◆2016.03.27 『LAST MOON 〜最期ノ月〜』
大阪公演(オリックス劇場)2日目参戦記◆


(※セトリはじめ、MCの内容等記憶違いも多いと思われます。また、あくまで私個人の“日記”で、私自身のよけいな話&勝手な思い込みが多いです。ご了承の上、お読み下さい)


 2013年の『BEST OF THE BEST Vol.1』から3年、VISUALIVEとしては2009年の『RЯU』から早や7年。

 待っていました。
 待ち焦がれてました。
 でも、「LAST」と銘打たれたVISUALIVE。始まってしまったら、もうおしまい。もちろん、「VISUALIVE」が終わったからって、すべての音楽活動が――LIVEそのものが終わってしまうわけじゃないけど。ずっと紡がれてきた『MOON』の物語が終わってしまうとは限らないけど。
 楽しみなのと同じくらいの、寂しさ。
 だから、きっとあるに違いないファイナルアリーナ公演も行くぞ!!!と詳細が発表になる前には思っていたんですが。
 私も、年を取った……。『MOON CHILD』に衝撃を受けていきなり滋賀から横浜アリーナに飛んで行って立ち見で参戦した日から、早や13年……。あの時は30代だったけど、今は40代も後半。とりあえず大阪公演(@オリックス劇場)を1枚取って。その後発表された追加公演で、「うーん、たまアリまではちょっと」とグランキューブ大阪での公演を1枚取って。
 気合いが足りない?
 いやいや、数じゃない! 距離じゃない! かけた金じゃない!

 はい、いつもながら前振り長いですね。とっとと本題に入りましょう。3月19日のファンクラブ限定公演から始まったLAST VISUALIVE『LAST MOON〜最期ノ月〜』。21日の山梨公演を経て大阪は3箇所目。私は2日目27日の参戦でした。大相撲春場所千秋楽とかぶっていましたが、2日目の方が開演時間が早くて、常に「帰りの電車との勝負」を強いられる田舎者としては2日目を選ばざるをえません。

 ツアー開幕直前の3月15日にニコ生で特番があり、舞台『MOON SAGA 義経秘伝(義仲編)』『MOON SAGA 義経秘伝〜第二章〜』の映像配信とともにGACKTさんの生出演がありました。15日ですから、ツアー開幕までほんとにあと3日とかしかないんですが、「全然間に合ってない」連発。ははは。「こんなとこ来てる場合じゃない」。ははは。その後GACKTさんblogに初日のことが書かれてありましたが、本当にぎりぎりで幕を開けてくれたみたいで。

 ありがとうございます。
 本当に。
 大阪公演参戦した後でこのblog読んだから、本当に、「ありがとう」しか出てこなかった。素晴らしいライブを、素晴らしい時間を、空間を、届けてくれて、ありがとう。

オリックス劇場  大阪公演2日目は16:15開場、17:00開演予定。私は15時過ぎにオリックス劇場に着きました。まずはグッズ購入。と言っても貧乏なのでパンフレットとキーホルダー、おまけで「6億の男チョコ」を買っただけです。8,000円以上買うとGACKTさんのムキムキ上半身が印刷された特製紙袋がもらえたようですが、5,000円にも満たなかった私はビニール袋ももらえません(笑)。もちろん手提げ袋持参してたので大丈夫でしたが、ライブ初心者の人は「え?どうしよう、これ?」ってなるかも。まぁ8,000円以上買えばすむことではありますが。ツアー限定ルミトンライトだけで2,000円するしね(しかし私の場合ライト買っててもぎりぎり8,000円行ってない……)。
 しかしあのルミトンライトのデカさには驚いたし、皆さんちゃんと買ってるのにも驚いた……。演出の都合でライト本体に書いてあるのと色の使用順が変わったとかで、ライブ中、結局ごちゃごちゃな色になってた気がします(^^;)

公演の桜  開場まで時間があるので劇場向かいの公園で二分咲きくらいの桜を楽しんだり、マンガ(『鬼灯の冷徹』)読んだり、持参のパンで少し腹ごしらえしたり。……とのんびりしてたらいつの間にか入場列がどーんと長くなっていて。せっかく早くに会場着いてるのに何やってんの私、と思いましたが入場列はけっこうさくさく進み。「半券はご自分で切り取ってお持ち下さい!」と係員のアナウンス。「え?」 普通「切り離し無効」だよね。いちいち係員がちぎってると確かに時間がかかるとはいえ、自分でちぎって持っててうっかり風に飛ばしちゃったりしたらどうしようかと(笑)。

 無事4時半過ぎに着席。1階13列目、自分史上最高と言ってもいいぐらいの前方席です。立ち見から始まり、いつもだいたい後ろの方でしたからねぇ。前回『BOB』の時なんて2階の最後列ですよ。ファンクラブで取ってる意味ないじゃん!的な。13列目上手(かみて)、しかも通路席! うん、すぐ横が「通路」っていいよね。着席退席が楽だし、前の人の背が高くて見えにくかったけど通路側にはみ出られたし。ほんと自分史上最高の良席だったわぁ、ありがとうライブの神様♪ (しかしそれでもちゃんとGACKTさんの表情を見ようと思うとやっぱり双眼鏡が必要でした。ずっと双眼鏡首に掛けてて肩凝った……)

 開演予定17時で、15分前くらいにダンサー・君沢ユウキくんによる「ルミトンライト演出変更のご注意」的なものが流れ、「間もなく開演です。ロビーにおいでのお客様は…」という劇場アナウンスも流れ。
 いやいや、まだここからが長いよねー。と余裕こいてました。そんな定刻に始まるわけないしー、とか。
 すいませんでした(笑)。
 17:06には始まったんじゃないでしょうか。17:10までには始まったと思います。なんか、ずーっと昔の「開演1時間押し」のトラウマがあるせいか、「30分ぐらい押すのがデフォルト」と思ってたんですが、参戦記読み返したら前回『BOB』の時も10分遅れぐらいで始まったみたいだし、ツアー初日とかよほどのトラブルがなければ最近はちゃんと始まるんですね(^^;) 大阪1日目は40分くらい押したような情報を仕入れていたので覚悟していたんです。もしかしたら入場させるだけで時間がかかって、それで2日目は「先に半券自分で切り取っといて」という入れ方をしたのかも。
 ともあれたったの5〜6分遅れ。よっしゃ、これならライブが4時間近くあっても滋賀まで帰れる!

 まずは、映像。
 赤い月を模したスクリーンに「なぜお前たちは過ちを繰り返すのか……」というナレーションが少し流れたあと。
 スクリーンが広がり、頼朝軍と義経軍が対峙する映像に。
 死屍累々とした戦場に、義経だけがどうにか動こうと――立ち上がって闘おうとしている。でももう、それがほとんど無理なことは明らかで。頼朝のそばで、景時が命令を促す。義経にとどめを刺せと。その命令を下せと。「弟君はもはや人ではありません」 けれど頼朝は、なかなか首を縦に振ろうとしない。「義経……」 義仲や義経を非情に切り捨ててきた頼朝、けれどもそこに、いくばくかの「肉親の情」が残っているのか。「もういいよ、兄者……」 そう、義経が言ったように見えた。
 頼朝はうなずく。
 義経に向かい引き絞られる、あまたの弓―――。

 そして。
 幕が上がる。
 ステージにはMARROWコスプレのGACKTさん。1曲目は『ARROW』!
 なんとなく、『ARROW』は最後の曲なのかなと思ってたんだけど。割と前向きな雰囲気の曲だから、『ARROW』で美しく散って最期ノ月が終わるのかと。
 1曲目でした。
 うん、いい曲だよね〜、これ。すごく好き。でもMARROWコスプレはちょっと怖い(笑)。(※『ARROW』のジャケットビジュアルが眉毛がなくて「麿」だ、「ARROW」じゃなくて「MARROW」だ、といういつかのニコ生から私はあれをすっかり「MARROW」と呼び習わしています) おでこと鬘の具合がなんかこう……、できれば鬘変えてほしいっていうか、微妙に美しくない気が……。最初からだったのかどうか思い出せませんが、手は「魔物の手」みたいでしたね。こう、爬虫類な、指に赤い鉤爪、みたいな。
 あのビジュアル、MARROWさんって「義経の中の鬼」なのかなぁ、と思ってたんだけど。最初の「なぜお前たちは過ちを…」というナレーションで「我らはその魂を引き取るのみ」みたいなことを言っていたので「義経の中にいるもの」ではなく「外にいるもの」、言ってみれば「死神」のようなものなのかな、とライブ中は思っていました。後でパンフレットを見たら「地上の人間世界を見守る月の象徴、月の使者」というふうに書いてありました。なるほどそういうことなのか。月の使者、見た目怖いな……(笑)。

 私の記憶が確かなら

   花も散ゆ
   Reterner〜闇の終焉〜
   RIDE OR DIE
   暁月夜


と続きました。
 『花も散ゆ』はネスレ企画で無料ダウンロードできましたが、レコチョク登録が必要だったのでダウンロードせず。初めてちゃんと聞きました。タイトルから和風でせつない『サクラ、散ル…』みたいな曲なのかなと想像していたら全然違うロックチューン。「散る」がかぶってるし曲調まで同じだったらそりゃダメか。
 『Returner』は大河で上杉謙信をやっていた頃の曲ですよねぇ。あの年の紅白にこれで出たはず。2007年のリリースだから、もう9年も前です! 正直どんな曲だったかとっさに思い出せなくてですね……。アルバム『LAST MOON』に入ると知り、それならライブでもやるのね、と急遽出かける前におさらいしたぐらい。MVは戦場に散る武士だったし、紅白でも謙信様だったけど、歌詞は「戦い」ではないので……。戦いに出て行った――戦場に散ってしまった恋人を想う女の歌、って感じですよね。「♪孤独に怯えた月は空を抱きしめながら♪」 これもMOONの曲だったのか。
 『RIDE OR DIE』の後、静かに雨音が響く中、アカペラで始まる『暁月夜』。この曲大好きで、家で普通に聞いているだけでも、自分で口ずさんでいるだけでも、ぐっとこみ上げてきちゃうんですが。ライブで聞くともうたまらない。アカペラ素晴らしいし、バックにはまた「義経秘伝」の映像が流れちゃうんですよ。義経の仲間達が――大事な家族が、次々と戦場に散って行く姿。一人鬼神のごとき闘いを見せる義経。闘っても闘っても、誰も救えない。死んでいく、失われていく、愛しい人たちの命……。「♪交わした約束叶うその日まで 雨に濡れた星数えて♪」「♪ボクが約束叶える日には 最後の夜明けに月を飾ろう♪」
 自然に涙がこぼれてきた。止まらなかった。
 「みんな泣くよ」ってGACKTさん言ってたけど、うん、ここは泣いた。『暁月夜』とあの映像の組みあわせはヤバい。
 第一部はここで終了。再び映像に。

 「9年前」という字幕とともに、今度は烏帽子姿の義経。門(?)を守る景時の驚いたような顔。微笑んで、ずんずんと空中を滑るように――飛ぶように進んでいく義経。(あれ、跳んでたのは景時かな?) 陣の奥にいた頼朝に何事か囁く景時。それは、義経と頼朝の初めての邂逅。兄頼朝のもとへ、馳せ参じた義経。兄弟とは言っても、二人はそれまで顔を合わせたこともなかったんだよねぇ。義経を見て「亡き父上によく似ている」と頼朝。(ここで思わず大河ドラマ『平清盛』の義朝役玉木宏の姿を思い出し、「うん、確かに父上は美形であった」と(笑)。頼朝は似なかったのね(爆)) 続けて頼朝は言う。「ところで後ろにいるのはお前の従者か? その者達は人ではないな」 答えて義経。「従者ではございません。彼らは、家族です」
 ここの映像の音楽、横笛のとっても素敵な邦楽曲で「いいな〜、こーゆーの大好き♪」と思っていたら。

 続いて三味線キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

 GACKTさんはじめ5人全員烏帽子姿で三味線!!! 邦楽と洋楽のコラボ大好き人間にはたまらないこの三味線パート! 音源欲しいーーーーーーっ!
 以前、『THE SIXTH DAY AND THE SEVENTH NIGHT』のオープニングも三味線でしたが(ライブDVDでは「泡沫の夢」というタイトルがついてた)、あの時はGACKTさんYouくん茶々さんの3人だけが三味線で、Ryuさんが和太鼓、Ju-kenさんは普通にベースだったような。今回はSatoくんもVALくんも三味線弾かされてた(少なくとも5人で弾いてたはず)。Jobメンバーは何でも演奏できなきゃダメなのね、大変だよね。そして振り返ればドラムとベースの人は随分変わったなぁ、と……。『SIXTH DAY』は2004年だからもう12年も前なんだもんね。恐ろしや。

 三味線の次は『斬〜ZAN〜』。烏帽子姿で刀を閃かす! きゃ〜、格好いい〜〜〜〜〜!!!
 からの『傀儡の如く』。あの『GHOST』ダンスに和テイストを加えるとどうなるか? もちろん素晴らしい♪ ニコ生特番の時に『くぐちゅのごときゅん』と言ってらっしゃいましたね。PV撮影で踊りまくって体がバキバキだと……。ツアー開幕直前のこのクソ忙しい時にPV撮影だよ!?と。ほんとお疲れさまです、ありがとうございます。
 そして。
 次は短い曲だった気がする。バラードっぽい曲調の、「血まみれの腕を」とか「僕の夢の中で」とかいう歌詞の。新曲なのかな??? これを書いてる4月上旬時点で発表されている『LAST MOON』の収録曲には該当するものがないけど……。
 ここで第二部終了。

 第三部は、『義経秘伝〜第二章〜』の映像から始まります。ノリこと教経の最期のシーン。「一緒に帰ろうよぉ」と泣く義経。もう帰れないと知っている教経。「おまえに逢えて良かった」と義経にキスをする教経……。
 からの! 神威楽園!!!
 はい、お約束、ネタ映像来ました(笑)。性徒会長による謎のしごきタイムです。あまたの矢を受ける義経に習い、ピッチングマシンならぬバレーボール投擲マシンとの対決。しかもクイズ付き。クイズに不正解だとマシンが近づいてきてさらにボールの威力が増すという。GACKTさん、「この曲は何?」で「SOLEIL」が答えられませんでした(笑)。「だってぇ、200曲もあるんだよ!」 うんうん、そうですよね。とっさに全部は答えられませんよね。無問題です!
 で、その神威楽園映像を楽屋で見ているGACKTさんに「時間です」と声がかかるこれもお約束の。
 『BOB』の時はぱんつ脱げちゃったパターンでしたっけ? 今回は赤フン(笑)。しかも「あれれ、ほどけたまま行っちゃったよ」という。ホントにもう、GACKTさんも好きね(爆)。

 いつも通り『U+K』インストゥルメンタルとともにステージがメンバーに現れ、GACKTさんが登場して第三部1曲目は『ONE MORE KISS』。素肌に赤いジャンパーのGACKTさんがセクシー♪ 『WHITE LOVERS』のカップリングだった曲でこれまであんまり聞き込んでなかったんだけど、ライブで聞いて今かなりお気に入りになっております♪
 続いてはこれもライブ後半のお約束。『MIRROR』による掛け合い。「GACKTぉ〜〜〜〜〜!」「きこえませぇぇぇぇぇん!」 アラフィフともなるとこの絶叫コーナーもたいがい辛いんですが(笑)、頑張りましたよ! 「こんなもんじゃないだろ、大阪!」とか煽られると声を出さないわけには。前日に2度目の「低音障害型感音性難聴」と診断されていたにもかかわらず大音量のライブ会場で叫びまくるという。めまい起こすとヤバいから多少踊るのはセーブしてましたが……。ええ、ちょっと、耳がぼわーんとなりましたよね。治るもんも治らないよね……。(※良い子は真似しないでね!)
 ジャンパー脱いでむきむきバキバキの上半身を惜しげもなくさらしてくれたGACKTさん、いつも通り『MIRROR』を終えると同時に落ちてしまい。
 もうみんな慣れてるからおトイレタイムになってたよね。昔は心配したのに……(^^;) いや、今ももちろん心配はするんだけども。
 GACKTさん復活までの間、ダンサーとして参加している君沢ユウキくんが舞台に登場。トレーニング秘話「メディシンボールでウンコ漏らす話(爆)」と「恋のFRIDAY!!!」での振り付け(客席参加)を説明。ユウキ先輩、2014年の『義経秘伝〜第二章〜』の銀狼丸役をきっかけに神威楽園に参加……だと思うんだけど、今回双眼鏡でしっかり顔を確認して「絶対見覚えあるよな−、もしかして『仮面ライダーW』の霧彦さんなのでは」と思って調べたらやっぱりそうでした。ぐはぁ、マジか。霧彦さんけっこう好きやったんや。まさかGACKTさん絡みで生霧彦さんにお目にかかるとは(『義経秘伝〜第二章〜』の舞台を見に行った時はメイクがメイクだし全然気付かなかった……。不覚)。GACKTさんが主題歌を歌ったおかげで『ディケイド』以降平成ライダーを見るようになった人間としては妙に感慨深いです。

 そして
 \復活のGACKTさん/
 MCタイムです。ソロになって17年、まだ生まれてない子もいるよね、みんなのおかげで今日までハゲずに頑張ってるよ、みたいな話から2011年NHKドラマ『テンペスト』の話題へ。「みんな大丈夫って言うけど、僕ハゲたらめっちゃ怖いよ!ほら、『テンペスト』の徐丁垓(じょていがい)……」 ははは。確かにあれはいかつかった、ヤバいキャラだった。撮影秘話やあの徐丁垓の格好で沖縄の暴走族に絡んだお話など。ふふふ。楽しかった&可愛かった♪ 「ただいま!おかえり!」のやりとりで1階席をハブる時のジェスチャーが妙にオネェぽくて。ふふふ。
 それからメンバー生声叫び。VAL先輩への煽りが「バルさん」→「バルサン」→「ゴキブリ」になっちゃったのと、茶々さんの「昨日スタバで外国人と間違えられた話」が面白かったです。「めっちゃ関西人や!言うねん」(笑)。

 MC明けは定番『U+K』。いつもこれ、タイトルを思い出せなくてメモに「月の魔法はシャラルララ」と書いてしまう(^^;) なぜ覚えられないのか。そして
   舞哈BABY!!-WooHa-
   恋のFRIDAY!!!
   キミだけのボクでいるから
   PS. I LOVE YOU

と続きます。
 『小悪魔ヘヴン』『情熱のイナズマ』に続くお遊び曲『舞哈BABY!!-WooHa-』。ついに太鼓の達人になりました。ルミトンライトをバチ代わりに頑張れ〜〜〜。『PS. I LOVE YOU』はあまり好きじゃなくてほとんど聞いてなかった曲。今回スクリーンに歌詞が映し出されていて、改めて「そういう話か」と認識するとともに『キミだけのボクでいるから』はある意味アンサーソングというか「対になる曲」なのかと。『PS. I LOVE YOU』で「あなた」と呼びかけられている男の子の想い、それが『キミボク』。のように聞こえました。あと、じっくり歌詞を見て思ったけど、実際には『PS. I LOVE YOU』のようなこと言われたらかえって束縛されそうだよね……。こんなこと書かれて「はいそうですか」と次の恋に進めないし、万一新しい恋人がこの手紙見つけちゃったらキツいよなぁ、とか。死んでしまった人にはもう、どうしたって勝てないのに。
 やっぱり私はリア充的せつなさより中二病的せつなさが断然好きだなぁと妙に冷静になってしまった第三部の幕切れでした(苦笑)。

 第四部。再びスクリーンは赤い月。月の中に映し出される『MOON CHILD』や『RETURNER』の映像。「なぜお前たちは過ちを繰り返すのか」……。
 スクリーンが広がって、義経の映像へと切り替わる。弁慶や義仲、巴や陰、教経に田内(でんない)等々、『義経秘伝』オールスターキャストが勢揃いして義経のもとに集まってくる。「我ら、生まれた時は違えども、我ら、同じ日に死ぬことを願う」 あの言葉をもう一度みんなで。桜と月が、そんな仲間達を見守っている。
 でも。
 もちろんそれは、死に逝く義経が見ている夢だ。現実の義経は、あまたの矢に射抜かれて戦場に一人横たわっている。涙をこぼす義経の上に、雪が降ってくる。雪が、すべてを覆い尽くしていく……。
 最後の曲『雪月花』。矢を受けた義経の姿で歌うGACKTさん。義経の後ろには愛しい仲間の――家族達の姿が。……これ、ファイナル公演では映像でなくご本人達が揃ってしまったりするのでは。さすがにスケジュール的に全員は無理かしら。でもムンチャの時もサプライズ出演あったし……。陽和がちゃんと子ども姿だったのが地味に嬉しかったです(笑)。陽和は絶対子ども姿がいいよね!

 エンディングムービーはさながら「義経とゆかいな仲間達」。楽しかった日々の、みんなのショット。ずっとこんな日が続けばと思っていた、そんな。最後の方で「矢を受けて絶命している義経の傍らにひざまずき、弟の頬を撫でているかのような頼朝」のショットがあって、あれがすごく良かったなぁ。なんか、救われる気がする。頼朝がほんとのところどれくらい義経を「弟」だと思っていたのか、どれくらい「家族の情」を持っていたのかわからないけど。一緒に育ったわけでもない、ただ「同じ父親を持つ」と話に聞かされているだけの存在。それでも弟は兄を慕ったけど、その“力”に怯え、疎んじたあげく自らの手で葬るしかなかった兄は、弟の死に顔に何を想うのか……。
 頼朝の姿はふっと消えて、また義経一人のショットになる。もしかしたら「頼朝がそばにいる」も義経の見た哀しい夢だったのかもしれない――。(ところで義経の中の“鬼”はどうなったんだろう。“鬼”は義経の死の前にその体を抜け出し大陸へ渡って吸血鬼のもとになったのかな)

 終演は20時半頃。始まったのが17時05分くらいだったので、たっぷり2時間25分。堪能しましたー! はぁ、ありがとうGACKTさん。MCで「まだあと40公演もあるんだよ!」とおっしゃっていて……ホントにあのライブをまだ40公演もやるのかと思うと……そりゃ筋トレ必須、まずは体力だよなと思います。ユウキ先輩が「会場に朝9時くらいに入って、まず3時間筋トレです。ライブ本体より長いです」って言ってました。午前中3時間筋トレして夜、3時間弱ライブ。しかもそれがあのスケジュールで続くわけです。日本列島北から南まで。
 本当に、ありがとうございますっ!
 終演20時半というのも実にありがたく。落ち着いて帰路につくことができました。『BOB』の時は最後の最後、ちょっとだけ見られなかったので。

パンフと金テープ  滋賀に帰り着くと、ちょうど月が目の前。車を運転する私の目の前に、少し欠けた大きな月が――赤みがかった金色の月が、まるで私を導くみたいに輝いていて。
 オリックス劇場を出た時は雨が降っていて、滋賀も路面が濡れていたから少し降っていたみたいだった。雨上がりの夜を照らす、大きな月。2016年3月は23日が満月で、大阪公演2日目の27日は月齢18。とても美しく神秘的で、家までほぼずっと目の前にあった。なんか、たまらなかったなぁ。『LAST MOON〜最期ノ月』というライブを楽しんだ帰り道に、そんな月が迎えてくれるなんて。『MOON CHILD』でGACKTさんにハマった私にとって「MOON」の物語は特別だし、GACKTさん自身「太陽ではなく月のようにみんなの道を照らしたい」「背中を押したい」とおっしゃっていて。

 ――ああ、GACKTさんが見守ってくれてる――

 思い込みの才能は人生を楽しくしてくれます(笑)。
 今度グランキューブ大阪の時は新月近いのでもう月のお迎えはないなぁ。残念。月はいつも地球のそばにいてくれるけど、でもいつも見えるわけじゃない。うん、やっぱり、27日のあの月は特別でした。ありがとう、お月様。(ちなみにファイナル7月3日は月齢28。今年は7月4日、GACKTさんのお誕生日が新月です)

(※ところで今回のセトリ、アルバム『LAST MOON』の曲順と同じですよね。『傀儡の如く』の次の曲がアルバムには入っていませんが。もちろん『MIRROR』と『U+K』も入ってませんが)
(※この記事はライブ参戦直後から書き始め、2016/04/07に書き上げたものです)


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