外壁には12mmの構造用合板を張ります。木目の浮いた木地にノコギリで浅い溝を何本も彫って、細い板を何枚も張り重ねたような装飾にしています。カウンターは集成材を加工して取り付けます。壁もカウンターも最後に塗装して仕上げます。カウンター上には照明を仕込みます。
正面には接客用の窓とカウンターがついた壁を立てます。
足元に防腐塗装をした材木をアンカーで固定し、それを基準に壁を立ち上げていきます。
カウンターの内側は、容器や小物を置く棚になります。
店頭照明の電源やスイッチもこの時点で仕込みます。
後日、店頭足元の棚を撤去し、ショーケースに改造しました。ケースの上は小物置きになっています。
表は強化ガラスを固定。中は引き戸で、お薦めの商品などを簡単に出し入れできます。
照明はLED蛍光灯です。
いよいよ工事完了です。テントの店名はカッティングシートで制作しました。
店内は窓側にガスレンジやシンクなどの厨房機器を並べ、反対側には冷蔵庫や冷凍庫、吊り戸棚、手洗い器が設置されています。
外部には大型のガス給湯器を設置し、換気扇も新しいものに交換しています。
外部ではテントの鉄骨を錆止めし、再塗装した後、新しいテント生地を取り付けます。
このテントは角が曲面になっているので、変なしわができないようにロープで慎重に張っていきます。
塗装が乾いたら、カウンター内側や廊下は壁紙を張って仕上げます。
この現場は細かい面が多いので、思いのほか手間がかかりました。
枠や壁面を塗装で仕上げます。
パテなどで下地処理したあと、発色を良くするため白の下地を塗り、その上から茶色を塗り重ねています。
入口の壁は木目が出るように塗装し、ニスでわずかに艶を出しています。新造した扉も、壁に色を合わせています。
ガスレンジやシンクを据える面には、汚れやサビ防止のため全面にステンレス板を張ります。
出窓にも板金を張り、水が回らないようコーキングします。
天井には下地を入れて換気用のレンジフードを取り付けます。
物入れはベニアで補強し、棚を取り付けます。物入れの横の壁は全面キッチンパネルで仕上げています。
廊下はクッションフロアを張るため、ベニアで下地を作ります。厨房と廊下の間には仕切り壁を作り、後からフラッシュパネルの扉を取り付けます。
洗面所とトイレは角材で新たに下地を組み、ベニアで壁を起こします。
既存の木下地に15mmほど凸凹があったので、その上に胴縁を打ち、電動カンナで削って平らに直します。その後、湿気に強い耐水ボードを張っていきます。
反対側の壁には既設の壁を下地にして、全面にキッチンパネルを貼り付けます。
照明を移設し、天井内の梁からボルトを下して業務用エアコンを吊ります。そして天井内から外壁に穴を開け、ドレン管と冷媒用配管を外部に出します。 室外機は換気扇やガス器具から離して設置します。
古いガス管を撤去し、ガス漏れしないように封印します。
その後新たなガス機器の足元まで床を掘り、ガス管を伸ばして所定の位置で地上に出します。
位置が決まればモルタルで配管を埋設。
外部も給湯機を設置する位置まで、ガス管、電源とリモコン線、給水給湯管を伸ばしておきます。
最後に圧力検査を行い、ガス漏れがないかチェック。
あとは他の工事完了後に機器を接続します。
まず苛性ソーダなどの強力な薬品で床の油を落とし、その後洗剤を使って何度もポリッシャーで磨きます。
磨くだけでは取れない層になた油は、ヘラで根気よく削り落とします。
最後に水洗いした後、床が乾けば入口や不要な内装を全て撤去します。
今回は内部を全てやりかえるので、廃材の量も多いです。
この物件は10年以上も営業していたため内装はボロボロ。各所に汚れが染み付いています。
ガスや水道も新たな調理器具を置くには位置が悪く、洗面所やトイレも水漏れがあります。分電盤も回路が少なく、冷房もないので、設備も一緒に更新することになりました。
内壁を解体した際、古い給水給湯管と排水管を、新しい厨房機器に合わせて位置変更します。
トイレは和式から洋式に変更するため、便器と土間を全て撤去し、給排水管の位置を変更。その後モルタルで土間を打ちます。
タイル壁裏の柱には湿気が回り、半ば腐っていたので、補修して防腐剤を塗りました。
消費電力が増えるため、幹線を交換して動力用回路を増設。室内の分電盤は交換し、各所への配線を新しくします。
古い賃貸物件を弁当店に改装しました。以前の物件も飲食店だったのですが、設備も老朽化し油汚れも酷かったので、かなりの手を加えています。おかげですっきりとした店舗になりました。