2002年釣行 第一章 4月第一回目


小手調べのつもりだった。
まだ、時期的に少し早い場所にいった。
でも自分が勝手に「ホ−ムグラウンド」と呼んでいる場所だった。
ここはゴ−ルデンウイ−ク頃から釣れだして、5月一杯で「食い」が止まる。
今年1年の釣果予測と、釣り場の具合を見るためで、ボウズは覚悟のうえだった。
船は5時と6時だったが、そんなに焦らずに6時の船に乗った。

「おい! M! 先生! チヌか?」
懐かしい人に逢った。偶然だ。
会社の人だった。工場を転勤になってから1年ぶりぐらいか!

「あぁぁ、Hさん。お元気?」

「おぅ、久しぶりやなぁ。元気か・・」
・・てな調子で再会を喜び合った。
こちらはチヌ狙い、あちらは「残りガレイとはやキス」狙いだそうだ。

「12時に上がろうね(帰りの船で会おうね)」と約束して、
それぞれのポイントへ。

エサは蟹だった。隅々まで探って自分の好きな第一ポイントの様子を確かめた。
昨年から工事にかかっていたが、影響はなさそうかな、なんて考えてました。
一番奥まで探って、第二ポイントへの移動時、ストリンガ−が1本。
人様が釣り上げた、40cm超の大物1匹でした。

「おっ、これはこれは。はぐれかな」
と横目で見ながら、第二ポイントへ移動です。
第二ポイントは、歩いて15分ほどかかります。
船が着いてなにやら作業中ですが、お邪魔にならないように
又、危なくないように離れてます。
ここも、例年通りの様で安心しました。
但し、ダンゴ捲きグル−プが居なければ。
こんな着船場の裏の裏にまで「ダンゴ三兄弟」ならぬ、

「ダンゴさん、兄弟」が居るようでは・・・!
それに、ルア−のハネ狙いグル−プも居ます。
このグル−プはたいていが話し好きで「釣れました?」とか「アタリあります?」なんて
お声をおかけになってくる。
1匹でも釣れてる時は良いのだが、ボウズの時は少々うっとおしい。
「あかんわ。ぜんぜんや」って答えるのがこっぱずかしい。

ああ、それにしても、落とし込みグル−プがまたしても、追いやられてしまうのか。
でもでも、気を取り直して調査の再開です。
隅々まで丁寧に探ります。
今度は、アタリを期待してます。先ほどの40cmオ−バ−を見ていますので。
でも、なかなかアタリはありません。
だんだん時間が無くなってきますが、アタリは無し。
覚悟の上とは言え、焦ります。

そしてとうとう、時間切れ。
まぁボウズは覚悟の上だったからと自分に言い聞かせ、帰りの船へ。

「どや!釣れたか?」

「だめでした。Hさんは?」

「あかん。ガシラとアブラメが1匹づつや!」

まぁ、この日はあくまでも調査と言うことで許してあげました。


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