◆2010.07.09『煌☆雄兔孤塾〜男女混浴肌華祭〜』
大阪公演ファイナル参戦記◆


 ええっと。無事参戦し、そして無事生還してきました、YFCライブ。(以下、いつもながらライブそのものとは関係のない私個人の心情・状況描写の多いレポとなっております。GACKTさんのことだけ知りたい方にはあまりオススメできません。また、記憶違い等多々あると思われます。ご承知おきの上お読みください)

 会場がZepp大阪ということで、行く前は「何かまた困ったことが起きるのではないか」と大変ビビってました。何しろZepp大阪といえば『Drug Party』の時の会場。あの時、私は行く途中にコンタクトを片方落とし、しかも開演が1時間も遅れたおかげで途中で泣く泣く帰らねばならず、それがわかっているからいつでも抜け出せるように一番後ろで大人しくしているしかなく……(その時のせつない記録はこちら)。

 もうあれはホントにトラウマになってる。今回、当落確認と入金の間に父が亡くなって、「入金してる場合か、おまえ」ってのもあったし……。6月に入って口内炎の嵐が収まらず、4月頃に一度ぐねって痛めた左上腕部も治るどころかどんどん痛くなって、「これって四十肩!?それともなんかヤバい病気?」と思うぐらいで、まぁ一口に言うと体調悪くて。GACKTさんに会えるのは楽しみな反面、スタンディングのライブハウスなんて大丈夫なのか、と不安が募ってた。

 予感通り、当日は朝から「時計がない!」。

 定刻に開演したとしても、滋賀まで帰るとなるとそれなりに電車の時間は気にしなくちゃいけないので、腕時計をして行こうと思ったのですよ。もみくちゃ必至のライブハウス、いちいちケータイで時間見るわけにいかないから。でもこの数年時計なんて使ってないもんだから、どこにしまったのかわからない。この前使ったのがいつだったのかも思い出せない。2つある腕時計のうち、古い方はすぐ見つかったものの、新しい方が見つからない!!! 思い当たるところはすべて探したのに……。新しい方、実は10年前の誕生日に旦那さんからプレゼントされた、刻印入りのもので……。がおー、ないやんけぇ!!!

 探し物って不思議だよね。一生懸命探してる時はちっとも出てこないのに、諦めて違うことしてる時にふっと「もしかして」って、見つかるの。本棚の奥の、GACKTさんグッズ入れてる場所にあったよ。ちゃんと箱に入って。ああああああ、そこだったのかよぉ。なんで早く言ってくれないんだぁ。

 久しぶりの出番で当然止まってしまっているので、少し早めに家を出て、時計屋さんで電池交換。滋賀では雨がひどくなり、駅のホームで電車を待っている間も雨が斜めに降り込んでくる。「これ、開演まで外で並んでるのめっちゃ辛いやん」と思ったけど、高槻あたりでふと外を見ると雨が上がっている! 空が少し明るくなってきていて。結局そのままもう降ることはなく、開演前も終演後も傘を使う必要はなかった。少しずつ、流れが良い方に向かってきた? 途中でコンタクト落とすこともなく無事コスモスクエア駅に着いたし(笑)。マイフレさんとも無事合流♪ トラウマがだんだん消えてきた!?

 18時開場で、着いたのが17時半くらいかな。今回は私、「A292番」という大変早い整理番号の、「最前列ブロック行けるよ!」というチケットを持っていまして、早々に入場できてしまったのですね。でも「体力に自信のない方は後方へ」という場内の注意書きに従い、最前列はやめときました。ホントーに自信ないもん、体力。スタミナ。万一倒れちゃったりしたら洒落にならないもんね。GACKTさんにもスタッフにも他のお客さんにも家族にも大迷惑。それに私、あんまり近すぎるとかえって集中できないというか、なんか恥ずかしいっていうかさ……。今回GACKTさんがお脱ぎになる(笑)のはわかってるし、そうじゃなくても、「手の届きそうなところにリアルGACKTさんがいる状況」っていうのが、なんかこう、ね。畏れ多い。本当に存在する人だけど、でも手が届いたら消えそうな感じがして……。

 まぁ最前列じゃないと言っても、もちろんこれまでで一番近いGACKTさんでした♪ ほぼ中央、GACKTさん正面(気持ち茶々さん寄り)という好位置をキープできたし。ああ、本当に、あんな大きなGACKTさんを見たのは初めてだ。いつも双眼鏡で見てさえ1pとかなのに。『DRUG』の時はねぇ、一番後ろにいるしかなかった上に、片方コンタクト落として「GACKTさんが二人いる…」みたいな焦点合わない視界だったからねぇ……。

 早く入場できたからこその好位置なんだけど、その代わり今度は開演までが長い。18時10分くらいにはスタンバイして、定刻まであと50分。一人だから「席を外す」ってことはできないし、だんだんとスペースが狭まってきて身動きできない中、ずっと立ちんぼ。おかげで(?)2曲目ぐらいで早くも脚がつっちゃって。我ながらどんだけ運動不足(汗)。左脚の太ももの裏側。すぐ治まったんで良かったけど、ちょっと焦りました。待ってる間冷房がよく効いて寒かったしなぁ。薄手のカーディガンちゃんと羽織ってたのに、それでも寒くて。冷え性には辛い。ライブ始まったら今度は汗だくになるのわかってるのにね。

 まだかなまだかな、学研のおばちゃんまだかな〜♪ 18時50分か、55分くらいにキタ、「塾生代表の挨拶」! 「今日は誰?」と他のお客さんが言っていたので、日によって違ったのでしょうが、大阪ファイナルは「塾生筆頭GACKTだ!」。きゃー、GACKTさーん♪ 要するに「館内は禁煙です。携帯の電源はお切りください」みたいな「開演に当たっての一般的諸注意」なのですが、そこは『煌☆雄兔孤塾』。「館内は禁煙だ、馬鹿野郎!」みたいな(笑)。「つーかてめぇらタバコなんか吸ってんじゃねぇ!肺ガンになるだろうがっ!」いちいち「押忍っ!」とか「守れない奴は切腹!」とか入るし。“録音・録画は禁止”という個所でも「つーかビデオカメラぐらい持ちこめよ!ハメ撮りだ、ハメ撮り!何でも生がいいんだよっ、生がっ!!」えーと、これ書いても大丈夫?(笑) 「演出上、場内の非常灯はすべて消させてもらう。非常時には……全員切腹!」 挨拶から飛ばしてくれるわぁ、GACKTさん。

 で、挨拶終わったらすぐ始まるのかと思いきや。7時5分を過ぎた頃に「開演5分前だぞ、早く中に入りやがれ」みたいなアナウンスが。これはYouくん。最後の「惚れてまうやろ〜」しか覚えてない(笑)。お笑いもできないと入れないGACKT Job(爆)。

 7時15分頃、やっとステージにメンバーの姿が! きゃー、マジ近いっ!!! GACKTさーん!!!!! 今回はほんとGACKTさんばっか見てた。位置的にYou君はほとんど見えなかったし、茶々さんは見えてたけど、やっぱり、せっかくの「大きな生GACKTさん」を目に焼き付けたくて。

 1曲目は『斬〜ZAN〜』。刀を持ってのパフォーマンス。会場はもちろんのっけからヒートアップ、「体調悪いしあんまりはしゃがんとこ」と思っていた私も始まってしまえばつられてジャンプジャンプ。ってゆーか、むしろ止まっている方が難しかった。「動きの波」がこう、本当に「波動」になってがんがん来るからさ。自然にその波動に体が合わせちゃうのよ。前はバーだったし、後ろからの圧力はほとんどなかったけど、右からはぐいぐい押されて2〜3曲目ぐらいまでは「狭っ!」って感じだった。ただ、左隣が最初から最後までずーっとどっしりと「動かない」人で、しっかりと「定位置」をキープしてくれていたせいか、4曲目ぐらいからは比較的楽に動けて、思う存分弾けられました。いや、ほんまにね、左腕の痛みも口内炎の痛みもライブ中はほとんど気にならなかったもん。アドレナリンってすごいわ。GACKT様は本当に麻薬(笑)。(もちろん翌日“倍返し”が来たことは言うまでもない……)

 2曲目『Dybbuk』、3曲目『NINE SPIRAL』。GACKTさんの妖艶な動きにメロメロ。シャツをお脱ぎになったのは何曲目だったろう。6曲目の『君が待っているから』ではもう脱いでたと思うから、4曲目の『SPEED MASTER』か5曲目の『Lu:na』か……。脱ぐ前から、あの見事すぎる上腕二頭筋に目を奪われていたんだけど。

 脱いでもすごいんです。

 

脱いだらさらにすごいんですっっっ。



 いやぁ、ほんま、GACKTさんって何を目指してはるんやろ(笑)。リアル北斗の拳!? まぁ、もちろんあそこまでは行かないけど、よりマッチョなダビデ像みたいな……。もしもミケランジェロが生きてたら「モデルになってくれ」と追いかけ回したんじゃないかと思う素晴らしい肉体美。色が白いからほんと、彫像みたいだったなぁ。古代ギリシャ人やローマ皇帝にはさぞ愛されたに違いないし、もちろん現代のその筋の方々にも……(爆)。ああ、黒蜥蜴は絶対にGACKTさんを人間美術館に飾ろうとするよねぇ。三十代の美輪明宏黒蜥蜴に愛でられる彫像GACKTさんの図って、想像しただけでもう……。三島由紀夫にも激賞されそう。

 私もかれこれGACKTさん歴8年目だけど、たまに昔の、『君が追いかけた夢』のジャケットとか見るとびっくりするよね。あの華奢な、「ぼく、陽に当たると溶けちゃうから!」みたいなイメージの若様が、8年でここまで育つか!?って。もはや別人のようだわ。子どもが大きくなるのと一緒で、ずっと見てると変化は少しずつで、当たり前のようにその成長を受け入れているけど、たまに幼い頃の写真見ると「うわっ、こんなに小さかったんだ!」って。顔つきも……きっと、一番変わったのは表情なんだろうけど。

 で。6曲目『君が待っているから』。

 この曲は私にとっては本当に本当に特別で、イントロだけでもう涙腺のスイッチ入っちゃう曲だから、生で聴いたらもう……。しかも次が『mind forest』! ものすごく個人的な思い入れがこの2曲にはあって、自作小説のテーマ曲に勝手にしているものだから、もうばーっと景色が目の前に広がっちゃって、ぶわっと涙が。あうあう、生でまた聴けて幸せですぅぅぅぅぅ。

 8曲目は新曲『EVER』。意外に軽快な曲だった。そして9曲目『JUSTIFIED』!!! 『nine*nine』のおまけDVDに入っていた幻の名曲。『MOON』の系譜の曲だ、と思ってお気に入りだったのが、今回初音源化。そして初生♪「おまえらのためにこの曲用意してきたぞ、おいっ!暴れろよ、おいっ!!!」 暴れたぞ、おいっ!(笑)。次の『JESUS』も暴れた!!! 途中の英語のラップの時、客席に背を向けて叫ぶ感じだったんだけど、またその背中がたまらなくSexyで(笑)。

 でも『JESUS』終わった後、GACKTさん落ちちゃって。ステージの上の、「お立ち台」みたいなとこで歌ってくれてたのが、ふらっと、「降りる」というより「落ちる」感じに。すぐに暗転したし、私は正直よくわからなかったんだけど、周りが騒然。大丈夫?落ちたよね???って。客として歌い踊ってるだけでも酸欠で、本当にくらっと意識が飛びそうになる時があるぐらいだもん、GACKTさんの疲労・消耗は半端じゃない。このツアーの間も「点滴打ってる」って日記に書いてはったし。

 心配な時間。精一杯GACKTさんの名を呼ぶ。

 ライトが戻り、ふらふらと立ち上がったGACKTさんがアカペラで『Flower』を歌い出す。息も絶え絶えなその様子。歌い継ぐ客席。この歌も好きなんだよねぇ。「勝手にテーマソング」の一つ。聴きながら、歌いながら、全身全霊で想いを伝えてくれるGACKTさんを見つめながら、重なる景色。広がる物語。

 自然に涙が溢れてくる。

 前回のライブは「楽園祭」でコピーバンドだったし、ここ何か月かGACKTさんの曲を聞く回数が減ってて、久しぶりにどっぷりGACKT WORLDに浸って、やっぱりGACKTさんの曲は違う、やっぱりGACKTさんは最高だ!って改めて思った。見える風景、胸に響く深さがGACKTさんの曲は違うの。GACKTさんの世界は。

 『ЯRU』以上に、『雄兎孤塾』のこのシンプルでストレートな、荒々しい表現に私は燃えた。泣けた。もちろんそれは「近さ」もあるだろうし、「好きな曲が多い」ってこともあると思うんだけど。VisualiveにはVisualiveの、GACKTさんにしかできない唯一無二の素晴らしさ、表現がある。でも映像もきらびやかな演出も、衣装さえもなくても、そこには物語が広がるし、想いが溢れている。むしろより鮮明に、より研ぎ澄まされて。

 いつだって、参戦するたびに感動するし、泣けるし、楽しくて幸せで、いつだって「その時」が「一番」って思うけど、でも本当に今回のライブは魂が震えた。一番好き。

 『Flower』の次は『Kagero』。これも幻の曲だよねぇ。そしてこれも素敵な曲なんだぁ。MOONとかЯRとか、いくつか物語はあるけど、根底に流れているものはどれも変わらないし、ずっと変わらないな、って思う。『Flower』と『Kagero』が歌っている想いって、同じだもんね。繋がってる。ただ『Flower』の方が前向きで、一層強くて、だからこそ一層せつなくて哀しい……(『Flower』への勝手な思い入れの詳細はこちら(笑))。

 一度みんな引っ込んで、最後の曲は『UNCONTROL♂狂喜乱舞edition♂』。最後はメンバーもみんな裸! 茶々さん細い…。GACKTさん見てから茶々さん見ると……細すぎる! でも相変わらずお綺麗なのだわ。『UNCONTROL』も客席と歌い継ぐ感じだったのかな。うーん、だいぶ記憶が(^^;) ラストだってわかってるし、思いっきり暴れたよっ! 弾けたよっ!! 人格変わってたよっ!!!(笑)

 途中も何度か「男ーっ!」「女ーっ!!」って煽りがあったんだけど、すべての曲が終わった後、また「男ーっ!」「女ーっ!!」って。「この腐った時代に、おまえ達と逢えたこと、誇りに思う」みたいにも言ってくれた。「泣きたい時もあるだろう。でも笑っててくれ。いつだって、そばにいるから」「明日の糧にしてくれ」ってことも言ってたなぁ。そして「男」に対しては「この国を引っぱっていくのはおまえ達なんだぞ!!!女を、子どもを、日本を守っていくのはおまえ達だ!!!」(正確ではないけど、大体そんなようなこと) 「女」には、「俺たちの背中を押してくれ!」「俺たちの骨を拾ってくれ!!!」 聞いてて、「GACKTさんに1票!」って思っちゃった。参院選近かったし(笑)。「男女観が古すぎる!」って言う人もあるだろうけどね。でも私は意外に「古風な女」なので(笑)、「喜んで拾わせていただきます!!」って。GACKTさんの骨ならみんな喜んで拾うでしょ。骨になられたら困るけどさ。本気で闘うイイ男のためなら、こっちも歯を食いしばって、男の帰る場所を守る。お互いに、お互いを守っているし、守られている。

 熱い夜だったな、本当に……。

 最後、GACKTさんの笑顔がたまらなくてね。「笑顔」って、「ニコニコ笑う」っていうのじゃなくて、なんとも満足げな、何かを成し遂げた充実感、達成感に満ちた、「イイ男の顔」なの。客席の歓呼に応えて、何度も胸を叩いて、「わかってるぜ、兄弟」「ありがとうよ、兄弟」ってふうに。あの顔を、あの表情を、間近で見ていたあの瞬間。

 

最高……。



 茶々さんが一番最後までステージに残って盛り上げてくれて、楽しい時間が終わったら「終演後の注意」アナウンス。Chirolynさんだった。「忘れ物するなよー!忘れていいのは財布だけだからな!見つかった財布はぜーんぶ俺のもんだからなー!」みたいな。

 21時前には終わってたので、遠い遠い滋賀県民にも余裕の帰路。助かります(笑)。2時間弱、ホールツアーより時間的にはずっと短いライブだったけど、その分濃密だった気がする。なんてったって「近い」もんね。派手な演出のないストレートさがより胸にぐっと来た。GACKTさんに一目惚れした『MOON CHILD』、音楽番組で見る雰囲気とは真逆の「侠気(おとこぎ)」にヤられた。『煌☆雄兔孤塾』ってタイトル通り侠気全開の今回のライブはほんとドすとらいく。

 一生ついていきますっ!

 改めてそう思ったライブだった。

 「また逢おうな――」


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