実戦的 図番・図面管理方法
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検討項目 |
分類 |
種類 |
概 要 |
図番
の
決め方 |
機種 |
機種 |
機種、型式、ブロック等により図番を分類する方法
余りに細かく分けるとかえってやりにくい。間違える可能性も大きいくなります |
受注
(製番) |
受注番号、工事番号、製造番号等により図番を分ける方法
毎回大半が設計流用不可能な場合等で可能 |
客先 |
客先コード等で図番分けする方法
各コード毎に内容等が大きく異なり、標準化不要な場合 |
図面種類 |
種類 |
計画図、組立図、部品図等による図番 |
サイズ |
図面サイズ別の図番。 CADでは無意味のようにも思えますが、今でも根強い方法
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機能 |
内容機能、形状、加工種類等による図番分類。
一般的に、発注担当者はこの方法を希望する傾向があります。
但し 分類判断が担当者により異なったり、複合加工等もありで、結構ややこしい
図面変更なども含めて、設計担当者のの手間はかなり増大します |
連番 |
全連番 |
何でもかんでも連番とし、図面の内容・形式・サイズ等は無視する方法
最も単純な管理方法で間違いが少ない。図番からは何の情報も得られない
この方式に慣れていない場合は、気分的にも相当、抵抗が大きい |
サイズ |
サイズ別連番。 A1=A、A2=B、A3=C、A4=D・・・etc.
部品の大きさや複雑さ等は、図番で想像がつくというメリットが有る |
機種 |
機種別・型式別の連番。 機種間での標準化に困難があります |
種類 |
図面種類(組立図、部品図等)別の連番。 組図と部品図の区別は、あやふやでもあり、
その中間やら、違う種類・形式の図面も必要なため、運営時には、結構悩むことがありますが、どこかで、割り切ってしまうことも大切です。 |
留意点 |
1.設計時の手法と手順を完全に把握・想定
2.類似設計への流用、図面変更、改造等における図番の問題点
3.見積図、計画図、説明図、手配図、検査用図面・・・ どんな種類の図面が有るか
4.営業(客先)方面への図面流通経路と、その使われ方
5.発注先・外注先への図面の流れと、その使われ方
6.図面管理面から見た図番の妥当性→データ格納・検索・整理・更新・バックアップ・・・
7.標準化の進め方と図番の関係
・・・・・最も重要なポイント・・・・・ 「全員、同じシステム(規則)を守ること」・・・・・
(CAD運営法と同じで、各人が、バラバラのやり方では、絶対にうまく行きません) |
図番台帳 |
ある限られた条件以外では、台帳は必須となります。 特に、一品一葉や連番を採用する場合は、必ず必要となります。 図番登録しないとダブり図番が出ますし、図面探し(検索)も大変です。 出来ればAccess等のデーターベースで自社に合ったやり方で登録プログラムを作るのがベストです
CADとの連動を考え、専用プログラムやマクロで、図番登録できれば非常に有効です |
図面形式 |
多品一葉 |
一枚の図面に複数の部品を書き込む方式 ( Groupe System Drawing )
プロジェクト物、一品物等で標準化の必要性が少ない場合に、よく使われる。 |
一品一葉 |
1部品毎に1枚の図面 ( Individual System Drawing )
標準化・部品の共通化を進めたい場合に適しています
勝手違い・一部寸法違いなどを1枚としても良い。 この場合は品番追加となる |
部品表 |
図面表題欄 |
組立図の表題欄などを利用して部品明細とする方法
製作数量等は図面表題欄に書かれており、他の機種に図面流用(共通化)には適さない |
部品明細書 |
図面と別に明細書を作成する方法。 一品一葉・連番採用時では、確実に必要となるでしょう
Excel等なら割合簡単で、発注部門での流用も可能です。 この場合Excel等から図面を呼び出せるような工夫を行うと、非常に便利です |
図面保管 |
原図保管 |
第1原図を紙として保管する従来の方法。場所をとり、管理・保管が大変ですが、解り易く安心感が有るので、CAD中心の現在でも採用されています |
データ保管 |
第1原図はデータである。図面がCAD主体なら、お勧め。
CAD以外の様式の場合どう取り扱うかがポイントとなる。
PDF、EXCEL、画像(手書きより変換)、文章 などを同一レベルで管理するのが、便利です |
データ
格納
方式 |
データは、整合性の有る整理された形でフォルダ毎に格納したい。こうしておくと、図面呼び出し・近似設計・バックアップなど、後日非常に役立ちます。このためにも、図番の持つ意味は重要となります。
図面探しに手古摺っていませんか? 部品明細書図番欄をクリックすると、CAD図面が呼び出される。電話問い合わせ時、図番を聞けば即、図面が見られる。・・・ こんな具合でないと設計業務はスムースに運びませんし、標準化も進みません
呼出(ランチャー)アプリケーション作成を簡単にするためにも、格納をどうするかは大切なことです
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技術資料
管理 |
資料管理も重要且つ困難な問題です。 紙とか写真とか手書き・データ等、種類・サイズもまちまちです。
設計基準、仕様書、報告書、議事録、通達、メモ、計算書等々、どう解決するか?
出来れば一元管理したいものです。 気分よく、必要な資料がさっと見られるような整合性の有る方法を、各社の実情に合った方法で、検討する必要があります。
ここでも、管理の為のデータベースプログラムが極めて有効です。量が多くなると、これが無いと管理困難です |
1.この表は、図番・図面管理についての概略説明(参考)であり、各方式の良し悪しを云々したものではありません
2.各会社にはその会社の業態、方法、事情等があり一概には決められません。 これらの折衷案や部分適応等が普通です
3.実施前に詳細に検討することが大切です。 些細なことでもいざ実施すると大問題となります。
技術・製造・発注・管理・営業などの各部門とよく協議して進める必要があります
4.もしこの問題でお悩みなら、一度 MKS へ相談してみてください。 なにか良い方法が見つかるかもしれません
5.MKSでは通常の設計業務受注に関しては、本頁とは無関係に、お客様のシステムでやらせて頂いております
参考: 図面・資料管理プログラムについて考える |