コンピューターのハードウェア

デジタルビデオ、カメラ(Digital Video & Camera)

 原理

 CCD(電荷結合素子Charge Coupled Device)など光を検知する半導体素子を用いて画像を電気信号に変換し、被写体の映像を電子的に画像データとして記録するものである。主に静止画(スチールイメージ)用をデジタルカメラ、動画用をデジタルビデオカメラとよんで区別する。
 撮影した画像データをメモリカードに保存するタイプや、3.5インチ・フロッピーディスクやミニディスク(MD)を記録媒体に使うタイプ、内蔵メモリに保存するタイプがある。
 デジタルカメラで撮影した画像はファイルとしてパソコンのハードディスクなどに簡単に取り込むことができ、加工や伝送が容易なので、報道関係などでも普及してきている。フィルム写真と比較しても大差がないほど品質は向上してきている。
 画素数とは一つの画面の中をCCDがどの位の部屋で細かく区切られているかを数字で表したものである。一つのCCDのなかには何百万という受光素子が並べられている。最近のデジタルカメラでは130万画素や200万画素、300万画素、400万画素などがあり画素数が多いほど細かで緻密な描写の画像を撮ることができる。
総画素数」:CCD基板など撮像素子の持っている画素の総数。

有効画素数」:実際に撮影に使用される画素は周辺部を除いた部分の数をいう。周辺部はノイズが発生し易いため利用されない。
記録画素数」:最終的に保存される画素を構成する画素の数画素素数が少なくても記録される画素数を多くする特殊な構造のCCD技術で主に使われている。

 CCDの大きさも画質を決める1つの要素である。デジタルカメラのカタログを見ると、「1/1.8型CCD」や「1/2.7型CCD」という表記を見かける。この表記はCCDの大きさを表している。同じ画素数の場合、CCDが小さくなるとそれだけ受光部で受ける光の量も減り微妙な明暗の差が判別しにくくなったり、ノイズの比率も高くなるので同じ画素数であれば大きなCCDの方が画質は一般的には良いといえる。
大きさ プリントの目安 メモリー容量(フルカラー24Bitの場合) 
 30万画素  640×480ピクセル Webサイトでの利用やメールでの添付   300000x3バイト=900Kバイト
 80万画素  1024×768ピクセル  L判(写真用紙の標準サイズ)   800000x3バイト=2.4Mバイト
130万画素 1280×1024ピクセル 2L版  1300000x3バイト=3.9Mバイト
200万画素 1600×1200ピクセル 葉書  2000000x3バイト=6.0Mバイト
300万画素 2048×1536ピクセル B5  3000000x3バイト=9.0Mバイト
400万画素
2240×1680ピクセル
A4、B4  4000000x3バイト=12.0Mバイト
500万画素 2560×1920ピクセル A44、B4  5000000x3バイト=15.0Mバイト
800万画素 3250×2450ピクセル A3  8000000x3バイト=24.0Mバイト
メモリー容量(フルカラー24Bitの場合)の説明へ
ピクセルPicture Element の略。ピクセル(画素)とはコンピュータ画面上に現れるイメージの最も小さな単位のことでドットとも呼ばれている。このピクセルの数値が高いほど、より精密な画像が再現できる。
 デジカメ写真の画像サイズは、ピクセル(pixel)という単位で表する。ピクセルは、デジタル画像を表現する場合の単位で、たとえば、パソコンのディスプレイの解像度を1280×720などという場合も、単位はピクセルになる。ピクセルは日本語では画素といい、デジタルカメラのスペックで「800万画素」という場合は、最大で800万画素(3250×2450ピクセル)の画像を撮影できるという意味になる。
 光学ズームは普通のフィルムカメラにもあるズームレンズと同じで、レンズを動かし光の屈折を利用して物理的に倍率を変えて撮影する。
 一方、デジタルズームはレンズを動かすのではなく、画像データの一部分だけを切り出して大きくするものである。つまり、通常はCCD全体を一つの画像としているが、電気的にCCDの一部分を切り出して拡大している。
 光学ズームは物理的に光の屈折を利用して倍率を変えるので画質そのものは悪くなることはない。しかしデジタルズームはCCDの一部分を切り出すため拡大すればするほど画像は粗くなる。

 CCDとCMOSの違い

 デジタルカメラの撮像素子にはCCDあるいはCMOSが使用されている。それぞれ電気信号に変換する時の方式に違いはあるが、現在では技術の進歩からいずれの方式も差がなくなってきている。デジタルカメラを選ぶ際には、機能や利用日的を重視した方がよい。
 CCDは、光の強弱を各撮像素子で信号電荷に変換して、いったん蓄える。これを素子の順に読み出してまとめて電気信号として増幅する。感度が高く高品質な画像を撮影できるのが特徴で、大半のデジタルカメラはこの方式を採用している。
 CMOSは、撮像素子の情報を1画素ごとに取り出し、電気信号として増幅する。早い読み出しと省電力化が可能なほか、コストが安いなどの利点があるが半面、従来は素子の精度にばらつきが生じやすく、ノイズが出やすい欠点があった。最近ではノイズ除去など技術の向上により高品質化を実現でき、一眼レフタイプのデジタルカメラでも採用されている。
  CCD CMOS
画質 △〜○
消費電力
製造コスト X
小型化

 画像サイズの種類と用途

デジタルカメラは、用途に合わせて画像サイズを選択することが出来る。デジタルカメラの取扱説明書を参照して、下表を参考に、用途に合った画質サイズを選択し、撮影することを勧める。
画像サイズ
用途
画面表示サイズ
200dpiで印刷したときのプリントサイズ(注)
300dpiで印刷したときのプリントサイズ(注)
640×480画素
(約30万画素)
ファイルサイズが小さいため、メール送信時やホームページ作成時に適している。
VGA
約 8cm×6cm
約 5cm×4cm
800×600画素
(約48万画素)
パソコン上で画像を見るときに適している。(*1
SVGA
約 10cm×7.6cm
約 6cm×5cm
1024×768 画素
(約80万画素)
パソコン上で画像を見るときに適している。(*1
XGA
約 13cm×9cm
約 8cm×6.5cm
1280×1024 画素
(約130万画素)
ハガキサイズ以下の印刷に適している(*2
SXGA
約 16cm×13cm
約 11cm×8cm
1600×1200 画素
(約200万画素)
A5サイズ以下の印刷に適している(*2
USXGA
約 20cm×15cm
約 13cm×10cm
2048×1568 画素
(約300万画素)
A4サイズ以下の印刷に適している(*2
 
約 26cm×20cm
約 17cm×13cm
2240×1680 画素
(約400万画素)
A4サイズ以下の印刷に適している(*2
 
約 28cm×21cm
約 19cm×14cm
2560×1920 画素
(約500万画素)
A3サイズ以下の印刷に適している(*2
 
約 32cm×24cm
約 21cm×15cm
(注) dpiとは1インチあたり何個のドットを印刷するかの値となる。dpiとプリントサイズの設定は、ご使用のプリンタの取扱説明書を参照。

【参考データ】
用紙の種類
用紙のサイズ
官製はがき
100mm×148mm
A3
297mm×420mm
A4
210mm×297mm
A5
148mm×210mm
A6
105mm×148mm

上記の数値はあくまで参考値である。最適な画質を楽しむためにも、あらかじめ試す方がよい。
圧縮率を変更することにより、細部の美しさに違いが出る。より良い画質での印刷を望まれる場合、低い圧縮率での撮影を勧める。

*1 パソコンのモニタの解像度によって画像の大きさは異なる。モニタの解像度によっては画面からはみ出してしまうこともある。モニタの解像度・設定に関しては、使用のパソコンメーカーへ問い合わせること。
*2 プリンタの性能やお好みにより、適切な印刷サイズは変わってくる。大切な撮影をされる前に、事前に試す方がよい。

 解像度

 解像度の設定の目安であるが、家庭用インクジェットプリンタで印刷する場合、最大でも250dpi程で十分である。ホームページ用や画面上でスライドショーにして楽しむなどの場合には72dpiで問題ない。