第一章  ラジオ体操前の小手調べ


2003年は、チヌをあきらめていたので他に何か釣行魚種を探していた。
夏から秋にかけては、サビキのシ−ズン。
近場でアジが釣れる事は知っていた。
夏休みには小学生のラジオ体操が6時30分から始まる。
子供会の役員をしていた時に
「アジ釣りをしたあとにラジオ体操」に駆けつけても、
充分間に合う事も知っていた。
アジ釣りの口実に「ラジオ体操に行くから」って言えば、必ず釣行OKに
なる事も分かっていた。

学校が夏休みに入った最初の日曜日に、様子見のつもりで出かけた。
当然、ラジオ体操にである。(その前にアジ釣りはするが
(^_^;)

魚釣りのためなら朝は幾ら早くても構わない。
(最近は何時でも目が覚める、熟睡していないのか
          それとも短期熟睡型なのだろう)
前日がどんなに疲れていても、釣りのためなら
エンヤコラ!ドッコイショ・・・(ギャ!釣りキチや・・
(^o^)

その日も午前3時半に起きて出かけた。
時合いは4時半から5時半長くても6時で終わる。
4時過ぎに行くと良い場所をみんな取られてる。
潮の満ち引きは関係無い。毎日の回遊する時間が決まっているので、
毎日4時半から5時半が時合いになっている。

其処は地元のおじいさん方のたまり場にもなっていて
「・・今日は遅かったなぁ・・・昨日は、どうのこうの・・」
なんて会話で、朝も暗いうちから盛り上がっている。
その日もおじいさん方の端っこの方にお邪魔して、スタンバイ。
時間は4時頃でしたか・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

餌はアミエビ2ケを用意しています。

「えぇぇ〜多くないか」って?
そうですね、普通なら多いでしょう。
でも作者の場合、かごはコマセかご口を開いて挟むやつ
これは、しゃくるとアミエビが一気に出て、アジが一気に集まって・・
その分餌がすぐに無くなる。でも良く釣れるという奴です。
竿も2本用意します。
1本は餌撒き用。
アジを撒き餌で狂わせて、もう1本で爆釣を、と言うつもりで始めました。
2本の方が当然効率が良いし、2本の間でアジを餌で狂わせられる事も
後になって解りました。
(*^_^*)

4時半頃の時合いを待つまで緊張します。

「もしかすると今日は釣れないかも」なんていやな想像もします。
最初のアタリがあったのは、薄明るくなり始めた頃でしょうか。
ポツポツと釣れ始めて、周りの皆様方も釣れ始めてそれからエンジン全開になります。
作者の用意した2本の竿にアタリがガンガン来るようになります。

まず竿1本を上げてアジを外してバケツに放り込み、
(ク−ラ−なんて使いません。バケツへの投入が一番早い!)
コマセかごで素早く餌を挟んで投入。
この間、時間にすると10秒弱程度でしょうか
その間もう一本の竿がアジの引きで落ちないように足で押さえています。
押さえていた足を外して引き上げると、
追い食いしたアジがサビキの針の数だけ付いています(6匹です)。
その6匹のアジを外して、バケツに放り込み餌をつけて投入し、
又もう一本の竿から足を外して竿を上げると又アジが6匹・・・・・
なんてのを繰り返します。

焦ったり、慌てたりしてはいけません。
すぐに上げなくてもアジは「追い食いするから」くらいの気持ちで慎重に落ち着いて。
確実に手返し良くする事です。
サビキが少々絡まっても解こうなんぞとしてはいけません。
時間の無駄ですから。
こんな時のアジは、仕掛けが絡まっていても食ってきます。
どうしようもなく絡まった時は、素早く仕掛けを交換しましょう。

引きを楽しむと言うよりも、アジ釣りの漁師になった様な気分です。
ココは時合いの時間が決まっていて5時半頃にピタッと止まります。
それも見事に!
数を釣るには如何に手返しを早くするか。に専念しなければなりません。

この姿を誰が見たのか、竿2本が二刀流みたいだって。
それを大河ドラマにあやかって、付いたあだ名も
「武蔵」って誰かが言ってました。
釣れる数も「コマセかごの一気の餌捲き」「追い食いの連狙い」
「二刀流の手返しの早さ」から周りの方々の1.2〜1.5倍は・・(?)ホントかな??

実は、この釣り方は、アジの群れが小さく時合いが30分以下で、
頑張っても最高の釣果で30匹以下というシ−ズンが3〜4年ほど前にあり、
その時に考えた釣り方だった。

その日はお決まり通り6時前には、時合いが終わり早々に道具を片づけ帰路についた
家に帰ってから釣果のアジをひとまず冷蔵庫へ、
それからラジオ体操に出かけてもゆっくり間に合いました。

今年は、この釣り方をするとバケツに半分。
目一杯頑張るとバケツ一杯のアジが釣れて、嫌がられた。
<(_ _)>

「釣るのは良いが、こんなにどうするの?」と言う訳。

「こんなに一杯食べられるの?無理でしょ!ご近所にお裾分けしても
 こんなに余って・・」って叱られてしまった。
(-_-;)

あぁ!贅沢な悩みやなぁぁ・・!


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