卵について

サザナミインコは、割と卵を産む方だと思います。しかしヒナが育つのは難しいように感じています。無精卵や中止卵、せっかく孵化したヒナが死んでしまうことも多いような気がします。私の飼い方が原因のはずですので、一般に言われていることから確かめるつもりで書きました。

◎無精卵
成熟したと思うペアからも、無精卵が多いことがありました。交尾をしているのに無精卵なのはどうしてでしょう。答えは、交尾をしたとしても受精するとは限らないからです。
・・・て、だから何で?てなりますね。


    検卵 サザナミ無精卵

・オス、メスどちらかが未成熟なとき
・片方の発情がダラダラと続き、お互いの発情のタイミングが一致していないとき
・続けて産卵を繰り返したとき
・交尾中、お互いの生殖孔が合わさっていないとき
・エサのバランスが合っていないとき
・羽色等に見られるような、遺伝的な要因、または近親関係にある場合


繁殖は鳥のしたいように任せている、でもいいのかもしれませんが、あまりにも産卵する期間が詰んでいたり、無精卵が多かったりするようだと、人間の操作が必要だと思います。毎年決めた時期に発情を促し、繁殖させられる飼育をパターン化してしまうことが大切かと思います。つまり、発情期と非発情期にメリハリを付けるということです。


◎中止卵
順調に核が成長しているように見えるのに、途中で止まってしまうのはどうしてでしょうか。親が健気に温めているだけに残念ですが、無精卵に比べると、ずっと今後のヒナを期待できる卵だと思っています。中止卵になる原因の中には、孵化したヒナが数日後に死んでしまう理由も含まれているような気がしています。


    検卵 サザナミ中止卵(仮)

・親が何らかのストレスにより、落ち着いて抱卵ができない
・卵数が多くなると、抱ける個数に限りがある
・抱卵中の温度が、孵化温度に達していない
・卵殻の呼吸孔から、雑菌が侵入する
   → 雑菌の影響を引き継いだまま孵化
・卵が持っているはずの免疫栄養素が不足している
   → 免疫力が低い状態で孵化


産卵後、10日ほどたった頃に検卵をして、有精卵のみを抱かせます。数が減り、生きている卵に親の温度を伝えてやれる上に、無精卵が他の卵に影響するのを防げます。

雑菌と免疫の話は憶測です。他ページのあーだこーだに入れたほうが良かったかもしませんが、中止卵の流れでこちらに書きます。
卵は親鳥から抗体をもらって産まれます(移行抗体)。卵はその抗体を取り込みながら成長します。抗体はリゾチウムというタンパク質からできているため、卵の免疫不足は、親鳥がそのタンパク質をうまく作れていないことにあるのではないかと考えます。しかしサザナミインコだけが、他の同サイズのインコに比べて細菌に弱いとは思えないため、飼育下において起る、サザナミインコ特有の性質が原因になっているのではないかと思うのです。それは、サザナミインコには特に必要なタンパク質やビタミンの何かが欠乏しているのかもしれないし、また乾燥が起こす細菌の感染かもしれないし、分かりません。誰かー教えてー。


◎有精卵
今のところ順調に成長して、ヒナが孵る日を楽しみにしています。怖いのは中止卵になることですが、見守りつつ親と卵を応援する日々です。


    検卵 サザナミ有精卵(仮)






影になるものがないので、光を通すと全体的に白っぽく写ります。これで、卵の中に何もいないのが分かります。上半分の薄暗い部分は、卵黄が偏ってしまった部分です。

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最初は検卵までしなくても、と思っていました。けれど一生懸命に抱卵する親鳥と、
その中止卵を見たとき、検卵の大切さを感じました。