2002年釣行 第六章 9月第一回目
落とし込みのつもりじゃなかった。
「サビキで鯵釣りで良いか」と考えていた。
前日に「魚釣りに行こう」と急に決めたのは良いものの、悩んでいた。「鯵も良いけど、久しぶりだから落とし込みもしたい。両方できないし?」
・・・・で結局「落とし込み」に決定。
やっぱり落とし込み師だったか!と痛感した。
折角渡船で渡るのだから、サビキじゃもったいない。急遽サビキ釣りの仕掛けから落とし込みに変更して、
明日は5時起きと決定。
「でもこんな時はボウズだよ、絶対」なんて考えていた。
餌は、イ貝から蟹に変わっているかもしれない。
そろそろイ貝が落ちてしまって、支柱はフジツボだろう。
もし、そうだとすると、フジツボより蟹の方が餌になりやすい。
と勝手に決め込んで、蟹を餌にする事にした。待ちに待って「気合」を一杯ためた釣行では無く、
前日からしか気合いが入っていない。「12時まで頑張らなくとも、暑いから10時で帰ってもいいや」
なんて事で、蟹は20匹に決定。
(普段は30匹は持っていきますがね!)
6時の船は多かった。
でも、ルア−でハネ(スズキ)釣りが多い様だ。いつもの大好きなポイントは、千客万来だ
船が入っているし、ルア−釣りの人が10人は居る。まあ、ダンゴ軍団やら餌捲き軍団よりマシだからいいや。
さっそく、用意して第一投の投入。
何かすぐにアタリのありそうな予感がして、ワクワクします。
久しぶりなので無理も無いかもしれない。
今年は、あんまり良いことなく7月にひどい目に
遭ってから自重して(落ち込んで)ました。
殆ど、2ヶ月ぶりみたいなものですものね。ルア−釣りの間を縫う様にして落とし込みを続けます。
その内に蟹が無くなりました。
「アタリがあるぞ、ひょっとして・・・・」
と期待が高まります。
でも渋いなぁ!(アタリが微妙でなんとわかりづらい事)
又、浅場でアタッている様で、投入後すぐに糸を
張っていないと見落とします。
何度も、餌の蟹をただ食いされましたが、
こっちもプライドと意地があります。
その意地のおかげか、何度目か餌を付け替えた時・・
「ガツン!」と手応えが・・・・・ヒットです。
「よっし・・・」と力を入れようとした時、
スッと軽くなってしまいました。
「なぬ!・・・くっそっゥゥ・・」がっくり!
しっかり針掛かりしていなかったためか外れました。蟹の残りを気にしながら、アタリを見逃さない様に頑張ります。
「こんな事だったたら、蟹を30匹持ってきたら良かった」
後悔しますが、もうどうにもなりません。ふと、竿先に大きなアタリがあり
「そりゃ!」っと合わせるとグッグッと手応えが・・・
「よしっ」っと力を入れますが、いつものチヌの引きのようでも
スッと上がってきます
「何じゃこりゃ。えらい軽いと思ったら小チヌかいな」
20cmそこそこの小チヌでした。
「こんなん持って帰ったらグル−プから破門されるわ!」
とリリ−スもう、蟹も2〜3匹しか残っていません。
時間も10時になろうとしています。
「ダメか」と諦めかけます。
「根性(気合)の入れ方が足らんかったんかなあ。
帰って昼寝でもするか?」
と殆ど諦め掛けた時、竿先の張りが緩みました。
「そりゃぁ。ラストチャンスじゃぁ」っと合わせます。
気合勝ち(?)かガツンと確かな手応えの後、
ググッと締め込みます。
先ほどの「小チヌ」よりもしっかりした締め込みに興奮しました。
「これやッ!これこれ」と喜んでファイトさせて頂きました。
久しぶりです。このチヌの引きの感覚を楽しむために、
朝5時に起きて頑張ってたのです。
しばらくやりとりしているうちに、簡単に上がってきたのを見て
「小さいなぁ、こりゃあ30cmぎりぎりかな」タモインして、
早速計測します。
「ウ〜ン!30cmギリギリやないか。まぁセ−フじゃ。
持って帰ります。このストリンガ−使うのオヒサじゃな!」感慨に浸る間もなく「まもなく」10時になりました。
1匹目が釣れたので、気分も充実し2匹目を目指しますが、
餌も底をつきました。
ここは、諦めて納竿です。まぁ!良しとしましょう。
帰宅後、塩焼きにしましたが
「塩焼きにしたん?」と娘の残念そうなつぶやきが。
「これは、小さいからダメや!もっと大きかったから
刺身にしてやるから、今日は我慢ね」
と説得して(泣きついて)いました。
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