エイボン川(Avon River)
 ハルスウェル・クオリー(Halswell  Quarry)
           
エイボン川(Avon River)
             


エイボン川 (Avon River)

 エイボン川は、クライストチャーチ市の中心を流れる川で、この街を代表する風景のひとつになっている。
今回泊ったB&Bが、河口に近い エイボン・リバー 沿いにあり、宿から綺麗な川を見ることができた。そこで、川 沿いを全部歩いてみようということになった。地図を調べ、勝手に下流域、中流域、上流域の3つに区分し、それぞれを1日づつ、3日に分けて都合の良い日に歩くことにした。
河口から上流まで、ウォーキングの道がほぼ完備されており、どこも市民の憩いの場になっていた。山ではないが紹介する。

インターネット情報
 *リンク
  エイボン川全体を案内するサイトを探し当てていないが、エスチュアリー・ウォーク
 (Estuary Walks:河口ウォーク)はクライストチャーチ 市の広報の中に案内がある。

現地で入手する情報
前のページで紹介したWalk Awayのガイドブックに載っているのはエスチュアリー・ウォーク と リッカールトン・ブッシュ・ウォーク(Riccarton Bush Walk)のみで、左のザ・ブルー・エッジ(The Blue Edge )という市が発行したパンフレットもやはり下流域の案内しか載せていない。 しかしクライストチャーチ の地図があれば歩くのに何も問題はない。地図は色々売っているが、市内全体を見られる地図がなかなか無く、レンタカーのHertzでもらったクライストチャーチの地図は市全体を一度に見られ便利だった。

 コースの状況
 河口付近の一部を除き住宅に近いところを歩くので、何の心配もない。疲れたら最寄りのバスに乗れば市の中心に必ず連れていってくれるので気楽に歩ける。



@下流域(下流へ向かって歩く)

Anzac Drive Bridge−(1h) Estuary Walk入口ー(1h30min) South Shore入口 / Total 2h 30min(スケッチ時間含まず) 


乗り物
    Anzac Drive Bridge:市中心より バス70番 Parkland 行き
   ・South Shore     :市中心よりバス 5番 South Shore 行き Ebbtide St下車 

歩いた日 2002年 10月 23日

B&B の近くのアンザック・ドライブ・ブリッジ(Anzac Drive Bridge)から下流に向かって歩く。丁度満潮になる時で、川いっぱいの水が上流に向かって逆流している。この辺は、干潮には逆に、川底が見えるのではないかと思うほど水位が下がる。鴨や雁が泳いでいる。ワイノり・ロード(Wainori Rd)を過ぎて両側にあった歩道が左岸のみになり、ここからジュビル・ウォーク(JubiluWalk)という名前の付いたコースに入り車道と平行に暫く歩く。
Anzac Drive Bridge から上流を見る、スケッチ 

 次に、オーウェル・テラス(Owel Terrace)の道路に沿って歩くと次第に川が広くなり、巨大な松の木が見られるようになる。地面に、こぶし大の松ぼっくりが落ちている。大きな橋の下をくぐるとエスチュアリー・ウォーク(Estuary Walks)に入る。ここから 川は、大きな入江に広がって行く。再びとてつもなく大きな松の木の林に入り、桟橋の見晴らし台にでる。野鳥のイラストが描かれた説明パネルがあり、水鳥が飛び交う。次第に入江は大きくなり、ポート・ヒル(Port Hill)のスカボロー・ヘッドポート・ヒル(Scarborough Head)が近くに見えてくると、エブタイド・ストリート(Ebbtide St)に出てエスチュアリー・ウォークは終わる。
 ここまで来ると波の音が聞こえる。歩いてきた入江と道路を挟んで反対側に出ると、そこは太平洋に面する長大な砂浜だ。波が押し寄せる。砂浜に赤、黄、白の松葉菊を大きくしたような花がびっしりと咲いている。調べるとマオリ・アイス・プラント(Maori Ice Plant)と言うらしい。この砂浜を歩いて出発地の方向へ戻ることができるが、家内のハイキングシューズの調子が悪く、足が痛いというので、歩くのを止め、バスに乗り帰る。 このコースは、市中のエイボン川とは趣の違った姿が味わえる。
South Shoreの海岸、スケッチ



A中流域(上流に向かって歩く)

Anzac Drive Bridge -(1h40min)Woodham Park -(1h30min) Oxford Terrace - (1h30min)SouthHargley Park -(40min)Victoria Lake Side / Total 5h 20min(スケッチ時間含まず)


乗り物 Anzac Drive Bridge は下流域と同一バス。
         Hargley Park は市中心部から徒歩

歩いた日  2002年10月26日

アンザック・ドライブ( Anzac Drive) の橋から右岸のハーベストン・ドライブ(Hulverstone Drive)側を遡る。今日は土曜日でエイトやペアーやカヌーなど様々な種類のボートが上下する。ずーっと芝生が続く。川が蛇行した所で、横の道はエイボンサイド・ドライブ(Avonside Drive)に道の名前が変わる。両岸は西洋柳やポプラなどの大きな木が並び、川岸から見える家々の庭は色とりどりの花で覆われている。
Hulverstone Drive からAvonside Driveに変わった
辺りの Avon 川


 岸辺で補虫網を大きくしたような大きな網を川底に沈めては、暫くして持ち上げる動作を繰り返ししている人がいる。良く見るとあちこちにいる。何をしているのかと近づいて見ると、魚が網に入る頃を見計らっては持ち上げているのだ。シラスのような細長い小さな頼りない魚がとれていた。のんびりした風景だ。名前を聞くがホワイト何とかと言っているが聞き取れない。卵と一緒に揚げるとうまいと言っていたように思うが正しいか自信はない。
 川がヘアピンのようにカーブする所で、クラウセスター・ストリート(Gloucester St)に入り、ウッドハム・パーク(Woodham Park)という小さな公園に寄ってみた。日本の3月から6月頃の花が一度に咲いている。知っている花だけでも、石楠花、つばき、ラベンダー、アセビ、アザレア、なんてんの実、おだまき、ハナミズキ、八重桜、モクレン、ライラック、早咲きのバラ、ボタン、クレマチス、すずらん、などなど、賑やかな咲っ振りだ。
 エイボン川にもどり半円を描く蛇行した川に沿って歩く。少し川幅は狭くなったが、両岸とも木が植えられ静かな佇まいだ。長く続いたエイボン・ドライブの道も終わり、オックスフォード・テラス(Oxford Terrace)の道の横を歩く。店も多くなり市の中心が近いことが分かる。レストランに入り昼食をとる。
 両岸がポプラ並木の川筋を過ぎると、ビクトリア・スクエアー(Victoria Square)になり,これを過ぎると古い建物に囲まれた1画を通る。またこの付近から、リバー・パンティング(River Punting)というお客を乗せた平底の小船が盛んに行き交う。何本かの橋が川を跨ぐが、渡らずに進む。観光客が橋の上から景色を楽しんでいる。
Avon River 沿いの カンタベリー・プロビンシャ
ル・ビルディング(Canterbury Provincial
Building)、スケッチ

  川の両側は大きな木で覆われ、その中の幾つかはマロニエの花だと思うが、桐の花のような形をした赤色の花を木一面に付けている。同じ木で白色のものもある。病院の前を過ぎて、サウス・ハーグレイ・パーク(South Hargley Park)に入り、植物園をエイボン川越しに外からぐるーと眺める形になる。 花は、多彩な色をした石楠花とアザレアが特に目立つ。川には沢山の鴨が戯れている。 植物園を一周近く回った所で、ノース・パークレー・パーク (North Hargley Park)のビクトリアレイク(Victoria Lake)の近くを通る。

20艘もの模型ヨットレースの最中で、大の大人がリモコンを操作し風をとらえようと必死だ。うまく風をとらえるとすいすいと進む。見ていても結構面白い。
ノース・ハーグレー・パークからエイボン川を跨ぎアーマー・ストリート(Armagh St)に出るゲイトで、中流域のウォーキングを終えた。
Avon River 越しの ボタニック・ガーデン
(Botanic Garden:植物園), スケッチ
 
 このコースは、エイトのボート練習をしている広い川幅から、リバー・パンティングの小船が行き交う狭い川幅までの間、ウォーキングの道はほとんど途切れることがなく続いており、街の中でありながら静かなゆったりとした歩きを楽しむことができた。



B上流域(上流に向かって歩く)

North Hargley Park Gate -(40min)Mona Vale -(50min)Riccarton Bush -(50min)University ofCanterbury -(20min)Ilam Park -(1h 20min ) Staveley St. と Nortons Rd の交差 / Total 4h(スケッチ時間含まず)

乗り物
     ・North Hargley Park Gateは市中から徒歩、
      ・Stavely St は市中心からバス21番 
  

歩いた日 2002年11月18日

 時々雨交じりの強い風が吹く冬のような天気のなかB&Bを出る。 ノース・ハーグレー・パーク( North Hargley Park)の アーマー・ストリート(ArmaghSt) に面したゲイトから、エイボン川を挟んで公園を左に見て歩き出す。大きな木の間からいくつものサッカー場とゴルフ場が見える。ぐるっと半周した所にミルブロック・りザーブ(MilblockReserve)という小さな公園があるが、ここは見るべきものはなかった。
 フェンダルトン・ロード(Fendalton Rd)が交差する所に出て、エイボン川沿いの道は無くなる。庭が有名な観光名所 モナ・ベイル(Mona Vale)に行くのに、、遠回りしてフェンダルトン・ロード( Fendalton Rd )を遡り、北の入口から入る。入口から道沿いに小川が流れるがワイララパ・ストリーム(Wairarapa Stream)という別の川で、モナ・ベイル(Mona Vale)の敷地内でエイボン川に合流する。
Mona Vale の北門近く。敷地内でAvon River に
合流する Wairarapa Stream、 スケッチ

 広い庭に出、邸宅があり、その前には エイボン川が池のよう広がっている。沢山の鴨が戯れる。バスで来た観光客が多い。石楠花がほぼ終わり、バラが咲き出している。
 エイボン川から離れ、邸内を通り抜け、マタイ・ストリート(Matai St)を西に歩く。ストラベン・ロード(Straven Rd)を横切り、細い道を更に西に歩くと、リッカートン・ブッシュ(Riccarton Bush)公園に出て、またエイボン・リバー 沿いの歩道になる。この辺りの川幅はもう 4m 程度しかない。公園には コロニアル・カッテイジ(Colonial Cottage)という1844年に建てられた美しい歴史建造物がある。更にここにはカヒカテア・ループ・トラック(Kahikatea Loop Track)という、ニュージーランドのオリジナルな林が残された中に、周遊歩道がある。15分程で歩ける。小鳥が多いとパンフレットに書いてあるが、風が強く寒いせいか1羽も見ず。
 リッカートン・ブッシュからユニバーシティー・オブ・カンタベリー(University of Canterbury)へ来る間は、またエイボン川から離れる。直角に何本かの道を曲がり、西へ進むと、広い敷地に立派な建物が点在する大学の構内に出る。南側が庭園風の緑地で、再びエイボン川の流れる川沿いの道になる。約3mほどの川幅だが、綺麗に整備されている。
University of Canterbury 大学構内の Avon
River、スケッチ 

 大学を出ると、そこに、「No Golf」 と書かれ立て札と小さな建物があるだけで、他に何もないとてつもなく大きな全面芝のグランドが現われる。アイラム・スポーツ・グランド(Ilam SportsGround) という名前だ。日本がラグビーで相手にならないのもうなずける。 
 このグランドの南のエイボン川 沿いが公園になっていて、石楠花の木が驚くほど沢山有る。植物園よりずっと多い。残念ながらほとんど花は終わっていたが、花時はきっと素晴らしいに違いない。今までこの公園を紹介するパンフレットを見ていないのが不思議と思い、後々注意して捜してみたが、やはりどこにもそれらしいものはなかった。
 エイボン川は大分小さくなり、水も濁ってきて川らしいのを見たのはここまでであった。
Ilam Park 内のAvon River

 この公園を出て直ぐの所で、橋の上から幅2mくらいのエイボン川を見た後、川は住宅の間には入り、それを最後に捜しだせなかった。川を見つけようと、更に西に向かって歩いた。通りを色々歩いたが、その中でパーク・ストーン・アベニュー(Park Stone Av)に面する家の庭は特に綺麗だった。道の両側の草花や植木やレイアウトにそれぞれ個性があり、良く手入れされていて、道を歩きながら外から見るだけだが、美しい庭を楽しむことができた。
スタべりー・ストリート(Stavery St)まで来てエイボン川を探すのを諦め、バスに乗り、市中に戻った。

 どんより曇った空で、風が強く寒い中でのウォーキングだったが、エイボンリ川沿いの各所に落ちついた公園があり、変化のある歩きができた。車道を時々歩かねばならなかったが、多くは住宅地で車も少なく、終始静かな雰囲気の中を歩くことができた。エイボン川の源流ポイントが分からなかったのが、ちょっと残念だった。



ハルスウェル・クオリー(Halswell Quarry )

 クライストチャーチ市の西南方向、約10Kmの所にある公園。市の博物館の建物の石などに使った昔の大きな石切り場で、跡地をそのまま活かし、自然公園にしたユニークなもの。石きり場跡の崖上を歩くコースや農場の岡を歩くショートコースなどがあり、石きり場の生活を再現した部屋なども見られる。姉妹都市の庭園もあり、日本からは倉敷から送られた日本庭園がある。庭園はまだ新しい。是非行く所でもないが、変った所として紹介する。

インターネット情報
  *リンク 
   ・Christchurch 市の広報(英) :Halswell Quarry Park

現地で入手する情報
 市の広報パンフレット、ハルスウェル・クオリーの情報全般が載っている。

交通:市中心からバス7番 Halswell / Kennedy's Bush 行き終点

歩いた日 :2002年11月21日

 バスは小学校前に止まった。日本の過疎地にあるような小さな学校でかわいらしい。ここからケネディーズ・ブッシュ・ロード(Kennedy's Bush Road)を約1kmほど歩く。この辺りは農場で、人家はなくなる。崖が見え、回りに公園が広がる。公園入口にビジター・センターがあり、博物館
にもなっている。

 歩こうと思って来たが、Mieが風邪気味で調子が悪い。石切り場の中にある池まで行って引き返す。この池の周りが石を切った崖になり、その上をリム・トラック(Rim Track)というウォーキングコースになっている。高さ100M前後でアルプスの山も良く見え、回ってくるのに40分程度かかるそうだ。石切り場の向い側の広場に 6つ の姉妹都市の庭園が造られており、日本からは倉敷市から送られた日本庭園がある。立派な庭だが1999年から工事が始まったとあり、まだ新しい。木や植物が大きく育てば良くなると思う。
 この庭園の外側が岡になっていて、牧草地のようだ。ここにもファーム・ウォーク(Farm Walk)というウォーキングの道が作られている。40分程度で一周できるようだ。
Farm Walk の岡, スケッチ



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