更新日:2020年11月27日
マンション管理士試験に合格するために通信講座を選ぶにあたって、通信講座の良し悪しは、「講師」と「教材」で決まると言っても過言ではないと私は考えています。
言い換えれば、マンション管理士試験の初学者向けに用意された通信講座であって、その講師と教材が最良のものであれば、当然、その講座は、初学者が合格するための最良の講座であるとみなすことができるということになります。
【関連記事】
- 講師については、マンション管理士通信講座の看板講師を徹底リサーチ!のページをご参照ください。
- 教材については、マンション管理士通信講座の教材を徹底リサーチ!でご紹介しています。
ただし、そうは言っても、その講座ではどのようなカリキュラムが用意されているのか、というのは当然気になるところではあります。
例えば、インプット講義がどれぐらいあるのか、アウトプットはどれぐらいの演習量が用意されているのか、また、模試や答練はあるのか、など、カリキュラムは、その講座のボリューム感と関係があり、受験のために確保する勉強時間に影響を与える要素になってきます。
また、あまり勉強時間を確保できない方は、インプット講義の時間が長すぎるのは避けたい、アウトプット中心で効率的に学習を進めたいということになるでしょうし、逆に、時間には余裕がある場合なら、基礎の基礎からみっちりとインプット講義を聴いていくような講座も受講できると思います。
さらに、何がなんでも一発で合格しなければならないといった場合には、模試や答練まで豊富に用意されたカリキュラムで万全の態勢を整えるということになるかと思います。
また、他資格で勉強した科目が含まれているなど予備知識がある場合や、既に独学で学習した経験がある場合などでしたら、インプット講義は少なめでアウトプット中心の通信講座がよいでしょうし、逆に、まったくの初学者なら、インプット講義が豊富な通信講座を選んだ方がよいということになると思います。
このように考えていくと、マンション管理士の通信講座を選ぶうえで、カリキュラムも無視できない要素であることがわかります。
以上を踏まえ、マンション管理士の通信講座の各社のカリキュラムについて、徹底的にリサーチして、ご紹介していきたいと思います。
なお、マンション管理士の通信講座について、カリキュラムのほか、受講料、講義、テキスト、合格実績、サポート体制、セールスポイントなどから総合的に評価したおすすめ通信講座は「マンション管理士のおすすめ通信講座【人気6社比較ランキング!】」でご紹介していますので、参考にご覧ください。
執筆者 大西雅明 |
![]() 執筆者紹介 |
マンション管理士の通信講座のカリキュラムを徹底リサーチ!
それでは、マンション管理士の通信講座各社のカリキュラムについて、順にリサーチしてご紹介していきたいと思います。
ただし、通信講座のカリキュラムは、各社によって表現が様々であり、その内容を単純に比較することがなかなか困難なため、以下のように「インプット講義」、「アウトプット講義」、「模試」、「自己学習」の4つの分類に独自に区分し、できるだけ比較しやすいように整理してご紹介することとします。
- インプット講義:いわゆるインプット講義。テキストなどに基づき、知識のインプットをするための講義です。
通信講座において、もっとも基本的なカリキュラムになります。 - アウトプット講義:過去問や例題などを題材にして、その問題を解きながら解答方法や周辺知識について解説する講義です。
次の分類の「答練」と区別しにくい分類ですので、講座によっては、この分類のカリキュラムがないものもありますが、ない場合は答練の区分に含まれていると考えてください。 - 答練:答案練習会、いわゆる答練。特定のテーマや分野に限定し(又は、本試験と同様の総合問題の場合もあり)、本試験とは異なる出題形式・出題数で(又は、本試験と同一の場合もあり)、試験問題に解答するための訓練を行う試験です。
原則として解説講義があります。
上記の分類の「アウトプット講義」と区分しにくい分類ですので、講座によってはこの分類がないものもありますが、ない場合はアウトプット講義の区分に含まれていると考えてください。 - 模試:模擬試験、いわゆる模試。本試験と同様の出題形式・出題数で、本試験の予行演習として予想問題を出題する試験です。
原則として解説講義があります。 - 自己学習:問題集(冊子版又はWeb版)を解説講義なしで自身で解いていく学習です。
マンション管理士の通信講座「フォーサイト」のカリキュラムをリサーチ
フォーサイトは、教室を持たない通信教育専門の会社であり、広告宣伝等をあまり行っていないため、一般的な知名度は低いかもしれませんが、マンション管理士をはじめ、宅建士や行政書士、社会保険労務士など、様々な通信講座を開講しており、通信講座の業界では非常に高い実績と人気を誇っている資格学校です。
当サイト内の「マンション管理士の通信講座を合格者がおすすめ!【人気6社比較ランキング!】」のページでは、おすすめNo.1の通信講座としてご紹介しています。
それでは、このフォーサイトのマンション管理士通信講座のカリキュラムについて、ご紹介したいと思います。
マンション管理士通信講座 フォーサイト のカリキュラム
![]() ⇒カリキュラム紹介ページ(公式サイト) |
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カリキュラム【概要】フォーサイトのマンション管理士通信講座のカリキュラムの特長は、「レベルアップカリキュラム」と呼ばれるものです。 これは、まずは、やさしい科目から学習をスタートさせて自信をつけてから、難しい科目に入っていくようにすることで、挫折することなく学習を進めていくことができるカリキュラムになっています。 また、カリキュラムの体系は、「入門編・基礎編」の講義とテキストで知識をインプットしながら、「過去問題集」を使ってアウトプットすることで知識を定着させ、「模擬試験」で実力を確認して弱点を克服するという流れになっています。 |
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カリキュラム【詳細】フォーサイトのマンション管理士スピード合格講座のカリキュラムの詳細は、以下のようになっています。
「入門講座・基礎講座」では、フォーサイトオリジナルの電子黒板を使ってフルカラーテキストを画面に映し出し、講師がそのテキストにラインを引いたりしながらインプット講義を行っていきます。 基礎講座の各科目の一定の区切りのところで、一問一答式のWeb問題集「確認テスト」により、それまでに学んだ基礎知識を確認し、記憶に定着させていきます。 また、「合格カード」という、Web版(紙版もあり)の単語帳のようなものも用意されていますので、確認テストと併せて、スキマ時間を使って学習することも可能です。 そして、「過去問題集」を使って問題演習に取り組み、合格ラインを超える実力を身につけていきます。 また、直前期には、1回分の「模擬試験」も用意されていますので、そこで最終のチェックを行います。 |
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カリキュラム【まとめ】上記のカリキュラムを、各分類ごとに整理すると、以下の表のようになります。
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管理人コメントフォーサイトのマンション管理士講座は、コンパクトな講義と、わかりやすい洗練されたフルカラーテキスト、そして特許取得のeラーニングシステムが特徴です。 他社の通信講座と比べると、講義時間数がかなり少ないことに気が付きますが、わかりやすさを追求したテキストや問題集が提供されるため、スムーズに理解を深めることができるようになっています。 このため、フォーサイトのマンション管理士講座は、インプットについては要点を絞ったコンパクトな講義で済ませ、わかりやすい教材やWeb問題集を使って効率的に学習を進めていくカリキュラムになっていると思います。 |
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公式サイト![]() |
マンション管理士の通信講座「スタディング」のカリキュラムをリサーチ
スタディングは、スマホやタブレット等を使い、スキマ時間を使って、場所と時間を選ばずに効率的にマンション管理士の勉強をすることができるようになっているオンライン資格講座です。受講料についても、ITを活用した革新的な学習システム・運営システムを開発し、運営コストを大幅に削減した結果、おどろきの低価格となっています。
当サイト内の「マンション管理士の通信講座を合格者がおすすめ!【人気6社比較ランキング!】」のページでは、おすすめNo.2の通信講座としてご紹介しています。
そしてまた、スタディングのマンション管理士講座は、私自身が受講し、見事に短期合格を果たすことができた講座でもあります。
このスタディングのマンション管理士講座のカリキュラムについて、ご紹介したいと思います。
マンション管理士の通信講座 スタディング のカリキュラム
![]() ⇒カリキュラム紹介ページ(公式サイト) |
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カリキュラム【概要】スタディングのマンション管理士通信講座では、毎日の日常生活の中で、スキマ時間を使ってムリなく勉強できるカリキュラムになっています。 講義動画による基本講座、学んだ内容をすぐに確認できるWeb問題集(スマート問題集、セレクト過去問集)など、すべてがスマホで学習することができ、画面に沿って学習を進めればいいように学習システムが組まれています。 |
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カリキュラム【詳細】スタディングのマンション管理士通信講座のカリキュラムの詳細は、以下のようになっています。
「基本講座」では、講師が大画面の前に立って、スライドを画面に映し出しながらインプット講義が進められます。 「スマート問題集」は、基本講座で学んだ内容を記憶に定着させるための一問一答式のWeb問題集です。基本講座の一講座が終わるたびに出題されるようになっています。 「セレクト過去問集」は、マンション管理士試験の過去問から、よく出題される問題をテーマ別に厳選したWeb問題集です。基本講座の一定の区切りのところで出題されるようになっています。 「マンション管理士難問解法講座」は、マンション管理士試験の合格に不可欠な、区分所有法とマンション標準管理規約の「難問」対策のための講座です。受験生が間違いやすい過去問を例題にあげ、論点を丁寧に解説する講義です。 |
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カリキュラム【まとめ】上記のカリキュラムを、各分類ごとに整理すると、以下の表のようになります。
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管理人コメントスタディングのマンション管理士講座は、カリスマ講師「竹原 健」先生の講義と、革新的なeラーニングシステムにより全ての学習をスマホで完結させることができることが特徴です。 インプット講義は、フォーサイトと同様に、他社と比べると少ない講義時間数になっています(それでもフォーサイトの2倍以上ありますが)。 その一方で、アウトプット用のWeb問題集は、他社とは比較にならないほど充実した機能を備えています。 このため、スタディングのマンション管理士講座は、カリスマ「竹原 健」講師の要点を押さえた講義と、スマホでサクサクと問題演習を繰り返すことにより、スキマ時間を使って効率的に学習を進めるカリキュラムになっていると言えます。 |
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公式サイト![]() |
マンション管理士の通信講座「アガルートアカデミー」のカリキュラムをリサーチ
アガルートアカデミーは、2015年1月に開校した比較的新しい資格予備校で、オンラインによる講義の配信を中心とした通信講座を提供しています。
アガルートアカデミーは、フルカラーテキストを提供しながら、合格者全額返金制度+合格祝い金制度を設けるという画期的な講座で、しかも、Facebookを利用した回数無制限の質問対応まで用意されているといった特長があります。
それでは、このアガルートアカデミーのマンション管理士講座のカリキュラムについて、ご紹介したいと思います。
マンション管理士通信講座 アガルートアカデミー のカリキュラム
![]() ⇒カリキュラム紹介ページ(公式サイト) |
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カリキュラム【概要】アガルートアカデミーのマンション管理士講座では、知識を習得するインプット学習と、問題演習を通じて知識を定着させるアウトプット学習とを同時並行で進めるカリキュラムになっていることが特徴です。 |
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カリキュラム【詳細】アガルートアカデミーのマンション管理士講座のカリキュラムの詳細は、以下のとおりです。
インプット学習として「総合講義」で必要な知識をインプットしながら、それと並行して、過去問から厳選した問題について解説する講義「過去問解析講座」でアウトプット学習を行い、知識を定着させていきます。 そして、総合講義で一通り学んだ内容の要点を総復習する「総まとめ講座」で、これまでの講義内容をもう一度思い出して整理し、知識を確実なものにしていきます。 最後に、「模擬試験」で総仕上げを行い、本試験に向けて万全の態勢を整えるというカリキュラムになっています。 なお、過去問解析講座では、過去問題集から厳選した問題のみの解説となるため、自己学習のみで解く必要もあります。 |
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カリキュラム【まとめ】上記のカリキュラムを、各分類ごとに整理すると、以下の表のようになります。
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管理人コメントアガルートアカデミーは、インプットとアウトプットとが同時並行で進行し、しかも、アウトプットにもしっかりと充実した講義が提供されます。 上記でご紹介したフォーサイトとスタディングは、いずれもアウトプット(問題演習)については自己学習が中心になるため、自己学習が苦手な方は、アウトプット講義も提供されるアガルートアカデミーが適しているのではないかと思います。 ただし、講義を聴くということは、逆に言えば、それだけ問題演習に時間がかかることにもなりますので、ご自身が確保できる勉強時間とよく相談してください。 |
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マンション管理士の通信講座「TAC」のカリキュラムをリサーチ
TACは、1980年に公認会計士・税理士講座を開講して以来、宅建士、マンション管理士、行政書士など各種の資格講座を開講している業界最大規模の資格予備校です。
それでは、このTACのマンション管理士講座のカリキュラムについて、ご紹介したいと思います。
マンション管理士の通信講座 TAC のカリキュラム
![]() ⇒カリキュラム紹介ページ(公式サイト) |
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カリキュラム【概要】TACでは、合格するには基礎をしっかりおさえ、その基礎をどうやって本試験レベルの実力へと繋げるかが合格の鍵になると捉え、「過去問攻略講義」をカリキュラムに組み込み、基礎から応用までを完全マスターできるように工夫を凝らしたカリキュラムになっています。 |
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カリキュラム【詳細】TACのマンション管理士通信講座のカリキュラムの詳細は、以下のようになっています。
「基本講義」で基礎知識を習得しながら、各科目が終わるごとに「基礎答練」で基礎知識の確認を行い、定着をはかります。 次に、「過去問攻略講義」で、過去問を実際に解きながら実践力を養成し、「総まとめ講義」で、知識の総整理を行い、知識の漏れをなくします そして最後に、「直前答練」、「全国公開模試」で、実力の確認をしながら弱点を克服し、本試験レベルの実力に高めていくというカリキュラムになっています。 |
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カリキュラム【まとめ】上記のカリキュラムを、各分類ごとに整理すると、以下の表のようになります。
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管理人コメントTACのマンション管理士講座は、さすが大手資格予備校だけあって、非常に充実したカリキュラムになっています。たっぷりのインプット講義に加え、アウトプット講義、答練、模試が盛りだくさんに実施され、まさに万全のカリキュラムと言えます。 正直なところ、上記でご紹介したフォーサイト、スタディング、アガルートのカリキュラムで十分に合格できるわけですから、TACのようなカリキュラムは必要ないのではないかと思ってしまいますが、、、しかし、合格できるか不安で、どうしても一発合格しないといけないんだ!という方で、勉強時間・勉強期間も十分に余裕がある、という方は、TACのような充実したカリキュラムで、万全の態勢を整えていただければと思います。 |
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マンション管理士の通信講座のカリキュラムを徹底リサーチした結果【まとめ!】
分類 | 時間・回数 | |||
フォーサイト | スタディング | アガルートアカデミー | TAC | |
インプット講義 | 15時間 | 30時間 | 39時間 | 68時間 |
アウトプット講義 | -- | 2時間30分 | 5時間 | 8時間 |
模試・答練 | 1回 | -- | 2回 | 7回 |
自己学習 | Web問題集(確認テスト、合格カード)、過去問題集5冊 | Web問題集(スマート問題集、セレクト過去問集) | 過去問題集3冊 | 過去問題集1冊 |
以上のように、当サイトの「マンション管理士のおすすめ通信講座【人気6社比較ランキング!】」で第1位から第4位でご紹介している4社の通信講座について、そのカリキュラムを比較してきました。
その結果、分かったのは、フォーサイトとスタディングはコンパクトな講義で効率的にインプットを行うカリキュラムになっているのに対し、アガルートアカデミーとTACは、充実した講義で丁寧にと学習するカリキュラムになっていること。
また、アウトプットに関しては、フォーサイトとスタディングは、自己学習で取り組む部分が多くなっているのに対し、アガルートアカデミーとTACは、問題演習も含めた講義や複数回の模試・答練が提供されています。
この違いは、まず、ご自身がマンション管理士試験の受験勉強にどれだけの時間を割くことができるかによって異なってくるかと思います。
また、要点の講義を聴くだけで十分だと思う人とそうでない人とによっても異なると思いますし、問題演習については、解説を読むだけの方がサクサクと学習を進めることができて早いと思う人と、解説を読むだけではなく講義も欲しいと思う人とで違いも出てきます。
ちなみに、私の個人的な意見になりますが、できるだけ早くインプット学習を終わらせてしまって、後は、サクサクと問題演習を繰り返した方がスムーズに学習が進むと考えていますので、フォーサイトかスタディングかのいずれかを選択することになるかと思います。
あとは、問題演習を冊子版でするか、スマホでするかの違いになってきますので、私の場合は、なかなか机に向かって学習するのが苦手ですし、時間もなかなか確保できませんので、スマホを使ってスキマ時間に学習ができるスタディングを選択することになるかと思います。
これは、あくまでも私の個人的な性格と時間の使い方に基づいた判断ですので、みなさんは、ご自身の勉強時間に割ける時間と相談しながら、どの通信講座を選ぶか、ご判断いただければと思います。
なお、マンション管理士の通信講座について、受講料、講義、テキスト、合格実績、サポート体制、セールスポイントなどから総合的に評価したおすすめ通信講座は「マンション管理士のおすすめ通信講座【人気6社比較ランキング!】」でご紹介していますので、そちらも参考にご覧ください。
【関連記事】
- 講師については、マンション管理士通信講座の看板講師を徹底リサーチ!のページをご参照ください。
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