コラム

社員の化学日記 −第129話 「『へなちょこ』自転車始めました」−

こんにちは。

いつも当コラムをご覧いただきましてありがとうございます。 今年は例年になく春の訪れが早い気がしますね。去年が寒すぎただけにそう感じるだけかもしれませんが。

一昨年私のコラム記事にてプランターでの家庭菜園の記事を書いていたのですが,最近は(といっても2年ほど前からになりますが)自転車も始めてしまって,暖かくなると気持ちよくロングライドとか出掛けたくなるのですよ。まあ所謂はメタボ対策と昨今の自転車ブームとエコブームに乗っかっている訳なのですが。

といっても「あかんたれ」なもので決して速くは走れないのですが,春の優しい風を切ってのんびり走るのはなかなか気持ちのいいこと。

今回はそんなお話を・・・

昨今,自転車を題材にしたアニメやドラマ,健康ブーム等の影響で自転車人口が増えておりますが,よく数人のグループで縦に並んで一列で走行する姿も見る機会が増えてきたのではないでしょうか?

自転車に限らずマラソンやまだ記憶に新しいスピードスケートのパシュートが3名の選手が縦に並んで交代しながら先頭を滑っている姿が。

まあ中には前の選手を警戒して後ろに貼り付いているのもあるのでしょうが,実際にはドラフティング,あるいはスリップストリームって技?(効果)を使っていることがほとんどなのですよ。
      ⇒渦(反時計回り)
    (気圧低)□ ⇒
      ⇒渦(時計回り)

つまり物体(人)が移動すると,空気を押し退けて進むためその後ろの気圧が低くなります。するとその気圧差を埋めようと回りからの空気の流れが出来て,移動物体の左後方には半時計回りの風が, 右後方には時計回りの風が吹き込む状態になるのです。これをドラフティングとかスリップストリームとか言ったりします。

そのためマラソンやパシュート,もちろん自転車の縦列走行でも後ろの選手は前の選手の受けた風を後ろから追い風として使うことが出来るようになるのです (*^ー^)ノ♪

※自転車の縦列走行(トレイン)は前方が見にくくなったり咄嗟の時に回避できなかったりと危険な面もあるので,あまりおすすめはしません。

日常でも例えば駅のホームで通過電車を待つ場合なんかは体感出来るのではないでしょうか。 目の前を電車が通りすぎた時は体が外へ押されそうになり,通過後は逆に線路側へ引っ張られるような感じですかね。

話は自転車に戻しまして,これが道路を走る自転車とその横を自動車がギリギリの間隔で追い越した場合どうなるでしょうか?

自動車を運転する人から見れば50cmくらい間隔があるから安全に追い越ししているつもりでも,そこには先の通過列車と同じことが起こっているわけで,自動車が通過した瞬間に横から空気の固まりで外側へ一気に押され,ガードレールや縁石,歩道,電柱等への衝突のリスクが高まる。 また,追い越し後は逆に車道側へ引っ張られるため後続車との接触事故になるなど,どちらもかなり危険な事故になり得ます。

「へなちょこ」からのお願いになるのですが,特に自動車は風による影響が大きな乗り物ですので,自動車で自転車を追い越す際には思っている以上に安全な間隔を開けて走行してあげてください。

メタボ対策で乗り始めた自転車ですが果たしてメタボは解消されたのか??? その辺りはまた次の機会にでも。

ではでは。

【からくり長屋の錬金術師(ペンネーム)】

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