5.羊と柵
とにかく、NZという国は柵が全国に張り巡らされている。街や人の入り込まない山の中でない限り柵はあり、そのインフラ(?)は驚くべき普及率である。
柵の杭は約5m毎に打ち込まれており、柵の高さは約1m足らず。針金は約20cm間隔で4本ぐらいで張り巡らされている。これなら羊がはみ出ることもない。

柵は、ほとんどが10cmくらいの太さの材木が使われており、
一部、金属製のものもある。
日本の間伐木材を使ってもらえば日本の森林ももっと美しくなると思うのだが。
もし、その柵の針金に通信電波を乗せるとしたらどうだろうか。
NZの津々浦々、瞬時に連絡が取れるのではないかと思うほどである。
クライストチャーチからクイーンズタウンまで約8時間のバスによる移動をしたが延々と柵があり、それは、ほと
んどが羊用だが、そのほかに鹿、馬、牛、ダチョウ用もある。
柵は、動物を囲うのではなく、実は人間を囲っているのではないかと考えるほうが自然である。
道路の両側に柵があり、どう見ても動物の方が広々としたところ
に住んでいる。人間は細長―い柵の道をバスで移動しているので
ある。
 
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