3.ショート・ウォークとビュー・ポイント
  (Short Walk & View point)



 ロッキー・マウンテン国立公園を縦断するトレイル・リッジ・ロード(Trail Ridge Road)と呼ばれるドライブウェーなどの道路脇から簡単に歩けるショート・ウォークが幾つかあり、道路の所々にルック・アウトと表示されたビュー・ポイントも数多くあります。

ちょっと歩いた所と立ち寄ったビューポイントをこのページにまとめてみました。
地図はロッキー・マウンテン国立公園のページを参考
 エステス・パークのビジター・センター近くから見るロッキー山脈(早朝)




ショート・ウォーク 
ツンドラ・コミュニティーズ・トレイル(Tundra Communties Trail)
  歩いた日;2012年7月15日
 コース; Trailheadー(23min)Peak(5min休み)ー(20min)Trailhead
合計時間:43min (総合計時間:48min)、標高差:約60m 最高標高:約3,600m、距離:往復約1.6km

 トレイル・リッジ・ロードのドライブウェーをどんどん上ると、ツンドラ地帯と言われる樹木が全くない大高原の中を突っ走ることになる。
その視界が両側の岩で一瞬途切れ、それを通り過ぎた所がロック・カット(Rock Cut)のビュー・ポイントで、ここがトレイル・ヘッドになる。
 駐車場に車を止めて、ビューポイントからの景色を眺めていると足元にマーモット君がひょっこりと顔を出してくれた。

晴れてはいるが風がビュンビュンと強く冷たい。ここは標高が3,600mほどもあり遮るものが何もない所なので防寒具を着る。トレイルはアスファルト道でどんな履き物でも歩ける。短い距離なので空身でカメラだけを持った。

冷たい風の中だが穏やかな登りの道をのんびりと歩く。富士山と同じような標高を歩いているようにはとても思えない。
谷を挟んで見える4千メートル近いピークが美しい。
ロック・カット・ビューポイントに現れたマーモット
 トレイルの途中から振り返る、
左端の尖った山はマウント・ジュリアン(3940m)、 中央の岩の左に見える山はマウント・アイダ(3926m)

   登る先に幾つかの岩が現れる。その辺りがピークのようだが、全体がほとんど平らなので山を歩いているという感じがしない。


 ピークに向かって

  所々に高山植物の花のパネルが名前入りで設置されている。花の群落という所まではいかないが、あちこちに可憐な花を見ることができる。パネルにある花を探してみると、近くにアメリカン・ビストート(American Bistort)とイエロー・ペイントブラシ(Yellow Paintbrush)の花があった。イエロー・ペイントブラシはカナディアン・ロッキーではインディアン・ペイントブラシと呼ばれていたもで、カナダでは赤・白・黄・橙・ピンクなどと多彩な花の色が有ったのを思い出し、周りを探してみたが黄色の花しか見つからなかった。
 のんびり歩きながら、他にも色々な種類の花を見ることができた。
トレイルに設置されている高山植物のパネルの1つ アメリカン・ビストート イエロー・ペイントブラシ

 ピークへは、あっと言う間に着いた。大きな岩が幾つかあって登れそうな岩もあるが怪我をしてもつまらないので岩の間から眺めるだけにした。ここからもロッキー・マウンテン国立公園の最高峰ロングス・ピーク(Longs Peak 4346m)が望まれる。
ピーク近く  ピークの岩の間から、ロングス・ピーク(4346m)を見る

  帰りは来た道を戻る。

なだらかな丘陵地を歩く単純な道だが、展望が利くので、ロッキー・マウンテン国立公園をある程度知るには恰好のショート・ウォークと言える。
トレイルを戻る





 ビューポイント


レインボー・カーブ(Rainbow Curve)   
 
展望台より東を見る
トレイル・リッジ・ロードのドライブ・ウェーを走り樹林帯を抜けた辺りの大きなカーブにレインボー・カーブというビューポイントの駐車場がある。
東方向に開けた展望地ですぐ下に走ってきたヘヤーピンカーブのドライブウェーが見え、ホースシュー・パークの草地とその先にエステス・パークの町がかすかに見える。
沢山の車が止まっているので自然に止まりたくなる場所。



フォレスト・キャニオン(Forest Canyon)

展望台から見る山々、尖った山はスプラグ・マウンテン(3875m)
レインボー・カーブから先に進むと完全に樹木の無いツンドラ地帯に入り、左に谷を挟んで幾つかのピークが見えるようになると、フォレスト・キャニオンのビューポイント駐車場に着く。ここも沢山の車が止まっていて直ぐ分かる。
駐車場から少し谷に向かって歩くと立派な展望地があり、眼下に針葉樹に覆われたフォレスト・キャニオンが左右に広がり、目の前に4千メートルクラスのピークが並んで見える。ビューポイントの中でもベストの1つと思う。


アルパイン・ビジター・センター(Alpine Visitor Center)  
 
展望台から見る尾根
 トレイル・リッジ・ロードのドライブ・ウェーの最高標高3713mを何時の間にか通り過ぎ、標高3595mの所にあるアルパイン・ビジター・センターに出る。御土産品やレストランもあり沢山の観光客で賑わっている。
ここにある展望地からは南西方向の景色を楽しめる。

ここから北に向かって歩くアルパイン・リッジ・トレイル(Alpine Ridge Trail、最高標高3680m, 標高差90m、往復1km)というショートコースがあるのだが、丁度トレイルの補修工事中で立ち入り禁止になっていた。



モレイン・パーク(Morain Parak)エリア  

モレインパーク内の1つの丘
 ベアー・レイク・ロードの途中で右折して入った所がモレイン・パークで、草原と湿原が広がる。ハイキングのトレイル・ヘッドが何か所かあるが、昼頃に着いたためか、どこも車が路肩まで駐車する程で一杯だった。
少し歩こうと思っていたが、雷雲が広がり雷も鳴り出したので諦めてエステス・パークのモーテルに戻った。暫くすると猛烈な雨になり夕暮れまで続いた。