ネットワークの機能には、データを転送する通信機能と、転送データを利用するためのいろいろなサービスを提供するサーバ機能、サービスを利用するクライアント機能があり、そのためのハードウェア、ソフトウェアがある。
コンピュータで扱うデータには、数字や文字のほかに画像や音声などがあり、これらはすべて電気的な信号として扱われる。この電気信号を伝えることがデータ通信である。
コンピュータ内部の電気信号は非常に弱いため、データ通信時は、コンビュ一夕内部とは異なる信号に変換してケーブルに流す必要がある。この通信用の信号は、通信アダプタなどの通信用のハードウェアによって作られる。データの受信側は、同じようにハードウェアによって、受け取った信号を再びコンピュータの信号に変換する。
ただし、受信側が受け取る体制になっていないときにデータを送っても通信はうまくいかない。また、信号が正しく届いたかどうかを検査し、もし誤りがあればもう一度繰り返すような制御も必要となる。このような制御を管理するのが通信用ソフトウェアである。
電話の場合は、相手と電話回線がつながってから会話をし、電話を切るまで回線を占有する。複数のコンピュータが回線を共有しながらデータ通信を行う場合には、この方法では効率が悪くなるため、データをこまぎれにして、相手との接続を意識せずにネットワークに流すパケット交換という方法がよく用いらる。
送信データは一定の大きさに分けられ、宛て先と、元に戻すときの順番の情報がそれぞれにつけられる。これをパケット(小包)という。ばらばらにパケット化されたデータは、ネットワーク上の交換機に渡される。交換機はそのときに空いている回線を使って各パケットを独自に転送するので、すべてのパケットが同じ回線を通るとは限らない。
パケット交換は、違う宛て先のパケットを一本の回線に流し、回線を無駄なく共有することができる。また、中継する交換機に蓄積しながら転送するので信頼性も高くなる。ただし、パケットが行方不明になったり、データ量が多い場合などに遅延が起こりやすくなる。
データはネットワーク上をビット単位で伝送される。1ビットは、1か0(ONかOFF)の二種類の情報を表すことができる量で、ネットワークでは電圧の高低で1と0を区別する。
伝送速度は、bps(bits per second)を単位として表す。bpsは1秒間に送信できるビット数のことで、この値が高いほど高速に伝送できるネットワークであることになる。
伝送方式
伝送方式とは、情報を相手のノードに伝える方法であり、信号をそのまま伝送するベースバンド方式と、信号を変調して伝送するブロードバンド方式がある。現在、LANの主流となっているイーサネットでは、ベ−スパンド方式が採用されている。
(1)べ一スパンド(BaseBand)方式
ベースバンド方式は、送りたい信号の波形を変調せず(周波数帯域を変えず)に、そのまま電気信号や光信号に変換して伝送する方式。ディジタル信号をそのまま0と1に対応させた電気信号の波形で伝送するのもこの方式に該当する。この方式では1つの伝送路に1種類の信号しか送信できないが、比較的簡単な技術で高速伝送が実現できる点が特徴である。しかし、ノイズなどの影響を受けやすく、長距離通信に不向きである。
(2)ブロードバンド(BroadBand)方式
ブロードバンド方式は、送りたい信号の波形を変調(周波数帯域を変更)し、搬送波に乗せて送るアナログ伝送方式。変調する際に、複数の信号を多重することができる。変復調器(モデム)を使い、信号を高周波のアナログ搬送波(キャリア)に変調して伝送する。搬送波を少しずつずらすことにより1本のケーブルで、データ、音声、画像などの異なる種類の情報を、異なる速度で伝送することができる。ブロードバンド方式は長距離伝送に適しているという利点もあり、LANの伝送路としても重要な方式となっているが、モデムや端末のインタフェース装置が高価なこともあり、現在のところLANの伝送方式としてはベースバンド方式が主流となっている。
イーサネットの規格
最も普及しているLANの形態であるイーサネットの規格は伝送速度によって大きく3つに分けられる。
(1)イーサネット
イーサネットはIEEE802.3委員会によって標準化された最も普及しているLAN。アクセス方式にCSMA/CD方式を採用している。もともとはUNIXなどのワークステーションを中心に使われていた高速ネットワークであり、現在は、ツィストペアケーブルである10BASE−Tが広く使用されており、最大10Mbit/Sの伝送速度、最長100mの伝送距離でスター型LANを形成する。
(2)ファーストイーサネット
1995年に規格が制定されたイーサネット規格の1つ。基本的な原理はイーサネットと同様であるが、伝送速度が最大100Mbit/Sまで高められている。ファーストイーサネットには、ツィストペアケーブルを利用した100BASE-Tと光ファィバを利用した100BASE-FXがある。100BASE-T用の機器はデュアルスピードハブのように10BASE-Tと互換性のあるものが多く、1つのネットワークに10BASE-Tと100BASE-Tを混在させることも可能である。
(3)ギガビットイーサネット
イーサネット、ファーストイーサネットの延長線上にあるデータ伝送速度1Gbit/Sの高速LANの規格。光ファィバーケーブルを使用する1000BASE-LXと1000BASE-SX、2対のシールド付き平衡ケーブルを使用する1000BASE-CX、4対のツィストペアケーブルを使用する1000BASE-Tがある。1000BASE-Tは10BASE-Tおよび100BASE-Tと互換性のあるUTPカテゴリー5を使用している。最大伝送距離は、1000BASE-LXの場合、マルチモード光ファィバケーブルで550m、シングルモード光ファィバケーブルで5km。1000BASE-SXではマルチモード光ファィバケーブルのみが使用され220〜550mである。また、1000BASE-CXの最大伝送距離は約25mと短く、1000BASE-Tは10BASE-T、100BASE-Tと同様に約100mである。
バス型
バス型LANは、端末装置が1本ケーブルとそれから分岐したケーブルで構成されるLANであり、1本の伝送路でつながれるネットワーク形態である。少ないケーブルでLANを構築できる点はメリットであるが、ネットワークの伝送路の一部に障害が発生した場合、ネットワーク全体に影響を及ぼすデメリットも存在する。バス型LANには、10BASE2や10BASE5という規格の同軸ケーブルが使用される。しかし、現在では、イーサネットのバス型LANは、ほとんど使用しておらず、同軸ケーブルも使用されていない。ケーブルの両端はターミネータで終端処理される。
スター型
ハブと呼ばれる装置を中心にコンピュータを接続するLAN。現在、最も普及しているイーサネットLANの構成はスター型である。
スター型LANは、配線中央にハブを設置し、放射状にケーブルを配線していく構成となっている。バス型LANが10BASE2や10BASE5の同軸ケーブルを使用していたのに対し、スター型LANでは10BASE−T、100BASE−Tという1990年代に規格化されたツィストペアケーブルが使用される。スター型LANは、ノード1台の障害については、サーバやハブに異常がない限りネットワークに影響を及ぼさない。また、オフィスのレイアウト変更などが生じた場合も、ハブからケーブルを外し、再度ハブに差し込むだけの簡単な作業で済む。
リング型
コンピュータをリング状に接続されるLAN。FDDI、トークンリングで使用される。
CSMA/CD方式(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)
CSMA/CDは基本的にパス型のトポロジーで利用され、現在のLANで最も多く使われているイーサネット(Ethernet)のアクセス方式として採用されている。
直訳すると、搬送波(Carrer)を検知(Sense)して多重(Mutiple)に送信(Access)し、衝突を検知(Collision Detect)する機能付き、ということになる。つまり、伝送媒体上に信号が流れているかを検知しながら、複数のコンピュータがデータを送信することができ、衝突が起きた場合それを検知する機能があるアクセス方式である。
データを送信するときのしくみは、次のようになっている。
- 伝送路にデータが流れていないかを確認(データが流れていた場合、空くまで待つ)
- データを送信開始
- データを送信しながら、コリジョン(衝突)を検知
- 送信途中でコリジョンを検知したら、送信を中断、ランダム時間待った後、初めからやり直す。
- 送信途中でコリジョンを検知しなかったら正常終了
ここでわかるように、CSMA/CDでは1本の伝送路に同時に複数のコンピュータからデータを送信することはできない。しかし、2台のコンピュータがまったく同時に伝送路にデータが流れていないかを確認したらどうでしょうか。2台とも伝送路が空いていると判断して、同時にデータの送信を始めてしまう。このような場合に衝突(コリジョン)が発生する。データ送信途中に、他のコンピュータからのデータを検知することになり、その時点でコリジョンが発生したことを知り、データ送信を中断する。データ送信を中断した後、しばらく待って送信動作を初めからやり直す。ここでの待ち時間は、各コンピュータでそのつど違う時間が設定される。もし、2台が同じ時間だけ待って再送信動作を始めたら、再びコリジョンが発生し、それが永遠に続くことになってしまう。
コリジョンはCSMA/CD方式の最大の問題点で、コリジョンを解決するためにいくつかの手段が発案されている。コリジョンの発生を抑えるために根本的にCSMA/CD方式とまったく違ったアクセス方式も開発されたが、機器が高価などの理由でCSMA/CD方式を超えるほど普及するには至っていない。その一方で、CSMA/CD方式のイーサネットは伝送速度10Mbpsから100Mbps、1Gbpsと順調に開発され、今後もLANの主流であり続けると予想される。
CSMA/CD方式を使用する限りコリジョンの発生を根本的に解決することはできないが、現在のところスイッチングハブがコリジョン対策として非常に有効な手段になっている。
トークンパッシング方式(Token Passing)
トークンパッシング方式は、リング型のトポロジーで使用され、アイ・ピー・工ム株式会社(lBM)のトークンリングで使用されている。
リング状の伝送媒体をトークンと呼ばれる送信権が循環していて、データを送信したいコンピュータは、トークンを獲得して、トークンの後にデータを付けて送信する方式のことである。データが付随していないトークンはフリートークン、データが付随しているトークンはビジートークンと呼ばれる。
データを送信したい場合、循環しているフリートークンを獲得して、トークンをピジートークンに変え、送信先コンピュータのアドレスを記入し、データを付けて送信する。データを受信したコンピュータは、ビジートークンに受信済マークを付けて伝送路に流す。
ピジートークンは、リングを1周して送信元まで戻り、送信元はピジートークンをフリートークンに戻して、伝送路に流す。
LANで最も普及しているのがEthernetで、その規格はIEEE802.3によって標準化されている。まず、IEEEであるが、これはInstitute of Electrical and Electronic Engineers(米国の電気電子学会) のことで、その802.3標準化委員会がEthernetの標準化を行っている。
アクセス制御方式としてCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detecttion)はケーブル上に送信データがないことを確認してからデータを送出し、データの衝突を検出したときはしばらく時間をおいて再送信する方式。
イーサネット上ではデータが流れているが、実際には0や1が流れているわけではない。電圧がパルス状になって変化していてその電圧の形状からイーサネットの取り決めで0と1が定められている。イーサネットのパケットの形は下図のようになっている。先頭はプリアンブル部といって、パケットの先頭のデータがなんらかの理由で落ちても宛先アドレス部からは正しく取り込めるように1と0が交互に出て来て最後に11と1が連続すればその後からはパケットの本体部となるようになっている。
イーサネットはそこに接続しているコンピュータ等がすべての流れるパケットを取り込むので、そのため、先頭に宛先のアドレスを見、それが自分宛でなければ読み飛ばせば良いようになっている。宛先と発信元のイーサネットアドレスの次に続く2バイトはデータ部にあるデータがどのようなプロトコル (第3層のネットワーク層のプロトコル)であるかを表している。
イーサネットのデータ部はフレームと呼ばれ、最短が46バイトで最長は1500バイトである。下図のようにデータ部またはPADのPADは、送るIPパケット等が短くて46バイトに満たない時に 0000等で埋める事を示している。
プリアンブル | 宛先アドレス | 発信アドレス | データ部のタイプ | データ長 | データ部またはPAD | エラーチェック部 |
---|---|---|---|---|---|---|
8バイト(64ビット) | 6バイト | 6バイト | 2バイト | 2バイト | 46〜1500バイト | 4バイト |
0101..0111 | xxxxxx | yyyyyy | 06 | ll | zzzzzzz | cccc |
イーサネット上のパケットの中身
MACアドレス
通信機器(有線LANアダプタ、無線LANアダプタ等)一つひとつに割り振られた(製造時に割り振られた)固有の物理アドレス。
MACアドレスはパソコンやサーバーに装備されたネットワークインターフェースの識別番号。全体で48ビットの数値を8ビットずつ区切って16進数にしてそれをハイフンでつないでいる。先頭からの3バイト(24ビット)のベンダーコードと残りの3バイト(24ビット)のユーザーコード(ノード番号)の6バイト(48ビット)からなっている。12桁で表記してあり、通常「00」から始まる。
ベンダーコードはIEEEが管理、製造メーカに割り当てを行っており、ユーザーコードはネットワークカードの製造メーカが独自の重複しない番号で管理を行っている。つまり、MACアドレスは世界中で単一の物理アドレスが割り与えられている。
イーサーネットはこのアドレスを元にしてフレームの送受信を行っている。
ベンダーコード ユーザーコード 3バイト(24ビット) 3バイト(24ビット)
MACアドレスの確認方法
- Windows98,Meの場合:
- スタート→「ファイル名を指定して実行」で 「winipcfg」 を入力。
「IP設定」という画面が開く「Ethernetアダプタ情報」で▼ボタンでネットワークの接続に使っているカードを選択すると「アダプタアドレス」がMACアドレスとなる。- XP,2000の場合:
- スタート→アクセサリ→コマンドプロンプトで 「ipconfig」 を入力するかまたは
スタート→「ファイル名を指定して実行」→cmd又はcommandを入力後、「ipconfig」 を入力。
また、「/all」というオプションを付けて「ipconfig /all」というコマンドを実行すれば、「DNSサーバー」のIPアドレスも表示できる。
またはスタート→コントロールパネル→ネットワーク接続→ローカルエリア接続→サポートタグ→詳細で表示される。
「Physical Address」の項目がMACアドレスとなる。
フレーム
フレームは宛先MACアドレス、送り元MACアドレス、データ部などで構成されている。
宛先 送り元 データ
伝送路上に流されたフレームはその伝送路に接続されているすべてのコンピュータで受信され、ネットワークインターフェイスで自分宛のフレームかどうかチェックされる。
また、宛先アドレスに特別なアドレスを指定してすべてのコンピュータにデータを届ける機能もあり、ブロードキャストとよばれる。
コンテンション方式は、バス型のLANで使用されるデータ伝送方式。 このコンテンション方式では、ネットワークに接続されたコンピュータのLANボードは、常に通信回線を監視し、他のコンピュータのLANボードが通信回線上にデータを流していないときに、データを流す。通信回線にデ一タを流すことのできるコンピュータは、原則として1台で、その使用は早い者勝ちということになる。
コンピュータのLANボードが、通信回線にデータを流すと、その通信回線に接続されたすべてのコンピュ一タのLANボードに、同じデータが送られる。データを受け取ったコンピュータのLANボードは、データに付加されている宛先のMACアドレスを参照し、MACアドレスが自分宛だった場合には、そのデータを受け取るが、自分宛でない場合はそのデ一夕を廃棄する。
なお、通信回線の使用頻度が高い場合には、2台以上のコンピュータが、同時にデータを流してしまうこともあえる。このような場合、通信回線上でデータの衝突が発生し、データが正しく相手に届かないこともあるので、データの衝突が発生したときは、コンピュータのLANボードが、再度自動的にデ一夕を流すことになる。
リング型のLANで使用されるデータ伝送方式で、名前の通りネットワーク装置やコンピュータをループ状に接続している。よく使われるのはトークン(token)という送信権情報を考えて、それがループ内を走り回っており、そのトークンを捕まえた装置だけがデータを流す事ができる。このトークンを使ったネットワークは、イーサネットと双壁となる LANネットワークだったが、今ではすっかりマイナーになっている。このリング型の特徴は、トークンを持った装置だけがデータを流せるため、交通整理が簡単で目一杯データを流す事が出来る。イーサネットでは、1つの線にコンピュータ等がデータを送信するためたまたま同時にデータが送出されると衝突(collision)が送って再送せねばならず思った通りの速度が出ない事がある。 FDDIと呼ばれるネットワークもリング型である。
スイッチング方式は、スター型のLANで使用されるデータ伝送方式。 このスイッチング方式では、すべてのコンピュータのLANボードは、スイッチ機能を持ったハブなどの通信機器に直接接続される。
コンピュータのLANボードが、ハブにデ一夕を送信すると、データを受け取ったハブは、データに付加されている宛先のMACアドレスを参照して、相手コンピュータのLANポ一ドにデ一タを転送してくれる。
以上のように、スイッチング方式は、スイッチ機能を持ったハブなどの通信機器がデータの転送を制御してくれるため、通信回線上でデータの衝突が起きず、また、コンピュータのLANボードは、いつでも自由にデータの送受信ができるという利点がある。
光ケーブルを用いてLANを接続。伝送速度は100Mbps。
パケットの形式(フレームとかトークンとか呼ばれる)は大体はイーサネットと同じであるが、データ長がイーサネットでは最大1500バイトであるのに比べて、 FDDIでは4500バイトなので、ファイル転送等のロングパケットが多い場合には有利である。
FDDIがイーサネットと違う点は多いが、 1つは接続形式が2重のループ(リング型接続)だという事である。この接続形態のため、1箇所(ケーブルや装置)が故障や取り換えで切れても、残りの部分はループを再構築して稼働状態を維持できる。しかし、大きな組織を1つのFDDIで構成すると、 2箇所以上が切れると孤立する部分が出来る。そのため最近では、FDDIを複数使う事が多くなっている。
もう1つ特徴的な点はトークンリング形式を使っている点である。イーサネットはバス型接続なので、同時に送信を行うとパケットの衝突が起こる。イーサネットでは、自分の送信パケットを自分でモニタリングすることで衝突検知を行い再送をする。そのためイーサネットは、トラフィックが公称値の10Mbpsはなかなか実現出来ない。しかし、FDDIのトークンリングは、流れているトークンを確保したコンピュータしかデータが送信出来ないので、混雑時でも安定してトラフィックが流れる。
赤外線方式(infraredtransmission)
赤外線通信(lrDA)の規格。赤外線をオン/オフすることで、デジタルの0と1を表現し、データを送信している。。赤外線は無線LANなどで利用する電波よりも周波数が高い光であるため、高速な通信が可能である。半面、周波数が高いと直進性は強くなる。伝送距離が短く、送信部と受信部が向かい合っていないと通信できない。
、現時点では6つの規格がある。このうち、最も新しいのが「Giga-IR」という規格だ。従来の赤外線通信ではLEDを使っていたが、Giga-IRではオン/オフの切り替えが速いレーザーを採用するなどして、最大伝送速度を1Gbpsに高めた。
通信規格 最大伝送速度 備考 IrDA SIR 115kbps 携帯電話、玩具など IrDA MIR 1Mbps IrDA FIR 4Mbps 一部の携帯電話、デジカメなど IrDA VFIR 16Mbps IrDA UFIR 100Mbps GIGA-IR 1Gbps 2010年から商品化
電波方式
無線LANの場合、各端末にはネットワークカードの代わりに無線LAN力一ドが必要である。ネットワークカードと異なり、無線LANカードは電波を受けるためのアンテナが内蔵されている。無線LANカードには、ノートパソコンなどの内蔵用カードあるいは増設カードのほかに、USB接続で使えるものなどがある。
もう1つ必要なものがアクセスポイント(Access Point)」と呼ばれる機器である。無線LANアクセスポイント(ベースステーションと呼ばれる場合もある)。
このアクセスポイントが端末同士の間を接続する電波中継機になり、有線LANと接続する部分になる。無線LANとはいっても、全てを無線LANで構築することは難しく、基幹ネットワークやインターネットとの接続部分は、ADSLでも光ファイバーでもCATVでもISDNでも有線になる。そこで、有線LANと無線LANを接続する機械が必要になる。
アクセスポイントには大きく分けるとブリッジタイプとルータタイプの2種類がある。ブリッジタイプは単純にデータの中継のみを行う機械で、有線LANでいうところのハブ(Hub)に相当するものである。ルータタイプはルーティング機能を持っていて、有線LANでいうところのルータに相当するものになる。
無線LANカードにもアクセスポイントにも、どちらもアンテナが組み込まれている。このアンテナから電波を発射し、そしてアンテナで電波を受けて通信を行う。送信用と受信用のアンテナがあるわけではなく、1つのアンテナを使つて送受信することができる。
無線LANには2つのモードがある。1つは「アドホックモード」といい、アクセスポイントを中継しないで直接機器同士が通信を行うモードになる。アドホックモードを使った場合、同時に2台以上のコンピュータと通信をすることができない。もう1つは「インフラストラクチャモード」といい、アクセスポイントを中継して通信を行うモードである。複数のコンピュータと同時に通信することができる。無線LANを使う場合はこちらが一般的である。
インフラストラクチャモードで複数のコンピュータが同じアクセスポイントに接続する場合、全てのコンピュータが同じ周波数の電波を使うことになる。そのため、混信が起きないように、1度に1台のコンピュータしかデータを送受信できない。そこで使われているのが、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式と呼ばれる方式である。
CSMA/CA方式は、CSMA/CD方式と非常によく似ている。CSMA/CDが、「CD」すなわち「Collision Detection」(衝突検知)方式なのに対し、CSMA/CAは「CA」つまり「Collision Avoidance」(衝突回避)方式になっている。
無線LANではコリジョンを検出することができない。そこで、コリジョンを検知する代わりに、通信路が一定の時間以上空いていることを確認してからデータを送信するようになっている。つまり、Carrier Senseを行つたときに誰も通信を行っていないことが確認できたら、一定時間待ってからデータを送信するという仕組みである。この待ち時間は最小限の決められた時間にランダムな待ち時間を加えた時間になる。こうすることによって、あるコンピュータが通信を終えた直後に、複数のコンピュータが一斉にデータを送信し、コリジョンが発生してしまうことがないようになっているのである。
また、無線LANでは実際にデータが正しく送信されたかどうかわからない。そこで、アクセスポイントはコンピュータからのデータを正しく受信できたら、ACK(Acknowledge)信号と呼ばれる信号をそのコンピュータに送る。データを送ったコンピュータはACK信号を受け取れなかったら、何らかの理由で正しくデータを送ることができなかったと判断し、もう一度データの送信を行うようになっている。
電波法に基づく小電力データ通信システムの無線局の無線設備に該当するため、免許は不要である。
屋内では最大約100mまで受信可能。50mでは10台以内で接続。
ネットワークをのぞかれないために、ユーティリティソフト上での設定が用意されている。一つは、無線アクセスポイントに通信できる機器固有の番号「MACアドレス」を記憶させる方法。
もう一つは送受信するデータを暗号化して傍受されても読まれないようにする「WEP」という方法。通常、アクセスポイントのユーティリティソフトでこの種の設定ができる。
最近では、各無線LAN規格単独のものだけでなく、複数もしくはすべての規格を扱える機器も増えている。
また更に、異なる周波数帯を使用する無線規格(11a,11g)を同時に使用できる機器もある。
複数の無線LAN規格を扱えるメリットは速度で、11aでは独立した4ch、11gでは3chが電波干渉なく使用でき、混信の無い周波数帯の無線LAN規格を利用するように設定すれば、常に快適な通信環境を維持できる。
さらに、同時使用(通信)ができる機種の場合、例えば11gだけだと、2つの機器を同時に接続した場合、規格値20Mbpsの速度を半分ずつシェアしなければならないの対し、11aを同時に使用できれば、2つの機器が20Mbpsの速度をそれぞれ専有できる。
IEEE802.11b IEEE802.11g IEEE802.11a IEEE802.11n IEEE802.11ac IEEE802.11ax 使用周波数帯 2.4GHz帯 2.4GHz帯 5.2GHz帯 2.4GHz/5.2GH帯 5.2GHz帯 2.4GHz帯/5.2GHz帯/6GHz帯 同時使用チャンネル数 4 3 19 2/9 チャンネル数 14 13 19 14/19 3/19/ 24 チャンネル幅 22MHz 20MHz 20MHz 20/40MHz 80/160MHz 80/160MHz 伝送速度 11/5.5/2/1
Mbps54/48/36/
24/18/12/
9/6Mbps54/48/36/
24/18/12/
9/6Mbps600Mbps 6.9Gbps 9.6Gbps 伝送技術 DS-SS
(スペクトラム拡散・直接拡散)方式OFDM
(直交周波数分割多重)方式64QAM OFDM
(直交周波数分割多重)方式256QAM OFDM
(直交周波数分割多重)方式CCK、DSSS、OFDM、1024QAM OFDMA、MIMO アクセス制御 CSMA/CA 暗号化 WEP TKIP(WPA) AES(WPA2) WEP WPA2 WPA3 通信距離 屋内:約25m 屋内:約100m 屋外:300m 屋内:約100m
屋外:使用不可5.2GHz帯/6GHz帯
屋外:使用不可利点 最も普及している規格。通常、無線LANといえばこの規格を指す。異メーカー製品の相互接続、通信速度や安定性などの課題も解消され、価格もこなれてきている。ノートパソコンへの搭載が進んでいるほか、ホットスポットでも使える。 11bと相互接続が可能。機器の価格が安い。速度は低下するが、ほぼ11bと同じ距離まで電波が届く。機器の価格も11aより安価。11b用の外付けアンテナをそのまま流用できる。 室内利用に関しては専用の周波数なので、他機器の混信や干渉を受けにくい。11b無線LANの環境に追加・共用しても影響を受けない。規格確定から時間がたっているので製品も安定している 遠距離でも安定 遠距離でも安定、電波の干渉も少ない 6GHz帯なら、DFS(Dynamic Frequency Selection)の影響も受けないので切断や速度低下の心配が無い
チャネル数が増えたことで、混雑を回避でき、より快適な通信が可能問題点 高画質動画を転送するには速度が足りない。電子レンジ、Bluetooth機器と干渉して速度が落ちることがある。オフィス街や集合住宅などではチャンネルが足りなくなる可能性もある。 11bと同様、Bluetoothや、他の2.4GHz帯の電波を使用する。無線AV家電などと電波干渉がある。距離が近い場合の通信速度は11aに劣る。11b機器と混在させると速度が落ちる。 11b機器と互換性がなく、相互に通信できない。高い周波数を使ってるため、電波の減衰が大きく11bに比べると電波が届かないといわれる。機器の価格が高め。あまり普及していない。 電波法により屋外での使用ができない場合がある 2.4GHz帯や5GHz帯に比べて、電波の届く距離が短く、壁などで遮られやすくなる
主な無線LANチップ ベンダー 型番 周波数帯 MIMO構成 最大データレート(送信/受信) Atheros AR5008E-3NX 2.4GHz/5GHz 3×3 300Mbps/300Mbps AR5008E-3NG 2.4GHz 3×3 300Mbps/300Mbps AR9280 2.4GHz/5GHz 2×2 300Mbps/300Mbps AR9281 2.4GHz 1×2 150Mbps/300Mbps Broadcom BCM4321/2055 2.4GHz/5GHz 2×2 270Mbps/270Mbps Intel 4965AGN 2.4GHz/5GHz 2×3 200Mbps/300Mbps WiFi Link 5100 2.4GHz/5GHz 1×2 150Mbps/300Mbps WiFi Link 5300 2.4GHz/5GHz 3×3 450Mbps/450Mbps
MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)
複数のアンテナを使って通信速度を向上させる。
アンテナ本数 最大通信速度 1本 433Mbps 2本 867Mbps 3本 1300Mbps 4本 1733Mbps
URLは「http://WWW.mickey-son.co.jp/index.htm」のように記述するが、これを正確に書くと「http://www.mickey-son.co.jp:80/index.htm」となる。この「:80」の部分がポート番号を表している。また、ポート番号を何も記述していないと、HTTPのポート番号である80番が記入されたとみなされるようになっている。
Webサーバ
このリクエストメッセージに記載されている情報の中に、どういったデータが欲しいかということが記述されていて、リクエストメッセージを受け取ったWebサーバは自分の中に保存ざれているデータの中から目的のデータを探し出す。
データを探し出したら、WebサーバはWebブラウザに対してレスポンスメッセージを送る。このレスポンスメッセージの中に目的のデータが含まれていて、受けとったWebブラウザはそれを画面に表示させるのである。
このとき使われるリクエストメッセージ、レスポンスメッセージはそれぞれ「ヘッダ」と「ボディ」と呼ばれるデータで構成されている。ヘッダ部分がサーバの情報などが記入されているところで、ボディ部分に実際のメッセージ(ページのデータなど)が入っていると考えればよい。
リクエストメッセージに対してレスポンスメッセージが返ってくるのであるが、このやりとりは1つのファイルに対して1回ずつ行われる。例えばページの中にたくさんの画像が入っているなどして、1つのページが複数のファイルから構成されていた場合、それぞれのファイル1つずつに対してこういった手順が繰り返されることになる。
ヘッダにはさまざまな情報が記載されている。使用しているブラウザを表すUSer−Agent情報もヘッダに記載される情報の1つである。
これらのざまざまな情報を使って、どのような人がページを見にきたのかといったことを分析するのが、アクセス解析といわれるものである。
たとえば、User−Agentに善かれているブラウザを判定することによって、そのWebサーバにアクセスしてきた人がどんなブラウザを使っているのかがわかる。
これを応用して、例えば同じi−modeでのアクセスしか受け付けないようなWebページを作ったり、同じURLでもコンピュータでアクセスしたときはコンピュータ用のページ、携帯からアクセスしたときは携帯用のページを表示させたりすることもできる。
こういったやりとりが1つのページを表示させるごとに行われ、その都度通信は一度途切れる。つまり、同じWebブラウザから同じWebサーバに対して連続してアクセスしても、HTTPの仕様上は、それは連続した通信とはみなされない。
このようにHTTPでは、前の通信の状態を保持するしくみがない。このような方式をステートレス(Stateless)な通信という。
ステートレスな通信は、しくみが単純なぶん実装も簡単であるが、前の通信との関連性がないと不便でしかたない。例えば、会員制のページでユーザIDとパスワードを入力しないとアクセスできないようなページを作った場合、ページを移動するごとにユーザIDとパスワードを入力しなければならなくなってしう。
こういう問題を解決するのが、Cookieである。Cookieを利用しているWebサーバにブラウザがアクセスしたとき、サーバはレスポンスメッセージのヘッダ中にCookie情報を入れてブラウザに送信する。これをCookieの発行といいう。Webブラウザは、ここで発行されたCookieを自分のコンピュータ内のハードディスクに保存し、次に同じサーバや同じURLにアクセスするときに、保存してあるCookieデータを送り返す。
WebサーバがCookieを発行するときには、SessionIDなどを発行する。再度Webサーバがアクセスを受けたときに、渡されたCookieの中にSessionIDが書かれていたら、どのSessionの続きなのかWebサーバ側で区別することができる。このようにして、ステートレスなHTTPでセッションの管理が実現されている。
Cookie情報はWeb上をそのまま流れるため、通信を盗み見ようと思う人がいると、中身を見られてしまう。そこで、Cookie情報にはSessionIDなど、セッション情報だけを入れるようにし、個人情報は一切入れないようにしているのが普通である。
共有データを一括管理してクライアントに公開する機能
ファイルサーバ
ファイルサーバーは、自分のハードディスクにあるファイルを公開し、ユーザーがネットワーク経由で閲覧、操作、編集できるようにするもの。これを実現する機能はいくつかあるが、LANではWindowsが備える「共有」機能を使うことが多い。
共有機能では、ユーザーは「マイネットワーク」などを開くだけで、自分のファイルと同様に、サーバーに置かれた共有ファイルを利用できる。また、ファイルを取り出す作業はサーバーが代行するため、例えばWindows 98/Meパソコンからでも、本来98/Meが扱えないファイルシステム「NTFS」で管理されたXPサーバー上のファイルにアクセスできる。
プリンタをネットワーク上で共有する機能
プリントサーバ
プリンターサーバーは、1台のプリンターを複数のクライアントパソコンから使えるようにするもの。クライアントで印刷を実行すると、それぞれのデータがいったんプリンターサーバーのハードディスクに蓄えられ、順にプリンターに送り出される仕組みだ。Windows 98/Me/XPのパソコンでも標準搭載されている共有機能でプリンターサーバー機能を実現することができる。
プリンター自身がプリンターサーバーの機能を備えるようになってきている。
データベースサーバ
大量の共有データを格納したデータベースを持ち、クライアントに提供する機能
今の主流は、表(テーブル)形式のデータを関連付けて操作する「リレーショナル型データベース(RDB)」である。例えばユーザーの検索要求(クエリー)に従って、売上テーブルや支店テーブルなどにあるデータから各支店の売上一覧を表示できる。
代表的なRDBサーバー製品としては、マイクロソフトの「SQL Server」や日本オラクルの「Oracle」などがある。ちなみ、SQLとはもともと、データベースを操作してデータの追加や変更、削除、検索などの処理を行うために利用される、標準的なデータベース言語の名前である。
通信サーバ
クライアント間の通信を制御する
メールサーバ
電子メールの蓄積や配信、利用者のメールアドレスの管理などを行う
メールサーバには、SMTPサーバとPOPサーバの2つがあり、SMTPサーバは送信用、POPサーバは受信用である。メールは送信者のメールソフトー送信者側SMTPサーバー受信者側POPサーバと転送され、POPサーバで一時スプールファイルに保管される。これは、受信者のコンピュータが常に電源ONとは限らないからで、受信者は好きなときにメールソフトを使って、スプールファイルから自分宛てのメールを取り出すことができる。
メールサーバには、メールを配信する途中でエラーが起こった場合、差出人アドレスにエラーメールを送信する機能を持っている。
メールアドレスは、「aaa@bb.cc.jp」のように必ず@アットマークがついているが、その右側、「bb.cc.jp」がドメイン名である。左側「aaa」がPOPサーバに登録されているユーザアカウントである。「xxx@yy.zz.jp」から「aaa@bb.cc.jp」にメールを送信した場合、次のようにしてメールは配信される。
「yy.zz.jp」のSMTPサーバ名が「smtp.yy.zz.jp」 「bb.cc.jp」のPOPサーバ名が「pop.bb.cc.jp」 とする。
このとき、メールの宛先アドレスを間違って書いてしまうとどうなるであろうか。アドレスの間違いには2とおりある。
まず@の右側が間違っている場合、例えば「bb.cc.jp」を「b.cc.jp」と書いてしまうと、送信側SMTPサーバ「smtp.yy.zz.jp」から「「b.cc.jp」が見つかりません」という意味のエラーメッセージが届く。
次に@の左側が間違っている場合、例えば「aaa」を「aa」と書いてしまうと、受信側POPサーバ「pop.bb.cc.jp」から「ユーザ「aa」は登録されていません」という意味のエラーメッセージが届く。
ゲートウェイサーバ
プロトコルやメッセージのフォーマト、アドレスなどを相手側のネットワーク用に変換する。
ユーザーに代わってインターネットにアクセスし、その結果をユーザーに返すサーバのこと。たとえば、朝、社員全員がニュースサイトにアクセスするようなとき、プロキシサーバは一度取ってきた情報を保管しておき、社員には保管した情報を見せる。何度も同じ情報を取りに行かなくてすむので、インターネット上の交通量を軽減させる効果もある。またファイアウォールがプロキシを兼ねることもある。インターネットと企業内のLANとの接続点に設置してやりとりを遮断し、企業内ネットワークのセキュリティを保つ。
プロキシサーバ
DHCPサーバ
ネットワーク上の個々のパソコンにIPアドレスを自動的に割り振るサーバ。
DHCPサーパを使わないと、管理者が手動で1台1台にlPアドレスを設定しなければならず、面倒だしミスも起きやすい。DHCPサーパがあれば、各ユーザーはログインのつど、サーパからIPアドレスを1つ割り当てられる。同時に、サブネットマスク(あて先が自分と同じサブネット内か否かを判断するための値)や、デフォルトゲートウェイ(異なるサブネットへの玄関口となるルー夕のlPアドレス) などの設定情報も、DHCPサーバから受け取る。ネットワーク上にWindowsMe/98/95のパソコンしかないときは、DHCPサーバは存在しない。
インターネットプロパイタヘの接続方法として最も一般的に使用されている。
コンピュータを一般電話回線またはlSDNを使ってネットワークに接続することをダイヤルアップネットワークという。電気通信事業者が提供する回線サービスを利用するネットワークという意味ではWANに似ているが、WANは異なるネットワーク同士を接続するのに対し、ダイヤルアップネットワークは、接続したネットワークの一部となり、あたかもLANで接続されたコンピュータと同様に振る舞うことができるのが特徴である。
ダイヤルアップネットワークは、出張先や自宅から職場のLANに接続するような目的で使用される。また、インターネットプロパイタに接続するためにも使用する。このように、公衆回線を介してLANやプロバイダに接続することをダイヤルアップあるいはリモートアクセスともいう。
ダイヤルアップネットワークを使用してLANに接続するためには、回線の両側にモデム、またはTA(ターミナルアダプタ)を接続することが必要である。さらに、LAN側では、不正なアクセスを防止するため、ユーザlDとパスワードをチェックする機能が必要になる。ユーザlDとパスワードをチェックしてユーザ認証を行う機能はリモートアクセスサーパ〈RAS)と呼ばれている。
また、ダイヤルアップルータを使用して、コンピュータ数台の小規模LANをダイヤルアップでインターネットに接続することもできる。
リモートアクセスサーバ(Remote Access Server)
ダイヤルアップネットワークでLANに接続する際、ユーザIDとパスワードでユーザ認証を行うのがリモートアクセスサーパ(RAS)である。
インターネットプロバイダのようにアクセスポイントがいくつもあるような場合は、ユーザ情報を1つのコンピュータで管理し、各アクセスポイントからの認証に対応できる大規模なリモートアクセスサーバシステムRADIUS(ラディウス)が利用されている。認証のほかに、ユーザのアクセス時間の詳細な記録を保存する機能も重要である。アクセス記録はログという名前のファイルに保存され、課金情報として利用されている。
リモートアクセスするユーザがそれほど多くない一般企業などでは、ルータや、モデム/TAを接続しているコンピュータでユーザ認証を行う場合もある。
ユーザ認証には、ユーザlDとパスワードを平文テキストで送信するPAPと、時号化して送信するCHAPがある。