Promised Land
  夫婦の不仲が原因で家出をしたまま行方不明になっている妻を見つけて欲しいとの依頼をその夫から受けた私立探偵のスペンサーが活躍する活劇。不動産業を営む夫は、妻、家族想いで、ボストン郊外の風光明媚な保養地に一家を構えていたが、一方で、仕事の行き違いから悪徳貸金業者から大きな借金をしていて、その厳しい取立てから逃れられずにいることも、スペンサーの知ることころとなる。妻の居所は簡単に突き止めることができたが、彼女が夫の下に還る意思のないことを知って、夫には妻を見つけたが、当分は彼の元に返さないし、居場所も教えないことにする。スペンサーは義侠心から、依頼は受けていないが、密かに夫の借金地獄も解決しようと動き出す。妻はウーマンリブの同志に匿われているが、彼女たちの活動は過激で、男性社会と対峙するための武器が必要になり、その購入資金を得るため、妻も協力して銀行強盗を犯してしまう。妻はその罪を後悔している。そんな夫婦をまとめて助けてやろうと、スペンサーは一計を案じる。ウーマンリブの同志には武器のブローカーを紹介すると称して、悪徳貸金業者をブローカーに仕立てる。貸金業者には夫の借金と引き換えに莫大な手数料を約束して、ブローカー役を努めさせる。強盗を働いたウーマンリブと悪徳貸金業者を闇の武器取引と見せかけて、ひとところに集めたところを、予め示し合わせておいた警察が一網打尽で大円団。勿論夫婦も仲直りして、ハッピーエンド。呆気ない大捕り物劇に平行して夫婦間と男女間の愛が如何に不可解で、脆いものであるかを長々と繰り返されて退屈極まりない駄作である。----推薦度 2.5