ここは、管理人の勝手なサザナミ考察ページです。
サザナミインコについて、日頃「ああだこうだ」と思っていることを書いています。
別にそんなこと考えなくてもいいんだけど、なんでかやっぱり考えてしまう。だってサザナミ不思議だし？

サザナミインコは本当におもしろいインコ。このインコを見ていると、かわいいを通り越してなんでこんな鳥になったのか、ギモンに思えてきます。見れば見るほど、ああじゃないかこうじゃないかと考えて、浮かんでは消え浮かんでは消え浮かんでは消え・・・。今ではああだこうだと考えるのが楽しみになっています。コジツケでもいい！こんな鳥になった理由が知りたい！
これを見て「いやいや違うぞ」「そうじゃないでしょー」のような、皆さんのあーだこーだがありましたら、ぜひぜひ教えてください。絶対楽しいと思います。

• 飛ぶより歩くということ
  野生のセキセイ、コザクラ、ボタン、少し大きくなって、オカメインコといった小鳥たちは、翼を上手に使って放浪の旅を続けていきます。それは彼らの原産地である、アフリカ地方やオーストラリア地方が、きわめて水の少ない土地であるためです。彼らは水場とエサ場を求め、長い距離も移動していきます。一方サザナミインコは、常に発生する霧と、よく降る雨とで、上で言った小鳥らほど水に困る環境ではないでしょう。上空から広い範囲を見渡すより、歩いて移動しながら食べる物を見つけていく方が、サザナミインコにとって効率が良かったのではないかと思います。
  

• 乾燥に弱い性質
  いくら熱帯雨林は水が豊富と言っても、そこらかしこに池や水溜りがあるとは思えません。森では、あれほど頻繁に水を飲まなくても大丈夫な湿度と、水分の多い食べ物をエサにしているのではないでしょうか。カゴの中だからこそ、一気に多量の水を飲んでしまうように思うのです。サザナミインコをキリフキで水浴びさせた後を見ていると、網目に付いた水滴を拾うように飲んでいきます。乾燥地に住む小鳥たちは、集団で水場に群がっていきますが、サザナミインコはその辺に着いている雨や霧の水滴から、少しずつ水分を補給しているのではないでしょうか。
  

• 硬いものに慣れていないクチバシ
  植物が硬い樹皮を作るのは、また硬い殻の種子を作るのは、外気から中の水分を守るためにあります。温帯の植物種子は、一度冬を越さないと発芽しないものや、発芽に適した条件になるまで殻の中で活動を休めるものが普通です。一方熱帯雨林の植物は、このような種子休眠期をとばし、地面に落ちてから数週間で芽を出します。高温多湿の中、微生物に分解されないうちに芽を出してしまおうという作戦です。硬い殻を備えず、柔らかい果実や新芽、また香りの高い樹液を作ります。サザナミインコは、森の身近なもの、つまり柔らかいものをエサにして巣材にして、硬いものを無理に使う必要がないのかもしれません。飼育下では、硬めのものを口にするときは、だいぶ噛み砕いている様子が見られます。
  

• 軟便であること
  野生においても、サザナミインコが日常的にあのようなフンをしているとは思えません。普段私たちが与えるアワやヒエ、燕麦等の麦類といったイネ科の植物は、熱帯雨林では生えません。果実食のインコの筋胃は、構造上鉄分と糖分を吸収しやすい代わりに、水分の少ないエサを消化する力が低いと言われることから、サザナミインコにも当てはまると思われます。しかもサザナミの場合、その上から水をガブ飲みするので、たちまち未消化の軟便となって排出されるのではないでしょうか。
  我が家のサザナミの中に、割とまとまったフンをするものと、ドロドロのフンをするものとがいます。同じエサを与えているのに、こうも違うのはなぜかと思っていましたが、最近エサ１粒の食べ方が違うのではないかと思い始めています。もしかしたらサザナミインコには、メジロやソウシチョウ、九官鳥に与えるようなすり餌の方が向いているのかもしれません。
  

• 食わず、嫌い
  サザナミインコにもエサの好き嫌いがあります。単に味が嫌だったりするのでしょうが、同じサザナミなのに、あの子は食べるのにあの子は食べない、ということがあります。しかし我が家では、親が食べる物はそのヒナも食べる傾向がありあます。見慣れないエサやそれまで食べなかった物でも、仲間の誰かやペアの相手が食べているのを見るうちに、自分も食べるようになったりします。
  サザナミインコに限らず手乗りの鳥でも、初めて見る食べ物の前では恐々と様子を見ますが、人間が手に持って食べだすと、たちまち飛んできてそれを欲しがったりします。
  自然界には毒物がたくさんあって、熱帯雨林の種子や新芽の多くが毒素を含んでいます。植物が動物たちから食べられるのを防ぐためですが、動物にとったら食べられる物と食べられない物の選択肢が広がって、選んで口にしなくてはいけません。親や仲間が食べるものは、それだけで安全な食べ物ということになります。飼育下で好き嫌いを無くすには、割と何でも食べる子を一緒に入れてやると、徐々にですが効果はあると思います。

• 前傾姿勢の利点
  サザナミインコが前傾姿勢なのは、ひとえに「歩きやすいように」あるためだと思います。よく見る鳥の姿勢は、上下に重心をおいて支点のバランスをとっています。これは、飛ぶという機能を第一に考え、広い空間で生活するのに適した体だと思います。この鳥たちの歩く動作とは、左右へのカニ歩きか、サギやシギに見られるような、足が長く発達した鳥の前後運動が多いと思います。一方サザナミインコの姿勢は、前後に重心をおいています。これは、木々に囲まれ葉で視界を妨げられる環境により、低く構えて移動をしなくてはいけなかったからではないでしょうか。広いフィールドをフルに使える環境とは逆に、障害物だらけの森にして、逆にその障害物をフル活用した結果かもしれないと思っています。
  あの姿勢で障害物を避けて移動し、あまり物音がしないこと、外敵から見つかりにくいことなど、このページの初めで考えたことにつながっています。

• サザナミの交尾
  鳥の交尾では、オスの生殖器はメスの生殖孔には入らずに、お互いの穴どうしをくっつける形をとります。体がずれてしまえば、交尾は不成功になります。サザナミインコの前傾姿勢の場合、他の鳥のように、メスの背に乗るスタイルではうまく生殖孔どうしを固定できないために、あのような横並びの態勢になったのではないかと思っています。