しっぽ


 夜空を切り裂くような彗星が、頭の上をかすめていった。
 それが、遠くの山影に隠れる手前で、ふといなくなってしまった。

 次の日、カフェに足を運んだ私を、ぴかぴかの床が出迎えてくれた。
「マスター、この床どうしたんですか?」
「いや、新しいほうきが手に入ってね」
 店の隅っこにある掃除用具入れが、風もないのにがたがたと揺れていた ように見えたけど、気のせいにしておいた。


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