第7回 環境問題シリーズA「環境と経済」
日時:2005年11月26日(土)15:00〜16:30
場所:兵庫学校厚生会館
講師:神戸山手大学 教授 カールハインツ・フォイヤヘアト(Karl-Heinz Feuerherd)
カールハインツ・フォイヤヘアト(Karl-Heinz Feuerherd)氏は、ハノーファー工科大学大学院大学院で化学を専攻され、欧州プラスチック工業連合会LCA研究委員会会長などを歴任後、2000年に神戸山手大学の環境文化学科の教授に着任された。製品のライフサイクル評価(LCA)やエコ効率などを研究されており、講演は、日本語で行われた。以下は、その講演の要旨である。
@環境パートナーシップの活動は、ドイツ東側の全ての州で、西側は一部の州で行われており、自発性・自己責任・協力を基盤に、持続可能な発展に向って、イノベーションの促進と環境配慮型経済成長を目指している。その精神は、産官の責任を明確にし、効率よく対策を実施する枠組みを提供するとともに、経済的な視点からエコ効率という概念も生み出した。
A1992年のリオ国連会議の決議、2002年ヨハネスブルク国連会議の決議が行われた。1970年代から1990年代にかけては、環境への配慮が求められ、1990年代から21世紀にかけては、企業の社会的責任が課題となった。
B原材料を自然環境から調達し、企業で加工し、製品を生み出すには、必ずエネルギー(主として化石エネルギー)を必要とする。そして、製品は、最後には、ゴミとして廃棄される。お金だけで社会が発展することは不可能で、必ず物質移動が伴う。それゆえ、企業活動は重要である。
C環境効率の評価について、ドイツBASF社のインディコ(藍染の染料)生産方法を例に、何が環境にとって負担が軽いかを、下図の4つの象限に5つの生産方法をプロットし、説明された。
D持続可能な発展のためには、天然資源の上手な利用と自然環境破壊の減少が大切で、環境負荷項目としては、原材料・エネルギーの使用料、大気・水域・土壌への排出量、潜在的毒性とリスク等が挙げられる。持続可能な発展を支えるのは、経済・環境・社会の三本柱である。
<講演を聞いて>
(1) 内容は、大学で行う講義のようで、理論的に引き込まれていく気持ちになったが、Power
Pointdeでの説明だけで、手元に資料がなかったので、メモを取るのに時間を割いた。大事なポイントは、資料配布が欲しかった。