BOOK  BOOK 


 強盗紳士  モーリス・ルブラン 著                    

 コナンなら絶対にホームズだろうけど、私はやっぱりルパンだったりする。両方よんでみて面白かったのはルパンだったもんなあ。

 で、「強盗紳士」とはなんぞや?でしょうが、私が初めて手にとった文庫本のタイトルがコレだったのよ!“強盗”なんて、イメージ悪いわ・・・

 原作読んだことない人でも、アルセーヌ・ルパンは知ってるよね?ちなみに、ルパン三世じゃないよ。

 ルパンの第1作は“僕”という一人称で書かれてます。

 場所は豪華客船の中。乗客の中にルパンがいると知った“僕”は船の中で知り合った女性と、いったい誰がルパンなのかを推理していくという話なんだけど、な〜んのことはない。意外な人物でした。

 1人称だと、どうしてもその“僕”に感情移入してしまうので、ラストはえっ?となってしまいます。おお、ルパンだ!おサスガってなもんです。

 で、正体ばれたルパンは刑務所に入れられるのだけど、もうホテルがわりに好きに出入りしてるんだから、もうお茶目!

 興味がわいたら、まずはこの本読んでみて!


 蒲生邸事件  宮部みゆき 著                      2

 今結構人気の作家さんだからご存じの人も多いと思うけど、この方の小説はわりと読みやすいので好きですね。

 超能力を扱った作品も多いのでつい手に取ってしまうんだけど。

 最近のでは「クロスファイア」かな。発火能力をもったOLの話。

 彼女の話はわりにドラマ化されることも多いので、そっちから入ってもいいんだけど、やっぱり読んで欲しいかな。

 なんたって、どんなに分厚い本でも一気に読ませる力があるから。

 この「蒲生邸事件」もかなり分厚いです。

 なんたって、小説部分が二段組で530ページもありますからねえ。

 でも、新書だから、ハードカバーに比べて安いのが助かる。

 この間、NHKでドラマ化されてたので見たんですが、まあまあだったかな。主人公は予備校の試験を受けるために上京してきた浪人生。で、泊まっていたホテルが火事になりタイムスリーパーである男に助けられるのだけど、気づいたら2.26事件まっただ中の東京だったという・・・

 さあ!平成から来た青年はいったいどうなる?というお話。

 下手にネタ明かすより、まあ、読んでみて、と言った方がいいかな。


 七人の証人  西村京太郎 著                      

 トラベルミステリーの第一人者といってもいい方!

 日本の推理ファンで十津川警部を知らないという人はあまりいないと思うのだけど、彼って、ホントすごいんだと思ってしまったのはこの作品。

 題名からして、なんか、かの「12人の怒れる男たち」を連想してしまうのだけど(え?しない?)内容も似てます。

 でもこれって、かなり強引なのよね。

 なにしろある事件の真相をはっきりさせようと、十津川警部を拉致し推理させようというのだから。

 気づいたら無人島ってんじゃねえ。

 犯人は、獄死した息子の無実をはらすために事件にかかわった人たちをも島に連れてきて、もう一度証言させ、十津川警部に判断させようとしたわけ。資料も物的証拠もそこにはない。あるのは証人たちの証言だけ。

 さ、どうなる?

 狭い空間で、ただ集まった人間たちのセリフのみで展開していく話だけど、自分が十津川警部と同じ立場にたって一年前の殺人事件を考えていけるのが魅力。超おすすめ!


 後鳥羽伝説殺人事件  内田康夫 著                4

 今もっとも活躍している探偵とも言える、浅見光彦初登場編。
 三次駅で発見された若い女性の絞殺死体。彼女は一冊の古本を持っていた・・・とまあ、ここから話が始まっていくんですが、その担当刑事が回り回って浅見の所へ・・ここでも、お母上のきつ〜いお言葉健在です(笑)

 だいたい話の半ばあたりから浅見が出てきますが、出てきた途端名探偵振りを発揮!なんたって『名探偵登場』だ!

 私も一発で彼にハマっちゃって、もう彼が出てくる話を買いまくりましたね。とはいっても、初めて読んだのは「平家伝説殺人事件」でしたが。

 浅見の推理の組立なんかはコナンに似た所があるんですけど、なんか、すぐ加害者の複雑な事情に同情しちゃったり、犯人を追いつめすぎて自殺されたりするところは違うかな。

 コナンはそれがヤダって言ってますし。

 どんなことがあっても犯人を追いつめて死なせては駄目というのがコナンくん。それで、平次くん怪我しちゃいましたものね。

 コナンくんに感化されてるなあ、平次くん。

 ちなみに、いろんな人が浅見をやってますけど、私は初めて浅見を演じた水谷豊氏が気に入ってます(^^)


 犬神家の一族    横溝正史 著                

 最近は金田一少年の方が有名になりつつありますが、ご存知金田一耕助は彼のじっちゃん・・というのは後からの創作で、作者は預かり知らぬこと・・と思いますが、ハテ?

 私が友人に勧められて読んだのがこの話。金田一さんとの最初の出会いでした。白い仮面の男と、財産をめぐる娘たちのおぞましい争い。

 この手の話は初めてだったので、ひえ〜と思ってしまいましたね。

 で、読んですぐに市川昆監督が映画化したのですぐに見に行きました。

 なんてーのか、久々の日本映画ヒット作だったらしく、見事立ち見だった私・・・ゴジラでも立ち見はなかったのに!

 石坂浩二氏の金田一はユーモアありました。記憶に残ってる場面は、旅館の女中が、どの料理が美味しかったか?と聞いたら、即「ゆで卵」と答えた所かな。そりゃ、むくれて当然だよねえ。


 謀殺のチェスゲーム 山田正紀 著                 6

 

 最近は刑事ものも書いておられますが、麻希利が最初に読んだのはSFでした。「神狩り」から「弥勒戦争」「神々の埋葬」に至る神の三部作がもう最高なんっスよ!

 その後、サスペンスや歴史ものも書かれて、もうこの人は天才なんだと思いましたね。

 この「謀殺の〜」はゲーム理論の天才と、自衛隊電子工学対戦即応施設の新戦略専門家の一佐との知力を振り絞った激烈なる戦いが繰り広げられるというもの。

 とにかく、頭脳戦がお好きな方には超お勧めの一冊!

 この作者ではもうホントにお勧め本はい〜っぱいあるんですが、特に「火神(アグニ)を盗め」はもう最高っス!

 まるでアメリカ映画を見ているような気分になること請け合い!

 まさしく、ラストまで『やめられない止まらない』の一冊。

 

HOME BACK NEXT