2002.1月  はなのほろ酔い小部屋


ようこそ、はなの屋根裏へ
天窓からお星さまものぞいてます
少しの間、おしゃべり聞いてね

 


新しい年が明けて、今年は娘の成人式です。
振り袖を着るというので、
私の大好きだった振袖を仕立て直して、
娘が着ることになりました。
この柄(宝尽し)を見ると、昔話の「鉢かつぎ姫」のお話を
思い出します・・・
お話の最後に、姫の頭から鉢がころりとはずれると
金銀財宝がその鉢からざざざぁ〜・・というシーンです。
子ども心に、
「お姫様は、いつもその鉢をかぶっていて、
よく首が折れなかったこと・・」と
思ったものでした・・・・・(^^;


今日のおはなし・・・考える早さ・歩く速さ


今まで、自転車で通勤していた片道5分の道を
最近、寒いので歩いていくことにしました。

歩いていると、今まで見えなかったいろいろなものが目に入ります。
家の窓辺に置かれた鉢植えの花や、
2階のベランダから顔を出す犬や、
門の内側の木々、
塀に座った猫たち。

それから、日の短い帰り道には、
たそがれていく空と雲と月と星・・・

そうして歩いていて見たものから、なんとなく思いつくことを
考えるともなしに、頭の中で考えます。
他愛のないことを次から次へと、考えは広がっていきます。

てくてく歩きながら、考えながらふと気がつきました。
考えあぐねているときは、歩調は知らず知らずゆっくりになり、
次から次へ考えが発展しているときは、勢いよく歩いています。

歩く速さと考える早さは、呼応しているのです。

そういえば、人が自分の足以上の速さで移動する手段は、
つい何百年か前まで、せいぜい馬の走る速さだったのです。
それがここ百年ほどの間に汽車や電車や車、はては飛行機まで
登場しました。
移動の手段だけでなく、意思の伝達手段も、格段に早くなりました。
「あっという間に」という長さの時間で、なんでも事が運んでしまいます。
でも・・?

でも、「あっという間」に合わせるために、
考えから、飛ばしてしまっていることは、ないでしょうか?
ほんのちょっとでも早く早くと、気ぜわしく急いで暮らしていないでしょうか?

今年は、「自分の歩く速さ」にこだわってみたい・・と思います。
いろいろなこと、目に入ってくること・耳に聞こえること・そして肌に感じられること、
そんなことを自分の中に取り入れられる、そんな速さで暮らすことに
こだわってみたいと思います。

あなたの今年はどんな年でしょうね?
今年もどうぞよろしく・・・・・・・



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