろしくお願いします。
      (大会開催日:2018・7・15)



第六五八号

  富士山頂で言葉では言い表わせない清々しい気持ちに!

2018年7月11日
AAC東京支部会員
興津 和宏氏

   7月8日(日)チャレンジ富士登山(日帰り)に参加しました。私としては、富士登山は無
   謀と思いましたが、奥田部長の至れり尽くせりのアドレスやフォローで、何とか無事
   に帰ってくることができました。ありがとうございました。

   娘と妻の反対を背にしながら、朝6時に新宿バスタに向かいました。奥田部長と高原
   さんと合流し、5合目の富士スバルラインまで2時間半。奥田部長から吉田ルートの
   説明及び注意事項があり、9時半にスタート。

   14時になったら、その場で引き返す事がお約束。6合目(2,390m)の富士山安全指導
   センターから各自が別行動となり、8合目(3,020m)まではなんとか気力でもちました
   が、急に目眩がして休憩を取らざるを得ませんでした。30分してから気分が良くなっ
   たので再スタート。

   12時半に本8合目(3,360m)に到着。高原さんは11時45分、奥田部長が12時10分に
   到着のメッセージを見て気を取り直し、頂上が見えだのでもうひと頑張り。山頂の
   久須志神社(3,715m)に13時半に到着。言葉では言い表わせない清々しい気持ちに
   なりました。

   豚汁を頂き、身体を温めてから、途中で須走ルートに間違って入らないように注意し
   ながら下山しました。富士スバルラインのレストランで奥田支部長と高原さんと合流
   しビールとソースかつ丼を頂きました。今、振り返れば、7月1日(日)の奥武蔵健脚祈
   願トレイルランが事前の良いトレーニングなったと実感しました。
   門田さん、ステファノさんに感謝です。



第六五七号

   大阪城から名古屋城へ200kmの旅!
        (SENGOQジャーニーラン)

2018年6月29日
AAC会員
久野 淳子氏

   「中国大返し」をご存じだろうか? 本能寺の変を知った秀吉が、信長の命で毛利家
   相手に戦をかけていた岡山の備中高松城から京都山崎へ取って返し光秀を討った、
   10日間の軍行。

   一年前、その200kmを自分たちで走破しようとするランニンググループの存在を知っ
   た。AACにもいますよね、300kmとか500kmとか、途方もない距離のレースに出る人
   たち。長い間、自分は100kmのウルトラマラソンが限界だし、そもそも寝ないで走る
   なんてありえないし。と、一歩(いや、百歩くらい?)離れた気持ちで眺めていた。
   なのに、この中国大返しランを知った時、何かが心の中で共鳴してしまった。

   その後、この超ウルトラ好きな人たちの活動に入れてもらいながら、一方ではAACの
   超ロング第一人者の原さんに、マメイチ(小豆島1周100km)やアワイチ(淡路島1週
   150km)で夜間走をエスコートしてもらい、更に自転車競技のブルベ400kmの夜間走
   で屋外仮眠の経験をしました。

   そして、今年の第2回中国大返し。今回は大返しのルートを名古屋城まで延長し400
   kmとしたものと、大阪城から名古屋城までの200kmの、合計3ルートで同時開催さ
   れました。 私は大阪城から名古屋城まで200kmに参加。 金曜夜8時にスタート。
   ブルベ400kmで一緒に走ってくれた仲間の見送りを受け、まず目指すは30キロ先の
   山崎CP(チェックポイント・ここで写真を撮って通過証明にする)。

   このイベントは基本的にサポート無し。とは言っても、仲間ががんばっているのを放っ
   ておけない人たちが善意のエイドを設営してくれる。ここ山崎は、前日昼に岡山をス
   タートした大返しのゴールでもあり、カレー、そうめんを振舞われた。その前、高槻の
   淀川河川敷堤防でも、すいか、メロン、ビール、等を用意して待ってくれていた人が。
   先の地震で自分のお家も大変やのに、ほんとにありがたいことです。

   その後、真っ暗な桃山城、京都タワー、本能寺跡、とCPをクリア。蹴上に向かう頃、
   土曜日の夜が明けた。びわ湖に出た時はかなりテンションが上がりました。
   近江大橋近くのマクドナルドで補給と仮眠20分。公園の水呑場で歯磨き。守山を過ぎ、
   八幡のファミリーマートが100キロ関門。関門では補給食を買い、レシートの店名、時
   刻が見えるように写真を撮ったものが、関門通過証明。この辺りから雨が降り出す。

   安土城CPはもはや土砂降り。だが、原さんに連れられたマメイチが雨降りだったこと
   もあり、抵抗はない。むしろマメイチで教わった雨対策を試せることがうれしい。だが、
   土砂降りの中、歩道のない道を一人で走ってる様子は世間ではやはり異常なのか
   (笑)、110番通報があったらしく、パトカーに呼び止められて職務質問される。
   お巡りさんには、かなり心配されました。

   スタートから19時間、彦根城CPは目前だけど、さすがに眠い。スマホでネットカフェを
   見つけて入店。2時間滞在のうち1時間半睡眠。雨もちょうど上がり彦根城CPクリア
   の後、関ヶ原を目指す。 米原駅で日暮。ここからの国道21号線も歩道途切れ途切
   れ、そりゃあこんな道を歩きたがる人間がいるなんて国土交通省も想定外だろう。
   スピードの出ている車はかなり怖い。だがこっちも怖いけど、ヘッデン(頭に着けるラ
   イト)着けて走ってる人間を見たドライバーはもっとビビるやろな。また通報されたら
   どないしよ。などと考えながら進む。

   もうすぐ関ヶ原古戦場、と思ってたら突然エイド出現!久しぶりに人と会うことが、とて
   もうれしい。 このエイドも大阪から駆けつけてくれた仲間の好意。食事を頂き、1時間
   ほど仮眠させてもらい、いよいよ今回のクライマックス関ヶ原古戦場!!!
   だが、深夜1時、、、1人でも行くつもりだったけど、エイドで居合わせたランナーから
   の「一緒に行きましょう」との申し出をありがたく受け、正直助かりました。 結構な坂
   を恐る恐る上り、変なもの写りませんよーに!と念じながら数枚の写真。首塚とか、
   まじビビるし。 その後関ヶ原のファミマで150キロ関門通過。

   そして、残り50キロはいくら頑張っても進まない区間。日曜日の日中は暑くなるはず
   やから、夜のうちに少しでも進んでおきたい。真っ暗な道を走るが、やはり眠い。
   ショッピングモールの駐車場を見つけ、本能に訴えるものがあったので奥へ。やはり
   ベンチがあった。少し雨も降ってきたけど、屋根付きなので、ベンチ泊1時間。目覚め
   るとうっすら日曜日の夜明け、雨も止んだ。

   いつも新幹線から見えるパナソニックのデカいパネルを目前に見て、安八の湧水汲
   んで、揖斐川、長良川、木曽川を渡る。この頃から暑くなる。 と思ってたら、関ヶ原
   エイドの人達が移動してドリンクエイドを出してくれてる。その機動力にとにかく驚きと
   感謝。 でも、清洲城CPの遠いこと。 日も高くなり、今年の暑熱順化がまだの身体に
   は、かなりキツイ。歩きを入れながら、コンビニピットインの回数も増える。やっとこさ
   清洲城CPをクリアし、ゴールまであと6キロ。 でも、もう走れない。乾燥重量2.7㎏+
   ドリンク重量のリュックが200kmの間に膝に与えるダメージは大きい。
   「ここからは歩くのみ」と決め、ジリジリ照りつけるコンクリートジャングルを、コンビニ
   避難織り交ぜながら、凍ったペットボトルドリンクを命綱に。

   そして、ついに名古屋城!、、ゴールはどこ、、? ここまで、支給された地図データの
   おかげでコースミス無しできたのに、最後に入口をミスり、ロスト。公園内をウロウロ。
   その後やっとこさゴールを見つけて完走ー\(^-^)/
   楽しい文言の完走証と、今までで一番旨いビール、幸せ~(^^)
   3日ぶりにお風呂に入り、原始人から現代人に戻ってから、近鉄電車でたった2時間
   で大阪着。
   今回、距離も2晩越えも未知の領域で不安だったけど、ベテランさん達のアドバイスと、
   エイドに尽力してくれたメンバーと、共に走ったメンバーに支えられて走りきれました。
   この感謝を一体どんな言葉で伝えたらいいのだろう。

   得たもの。       超ウルトラランナーの仲間入り。
              相互扶助の精神。
              私の身体は200kmまでしか保たない、という現状の確認。

   代償。           10kmジョグでバテバテになるダーリンとの距離感の乖離(笑)
              足の親指の爪が死亡。
              膝が痛い。

   旅ランは本当に楽しいですね。
              開催日:2018.6.22~24
              時  間;41時間51分
              順  位:同時ゴールだったので3・4着らしい
                  (順位なんて、正式に記録を取るつもりもない・笑)



第六五六号

    トライアスロンショート サブ2.5を目指して!

2018年6月19日
AAC会員
清水 俊貴氏

   2016年7月AACに入って、まもなく『匠の会』の存在を知りました。2017年トライアスロン
   デビューしたばかりで、短い距離が得意な私がまず目指すのは、トライアスロンショー
   トのサブ2.5でした。

   「トライアスロンサブ2.5を目指して」
   2017年9月加西で、サブ2.5に初チャレンジしました。結果2時間32分50秒で、約3分届
   きませんでした。 (でも当時の100%を出しきり大満足のレースでした。)
   年があけ、マラソンシーズンを終えて、サブ2.5を達成させるために、トライアスロンの
   練習をスタートしました。走って、泳いで、自転車に乗って、トランジション(種目切り替
   え)のコツを学びました。そして、サブ2.5をするための舞台として、スピードコースと言
   われる近江八幡びわ湖トライアスロンを選びました。

   「近江八幡びわ湖トライアスロンはスピードコース?」
   10日ほど前に、コースの下見をしました。バイクコースは、1つだけアップダウンがあっ
   たり、風の影響を受けそうなコースといった印象でした。ランコースは、アップダウンや
   ら、芝生や砂浜で脚を取られるところを走ったり、加西よりタイム出るよと聞いたもの
   の、ほんまに大丈夫かなと不安が高まる中、6月17日の本番を迎えました。

   「本番で、サブ2.5をするための設定タイム」
   全種目少なくてもサブ2.5が出来なかった加西と同等以上であること (スイム28分→
   バイク1時間15分(average32km/h)→ラン42分。+トランジション4分+端数)でした。

   「スタート~スイム(1.5km)~バイク(40km)」
   そして、いよいよスタート。まずはスイム、割りときちんと泳いだつもりが、時計をみる
   と29分くらいかかってました。すでに設定より1分近く遅れ。次はバイク、なんかスピー
   ドが上がらずaverage31.5km/hで同じく設定より1分遅れ。バイク終了時点で、2種目
   で設定より合計2分近く遅れてしまって、サブ2.5するには、最悪な状況でした。

   「最後は得意のラン(10km)」
   こうなるとランで全て挽回するため、最初からフルパワーで、いくしかありませんでした。
   ランの残りタイム?→加西ではランスタート時点で1時間50分(サブ2.5するためには、
   ランで40分切りしないといけない状況)で、ランで42分ちょいかかり、3分弱オーバーで
   した。
   その加西よりここまで、2種目で2分近く遅れています。かすかな望みは短縮する練習
   をしたトランジションタイムでしたが、時計を確認する余裕は全くありませんでした。
   ランにどれだけ時間が残せてるのか?40分は残っててくれと祈りながら、ランのトラン
   ジションで、補給・給水・休憩やらは一切なしで、靴の履き替えと帽子だけ被り、一か
   八かの40分切りを目標にランコースに飛び出しました。(撃沈覚悟のバクチダッシュ)
   バイク終わったばかりの脚で、いきなりキロ4ペースは、やっぱりきつかったです。
   脚はばったんばったん不格好な地面を蹴る音がし、(心の中では、騒音で、勝手に必
   死ですみませ~んと謝りながら) すれ違う仲間に全く声を出す余裕はなく、ただただ
   必死に走りました。ラスト3キロのところでようやくゴールの時計を見ました。
   2時間30分まで、残り12分でした。(キロ4継続、いけそう?!)
   最後も夢中で、踏ん張りました。
   ゴールが近づき、目に見えた時間は2時間29分40秒、あっ、いけた!
   そのままゴールに飛び込み2時間29歳48秒で、サブ2.5を何とか達成できました。

   「無事ゴールして」
   最初の計画では、スイム・バイクはもう少しましで、もっとランで余裕があって、残り
   10秒前なんかではなく数分余裕を残して、笑顔でゴールする予定でしたが、あとあと
   撮ってもらったランの写真を見ると、帽子は歪んでるわ、ほんま余裕のよの字もあり
   ませんでした。(笑)

   今回はスイムとバイクで、内容の酷いレースでしたが、何とか達成できてよかったです。
      スイムラップ⇒28:55 (165位)
      バイクラップ⇒1:21:06 (195位)
       <スプリットタイム⇒1:50:01 (181位)>
      ランラップ⇒39:47 (26位)
      合計2:29:48 (111位、40-44歳男子16位)

   「これからの目標」
   まだトライアスロンシーズンは始まったばかりで、あと3戦(7月高松・8月南丹・9月加西)
   トライアスロンショートにエントリーしています。次は、スマートにサブ2.5を達成し、
   最後は去年出来なかった加西でも笑顔でサブ2.5ができたらと思っています。
   そして、その次は他の匠の会の基準、特にマラソンのサブ3もクリアーしたいと思って
   ます。

   「最後に」
   いつも各種目それぞれ練習相手、応援していただいているAACの皆様、ありがとうご
   ざいます。今後ともよろしくお願いします。
      (大会開催日:2018・5・17)



第六五五号

      おもろい大会 浜風カヌーアスロン!
        ~その魅力を再発見しました~

2018年5月30日
AAC会員
熊谷 憲氏

   カヌーアスロンに参加して(ハマって)7年目になりますが、今回は私にとって初めて
   の雨レースになりました。これまでは初夏を感じさせるかんかん照りの中のレースし
   か経験がなかったので、雨のカヌーアスロンはどんな展開になるのか想像がつかず、
   わくわくした気持ちでスタートラインにたちました。実際、雨や風の強さが目まぐるし
   く変わる天候の中、どこかアドベンチャーレースのようでカヌーアスロンの魅力をい
   ろいろと再確認しました。特にロングの部は距離が長いだけに、カヌーアスロンの
   醍醐味が詰まっていると思いました。宗政AAC名誉会長が、より多くの方々の参加
   を呼びかけるのもよく分かります。

   ロングの部は第1ランが6㎞あり、その後のカヌー3㎞と第2ラン(6㎞)のことを考
   えると、最初のランを無理して突っ込んで走るわけにはいかず、後々に余力を残すた
   めにも、私はマイペースで走ることを大いに心掛けました。今回、私は1㎞3分50秒
   ペースを設定していましたが、雨風でペースがつかみづらく、とてつもなく速い高倉氏
   の激走で、トップ選手の背中が全く見えなくなり少々焦りました。しかし、ロングの部
   は先が長いので無理せず今のペースだけは落とさないでおこうと自分に言い聞かせ
   て走ると、第1ランは設定タイムより14秒短く、また無理なく走ることができました。
   この14秒は結果的には大きな意味を持つのですが、この時は順位より自分のペー
   スを守ることだけしか頭にありませんでした。

   次のカヌー3㎞は昨年並みのタイムを設定していましたが、なんと27分10秒で昨年
   と同タイム。成長もせず、衰えもせず、驚きました。
   カヌーアスロンのカヌーで何よりも一番大切なことは、ブレーキをかけずに真っすぐ
   進むことだと思っています。そのために私はいつも遠くを見ています。一般的に川と
   違ってこの海は、水面上に岩がなく岸が遠いので、自分の位置を見失いやすいです。
   私は、手前のブイをターンすると、反対側のブイとその奥の建物をずっと見ています。
   ただ、リバーカヤックはシーカヤックと違って、川の流れの中を自在に動くための構
   造なので、本当によく曲がりやすいです。曲がるためのフネでもあるので、お手本と
   なる漕ぎ方よりも、まっすぐ進むことを最優先に考えて、私はいろいろな漕ぎ方をし
   ています。

   本来なら肘を曲げずに伸ばし、パドルを立て腰に引き寄せる漕ぎが一番良いのは
   分かりますが、海なので波やうねりや風があります。私は、海水や海面上の変化に
   合わせた自由な漕ぎをしています。具体的には、カヌーの近くを漕いだり、遠くを漕
   いだり、斜めに漕いだり、パドルを寝かせて漕いだりしています。
   また、追い風の時は上半身を前傾気味で漕ぎ、向かい風で波がぶつかるときや腹
   筋が疲れ気味になったときは、重心をずらして後傾気味で漕いだりします。腰の入
   った良い漕ぎは、4回に1回ぐらいがいいところかなと思います。とにかく、第2ラン
   に備えて身体の疲れたところを休ませながら漕いでいましたが、今後は1㎞9分を
   切るパドリングが必要になりそうです。なぜなら、得意のはずのカヌーでしたが、序
   盤はトップの背中が遠い状態が続き、高倉氏を追い越せたのは、カヌーを漕ぎ始め
   て1㎞を過ぎてからです。栗田氏との差も思ったほど広げられず、みんなのカヌーの
   腕の向上に感心させられました。この大会で面白いのは、出場回数を重ねるごとに
   参加者のカヌーが上手くなっていることです。今回、海が荒れると自分に有利かと期
   待しましたが、これもまたおもしろいもので、悪天候の割には波やうねりも穏やかで、
   そうそう都合よくはいかないものです。

   カヌーが終わった時はトップに立つことができました。去年のように、この後、抜かさ
   れないためにも、第2ランの6㎞は1㎞4分のペースを設定していました。走り始めは、
   太ももの内側が痺れていて、体幹の弱さを痛感しつつ、ペースを意識して上げていく
   と、涼しさも手伝い身体が徐々に動き出しました。2番手の栗田氏との差は変わらず、
   3番手の高倉氏が第1ランと同じハイスピードで迫ってくる様子が、折り返しのたびに
   確認できました。ここでも焦らずに余力を残して自分のペースで走り、残り1周(2㎞)
   で2番手に上がってくる高倉氏に備えようと考えました。そして、いざペースアップし
   て逃げ切りを盤石にする時に、1ヵ月前に肉離れを起こしたふくらはぎが悲鳴を上げ
   ました。スパートどころか、我慢我慢でペースを落とさないことだけを意識して走り、
   何とかトップで逃げ切ることができました。

   タイムは第2ランも設定より8秒短く、トータル22秒早くゴールできたので、1時間
   13分台の記録を残せたことも大満足です。ただ、もし設定タイム通りなら、高倉氏に
   1秒逆転されていたことになります。ロングの部なのに、表彰台の3人の差は、一番
   ショートが接戦でした。

   レベルが年々高くなるので、来年は1時間12分台を目指さないと、表彰台に上がれ
   なさそうなので、限られた時間を効率よくトレーニングして、生活改善を図りたいと思
   っています。今から来年のカヌーアスロンが楽しみですが、課題も山積みなので、一
   番はケガをしないように弱い股関節を体幹トレーニングで鍛え、5㎞17分台のスピー
   ドと、10㎞36分台の持久力をこの冬場に達成することが目標です。

   ところで今回は、カヌー仲間で古くからの友人2人がミドルの部でカヌーアスロンに初
   参戦してくれました。いきなり雨中のカヌーアスロンになりましたが、アウトドアスポ
   ーツに慣れた二人なので、来年も参加したいと語ってくれています。同じカヌー仲間で、
   カヌーアスロン常連の大塚氏とともに、次回に向けて合同トレーニングができたらい
   いなと考えています。

   レース後は昼食で、いつも美味しいお弁当とお茶をいただいていますが、参加者全
   員でいただくこの昼食がうれしいです。富士登山競走はレース後におにぎりを配って
   くれますが、みんなでレースを振り返り、語り合いながら食事ができる大会は珍しい
   と思います。そして、昼食後の表彰式では、成績上位者だけでなく、最高齢者賞や
   最年少者賞、遠来賞やおしどり賞、そしてカヌー轟沈賞があって、おおいに式を盛り
   上げてくれます。私の妻は応援するのは楽しくても、参加するのは嫌みたいなので、
   いずれ我が娘を参加させて最年少者賞をねらってもらいたいと画策しています。

   そして、大会最後のクライマックスが、参加者が持ち寄った未使用品を奪い合うジャ
   ンケン大会。みんなの気合の入り方と盛り上がりは最高潮で、あれほどの真剣な大
   人のジャンケンに出会うことは他では難しいと思います。そこかしこに、獲得した商
   品を仲間で見せ合う品評会が起こり、とても楽しい時間です。

   今回唯一残念なことは、悪天候のためにアッシャーバンドの演奏を聴けなかったこと
   です。それほどの悪天候にもかかわらず、大会自体は中止にならず、多くのボランテ
   ィアスタッフの方々のサポートによって運営され、支えられた大会であることを痛感し
   ました。より一層、感謝の気持ちでいっぱいになりました。本当にいつもいつも家族と
   もどもありがとうございます。
      (大会開催日:2018・5・13)



第六五四号

    初めてのカヌーアスロンボランティア!

2018年5月25日
AAC会員
近藤 美和氏

   5月13日(日)初の浜風カヌーアスロンボランティアに参加して来ました!
   昨年、初めて知ったカヌーアスロン! 日本でも唯一!? 聞いたことがない大会で
   興味津々。去年はアッシャーバンド での歌いながらの応援でしたが、走ってからの
   カヌー! カヌーからのラン! 初めてみたカヌーアスロンに釘付けになりました!
   そして、今年は雨のため、バンド演奏の歌での応援はできませんでしたが、そのか
   わり急遽ボランティアをさせていただき、たくさんの学びと感動がありました。

   7時半集合から、雨の中、AACの皆さんはテキパキ準備され、全員で思いは一つ!
   参加の皆さんに楽しんでもらうため、大会の成功を思っての素晴らしい動きでした。
   自分はオロオロするだけでしだが、テントを立てたり、ゴミ箱を作ったり、できるこ
   とからお手伝い。こんな風にボランティアの方々のおかげで大会が運営されてるこ
   とを改めて知ることができました。

   担当は給水、AACでは「紙パック氷」をみんなで持参して、ドリンクを冷やしてお
   くのも昨年から知りましたが、ペットボトルの氷もあったり、お鍋の形の氷のもあ
   ったりと、こんなところにもAACの皆さんの協力がまとめられてると思いました。
   ドリンクの量やコップを置く間隔もしっかり教えてもらい、走って来るランナーさ
   んが取りやすいようにスタンバイしました。

   そして、雨の中の開会式に力強い名誉会長の選手宣誓、参加の皆さんとAACのボラ
   ンティアの皆さんの熱い思いの中、ロングの部がスタートしました! 雨の中の
   激走、雨の中のカヌー、その中でも皆さん凄く楽しそうでした! 雨で、給水を摂
   られる方は少なかったのですが、応援しながら、足らなくなたった飲み物を追加し
   たり、氷を入れ替えたり、他の担当のボランティアの方々も雨の寒さの中、皆さ
   んテキパキ動かれてました。

   途中でゴールテープの担当に変わり、最後まで給水場所にはいられませんでしたが、
   とても、勉強になりました。そして、これも初めてのゴールテープはたくさんのラ
   ンナーさんの最後の瞬間を見ることができて、応援できて、本当に貴重な体験を
   させていただき、感動しました。

   この大会では全員のゴール写真を撮っていただける素晴らしいご褒美です。
   珍しいカヌーとランの大会、ランがいくら速くてもカヌーで抜かれたり、カヌーで
   転覆してしまったりとランだけではない、おもしろさ、そして、珍しいカヌーとい
   うものに興味津々です。ランだけより、スイム、バイク、ランと三種目できるトラ
   イアスロンが大好きな自分にとっては他の種目もできる魅力的な大会で、来年は
   是非、選手として出てみたいと思いました!

   終わってからの美味しいお弁当タイムやじゃんけん大会もとっても楽しかったです!
   片付けも大雨の中でしたが、あんなにも素早く片付き驚きでした。
   AACの皆さんの団結力、そして、チームへの、大会への思いをとても感じることが
   できた初めてのカヌーアスロンボランティアでした。少しでもお手伝いに関わらせ
   ていただきありがとうございました。
   この大会をもっともっとたくさんの方々に知ってほしいです!
      (大会開催日:2018・5・13)



第六五三号

   萩往還マラニック第30回大会を終えて!

2018年5月22日
AAC会員
山本 貫太郎氏

   いつもお世話になり有難うございます。2015年入会の山本貫太郎です。
   今回はゴールデンウィークに開催された萩往還マラニックの報告です。 
   先ずは『山口100萩往還マラニック大会』とはどのような大会か?
   それは必要なものを自分で背負い地図を片手に景色を眺め、出会った人との交流を
   愉しみながらコースを巡るもので、競争を目的とはしません。種目は250㎞、140㎞、
   70㎞、35㎞。(私は毎回250㎞に参加。)

   250kmの種目は毎年5月2日の16:00に山口市の瑠璃光寺をスタート、一路日本
   海を目指し、下関市・長門市・萩市を通過、最後に幕末の志士達も走った石畳の萩
   往還道を通り、5月4日18:00までの都合48時間以内に再びスタート地点の瑠璃
   光寺に戻るというものです。その全行程は風光明媚な景色でありながらアップダウン
   の連続するハードなコースです。コース中には荷物のデポが2ヶ所、チェックポイント
   が14ヶ所、公式エイドが23ヶ所設けられています。この様な『山口100萩往還マラニ
   ック大会』も今年の第30回大会で惜しまれながらも終了となります。今年の250㎞
   のエントリー状況は600名の枠が募集後わずか6分足らずで定員一杯になった模様、
   恐るべしです!

   過去の個人戦績は5勝2敗。詳細は初出場が平成8年の第8回大会(当時33歳)。
   結果は200km過ぎの萩市内でボロ雑巾のように回収車に強制収容されリタイア。
   リベンジを期した翌年の第9回大会は無事時間内に完踏するも、酷いダメージで1
   週間ほどまともに歩けず。これでお腹一杯になった私はランニングから一時撤退。
   (この年一緒に出場した友人R君はその後も出場を続け、今年最多完踏記録18回
   で表彰を受ける。最後の今大会では栄光のゼッケン1で出場し、無事19回目の完踏
   を達成。継続は力なり!)

   その後10数年のブランク経て再び第24大会(当時49歳)で萩往還に再挑戦するも
   あえなく235㎞でタイムオーバーのため強制退場。翌年の第25回大会は無事リベン
   ジを果たし、その後は第26回を除き毎年出場、今回の完踏を含め通算成績は6勝
   2敗の勝ち越しとなりました。

   今大会参加に際して、目標は時間内完踏!
   作戦は練習不足のためタイムは気にせず最初から走りと歩きを織り交ぜ決して無理
   はしないこと。大会前日は毎回の事ながら夜遅くまで準備。(今回は悪天候と好天候
   の両方が予想されウェアに必要以上に悩む。)

   大会当日の5月2日、早朝4:00に起床し芦屋の自宅を寝不足状態で出発。午後か
   ら雨の中、受付及び説明会。(ここで友人のR君が最多完踏18回で表彰を受ける。)
   18:00のスタート時にも雨は止まず簡易ポンチョを纏って瑠璃光寺を最終組にてス
   タート。前半戦は真夜中の田舎の田んぼ道をカエルの大合唱を聞きながらひたすら
   日本海を目指す。途中雨は上がるが前日の寝不足が響き初日から激しい睡魔に襲
   われ蛇行しながらの走行。

   5月3日、夜明け近く6:00に何とか第1デポ(旧油谷中・87㎞)に到着。仮眠は
   せず着替えだけを行い再スタート。遅いながらもここまでは順調。コースは日本海に
   面するアップダウの連続する厳しいコースに様変わり。このあたりから徐々に左ひざ
   に違和感が・・・・。第5チェックポイントの立石観音手前の110㎞地点でついに左
   ひざが悲鳴を上げ走ることが不可能に。ここでリタイアの言い訳をあれこれ考えながら
   気分転換にスマホのフェイスブックをチェック。すると『川の道フットレース512
   km』に参戦中の千原さんの途中経過のアップが。内容は『4日目に316㎞の善光寺
   に到着、ダメージは大きいが引き続き前進。』とのこと。千原さんが匍匐前進しながら
   日本海を目指す姿が目に浮かび、ここで簡単にリタイアすると今後2度と遊んでもら
   えないなと観念し、残りの140㎞を這ってでもゴールまでたどり着くことに急遽方針
   転換。

   まずは作戦変更、膝に負担がかからないよう残りの全工程を走らず歩き切る。また、
   歩きで時間を使い制限時間に余裕が無くなるため残りエイドでは座らない、またデポ
   でも仮眠をしないことに決め余裕時間の捻出を図ることにする。その後、焦らず一歩
   一歩着実に歩みを進めるも今度は夜半から天候が急変しに突如雹が降り始める。
   レインウエアをデポに置いてきたため防寒着が無く、また走れず歩きのため体温が
   下がりとても寒い。四苦八苦しながらも何とか5月4日0:00第2デポの宗頭文化セ
   ンター(175㎞)に到着。当然、歩きで時間に余裕がなく簡単な食事と着替えを済ま
   せ仮眠は取らず13:00に再スタート。ここからは萩に向かっての峠越え。

   2日目の夜の睡魔は強烈であちらこちらに幻覚が出現、知らぬ間に眠りながらの歩
   行で終始蛇行、何度か注意されるも効き目は無し、挙句の果てに立ったまま眠り後
   ろから来たランナーと接触・・・。その他色々なトラブルもありながらも大事には至ら
   ずどうにかこうにか峠を越えて夜明け前の3:30萩市内に到着。ここで残り60キロ
   を14時間、引き続きの歩きでもゴール出来る見込み。だが、最後に難関の萩往還
   道が有りまだまだ楽観は出来ない。

   3日目の5月4日は快晴。気温は低いが日差しはきつくコース上は暑い。11:00
   最後の難関萩往還道に到着、残り30キロを7時間、少し余裕が。しかし道は急な上
   り下りの連続に加えて歩きにくい石畳、まだまだ油断はできない。吉田松陰ら幕末の
   志士たちも走った同じ道を転ばないように注意しながら無心で前進。ひたすら我慢で
   萩往還道終了。最後は長い長い下りの舗装道路。ここにきてやっと少し走れるように
   なり、ゴール手間の直線道路では大会運営者・ボランティア・選手・応援の皆様と笑
   顔でのハイタッチを交わしながら5月4日16時46分見事ゴール。 
   所要時間46時間31分44秒。
   ゴール後も新幹線の時間に追われながら、ここでもゆっくりすること出来ずに慌てて
   駅へ。娘に乗り過ごし予防の降車コールを頼み、新幹線内で一人祝杯。その後は目
   を閉じた瞬間に深い眠りに。

   毎回の事ですが、走っている最中はこんなに痛く、眠く、辛いのに何故申し込んだの
   だろうと後悔し、二度と出場しないぞと誓いながらも、ゴールテープを切った瞬間から
   何て愉しかったのだろうという思いに変わるのは何故でしょうか? しかしこの思いも
   今年で最後、愉しかったわが家のゴールデンウィークの風物詩が無くなるのは寂しい
   限りです。

   最後にゴールデンウィーク返上で30年間も大会を支えていただい大会スタッフ・ボラ
   ンティア・応援の皆様方本当にありがとうございました。
   また、私は今年で『萩歴』が足掛け22年、その間に家族構成・仕事・社会情勢等色々
   な変化が有りながらも現時点で『萩』を愉しめたことをとてもうれしく思います。
   そしてこの喜びは家族や職場の人たち、ランニング仲間等たくさんの方々の理解と
   協力が有ったからだと思います。改めてお礼申し上げます。『有難うございました。』
   さて、来年からのゴールデンウィークはどうするかな?
      (大会開催日:2018・5・2~4)



第六五二号

       Ironman70.3 ベトナム大会レポート !

2018年5月18日
チームブレイブ会員
奥野  拓氏

   こんにちは! ベトナムのダナンで開催された 2018 Ironman 70.3 ベトナムに出場して
   きました。 恐縮ながら、レポートさせていただきます。
   開催日時:2015年5月13日(日)   開催場所:ベトナム ダナン 
   距   離:Swim 1.9km/Bike 90.1km/Run 21.1km   
   完走時間:6:21:24
   総       合:453位/1055人中

   【早朝】
   3時に起床して、4時半にホテルを出発。

   【Swim】
   ウエット着用禁止。ここはサーフィンの大会?と勘違いしてしまうような大荒れ、デュ
   アスロンへと変更になる可能性もありましたが予定通りスタート。 大波の中を焦らず
   マイペースで泳ぎました。クラゲに数回刺された事、これは想定外でした。

   【Bike】
   途中に大きな橋が1つ、ほぼフラットな高速コースへと気合いを入れてスタート!
   途中までは順調でしたが、アクシデントがありました。マーシャルからドラフティング
   の警告を受けてしまったのです。罵声とも思われる叫び声はダメージが大きく、一気
   にペースダウン。 結果的には警告で済んでいたのですが、てっきり“失格”と思い込
   んでしまい、意気消沈しながらのフィニッシュ! (これが無ければもう少し・・・)

   【Run】
   ビーチ沿いのフラットコース。リゾート感覚溢れるコースも実際に走ってみれば、熱風
   と浜辺からの重た〜い湿気が加わり、まさに炎天下・灼熱の中でのランでした。
   エイドステーションごとで水分補給をして、フォームを崩さず、腕をしっかり後ろに振
   る事を意識して走りました。右脚に痛みが発生しましたが、粘ってFinishゲートへ。

   【総括】
   ベトナムにおけるトライアスロンは想像以上の盛り上がりで、大勢のアスリート達が
   参加していました。僕自身は初の海外レースで相当緊張していたと思いますが、大
   会ホスピタリティは最高で、会場や沿道のボランティアスタッフ達も素晴らしくて無事
   完走する事ができました。 充実したIM70.3を経験することが出来ました。
   また挑戦してみます! 有難うございました。
      (大会開催日:2018・5・13)



第六五一号

          川の道512kmフットレース参戦記!

2018年5月16日
AAC会員
千原  昇氏


   GW中に行われた川の道512kmフットレースに参加しました。

   【川の道フットレースとは】
   東京の葛西臨海公園をスタートとして荒川上流に沿って北上し、分水嶺を越えて更に
   信濃川下流に沿って北上し、新潟の信濃川河口に至る512kmを走るレースです。
   概ね川に沿ったコースなので「川の道」。途中、標高の高いところもありま
   すが、コースにトレイルはなく、100%ロードです。

   制限時間132時間(5日と半日)以内で、東京、埼玉、群馬、長野、新潟の1都4県に
   至る512kmをランニングで走破する。何とも夢とロマンに溢れたレースです。この夢と
   ロマンに惹かれ、これほどの長距離レースにも関わらず参加希望者が130人の定員
   を毎年オーバーしてしまうのですが、今年も幸いにして選考の壁を突破し、3年連続
   の参戦を果たすことができました。

   【事前準備】
   長いレースなので、事前の準備がとても大切だと考えています。
   一つは食料。レース中はどこで何を食べてもOKですが、都会から離れるとコンビニ
   もまばらになりますし、山中に入ってしまうと数十kmにわたって全く店がない区間も
   あります。そこで、大会から配布される地図に、コンビニやお気に入りの店を調べて
   事前に記載しておき、食料の購入は計画的に行います。

   もう一つが睡眠。大会では3か所のレストポイント(ホテル、体育館など)が用意され、
   そこでは風呂に入れて着替えもできて睡眠も取れるのですが、睡眠に関してはそれ
   だけではとても足りません。道端でごろ寝でもいいのですが、それでは十分に眠れな
   いでしょう。お金をかけてビジネスホテルを予約する選手もいるほどですが、私は事
   前にネットカフェを調べておきます。ネットカフェは床がフラットな部屋もあるのでし
   っかり睡眠を取ることができます。

   そして、肝心の体力をつけるための練習。スピードはいらないので走行距離に重点を
   置き、レース1か月前には土日を使って両日とも100km走るのを目標として(あくまで
   目標で、実際には1日80~90kmが精一杯ですが)武庫川~甲子園浜の10km区間を
   何度も往復します。この区間は信号がないのでノンストップで走れますし、景色がほ
   とんど変わらないので、体力と同時に根性も鍛えられます。 例年、この練習を行い
   ます。

   ただ、今年はこの100km練習を行いませんでした。というのも、私の最大の目標であ
   るTJAR(トランスジャパンアルプスレース)の予選会参加資格(フルマラソン3時間20
   分以内or100kmマラソン10時間30分以内)を今年はまだゲットできていなかったため、
   無謀でしたが川の道フットレースの1週間前の水都大阪100kmマラソンに急遽エント
   リーし、最後のチャンスに賭けました。練習も川の道のことはあまり考えず、よりスピ
   ード重視にしていました。

   しかし、結果は13時間55分と散々。100km走った疲労とTJARに出られないことが確
   定したショックで心身虚脱状態になってしまいました。3日間ほどこの状態が続きまし
   たが、川の道でしっかり走ろうと思い直し、大急ぎで地図にコンビニ場所を記入し、
   衣類、行動食をそろえて本番に臨んだのでした。

   【レース本番】
   振り返ると、512kmの行程の全てに思い出があるのですが、全部書き出すと膨大に
   なり過ぎるので、特に印象に残っている所だけ記載します。

   ◎スタート→第1レストポイント(国民宿舎両神荘の体育館、151.8km)
   4/30の9時、葛西臨海公園を130人がゆっくりと、しかし強い決意を秘めてスタート。
   私の決意は昨年のタイム(122時間45分)を切ること。最終日5/5の11時45分までに
   ゴールすることを目標としました。

   熊谷まで延々と続く約80kmのサイクリングロードを走りますが、カンカン照りで暑い。
   水分を十分に取り、私設エイドにもお世話になりながら、ペースはできるだけ低速(
   キロ10分前後)で安定させる。疲労はあまりなかったものの、100kmも進まないうち
   に早々に両踵にマメができてしまいました。

   マメはとても恐ろしいのです。2年前に初出場した際は足裏全体に広がって激痛で走
   れなくなってしまいました。絶対に拡大させたくないので速やかに対処します。具体
   的には、マメのぶよぶよした皮を安全バサミで全て切り取り、上からキズパワーパッ
   トを貼ります。これでマメが広がることがなくなり、経日的にはむしろ治ってくるの
   です。

   秩父の上野町交差点(132.9km)には5/1の7時半に到着。去年より1時間ほど遅い。
   上野朝交差点横にネットカフェがあるのですが、遅れているので今年は立ち寄らず、
   一気に両神荘まで走ることを決意。両神荘には11時頃に到着。寝ずに26時間走り続
   けたのでフラフラです。すぐに風呂に入って寝ました。

   ◎第1レストポイント→ぶどう峠→第2レストポイント(小諸グランドキャッスルホテル
                                      259.6km)
   4時間寝てスッキリした状態で、5/1の16時過ぎに出発。険しいアップダウンを経て神
   流町の何もない夜の田舎道を通過すると、192km地点からぶどう峠(207km、標高
   1510m)まで長い長い上り坂にります。このレースの難関の一つです。

   登り基調でダラダラ長くてしんどい上に、夜間走行で周りに何もありません。段々と
   睡魔に襲われてしまいました。あまりに睡魔が酷くてフラついて危ないので、奥の手
   を使います。スマホにイヤホンを付けて音楽を聴くのです。

   浜省、長渕、頭文字Dのユーロビート、ありとあらゆる音源で睡魔への対処を図りまし
   たが、一番目が覚めるのは松田聖子。松田聖子など普段は全く聴かないのですが、
   こんな疲れた時に聞くと何故か心に沁みます。夜の夜中、前後に誰もいない山の中
   で、「あーわたっしの恋は南の風に乗って走るわ―」とか・・・
     「何もかも目覚めてく新しいわたっしー」・・・
   などど歌いながら、長い長い坂を登りきり、何とかぶどう峠を乗り切った。

   その後の過程は割愛しますが、とにかく延々と走り続けて、5/2の17時頃に小諸グラ
   ンドキャッスルホテルに到着。去年より2時間近く遅い結果に少しガッカリするも、
   かなり疲れているので、すぐに風呂に入って寝ました。

   ◎第2レストポイント→善光寺→第3レストポイント(旧三箇小学校、393.0km)
   4時間寝てスッキリした状態で、5/2の22時半出発。出発後すぐに大雨に見舞われ、
   夜間ということもあって気温も大幅に下がりました。後で聞くとこの天候に苦しんだ選
   手もいたようですが、私は用意していたモンベルの化繊ダウンを着てモンベルの上
   下ゴアテックスのレインウェアを羽織って対処できました。こう書くとモンベルの回し
   者みたいですが、モンベル化繊ダウンは少々濡れても温かく、ナイスグッズであるの
   は間違いないです。

   またしばらくずーっと走って、5/3の10時に善光寺(316km)に到着。東京から走って
   善光寺です。結構来たなーって気持ちになります。本殿まで行って参拝するのがルー
   ルなので、大勢の観光客に交じって参拝していたら、見知らぬ女性から「頑張って下
   さい!」と声をかけられ、テンションも上がります。

   とは言え、ここまで来るとかなり疲れています。去年と同様に善光寺のネットカフェに
   入り、床がフラットの部屋を予約。足裏のケアで10分強を消費し、40分ほど睡眠。
   制限時間があるのであまり眠れませんが、40分も寝ると明らかに復活するのが実感
   できます。

   復活した体で走りだし、長野県北部の山々が連なる地区(340km前後)に来ました。
   この辺りは「日本の原風景」と言われている場所で、壮大な山々と千曲川のコントラ
   ストがとても美しい区域です。今年もこの景色を見ることができて満足な気分になりま
   した。私はレースに出るからには成績にこだわり景色などどうでもいいタイプですが、
   川の道に関しては、この風景を見るだけでも参加した価値は十分あると思えてしまい
   ます。

   360kmから第3レストポイント390kmまでは強烈なアップダウンが続く、このレースの
   難関でもある区間ですが、今年はこの区間に入る前から睡魔に襲われました。音楽
   で対処を試みるも、今後は長渕も浜省も松田聖子も効きません。フラフラになりなが
   ら、「寒いけど道端で寝ようかな…」と考えながら走っていると、コインランドリーが
   見えてきました。入ってみると、暖かくて気持ちいい。そのまま30分ほど寝て復活。
   コインランドリーも休憩に有効なことが分かりました。

   そして、360kmからのアップダウン。ここは一昨年も昨年も苦しんだ区間ですが、今年
   はペースも安定でき、さほど苦しまず進めました。昨年と比べて進歩した点です。
   このアップダウンで遅れを取り戻し、去年とほぼ同タイムでレストポイントの旧三箇小
   学校に到着。もうフラフラです。すぐにシャワーを浴びて寝ました。

   ◎第3レストポイント→ゴール(ホンマ健康ランド、512km)
   旧三箇小学校でもこれまでと同様に4時間睡眠の予定でしたが、疲れすぎて目覚まし
   用のスマホアプリ(バイブレーター)を作動させる前に寝てしまったようで、目が覚め
   ると6時間寝てしまっていました。2時間など誤差だと言い聞かせて、落ち着いて走り
   出しました。しかし、実際にはかなりペースアップしていたようです。焦りの気持ちも
   あったかも知れません。

   これが響いてしまったか、残り100kmの地点でとうとう体が限界に達してしまい、ピタ
   ッと足が動かなくなってしまいました。ただ止まっているわけにもいかず、何とか走る
   動作を試みるものの、とうとうキロ12分が切れなくなってしまいました。残り100kmは
   本当に苦しかった。道端の歩行者にも抜かれてしまう状態です。ならばと歩いてみた
   ものの、歩くと更に遅くなってしまうので、とにかく走る動作を続けなければと決意し
   て、キロ15分かかってもただただ走りました。

   5/5、16時過ぎた頃、目の前に信濃川河口が見えてきました。ゴールはもうすぐ。
   既に昨年のタイムを過ぎてしまっていますが、そんなことはもうどうでも良くなりまし
   た。そして、129時間35分13秒(5/5、18時35分)でゴール。今年も自分の足で新潟ま
   で走ることができました。

   【アフター川の道】
   レース後、毎度のことですが疲労がなかなか抜けません。1週間ほどは疲れ切った
   状態がずっと続いていましたが、先日はカヌーアスロンのボランティアも無事に務め
   られたので、ようやく回復傾向に向かっているようです。
   振り返ると、とても長く厳しいコース。しかし、それを克服して完走した時、十分すぎ
   るほどの充実感で満たされます。可能であれば、来年もそれ以降も出続けたいレー
   スです。   出走者:157人  総合順位:64位/127人中   完走率:61%
      (大会開催日:2018・4・30~5・5)



第六五〇号

          2018ボストンマラソン報告!

2018年5月4日
AAC会員
カナダ・トロント在住
佐藤 鉄司氏

    4月16日にアメリカ東部のマサチューセッツ州で開催されたボストンマラソンに
    参加してきました。今年はノンプロのトップランナー川内優輝さんが優勝した
    のでニュースを見られた方も多いかと思います。レース当日は終始きつい雨で、
    私が過去に出たレースの中で最悪の天気でしたが、沿道の声援を含めて盛り上
    がり方は最高のレースでした。

    ボストンマラソンは、世界の市民ランナーが一度は出てみたいと願う大会だそ
    うです。私の場合、周りのランナーがそのように話すので、一度どのような大
    会かを知るために今年参加しました。結果、参加して大正解で、勧めていただ
    いた人達に感謝しています。参加申し込みには年代別のフルマラソン足きりラ
    インがあります。レースの前々年の10月頃からレース前年の9月頃までの一年間
    に実施されるボストンマラソン協会公認レース(Boston Qualified)にて、規定の時
    間を上回っていれば参加申し込みできます。申し込み後、協会側で記録の確認
    を行って上位の者から枠が埋まるシステムです。私の場合、レース当日の年齢
    から計算してフルマラソン3時間30分が足きりラインでした。実際にはこれより
    5分以上早ければ、ほぼ確実に参加できると言われています。

    レースはゴール地点に集合し、セキュリティチェックを受けた後、荷物を預け
    て、スクールバスに分乗します。そしてスタート地点までの約50kmを高速道を
    利用して移動。スタート地点には巨大なテントがいくつも用意されていて、中
    にはスポーツドリンク、コーヒー、ベーグルなどが用意されていたようです。
    当日は酷い雨で全員がテントに逃げ込み待機していたので、テント内は大混雑。
    座る所も少なく立ったままでスタート地点への移動を待っていました。スター
    ト地点への移動が始まると、2度目のセキュリティチェックを受けてウェーブ毎
    のスタート地点に辿り着きました。

    さぁレーススタート。しかし酷い雨でした。ボストンのコースは、スタート直
    後、緩い下り坂が8km程続きます。この区間を飛ばしすぎると後半に脚が残ら
    ないと、仕事で知り合った業者のトライアスリートに聞いていたのでゆっくりと
    走りました。しかし実際のところは私には飛ばすだけの脚がありませんでした。
    レースから半年程前に起こした肉離れがなかなか治らず、レース前の6ヶ月の
    総走行距離が50km程しかなく、フルでタイムを気にするような脚が準備できて
    いませんでした。

    コースは途中緩い上り坂が4~5箇所ありますが、全般的に走り易いコースの
    印象を受けました。雨の中でも沿道の声援は途切れることは無く、また給水、
    給食のボランティアも寒い中頑張ってくれている姿には感動しました。ゴール
    が近づくにつれボストン中心部を走るので沿道の声援が益々増えてきます。
    そしてゴール直前の1kmの声援は凄まじいものでした。レースに出ている私で
    さえ相当に寒いのに、降りしきる雨の中をじっと立っている沿道の人達は更に
    寒いはず。そのような中、声を振り絞っての声援に、圧倒されつつ感動が込み
    上がってきました。終始雨で寒かった為、レース後は皆がアルミシートを急い
    で受取って体の冷えを防いでいました。私のタイムは4時間20分程。怪我で苦
    しんでいたため完走できれば上出来でしたので大変満足のできる結果でした。

    歴史のあるレースでもあり、ゴール間近の声援は絶大です。芦屋からは遠いで
    すが、自信を持ってお勧めできるレースですので、ご自身へのご褒美として
    ぜひご検討ください。
      (大会開催日:2018・4・16)