現地で入手する情報
クイーンズタウンのDOCで、
・クイーンズタウン・ウォークス・アンド・トレイルス( Queenstown Walks and Trails) と
・レイク・ワカティプ・ウォークス・アンド・トレイルス(Lake Wakatipu Walks and Trails)
のパンフレットが各$1.00。クイーンズタウン・ウォークスは、下の地図の@ABと東側のDEのコースが載っている。レイク・ワカティプ・ウォーク は、下の地図のCとその近くの湖沿いのコースが載っている。大まかな地図だが、コースは良く整備されているので充分と思う。
クイーンズタウンが標高約 300mで、ベン・ローモンドの山の高さが1748mだから、麓からは標高差がかなりある。幸い
ゴンドラ(Gonndola:ケーブルカー)が麓から790mの標高まで行っているので、これを利用すると時間の節約になる。しかしそれでもやはり健脚向き。トラックは全般的に良く整備されていて標識もきちっとしている。ベン・ローモンドに取りつくサドル(Saddle:鞍部)までは穏やかな登りが続くが、サドルからは風がまともに当り、寒さも感じるようになる。また、一部ガレ場もあり、注意して歩く必要がある。雪が残っている場合もあるので、DOCにコース状況や天候を確認してから出発されたい。
歩いた日 2002年12月5日
コース
Skyline Chalet (Gondola降り場)−(15min )Skyline Trackに合流 -(35min )Skyline Ridge Route
の分岐 -(1h )Saddle -(1h10min )Summit -(2h)Skyline Chalet / Total 5h (Standard: Gondola利用4h−6h / Gondola利用なし6−8h 、)
ゴンドラに乗らずに麓から歩き始める場合はゴンドラ乗り場より西のローモンド・ストリート(Lomond
St)が出発点になる。麓から見ると、森林がゴンドラ終点まで続いていて、歩いても途中の展望は無さそうだし、体力も消耗しそうなので、迷わずゴンドラを利用することにした。
曇りだが、山が見えるし、天気は悪くならないそうなのでB&Bを出発した。
帰りはゴンドラに乗らずに下りようと、片道切符を要求したら、往復しかないという。しかたがない、帰りも乗ることにする(ゴンドラは往復を前提にしているので、帰りの乗車口は係員がおらずフリーパス。歩いて登れば帰りは「ただ」で乗って降りられる、はず)。ゴンドラ降り場の展望デッキからの景色もなかなかのもの。真上に登ればスカイライン・リッジ・ルート(Skyline Ridge
Route)になるが、山腹をたどる登りやすいほうのスカイライン・トラック(Skyline
Track)を歩く。
ゴンドラ降り場から、トラックの標識を確認し出発。喚声をあげながら下りてくるリュージュ(車付きのそり)のルートを越えると林に入る。山腹を巻くように歩き、麓から上がってくるスカイライン・トラック(Skyline
Track)に合流する。このあたりから森林限界を抜け、タソック(Tussock)の草原となり、視界が一気に広がる。これから登る
ベン・ローモンドのピークが左手前方にかなり高くそびえ、背後に湖と山が広がる。長い道のりだが気持ち良く歩ける。やがて
スカイライン・リッジ・ルート(Skyline Ridge Rout)からの道と合流し,更に登ると
広々としたベン・ローモンド・サドル(Ben Lomond Saddle)に着く。
サドルからは今まで見えなかった北側の アスパイアリン(Aspiring) の山並が広がる。風が吹き抜け温度も急に下がり、ヤッケを着る。クイーンズタウンから見えるベン・ローモンド
の南側は急な岩肌だが北側は比較的緩やかな斜面でここにトラックがつくられている。
南には、正面にセシル・ピーク(Cecil Peak、1974m) と ワルター・ピーク(Walter Peak 、1815m) の山頂が、ワカティプ湖を挟んでほとんど目の高さに見える。ベン・ローモンドのピークから目の前に伸びた尾根が湖岸に向かって落ち込んでいる。
ゴンドラを下りれば、すぐ町の中心街、自然と足はカフェテラスに向かい、ビールで乾杯。町から直接登れ、景色も良く、1日を割いて登る価値は充分にあると思う。
コースの状況
ベン・ローモンド(Ben Lomond) の山の北側をぐるっと半周回るコース。モーク・レイク(Moke
Lake) からセファースタウン(Sefferstown:昔、鉱山の町があった所)までは四輪駆動車が走れる私道(この道とは別に谷沿いを歩くコースもあるようだ)を歩いた。セッファースタウン(Sefferstown)
からはムーンライト・トラック(Moonlight Track)となり、ショットオーバー
・リバー(Shotover River)の谷を見ながら下る。全体を通して木や林のないタソック(Tassock)地帯で、明るいコース。谷筋の上を歩くので、展望が開ける所は少ないが、静かでのんびりとした歩きを楽しむことができる。
登山口への交通
モーク・レイクもアーサーズ・ポイントも公共の交通機関は無い。泊ったB&Bの主人がたまたまタクシーの運転手でタクシーの利用となった。
モーク・レイク迄は市中心より約25分、$32.00だった。帰りのアーサーズ・ポンと からは、、民家でタクシーを呼んでもらい、市中心まで約10分、$15.00だった。 歩いた日: 2002年12月7日
コース
Moke Lake のTrack入口 -(1h30min)Mc.Connochie Ck -(1h20min)Low Saddle -(1h)Skiline
Track を途中まで往復 -(2h)Monnlight Track の終点 Arthurs Point / Total: Skyline Track の 一部往復を除き 4h 50min (Standard:4h )
所々に雲があるが良い天気。タクシーに乗り、グレノキー・ロード(Glenorchy
Road)を走る。左に見えるワカティプ(Wakatipu)湖の濃紺緑色というのか深い青い色に目を奪われる。やがて左に細い道に入り、すぐ砂利道となる。砂埃を上げて暫く走る。左手に小さな湖モーク・レーク(
Moke Lake)を見て道は終わる。左右をなだらかな山で囲まれた谷筋で、運転手がトラックの入口を教えてくれる。この道とは別に、モーク・レイク
のキャンプ場からモーク・クリーク(Moke Creek)を渡り、谷沿いを歩く旧道があるらしいが、運転手が進めてくれた上の道を歩く。
坂の上から鳴き声と共に続々と姿を見せる。道いっぱいどころか、草がある所に向かってはみ出していく。羊飼いの口笛1つで、4頭の犬を待たせたり羊を追わせたり自在にコントロールさせる。何度もTVや映画で見たシーンだが、目の前では始めて見た。口笛で犬にサインを送るのも始めて知った。横道に上手に誘導し去っていった。この間約20分、楽しい見学だった。
更に進むと、ようやく4輪駆動の道からウォーキングの道に入る。昔学校だった建物が歩いて5分くらいの所に残っているらしいが、スキップする。セッファーズ・タウン の廃墟の近くを通りローサドル(Low Saddle)に着く。ここはベン・ローモンド・サドル( Ben Lomond Saddle) から下りてくるスカライン・トラック( Skyline Track )とアーサーズ・ポイント(Arthurs Point) へ抜ける ムーンライト・トラック(Moonlight Track )の合流点になる。
少し高い所から景色を見ようと40分ほどスカイライン・トラック(Skyline
Track) を登ってみるが、大分登らないと変り映えしそうも無いので諦めてロー・サドルに戻り
ムーンライト・トラックに入る。川が大きくなり遥か下に渓谷となって流れ、名前も ショットオーバー・リバー(Shotover River)となる。道は下るのかと思ったら結構登る。振り返ると北側の山並が雪を乗せて美しい姿を見せる。アップダウンを繰り返し、谷の上を歩く。アーサーズ・ポイント の車道に近づいた頃、遥か下にバンジージャンプ台が小さく見える。一人が飛び降りた。暫くしてアーという声がコダマしながら聞こえてきた。その下流にジェットボートの発着場が見える。
車道に入りタクシーを呼ぼうと公衆電話を捜すが見つからない。急に天気が変り大粒の雨が降り出す。民家の前に子供とそのお母さんが洗濯物を取り込むのを見て公衆電話の場所を聞くと、電話をしてくれ、タクシーが来るまで中庭のベランダで雨宿りをさせてもらった。親切に感謝する。
・ワン・マイル・クリーク・トラック(One Mile Creek Track)
クイーンズタウンーグレノキー・ロード(Glenrchy Road) のファーンヒル・ランダバウト (Fernhill Roundabout)から入り ゴンドラ・スカイライン・ロード(Gondola Skyline Road)に抜けるコース。
・ファーンヒル・ワン・マイル・トラック(Fernhill One Mile Track)
ゴンドラ・スカイライン・ロードに抜けた所から谷側に入り ワン・マイル・クリークの川を渡りぐるっと回ってファーンヒル・ウィンヤード・クレス(Fernhill
Wynyard Cres)の道に出るコース。
この両方を歩いて始めてループコースになる。ワン・マイル・クリーク・トラック
の替りにゴンドラ・スカイライン・ロード を歩いてもループコースになる。私達はワン・マイル・クリーク・トラック
の方を歩いた。
クリーク の西側は見晴らしが良いが、東側は深い林の中で展望はきかない。ワン・マイル・クリーク・トラック
は所々脇道があり、コースが少し分かりにくい所がある。
歩いた日 2003年1月8日
コース
Fernhill Roundabout -(10min) One Mile Track 登山口 -(30min) Skyline Road -(50min) One
Mile Creekを越える -(30min)Tassock地帯 -(1h30min) Fernhill Wynyard Cres登山口 -(50min) 市中心 / Total 4h 20min (Standard:市中心までの時間を含まず3-4h) グレノキーへ行く道の横の歩道を歩き、ファーンヒル・ラウンダバウト(Fernhill
Roundabout、円形交差路)から右に少し入ったところが、ワン・マイル・クリーク・トラックの入口で、大きな案内板が立っている。見るとゴンドラ
とベン・ローモンド・サドル(Ben Lomond Saddle)へ行く道は書いてあるが、クリークに下り, ファーンヒルll
へ回る道が表示されていない。慌てて手元の案内パンフレットを読みなおす。ループで行けると間違いなく書いてあり、先へ進むことにした。
暗いブッシュの中の道でどこを歩いているの良くかわからない。途中、古い発電所のダム跡(と言っても小さな砂防ダムよりもっと小さい)の横を通り過ぎる。この辺りはあちこちに横道があり分かりにくい。 前が開けたなと思ったらゴンドラに向かうスカイライン・ロードに出てワン・マイル・クリーク・トラックが終わる。この道を歩くより、広いスカイライン・ロードのほうを歩くほうががマシかもしれない。
ここを出たすぐ左にファーンヒル・ワン・マイル・トラック(Fernhill One
Mile Track) の小さな表示がある。ここからはモミの木とブナの木の林が続く。次第に
クリーク が近づく、川は小さくなっていて、簡単に渡れる。
ゴンドラ降り場の上の高台から次々とパラグライダーが飛び出すのを左に見ながら、木のないタソック(Tassock)の草地を歩き、急な下りの林に入る。走るように下るとウィンヤード・クレス(
Wynyard Cres)の登山口の道路にでる。こちらの大きな案内板にはループ・トラックのコース表示がちゃんと書いてある。
真っ直ぐ下りたいが住宅地で、歩けるのは大きく迂回するS字の車道しかないようなので、仕方がない、アスファルト道路の上をテクテクと
ファーンヒル・ラウンダバウト(Fernhill Roundabout)まで歩き、ここからは緑地の歩道を通り市中に戻った。
昔、金を掘ったところで、遺跡がある。整備された道で標識もはっきりしている。完全なループになっており、スタート点に戻れる。ジョギングをする人も多い。サム・サムナー・ハット・トラック(Sum
Sumner Hut Track) とも言われる。
登山口への交通
公共の交通機関はない。登り始めの地点に戻るので、車があれば便利。クイーンズタウン
からグレノキー・ロード(Glenorchy Road)を走り約10km、Twelve Mile Creek
を渡って直ぐ右に入る。行き止まりの道で車を止められる。私達は行き帰りとも時間を指定しタクシーを利用した。市中心部より約20分、片道$28.50。
歩いた日: 2002年12月28日
コース
Entrance -(40min)Tailrace Tunnel -(10min)Sam Sumner Hut -(40min)Lake Dispute分岐 -
(20min)Lookout -(1h30min )Entrance / Total 3h20min (Standard: 2-4h) クイーンズタウンから登山口まで、車から見る レイク・ワカティプ(Lake
Wakatipu)の水の色と山の姿の素晴らしさに感激している内に目的地に着く。タクシーを降り入口のトラックの説明パネルを見てコースを確認して登り出す。ブナの林だが日が入り明るい。ゆるい坂を登るとテイルレイス・トンネル(Tailrace
Tunnnel)に着く。トンネルといっても、幅は1m長さ24m高さ10mの吹き抜けで、金採掘で掘った石を洗い落とすために作った人工の水路とのこと。人がやっと通れる岩の溝で、アメリカから来たという我々と同年輩位の20人ほどの団体のハイカーが、賑やかにトンネルを通る。この団体、おばちゃんとおっちゃんがほぼ同数だ。なぜ、日本の団体ハイカーは、おばちゃんばっかりなのか、また考え込んでしまう。
程なく金採掘者が住んでいたサム・サムナー・ハットに着く。回りはベンチが置かれ、休憩できるようになっている。トウェルブ・マイル・クリークの綺麗な川を渡り、登りになる。尾根筋に出るとブッシュになり視界が開ける。マヌカの木が多い。白い小さな花を密生して咲かせている。
背後を見るとマウント・クレイトン(Mt Creighton)が白くそびえている。
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