INDEX
1.ジャズとの出会いとオーディオ
2.始めての1枚のための推薦盤
3.アルバムコレクションの方法
4.絶対持っていたいアルバム達
5.最近買ったアルバム
私が始めて4ビートジャズと出会ったのは、1985年頃でした。お店ではアナログレコードの新譜はなく、CDが主力になった時期です。それまでは、ロックを主に聞いていましたが、フュージョンの全盛時代を迎えており、ラリー・カールトンやリー・リトナーなどのファンだったものです。マイルス・ディビスやジョン・コルトレーンは名前だけは知っていました。
始めて買ったアルバムはジョン・コルトレーンのマイ・フェイヴァリット・シングスです。CDで確か3000円でした。1曲目にマイ・フェイヴァリット・シングスが登場します。この曲はドレミの唄で有名なサウンド・オブ・ミュージックの挿入歌です。タ〜ラッタ、ラッタタ、タ〜ラッタ、ラッタで始まるお馴染みのメロディーがアドリブに変わり続いて行くのに新鮮な驚きを感じた物です。(ちなみにタ〜ラッタ、ラッタタ、タ〜ラッタ、ラッタと読むときに節をつけるのは私だけでしょうか)しかし、スピーカーから出てくる音はDレンジがなくこもったような音でした。この時は、録音が1950年台だから音が悪いのだろうと思っていました。このまま、1年ぐらいジャズとは離れていました。
ある日、輸入盤屋さんで、コルトレーンのアナログ盤が1400円で売っていました。お店の解説には名盤と書いていました。1400円ならお買い得と思い買って帰りました。これが、バラードとの出会いです。ターンテーブルに乗せ出てきたサウンドにその時はびっくりしてしまいました。こんな、すばらしい音質がでてくるなんて!いったいあのCDの音は何だったんだろう?(今ではSBMや、20ビットマスタリングなどの技術でかなり改善されています)それに、演奏している緊張感、空気間がスピーカから伝わってきます。この日よりジャズファンになってしまいました。
a.バラード by ジョン・コルトレーン (インパルス)
コルトレーンは年代により演奏スタイルが変化していきます。後期のコルトレーンをから入るとフリージャズのためさようならと言う人が多く思います。また、熱狂的なファンからはあまちょろいと言われてしまいますが(昔女の子を口説くときに必ずBGMに使用したと言われています)、始めての一枚なら断然おすすめです。
バラードナンバーのみで構成されており、シンプルですが音が空間を満たしています。このアルバムを取り出す度コルトレーンていいなあとしみじみ思います。b.ワルツ フォー デビー by ビル・エヴァンス(リバーサイド)
ビル・エヴァンスと言えばポートレート・イン・ジャズだと言う人が多いと思います。でも、始めての1枚なら断然ワルツ・フォー・デビーです。この、アルバムはライヴ録音です。そのため、1960年頃のジャズクラブの雰囲気がよくわかります。1曲目のマイ・フーリッシュ・ハートの微妙な間、客の話し声、グラスの音、現在のライヴ録音とは全然違いクラブにいて目の前で演奏しているみたいです。また、演奏に心がこもっており涙が流れてくる思いです。
c.ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン(エマーシー)
このアルバムはヘレン・メリルのヴォーカル、クリフォード・ブラウンのトランペットが聞け2度おいしいアルバムです。また、なんと、かのクィンシー・ジョーンズがアレンジしています。1954年の録音ですからクィンシー・ジョーンズてキャリア長いんですね。ちなみに私が持っているLPの帯にはジャズ・ヴォーカル史上不滅の最高傑作と書かれています。このアルバムの聞き所はズバリ、2曲目ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥです。曲を聞くとなんだこの曲かとみんなが思うほど有名な曲です。でも、するめのように聞けば聞くほど味わい深くなってきます。