2002年釣行 第四章 5月第二回目


これは、残酷な話ですが、チヌを狙う人誰しもが一度は経験する、辛い経験のお話です。

調子に乗ってと言うより、意地になって釣行しました。

「何故! なんでゴ−ルデンウイ−クに釣れないの」とばかりに、無理矢理に釣行しました。
天気は「曇りから、雨模様に・・」との予報で、この日も予想通り人は少なく6人でした。
朝は6時の渡船に乗り合わせます。
先日の情報で「テトラが良い」と聞いてますので、好きなポイントから波止続きのテトラに
場所を変更しました。
もっと早い5時の船で渡ったのでしょうか、すでに5〜6人が探っています。
今日のねらい目のテトラには一人もおらず、波止の方ばっかりです。

「やったね」と思いながら用意します。
いつもの「蟹」で探り始めます。
(この蟹のせいで・・・と言うより、この蟹を選んだせいで・・・)

海面は風のせいか波打って、ちょうど良い感じです。
端っこから丁寧に探ります。
今日は釣るつもりです。釣れるつもりです。
いかなるアタリも見落とすまいと必死です。

蟹が2〜3回無くなりましたが、アタリが渋くてとても判らず
「落ちたかな?」と思ってました。
頑張って頑張って、9時を経過しましたが全く
ダメ

諦めて、と言うか、疲れ果てて、波止の方を探ろうと移動しました。
波止でしたら、脚への負担が全然違います。
波止とテトラでは、竿裁きも全然違います。(慣れで解決しますが)
相変わらずエサは蟹です。

ここは波止の先端の灯台に電気を送るために電柱が立っています。
その電柱にストリンガ−を見つけました。

「ほう。釣れてるな」とこのときはその程度。
どんどん探り進めるうちに、次の電柱にも、その次の電柱にも・・・・

「どないなってんねん。すごいやんか!」

「おっと!」目の前で掛けてます、タモを入れて上げたのは、40cmは超えてそうです。
むこうから誰かが歩いてきます。手には40cmクラスを両手に2〜3匹づつ
持ってます。
ストリンガ−の不足でしょう。ク−ラ−に入れに行くのかもしれません。

必死になりますが、私の蟹はチヌに見向きもされずにそのまんま上がって来ます。
一応「蟹」は、ハサミを拡げて「チヌを威嚇」しようと反応しますが無視されてる様です。
今日は「イ貝」が当たりなのでしょう。
チヌも、イ貝があるのならわざわざ「蟹」を狙ったりはしません。

「でも、一匹ぐらいは」と思ってもどうにもなりません。
あっ!又、前で一匹タモですくっています。

こうなると、どうにもなりません。ここは電柱が20本ぐらいは並んでいますが、
殆どの電柱にストリンガ−を見つけました。
落とし込みは5〜6人ぐらいか。ボウズはどうやら小生だけの様です。

こんな時は悔しがって、焦って悪あがきするよりあっさり諦めて、
自分の作戦のまずさを反省し、二度と同じ間違いを繰り返さない様に
肝に銘じる事が必要です。

早々に道具を仕舞って、疲れを取るために仮眠します。
11時過ぎだったでしょうか、そのまま12時の船で帰ってきました。

ここしばらくは、無理をして釣行しましたのでしばらくは釣行できません。
すぐになら、釣り場の状況は飲み込んでいますので良いのですが、
しばらく間をおくと、がらっと状況が変わります。
作戦も考え直さないと釣れません。次も「イ貝」が良いとは限りません。
それがこの釣りの難しいところでもあり、
熱中するところでもありますが。


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