シャーフベルグ山頂 から サンクト・ギルゲン
 (Schafbergspitze to St. Gilgen)


小さな蒸気機関車が満員の乗客を乗せて1200mの標高差を40分ほどかけて登ると、シャーフベルグ山の頂上直下に着く。
映画、サウンド・オブ・ミュージックの冒頭の牧場(アルム)のシーンが撮影された山なので、頂上は広々とした牧場の山かと勝手にイメージを膨らませてしまっていたせいか、こじんまりした頂上なのには驚いた。頂上でのびのびと寝転がって景色を堪能して、と思っていたが、頂上駅を下りて直ぐ目の前の山頂ホテルまで登ると、反対側は切り立った崖で、その辺を散策するスペースも無く、景色を眺めた後は、もう下るだけであった。

色々なハイキングトレイルがあるようです。最も一般的なトレイルは、ヴォルフガング湖を正面にみながら下り始め、途中左に折れてサンクト・ヴォルフガングの町に下りる約2時間半のコースのようです。私達は、途中右に折れ、泊まっている町・サンクト・ギルゲンに直接行く道を下りることにしました(ちゃんとした地図を持たず、これが大失敗)。

面白そうなのは、頂上駅と反対側の西に進んでから北側の崖下に回り、幾つかの池を通ってサンクト・ヴォルフガングの町に下りる約4時間のトレイルがあるようです。現地のパンフレットには、難しさはモデレート(Moderate/普通)となっていました。

  インターネット情報;
 *船と登山鉄道(独)
 (Wolfgangseeschiffahrt & Schafbergbahn)


  歩いた日;2006年7月5日
  コース;
Schaberg山頂駅-(10min)Schafberg山頂ー(45min) 中間駅・Schafbergalm-(10min) 分岐・Naturfreundehtt-(2h30min) Winkl-(25min) Furberg-(45min) St.Gilgen   

[合計4h45min  登り60m 下り1240m 最高標高1782m] 

(注)分岐からは「間違い道」を歩いているので参考時間とします。正規はもっと短い時間で歩けるはずです。   


頂上駅に着いた蒸気機関車

サンクト・ギルゲン(St Gilgen)に宿をとったので、サンクト・ヴォルフガングの登山鉄道乗り場・シャーフベルグバーンホフ(Schafbergbahnhof)まで船で行く。

船を下りるとマッチ箱のような小さな客車を繋いだ蒸気機関車が待っていて、身動きできないほどの満員の客を乗せて発車した。登山の恰好をした我々は圧倒的な少数派。子供ずれなどの観光派が主流。
最初は樹林の中を、やがて牧場の急勾配を機関車は結構力強く登って行く。遠くにダハシュタイン山魂の白い山が見え、眼下にヴォルフガング湖(Wolfgangsee)が広がる。
中間駅・シャーフベルグアルムで下りる人もいて、やっと身動きできるようになる。中間駅から頂上まで歩いて登るようだ。

蒸気機関車は40分ほどで頂上駅に着く。下りも登山鉄道を利用する人は、下りて直ぐ乗車予約の手続きをしておく必要があるようです。

シャーフベルグ山頂からの展望          拡大→

この駅から頂上に建っているホテルめがけて約10分の登り。ホテルの裏手は柵があり、崖になっている。崖の先端部分にはレストランの小屋が建っている。風で飛ばされないのが不思議な感じだ。

柵越しに見る景色は、いくつもの湖が見え、なかなかのもの。
ただのんびり座っていられる場所も無いので、早々に下りの歩きを始めることにする。

歩き始めは、ホテルと頂上駅をつなぐ広い道を下る。途中、サンクト・ヴォルフガングとサンクトギルゲンの標識がある所をヴォルフガング湖を正面にして下り始める(頂上駅を左に見て下りる)。一帯は樹木一つ無い牧場で、展望と高山植物の花を楽しみながら歩けます。
下り始めて暫くすると、中間駅・シャーフベルグアルム駅の建物が見えるようになる。

下り始め 下に中間駅・シャーフベルグ駅が見え始める


途中登山鉄道の線路を横切ります。蒸気機関車が汽笛を鳴らしながらのんびりと近づいてきました。中間駅のレストランのテラスの前を通り抜けると広い道になり、数軒の山小屋が並ぶNaturfreundehttを過ぎて分岐にでる。ここに、左矢印サンクト・ヴォルフガング、右矢印サンクト・ギルゲンの大きな標識があります。

    登山鉄道の蒸気機関車が下りてきた 分岐から頂上を振り返る    

サンクト・ギルゲン近く、
シャーフベルグ山を振り返る

右矢印の先に砂利が敷かれた車道が見えこれに入る。直ぐに樹林帯に入って視界の利かないジグザグ道路がずーと続く。おかしいなーとは思っても、ちゃんとした地図を持たない悲しさ、下りていく方向は間違ってなさそうなので、その内トレイルの入り口にぶつかるはず、などと考えて下る。全く標識も無く完全に違った道と断定した時には1/3以上も下りた辺りでもう修正不可能。大回りしながらのつまらない道を長時間歩くはめになり、Mieは完全にお冠。分岐からの入り方を間違えたらしい。ちゃんとしたトレイルがあったはずなのだが、、、どう間違えたかを説明できないのがつらい。

とにもかくにもヴィンクル(Winkl)の集落まで下りてきて、そこからさらに水泳客でいっぱいのファーベルク(Furberg)を通り、無事サンクト・ギルゲンのホテルにたどり着いた。分岐から3時間半もかかっていた。


分岐から下を見た感じでは、サンクト・ヴォルフガングへ下りる道も樹林帯に入るので見晴らしはあまり良くないと思う。、頂上からの牧場の歩きを終えたなら、頑張らずに、中間駅から登山鉄道に乗ってサンクト・ウォルフガングに下りるのが賢いようです。




「ゴーザウゼーから奥ゴーザウゼー」へ進む →