BMW M54 & S54



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BMWのサスについて、諸先輩方の意見も参考にさせていただき、徒然に。。。。。

第1章

なぜ、Mスポーツのサスは評判が悪いのか。。。


<仮説>
M−SPのダンパーは、縮みにくく伸びやすいダンパーなのではないか。


表現を変えると、
縮む方向には固く、伸びる方向には柔らかい
または
縮む方向には稼動量が小さく、伸びる方向には稼動量が大きいのではないか。


私も低速での悪路走行時、左右の大きなピッチングに不満を持っている。
グワン、グワン
その典型は、左折しながら歩道を横断してコンビニに入る時である。
そのケースを例題に以下のように状況を分析し、仮説の正当性について考察してみた。



<分析>
@ コンビニに入る時は左折なので 右前輪に荷重がかかり、
右前輪ダンパーには縮む力が働くが、M−SPのダンパーは縮みにくい。

このとき、左前輪ダンパーには逆に伸びる力が働くが 右前輪が縮む以上に伸びている。
(右前があまり縮まないので、ロールは少ないように感じる)
(スタビが太いため、最初の第一方向へのロールは少なく感じる)


A 以上の状態で まず最初に左前輪が歩道に乗り上げる。
乗り上げた最初の一瞬は左前輪ダンパーに縮む力が働くが、
M−SPのダンパーは縮みにくいので

突き上げる力を吸収できず、すぐ次の瞬間には逆にその反発力で伸びる力に変化し、
左前輪ダンパーはさらに伸びる。

そこまで左ダンパーだけが伸びると さすがにボディーは右にロールする。
そして右ロールが限界まで来るとその反発力で今度は左にロールする力に切り替わろうとする。


B ちょうどそのとき、今度は右前輪が歩道に乗り上げる。
乗り上げた最初の一瞬は右前輪ダンパーに縮む力が働くが、M−SPのダンパーは縮みにくいので
突き上げる力を吸収できず、次の瞬間には逆にその反発力で伸びる力に変化し、
右前輪ダンパーは伸びるので
上記Aの最後で左にロールしようとする力に拍車をかける。


C その結果、Aでは右に大きく傾き、Bでは左に大きく揺り返す。
このとき 太いスタビがシャーシのねじれを抑えるので、弾力性のない硬質な揺れとなる。
さらに次の瞬間には、後輪でも同じ事が起こるので、

前輪乗り上げで右→左、後輪乗り上げで右→左と繰り返し
左右のピッチングが発生。ドライバーに不快感を与える。


高速コーナー重視の設計が このような条件では(ロールはしにくいものの)
弾力性がなくダイレクトで硬質な左右のピッチングとなって、ドライバーに不快感を与えるのではないだろうか。

M−SPサスの評判の悪い理由をそんな風に考えた。



第2章

私にとって良いサスペンションとは。。。

<仮説>
第1章をふまえて、左右のグワングワン・ピッチングを抑制するためには
短時間に、瞬間的で断続的な力が加わる領域では、それを吸収し
高速コーナーやノーズダイブ時など、長時間に持続的な力が加わる領域では
それに耐えうるダンパーを採用しすること。

表現を変えると、縮み側には若干の「遊び Allowance」を持つダンパー。
バンピングをしなやかに受け止める遊び、とでも言おうか。

低速での乗り心地はこれで解決できそうだが、かといって高速でのアンチロール特性を犠牲にしたくはない。
そこで、伸び側には遊びのない物を選ぶことと、スタビライザーは若干強い物が欲しくなる。
伸び側にも遊びがあると、発進時にフロントスクウォートが発生したり
制動時にリアのアンチリフト特性がなくなるからであり
高速コーナーの限界付近ではスラビライザーの強さによる粘りに期待したいからだ。

本来ダンパーの役割は、スプリングがいつまでも伸び縮みを続けようとするのを減衰させること。
それをUPさせるために減衰力を上げたものをM−SPに採用されていると思われるが
単に減衰力さえ上げればいいというものではない。

私は、多少のロールは受け入れる。ダンパーのストローク量は多くても良い。
ロールはしてもネバリ強く耐え、限界での懐の深さを持っているのが理想だ。

毎日、常にアウトバーンばかり走るわけでもないし、アウトバーンにだって荒れた路面部分は多いと聞く。
そのような「悪路低速」「日常の走行状態」 と 「高速コーナー」「駆け抜ける喜び」を
両立させたいと思うのは、BMW支持者なら誰もが感じることだろう。

縮み側にだけ若干の「遊び(吸収力)」があり、長くじんわり力が掛かるときには強い減衰力を発揮する。
不快な路面からの入力は、しなやかにかわす。
そのようなサスを求めて、あれやこれや考えて、もうしばらく楽しませていただく予定だ。



第3章

バネレートについて。。。
荷重がかかれば掛かる程、1mm縮めるのに大きな力が必要となるのがバネの常識。

どの荷重でも、それが殆ど変わらないALPINAサスとは。。。みなさんはどのように考えられますか?

<仮説>
私は。。。(ダンパーの伸び側・縮み側の特性にも関わりますが)コーナー時など、
4輪に掛かる力に差・バラツキが発生した時に路面からのショックが発生しても均一に吸収することができ、

路面への追従性の向上と、姿勢変化のリニアさをもたらすのではないか考えた。

ビルは
100kg時: 3.7kg/mm
200kg時: 4.4kg/mm
300kg時: 6.0kg/mm
400kg時: 6.5kg/mm
500kg時: 8.3kg/mm

SACHSは
100kg時: 7.4kg/mm
200kg時: 7.4kg/mm
300kg時: 7.5kg/mm
400kg時: 7.8kg/mm
500kg時: 9.0kg/mm

ALPINA
100kg時: 8.0kg/mm
200kg時: 7.9kg/mm
300kg時: 7.9kg/mm
400kg時: 7.9kg/mm
500kg時: 7.9kg/mm

もしこの仮説が正しければ、車の姿勢変化は少なくなり(変化した状態を維持しようとし)
ならば、フワフワ感は少なくなるのではないかと。。。
ALPINAが「フワフワ」と表現されず、「しなやか」と表現されるのはそのせいではないかと。。。

いかがでしょうか?




このページは独断と偏見で、私のこじつけかもしれないので
是非 こちらにご意見をいただきたく。