12.その後
撤去したフランジとフタです。
今回の工事は休日の夜間でしたが、休み明けには設備を稼働させなければいけないので、各方面にお願いして鉄板を曲げてもらったりと、様々な手を使って修理しました。
このボイラーは現在も無事稼働中で、次の設備更新の際に交換されるようです。
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11.完成
溶接が終わったら、グラインダーで溶接跡を仕上げて完成です。
10.全周溶接
その後、鉄板の周囲を全て溶接します。蒸気が圧力で漏れないように、すき間をきっちり埋めていきます。
4.グラインダーがけ
清掃が終わったら、溶接がしっかりと付くように、穴の周囲をグラインダーで削って塗料を落とします。
3.フランジ切断と内部清掃
フランジ部分を四角く切断し、内部に残った水をポンプで掻き出して、しっかりサビを落とします。
6.クサビの打ち込み
ガイドと鉄板の間にクサビを打ち込んで、鉄板とボイラー本体をしっかり密着させます。
8.溶接
鉄板が密着したら周囲を溶接します。
蒸気で圧力がかかるので、しっかりと着けます。
7.クサビを打つ理由
鉄板とボイラーの間には、どうしてもわずかなすき間ができてしまいます。
このすき間をなくすため、クサビでボイラーに鉄板を押し付けるのです。
5.鉄板の仮付けとガイドの溶接
穴を鉄板でふさぎ、溶接で仮付けします。そして鉄板をガイドの曲面に合わせるためにガイドを溶接します。
9.ガイドを外す
溶接が終わったら、不要なガイドを取り外します。
これを何度も繰り返していきます。
2.ボイラー内部の様子
ご覧のように、内に大量のサビがこびり付いていました。
この施設は地下水をくみ上げてボイラーで沸かしているので、消毒のため薬品を注入しています。
何十年も使う間にボイラーが薬品で錆び、フランジの部分の肉厚が薄くなっていたのです。
その状態でお湯を沸かしたため、錆びて弱くなった部分に圧力がかかり、穴があいて水が漏れ出したのです。
この状態では穴をふさげないので、フランジを切り離し、鉄板でフタをすることにしました。
1.現場の状況
ボイラー本体より突き出したフランジ(丸いフタの付け根)の一部に穴が開き、水が漏れ出していました。
最初は穴の上に鉄板を張ってふさごうとしましたが、溶接しようとすると、熱と火花でフランジにまた穴が開きます。
どうやらフランジの肉厚が、かなり薄くなっているようです。
施工時期:平成22年3月
施工場所:大阪府大阪市
ある施設のボイラーから水が漏れ出しました。連休夜間に連絡があり緊急対応しましたが、それほど手間がかかる工事とは思っていませんでした。しかし予想外のトラブルがあり苦労しました。