10.ゴルフ場のお話

 クライストチャーチには大きな公園がある。日比谷公園の15倍もあるそうだ。日比谷公園の大きさが解らないからいいかげんな話だが、とにかく大きい。
 
 ハグレー公園といい、南ハグレーと北ハグレー公園に別れており、その間に植物園があるから全体はとにかく大きい。
  
 その北ハグレーの一部に、ゴルフカートを引っ張って歩くタイプのゴルフ場がある。

 ゴルフ場のほぼ真中に公園の道路が斜めに走っている。車は通ることが出来ないが、その道はマラソンをする人、犬と散歩する人、ローラスケートをする人等が通るのである。赤ん坊を乗せた乳母車も通る。

 しかるに不思議なことにボールに対する危険防止の網などが一切ないのである。
 これには驚いた。私の腕などでは、とても危なくて打てない。
    どーなっているのだろうか?

 一番スタートで、かなりのお年のおじいさんが我々の通りすぎるのを、辛抱強く待っていてくれた。彼は、私ぐらいの腕らしい。

 このゴルフ場は、18ホールあり値段は7$(360円)である。

36ホール回って720円、54ホールで1080円、72ホールなら1440円、90ホールなら… 『アホ!54ホールも回れるか!!』『しっ、しかし朝の7時から夜の9時ぐらいまで明るいしなー』と、我々日本人は考えるのです。

 NZは国中全体がゴルフ場でなかろうか。それも、和歌山県などに見られる山岳(ちょっと言い過ぎとちゃうか・…)コースではなく、丘陵コースである。

 羊がいるのを辛抱すればグリーンを作って穴に旗を立てればそれでゴルフコース出来あがり。フェアーウエイの手入れは、羊を少し多く入れれば羊が食ってくれるし、羊の糞の養分で素晴らしい芝生の仕上がり。・…というような感じがする。

 確かにクイーンズタウンなどにあるリゾート公園内のゴルフ場は素晴らしく、送り迎え、昼飯付きで80$(4100円)ぐらいはする。しかし、これは観光客用のリゾートゴルフ場の話。これでもむちゃくちゃ廉いでー。

 一般のゴルフ場は、どこがゴルフ場で、どこから牧場かの区別はつきにくい。
 別に、防護網も無いようだし、自販機も無ければ、クラブハウスも無いようだ。でも看板は確かにあるので、良く見るとグリーンらしきところがあり、そこには旗も見える。

 もっとよく見るとカートを引っ張ったおじさん2、3人いるのも確認できる。値段は11$(570円)ぐらい。

 しかし、多くの日本人にとっては、このコースは、馴染めないコースだと思う。
安ければなんでもOKというわけではなかろうと思う。

 カートに乗って回りたいし、できればキャデイさんにボールも拭いてもらいたいし、途中に茶店も欲しいし、終われば風呂も入りたいし、そしてビールも飲みたいし。