製品情報

特許出願

公開特許

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)
【公報種別】公開特許公報(A)
(11)
【公開番号】特開2003−310771(P2003−310771A)
(43)
【公開日】平成15年11月5日(2003.11.5)
(54)
【発明の名称】磁気治療器
(51)
【国際特許分類第7版】

   A61N  2/08                 
   A43B 17/00                 
                              

【FI】

   A43B 17/00        B        
                     D        
   A61N  1/42        K        

【審査請求】未請求
【請求項の数】4 
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)
【出願番号】特願2002−116236(P2002−116236)
(22)
【出願日】平成14年4月18日(2002.4.18)
(71)
【出願人】
【識別番号】591199039
【氏名又は名称】ベス工業株式会社
【住所又は居所】大阪府東大阪市楠根2丁目4番22号
(72)
【発明者】
【氏名】宮本 哲士
【住所又は居所】大阪府東大阪市楠根2丁目4番22号 ベス工業株式会社内
【テーマコード(参考)】

4C106
4F050

【Fターム(参考)】

4C106 AA01 BB06 CC18 FF04 FF09 FF20 
4F050 EA01 HA56 HA91 HA99

【特許請求の範囲】
【請求項1】 足裏に作用する磁気治療器において、少なくとも合成樹脂製の本体と永久磁石から成る、靴の中底の一部に貼付け用いる小型薄肉の磁気治療器。
【請求項2】 消臭作用を有する請求項1記載の磁気治療器。
【請求項3】 永久磁石がネオジウム磁石であり、磁気治療器の最大厚みが3mm以下である請求項1或いは2記載の磁気治療器。
【請求項4】 ネオジウム磁石が足裏に接触しない請求項3記載の磁気治療器。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、永久磁石による磁気を足裏に作用させて血行を良くし凝りを無くす磁気治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、靴の中底に永久磁石を設置した磁気治療器や、靴の中底に装着して用いる中敷に永久磁石を設置した磁気治療器がある。
【0003】前者は、磁石の設置を考慮して設計された専門的な靴であるが、人気は無く市場で見かけることは全くと言って良いほど無い。靴を選ぶ際に特に留意される、履き心地やクッション等の機能性、色やデザイン或いはブランド等のファッション性において満足が得られないためである。
【0004】後者は、靴の中底のほぼ全面を被い装着するものであり、磁気治療器の最大厚みが5〜8mmのものが多く、靴自体は満足できるものであっても、この磁気治療器を装着することによって、靴内部に余裕が無くなり履き心地は至って窮屈で、歩行時に足を過度に圧迫して痛みや靴擦れを起こすことが少なくない。また、中底もデザインの一部として設計される靴が多い中、この磁気治療器の装着によって、中底が見えなくなり色や素材感が一変することや、かかと部に設置されるロゴ等が全く見えなくなる等生じることは靴の価値を失う大きな問題と言うことができる。さらに、窮屈で通気性が悪くなることに加え、磁気による血行促進で発汗が高まり足が極度に蒸れ易くなり不快感や靴内の異臭を覚える等する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、任意の靴に設置可能で、靴内部が窮屈にならず歩行時に過度な圧迫や靴擦れを起こさず、靴中底のデザイン的価値を失わない磁気治療器を提供する。さらには、磁気による血行促進効果の結果強まる靴内の臭気を抑える等の消臭作用を有し、より良い履き心地と安全性を有する磁気治療器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の磁気治療器は、靴の中底の一部(例えば土踏まず部分)に貼付け用いる小型なものとし、かつ、厚みが薄いものとする。厚みの具体的寸法を考えるには素材・形状など種々の要因の検討が必要であるが、少なくとも厚みが5mm以上あれば歩行時に圧迫感や違和感を強く感じるので問題である。確認試験を実施した結果、これら問題が大きく緩和される4mm以下とすべきで、好ましくは、圧迫感・違和感もほとんど覚えない3mm以下とする。
【0007】また、消臭作用を有するために、モナズ石等の微量な放射線を放出する鉱物、トルマリンなど電気的作用を有する素材、有機及び無機系の抗菌性物質、合成ゼオライトや活性炭等の吸着剤などを用いる。
【0008】さらに、より良い履き心地を得るために、磁石には汎用のフェライト磁石より磁束密度や機械的強度が強いネオジウムを用い磁気治療器の小型薄肉性を高める。通常、ネオジウム磁石は錆易いためにニッケル鍍金をしているが、極稀にニッケルアレルギーを起こす人が居るのでネオジウム磁石が足裏に接触することがないような構造にする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の磁気治療器は、少なくとも合成樹脂製の本体と永久磁石から成り、靴の中底の一部に貼付ける手段を有する小型薄肉の磁気治療器である。以下詳細について、実施例をもとに説明する。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例1の磁気治療器を示す正面図、図2は実施例1の底面図、図3は実施例1の正面図中央横断面図、図4は実施例1の使用状態を示す参考図である。図5は実施例2の正面図、図6は実施例2の底面図、図7は実施例2の正面図中央横断面図である。
【0011】図1から図3において説明すれば、本体1の表面に消臭手段3が設置され、裏面に貼付け手段4が設置される。磁石2が本体1の薄膜を介して外部と隔離設置される。
【0012】本体1は軟質合成樹脂製成形品や硬質ウレタンフォームなど種々の原料及び成形方法で形成することができるが、靴中底のデザイン性の確保を考えれば無色透明が好ましく、使用環境を考慮すれば柔軟性を有し耐磨耗と接着性が良好な原料が良い。具体的にはアイオノマー樹脂やウレタン系熱可塑性エラストマー等を用い、生産性の良い射出成形すれば良い。
【0013】永久磁石2はフェライト磁石でも良いが、ネオジウム磁石を用いることが磁気治療器の小型薄肉性が高まり結果的に良好な履き心地と性能が得られるので好ましい。永久磁石2を本体1に設置された凹部に圧入設置し、貼付け手段4で被えば良い。また、本体1が透明性を有する場合は、永久磁石2は磁石カクレ線5として外部から見えるので視覚に機能的なインパクトを与えることができる。
【0014】消臭手段3は前述の素材などを用いて柔軟性を有するシート形態にする。例えば、シリコーン樹脂に微粉化したモナズ石と合成ゼオライトを高濃度で添加し、綿布などに含浸すれば良く、これを本体1に接着すれば良い。
【0015】貼付け手段4は接着剤や微小なくさびなど種々考えられるが、両面テープは様々な仕様のものがあるので用い易い。その好ましい仕様として、透明性が良好で肉厚が薄く、(通常、一度貼付けた磁気治療器は剥がさない等を考慮すれば)接着強度が強いものが良い。具体的にはPET樹脂シートに透明合成ゴム系接着剤を被覆したもので、肉厚が100μm程度のものが好ましい。
【0016】磁気治療器は外表面に明確な凸凹や鋭い角が無いようにし、性能(最大磁束密度)が35〜200mTとなるように設計する。実施例1はφ10厚み1mmのネオジウム磁石を本体1に厚み0.4mmの膜を介し設置、磁気治療器の最大厚み1.5mm、性能が110mTである。
【0017】磁気治療器は靴中底の任意の部分に貼付ければ良い。例えば図4のように、磁石2が足裏中央、消臭手段3が土踏まず部にあるようにすれば、足裏のツボへの対応と靴内部の空気の循環が良く消臭作用が機能し易いので好ましい。
【0018】実施例2として、図5から図7について説明すれば、トルマリン微粉末と銀系抗菌剤が添加されたEVA製の射出成形された本体1に、フェライト製永久磁石2が圧入設置され、本体1の裏面に貼付け手段4として接着剤が塗布されている。この場合、透明感は無く肉厚も若干厚いが、小型なので支障は無い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明の磁気治療器は、お気に入りの靴など任意の靴に設置することができ、靴内部が窮屈にならず歩行時に過度な圧迫や靴擦れが無く、靴中底のデザイン的価値を失わない。さらには、靴内の臭気を抑え、違和感の無い良好な履き心地が得られ、ニッケルアレルギーの人も安心して使用できる。


【図面の簡単な説明】
図1】本発明の磁気治療器の、実施例1の正面図である。
図2】本発明の磁気治療器の、実施例1の底面図である。
図3】本発明の磁気治療器の、実施例1の正面図中央横断面図である。
図4】本発明の磁気治療器の、実施例1の使用状態を示す参考図である。
図5】本発明の磁気治療器の、実施例2の正面図である。
図6】本発明の磁気治療器の、実施例2の底面図である。
図7】本発明の磁気治療器の、実施例2の正面図中央横断面図である。
【符号の説明】
本体
永久磁石
消臭手段
貼付け手段
磁石カクレ線


図1

図2

図3

図4

図5

図6

図7




参考/経過情報(IPDLより)
出願記事 特許 2002-116236 (14.4.18) 出願種別(通常)
公開記事 2003-310771 (15.11.5)
発明の名称 磁気治療器
出願人 宮本 哲士
発明・考案・創作者 宮本 哲士
公開・公表IPC 国際分類 第7版
   A61N  2/08        
   A43B 17/00        B
   A43B 17/00        D
国際分類 第4版
   A61N  1/42        K
審査請求記事 審査請求数(1)
出願細項目記事 (0332) 査定種別(査定無し) 通常審査
更新日付 (平17.4.20)
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